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南薩鉄道5号機Cタンク

南薩鉄道5号機+三井埠頭5号機

2004.5.5/2006.9.16

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ワールド工芸のキットの説明書には、たいてい「瞬間接着剤でも組み立てることができます」との記載があります。 しかし私は金属キットはハンダ付けで組み立てたことしかありません。接着剤での組み立て経験はないので、これを機会に試してみることにしました。
目標は、たとえハンダ付けのほうが明らかに簡単な場面でも、絶対に接着剤しか使わないということで…。

※上の写真の右は、2年後に発売された三井埠頭5号機です。こちらは素直にハンダ付けで組み立てましたが、構造は南薩鉄道5号機とほとんど同じです。


組み立てのために使用した材料や道具は、こちらに記載しました。→使用した道具

まったくの初めてですと、やはり難しいかもしれません。
ある程度複雑な、しかも古い(部品が多くピッタリ合わない)プラモデルをいくつか作ったことのある方なら、大丈夫かと思います。

外板張り合わせ

ハンダ付けとは勝手が違うので、いつもより詳しく製作した過程を書いておきたいと思います。

キットでは、機関車の基本的な形はすでにできていますが、曲げてあるだけなのでどこも固定されていません。 全体的に二重構造になっており、まず外板と内張りをぴったり合わせて接着するところから始まります。

写真のように、2枚の板をぴったり合わせて、内側の数箇所の角穴から瞬間接着剤を流して固定しました。
固定前に不注意に取り扱うと、折り線の部分から内張りが取れてしまい、位置決めしにくくなるおそれがあるので、早めに接着しておきます。

ふたを折り曲げる

サイドタンクについている給水蓋は、ジグザグに折りたたんで接着します。ちぎれないように折りたたみます。
これを最初にやってもいいかもしれません。

ふたを固定

給水蓋の裏側にも角穴があるので、接着剤を流して固定します。

後部タンクの張り合わせ

後ろ側はまだ開いているので、カドの部分を直角になるようぴったり合わせ、接着剤で固定します。
このあと、色々な部品をキャブに取り付けていくので、床板などは最後に固定するように手順を考えないと、道具が入らなくなり、組み立てにくくなってしまいます。 しかし、そのことにあとで気付くことも多いです。

キャブ天窓のレール

キャブ天窓のレールを作ります。折線が内側になるように曲げます。
説明書に特記があるものを除いては、どれもこのような「谷折」になります。一度曲げたものを反対側に曲げると、簡単にちぎれてしまうので、曲げる方向を間違えないように注意します。

レールの接着

レールを屋根の穴に差し込み、裏から接着します。細いレール部が後方にくるようにします。

天窓のふた取り付け

天窓のふたをレールの穴に合わせて接着します。
ハンダ付け工作ならば、この穴からハンダ付けし、ヤスリがけすればきれいにツライチになるところです。
瞬間接着剤もパテの代わりに使えば同じことができますが、金属との若干の段差をなくすのが自分には難しいので、ここでは省略しました。

手すりの取り付け

入り口の手すりを取り付けているところです。
表から差し込み、裏側に出た足に瞬間接着剤を付けて固定しています。

手すりを取り付けたところ

取り付け終わったところです。床板や妻板を固定してからでは付けにくいので、この段階で固定しました。

キャブ後妻の取り付け

キャブの後妻を折り曲げて取り付けます。ぴったり屋根のRに合うかどうか確かめて重ねます。

ぴったり合わないようなら、時間をかけて何度でも削り合わせたほうがよいと思います。無理に固定するとキャブの垂直が出ず、全体の形までガタガタになってしまいます。

キャブ後妻の固定

ぴったり合わせたら、内側の合わせ目から瞬間接着剤を流して固定します。

後部タンクの背板

後部タンクの背板を取り付けます。裏側に固定用の角穴があるので、そこから接着剤を流します。

背板の固定後

表から見るとこうなります。ちょっと左右側板との間にすき間というか段差がありますが、そのままとしました。

解放テコの取り付け

カプラー解放テコを後ろから差し込み、4つの足を接着剤で固定します。 その後、表からもテコの下部に沿って接着剤を流しておくと、十分な強度で取り付けられます。

床板の折り曲げ1

床板を曲げる前に、中央の小さい折り返しを内側に90度曲げておきます。これのおかげで床板を直角に曲げやすくなります。

床板の折り曲げと固定

床板を曲げたところです。先ほどの折り返しがコールバンカの内側に接するので、接着剤を流して固定しておきました。

キャブ妻板の張り合わせ

キャブ妻板は、しっかり折り返して重ねないと、上端にズレが生じるので注意します。
裏側3箇所の角穴に接着剤を流して固定します。

妻板の固定

キャブ内側に妻板をぴったり合わせ、屋根との合わせ目に接着剤を流します。その後両脇にも流して完全に固定します。

床板の折り曲げ

キャブ前方の床板を折り曲げ、接着剤で張り合わせます。
次に、側面内側の溝に床板を差し込んで、水平になっていることを確認してから接着します。

ボイラー支持板

最後にサイドタンク前面にボイラー支持板を知りつけます。内側に入り込むので、ぴったり合わせます。

ボイラー支持板の固定

タンク前面との間にすき間ができないようにしっかり押さえて、内側の角穴に接着剤を流します。

車体中央部完成

これで車体中央部はできました。

ここまでは部品の合いもいいので、プラモデルを作るのとそれほど変わらない感じで作れると思います。


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