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紙製C12


2004.9.9

トレインショップや中村精密のC12は、今となってはお金をためてもなかなか手に入りませんし、これで常時遊ぶのはちょっともったいない気もします。
そこで、以前から気になっていたマイクロエースのC12に、ボイラーの細いボディーを自作してかぶせてみることにしました。
…正直に言いますと、紙で作ってみたかったのは9600・8620・D50・C12の4形式だったのですが、D50を作ったあたりでメゲてしまい、製作が遅れたのです。

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現状のC12の形態を観察して、どのようにすればよいか方針をたてます。
製作にあたって図面が必要ですが、今回は某スタイルブックのものを参考に、単純に1/150にしました。
40年前の本なので、図面のあちこちで縮尺が微妙に違っていたりします。それに、もとの図面も人間が描いたものですし、そもそも図面どおりに作るのはとても難しいことです。
自分の感じたイメージどおりに寸法を少しいじったり、作りやすいように変更したりするのがよいのでしょう。

もとの動力のどこを削ればよいか、モーターをどこに収めればよいかを検討します。
立体的な動力の寸法をあちこち測るのは難しいので、写真に撮ってパソコンに取り込み、先ほどの図面と重ねました。
青い部分は元のボディー、赤い部分は元の動力です。安全弁のあたりでモーターの端子がボイラー外装よりも高くなってしまい、やむなくボイラーを太くしているようです。ランボードの高さは元のままでほぼOKのようです。

要するにモーターが大きいので、小型のモーターを使わないことにはどうしようもありません。
紙工作というだけでケチになってしまい、高いコアレスモーターではなく、マシマMHK-1015S-10(片軸)を使いました。クマタ貿易から1600円で買ったものです。
キャブから約1ミリはみ出すので、キャブを紙1枚の厚さだけ延長し、はみ出した端子は石炭で隠すことにしました。
図の水色の部分は削り取る部分、ピンク色の部分は新しいモーターです。

テンダーがないので集電の問題が大きく出てきますが、気にしていては作れないので、まずは動力を削ってしまいます。
あまり考えずにとにかく始めることは大事だと思います。始めないことには始まりません。

万力で挟んで、できるだけ大きい金属用ヤスリを使って削ると、ものの1時間で望みの形に削れます。
小型のルーターなどを使うよりはよほど早く削れますが、ヤスリがすぐ目詰まりするので、ワイヤーブラシで時々掃除します。

もとのモーターの軸からウォームを叩き出して外し、新しいモーター軸に差し込みます。軸が短いので差し込む部分が短く、なかなかまっすぐついてくれません。
もともと精度の悪い工作なので、大体まっすぐにつけばあまり気にしないことにします。
モーターのリード線は、先端をハンダメッキし、動力のダイキャストに開けた穴に差し込んであるだけですので、簡単に抜けます。
今までに作った3両の紙製機関車と同じく、ランボードを兼ねた箱に、ボイラーケーシングをかぶせる構造です。
上部がボイラーの内側に合わせて丸いので、寸法が決めにくく、一度失敗して作り直しました。
ランボードにはあとでウエイトの重さがかかるので、瞬間接着剤を染み込ませてしっかり固めておきます。
ボイラーを丸めて取り付けます。手を離してもボイラーの形を保つほど曲げ癖が付くまでには、2時間くらいかかりました。
なお、丸める前にボイラーバンドや機器の取り付け位置をケガキしておかないと、丸めてからでは大変です。
このへんで先輩(トレインショップ)と、ボイラーの太さや全体の大きさを比べてみました。
大きく外れてはいないようです。所詮は紙工作ですが、一応、両機が並んでもあまり違和感を感じない程度には仕上げようと考えました。
ボイラー後部外装のテーパーを表現してみます。
実物は太くなっているといってもほんのわずかなので、単に紙を張り重ねるだけで十分なくらいですが、ちょっとオーバーな表現にしてみました。
無理やりなのでシワが寄っています。

タンク機は初めてのため、コールバンカやサイドタンクをどのような部品構成にするか悩みました。
サイドタンクの角などには丸みがついていますが、こういうものがあると全体の形を決めにくいので、最初に角張った内張りを作って形を決めてしまい、もう一枚を表から張り重ねることにしました。
紙の厚みをどう処理するか、何枚も絵を描いて検討し、寸法を決めます。ただの落書きにしか見えませんが…。

■使用している紙は次の2種です。
・厚さ0.3mmケント紙:大きい部分、強度が必要な部分、内張り
・厚さ0.2mm古名刺:オフセット印刷名刺のコート紙。外張り、細かい部品
 表面加工のせいで表面がとても平滑で、そのまま塗装できる便利なものです。
 ただし木工用ボンドだけでは接着できないので、瞬間接着剤も併用しました。

模型が実物に似ていないと不満を感じている割には、実物のデザインがきちんと頭に入っていないものだなぁと実感しました。
関心のある方がいらっしゃるかどうかわかりませんが、続きはまた載せていきます。

それから、実は製作を続けているうちに、最初は不恰好に思えたマイクロエース製品にも愛着が沸いてきて、別にこれでもいいじゃないかと思えてきて困り?ました。
ナンバープレートを外して、どこかの私鉄や工場入れ替え用の別形式とすれば便利に使えそうですしね。でもそう思い始めた頃には店頭にないんですよね。


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