高天原覧古

杉松映廟高天原， 往事千年大纛翻。 下有蜘蛛花底窟， 蚩尤何日得伸冤。

高天彦神社参道	高天彦神社
蜘蛛窟（まだ緑色の紫陽花と菊の花畑の奥にある墳丘（正面の森））	墳丘の頂上部

杉松さんしょう　廟べうに映はゆ　　高天原たかまがはら， 往事　千年　　大纛たいたう　翻ひるがへる。 下に有り　蜘蛛くも 花底の窟， 蚩尤 し いう　何いづれの日にか　　冤ゑんを伸ばすを得ん。 　　　　　　　　　　　　*****************************
金剛山のトンネルを抜けると晴れていた。出たところを南に向かい、神話の古里・高天たかま（が原）の高天彦神社へ寄った。その下の方には土蜘蛛の古墳「蜘蛛窟」があった。『日本書紀』卷第三・神武天皇・己未年春二月の条に「（大和地方の三箇所の地名）此三處土蜘蛛，並恃其勇力，不肯來庭。天皇乃分遣篇師，皆誅之。又高尾張邑有土蜘蛛。其爲人也，身短而手足長，與侏儒相類。皇軍結葛網，而掩襲殺之。因改號其邑曰：葛城。」とある。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　-----------------------

平成二十年六月五日

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