与白髪友論青雲　碇豊長の漢詩　拙作紹介

huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye

與白髮友論靑雲

靑雲志起馬翁章，
四十年來參與商。
相見今宵舊夢遠，
心珠還照且行觴。

靑雲の志は　馬(マ)翁の章より起こり，
四十年來　　參(しん)と商(しゃう)。
相(あ)ひ見る　今宵　　舊夢　遠(はる)かに，
心珠(しんじゅ)　還(な)ほ照(てら)しあひて　　且(しばら)く　行觴せん。

　　　　*************************　　　　　　

・起…	南宋・文天祥の『過零丁洋』に「辛苦遭逢起一經，干戈寥落四周星。山河破碎風飄絮，身世浮沈雨打萍。惶恐灘頭説惶恐，零丁洋裏歎零丁。人生自古誰無死，留取丹心照汗靑。」とある。
・馬( )翁：	馬克思(マルクス)翁。マルクス翁。
・參商( )：	参(しん)星と商(しょう)星。参(しん)星とはオリオンで、商星とはサソリ。参(しん)星は西方に、商星は東方にあり、いっしょに現れることがないことから、人が顔を合わせることの無い譬え。蛇足になるが、“參商(しんしゃう)”は〔shen1shang1〕。“參”は〔can1〕〔cen1〕〔shen1〕の多音字。当然のことながら、それぞれ意味が異なる。
・心珠：	心。心霊。心にくもりのないのを珠玉に譬えて謂う。唐・寒山詩に「寒巖深更好，無人行此道。白雲高岫閒，青嶂孤猿嘯。我更何所親，暢志自宜老。形容寒暑遷，心珠甚可保。」とある。