Nゲージ蒸気機関車>蒸機の紹介>D52・D62
A6401 D52 403 御殿場線 2000年 |
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A6402 D52 204 戦時型 2000年 |
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動力の関係で前後に少々延長されていますが、マイクロエース製品の中では印象がよい製品だと思います。実物が大柄の割に動輪の小さい機関車であるため、模型の若干の腰高もそれほど目立ちません。
D52についてよくわからないという方は、煙突とシリンダーが前後に大きくずれているのを見て、ずいぶん大雑把な模型だと思われるかもしれませんが、 D52というのはこういう機関車になっております(もちろん前ページのワールド工芸もそうです)。
ボディーを外してみると、モーターの接点が当たる部分が薄く作られており、メーカーが何とかモーターをボイラーに収めようと努力をした様子が伺えます。
同じ動力(※1)が使われているD51では、こういう工夫はなされていません。 厚みのあるプラを使った量産品ですから制約が厳しく、完全に実物どおりに見える模型ができると思う人は少ないと思いますが、たとえ0.3mmでも車高を下げようという努力はありがたいです。 |
初期の製品であるD51と比べると、上から見えるテンダーの肉厚も薄くなり、上から見たときの印象も自然になりました。
D52 | D51 初期に設計されたもので、D52に比べるとコンクリートの壁のようです。 |
私の作例よりはましですが、フロントデッキやキャブが曲がって組み立てられているものが結構見受けられ、損をしていたように思います。特にひどいものは自分で付け直しました。
塗装は、前面のみ厚塗りになっているものがありましたが、それ以外は普通の仕上がりです。
A6501 D62 18 シールドビーム2灯式 2002年 |
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A6502 D62 3 集煙装置付 2002年 |
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D52から2年遅れて、2002年6月に発売されました。
この間にマイクロエース製品は黒色車輪に移行したので、D62も黒色車輪仕様となりました。
ワールド工芸と同じく、下廻りはD61のものです。構造上、従台車がだいぶ後ろ寄りになっているので、改造して3mm程度前進させれば格好良さそうです。
このへんは模型を走らせるという機構的な部品なので、ちょっと割り切らなくてはいけないことがあります。
黒色車輪が似合う形式で、塗装の仕上がりもよいです。このときついでに1次製品も再生産されるとよかったですね。
A6409 D52 468 梅小路保存機 009年 |
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A6510 D52 1 広島工場保存機 2009年 |
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いずれも保存機をイメージした光沢塗装・印刷が施されています。デッキの前下がりは旧製品に比べ少々改善されているように見えましたが、単なる個体差なのかもしれません。
ヘッドライトは現在の大型縦縞タイプに変更されています。動力は最新のD51と同様で、モーションプレートは黒成型に変更されています。
無塗装のモールドで表現されていたキャブの窓枠には、それぞれ茶色・黒が入りました。
塗装の様子は普通で、初回品ほど前面が厚化粧ということはないようです。現役時の貨物列車に合わせるにはつや消し黒のほうが似合いそうですが、たまにはピカピカのD52もいいかもしれません。空想で、オリエント・エクスプレスでも引かせましょうか…。
ナンバーは金色のホットスタンプの様子が以前の製品とは異なり、初期の製品ほど文字が鮮明ではありません。
9年ぶりにラインナップが追加されました。
A6406 D52 129・山陽本線 2018年 |
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A6407 D52 235・函館本線 2018年 |
A6407 |
小型のモーターに変更されたため、特に開放キャブのD52 129ではキャブ後方へのはみ出しがなくなりました。機炭間は詰められることなく、そのままとなっています。
D52 235は初の密閉キャブ製品で、はめこみガラスの密閉キャブが新規製作されています。しかし、D52の密閉キャブの特徴である、内側に引っ込んだドアは再現されていません。
前回、黒色パーツとなったモーションプレートは、再び初期の銀色に戻っています。
ライトの光源は電球からLEDに変更されました。このLEDは電球と同様、前進時も後退時も点灯するようになっています。
こちらでもご紹介しています。→マイクロエースD52 2018年製品
2012年4月、C59・C61と一緒に発売されたコンバージョンキットです。
KATOの新しい動力を利用する、まとまりのよいスタイルの製品です。
YD52-1 D52 2012年 |
YD52-1 |
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YD52-2 D62 2012年 |
YD52-2 |
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YD52-3 D52 北海道密閉キャブタイプ 2013年 |
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ほか、YD52-4 D52 北海道標準キャブ(2013年)も発売されました。
好評を博したD51シリーズのあとに発売されました。この間、KATOからD51 498など新系列のD51が発売されたため、その下廻りを利用するキットになっています。
2013年現在、最も基本縮尺1/150に忠実なD52となっており、開閉可能な煙室扉を持つ前面は実物によく似ています。ボイラー後部の外装には微妙にテーパーも表現されています。
ランボードはボイラーにはめ込み式となっており、しっかりしたプレスのボイラーを基準として、全体がまっすぐにまとまりやすいよう工夫されています。
KATOの新動力のおかげで抜群によく走ります。ロストパーツが多用されており、全体の精密感も各社の中で一番高いと思います。D52では、キャブ下の配管類は種車のD51をそのまま利用するようになっていますが、基本的に配管類は各自が好きなように行なうキットなので、種車のパーツを利用するかどうかも作る人しだいです。
D62はロストの従台車が付き、キャブ下の分配弁ブロックやドロダメ等はパーツが添付されています。
こちらでもご紹介しています。→D52・D62の組み立て(やえもんデザイン)
D52は大型蒸機でありながら、同時期に活躍したD51やC62などと比べて一般的な認知度が低いと想像しますが、これまで発売された模型はかなりの数になります。ここまで種類が増えるとは予想できませんでした。
(D52/D62 おわり)