Nゲージ蒸気機関車>蒸機の紹介>9600
1999.2.20/2019.3.21
蒸機時代を再現するのに必須の機関車ですが、1999年にマイクロエースから各種発売されるまでは、エンドウ1社しか出していませんでした。
マイクロエースとほぼ同時にトミックスからも発売され、2002年になってKATOからも発売されたので、マイクロエース後のたった3年でかなり競合の多い模型になりました。
2018年には、やえもんデザインからコンバージョンキットも発売されています。
1-大きさ 2-前面・ボイラー周辺 3-ライト・キャブ・テンダー等 4-エンドウ・トミックス・KATO・やえもんデザイン 5-マイクロエース
煙室扉の位置が大体揃うように並べました。
エンドウ 9600形 | エンドウ 9600形 (拡大写真) |
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マイクロエース 9600形 デフなし | マイクロエース 9600形 デフなし (拡大写真) |
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KATO 9600 | KATO 9600 (拡大写真) |
エンドウは1980年代の模型で、テンダードライブを採用しています。ちゃんとボイラーと主台枠が分離していて向こう側が見えます。
マイクロエースの9600は同社の蒸機では比較的初期のものですが、長さ・高さともによくまとまっており、人気も高い製品です。
遅れて登場したKATO製品は、当初「ファインスケール」と広告されていたせいもあり、登場まで大きさについての憶測が絶えませんでした。マイクロエースとエンドウの中間くらいの大きさです。機関部・テンダーともマイクロエースよりわずかに長い程度ですが、ボイラーが太いのでボリュームを感じます。
エンドウ 9600形 除煙板付 | エンドウ 9600形 除煙板付(拡大写真) |
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マイクロエース 9600形 標準タイプ(大型デフ) | マイクロエース 9600形 標準タイプ(大型デフ) (拡大写真) |
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KATO 9600 デフ付 | KATO 9600 デフ付(拡大写真) |
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トミックス 9600形 デフ付き | トミックス 9600形 デフ付き(拡大写真) |
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やえもんデザイン 9600 標準タイプ | やえもんデザイン 9600 標準タイプ(拡大写真) |
トミックスの9600はデフ付きのみです。製品はテンダーモーターのため、キャブ内をシャフトが貫通しているのが特徴です。
9600は、メーカーによってエンジンドライブ、テンダーモーター、テンダードライブと3種類の駆動形式が存在する面白い模型です。
やえもんデザインはコンバージョンキットのため、ベース車によって全長は変わります。写真の作例はマイクロエースをベース車とし、ドローバーを数ミリ詰めています。
エンドウ (拡大写真) |
マイクロエース (拡大写真) |
KATO (拡大写真) |
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エンドウ(除煙板付) (拡大写真) |
マイクロエース(大型デフ) (拡大写真) |
KATO(デフ付) (拡大写真) |
トミックス (拡大写真) |
やえもんデザイン (拡大写真) |
KATOは車体サイズに比べてボイラーが太くできており、この中にモーターがぎりぎり収まっています。写真は2009年の再生産品で、先輪のタイヤが薄いものに変更されています。
エンドウとやえもんデザインは金属製のためデフが薄く、特にやえもんデザインのデフは洋白製で大変シャープです。
エンドウ (拡大写真) |
マイクロエース (拡大写真) |
KATO (拡大写真) |
トミックス (拡大写真) |
やえもんデザイン (拡大写真) |
エンドウはテンダードライブのため、大きめのテンダーにモーターとウエイトがびっしり詰まれており、牽引力向上のためのゴムタイヤが付いているのが見えます。
KATOのテンダーのライトは点灯します。マイクロエースとトミックスのライトは銀塗装による表現ですが、マイクロエースの初期製品では銀色は塗られていませんでした。
トミックスのカプラーは自動解放可能なMカプラーですが、写真では別のものに交換してあります。リベットなどのディテールは当時見ても、他社に比べて太めでした。
やえもんデザインのテンダーはベース車をそのまま使用するため、何を使うかによって後姿は変わります。作例はマイクロエース製です。
エンドウ | エンドウ | |
マイクロエース | マイクロエース | |
トミックス | トミックス | |
KATO | KATO | |
やえもんデザイン | やえもんデザイン |
トミックスとマイクロエースのボイラー部分はほとんど同じ大きさですが、トミックスはデッキ部がだいぶ前に突き出しているため、端梁間は伸びています。
そのためボイラー部が長いKATOと、トミックスの全長は、それほど大きくは違いません(ただし見た目のボリュームは結構違います)。
やえもんデザインはランボード上面にもディテール表現があり、リベットがきれいに並んでいます。
KATOのワム90000を連結した様子です。
前から見ると特に、KATOとマイクロエースの大きさには結構な差がありますが、意外にも屋根の高さはほとんど同じです。
KATOのほうがハガキ1枚分高いかどうかです。
どこでつじつまを合わせているのか不思議な感じです。
ちなみに全体が最も大きいエンドウは、マイクロエースよりも2mmほどキャブが高くなっています。