先程アクチュエ−タといいましたが正確にはダウンロックの一部が主翼下面から飛びだしています。主脚とダウンロックが油圧ジャッキで接続されていて、油圧ジャッキがのびると、同時に関節部のロックがはずれ、ダウンロック、主脚とも油圧ジャッキに押し広げられる形で回転を始めます。ダウンロックの赤で示された部分は、途中で回転方向が逆になります。ダウンロックは主翼下面から大きく飛びだすので、そのカバーは円弧式のアーム式ヒンジを用いた観音開きの大きなものです。

上部脚カバーも円弧式のアーム式ヒンジを用いています。

油圧ジャッキがすっかり伸びきると、ダウンロックがアップロックに変わります。ちなみに、このロック機構は前桁よりも前にあるので、脚庫に内張のないキ-44では、脚収容部の穴からロック機構が見えています。見えてないかも・・・マウントと脚柱との距離が長いので、主脚回転軸の強度的に不安な機構ではあります。

ヴォ−ト143を手本にしたのでしょう、陸軍の実用された単発戦闘機は全部この方式。(一式戦と四式戦は外から見えません。)

海軍も、翼が厚いのですっかり隠れて見えませんが、零戦と九七艦攻はこの方式です。

モデルアート09/11号に素晴らしい図解と現存機体(部分)の写真が掲載されています。是非ご覧ください。ぼくは無関係です・・・

もどる 表紙へ キー44の尾脚
零戦の脚 隼の脚 四式戦の脚
三式戦の脚 ドーントレス〔縮みます)