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紙で作るC12 その5

ここまでずいぶん時間を費やしましたが、キャブ周りや前後の端梁や炭庫の後ろ側など、まだまだ残りの部品がたくさんあります。
特にカプラーは小さくて面倒な部品です。苦労する割に、良い形になってくれません。

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ドア縁取り

ドアのまわりに縁取りをつけます。
ここは縦樋や手すりがつくとほとんど見えなくなるので、筋彫りで表現する程度にしておこうかとずいぶん迷っていました。

この紙はボイラーバンドなどに使用したものと同じもので、雑誌の広告ページになっていた、薄くて腰の強い紙を使いました。
縦の2本の帯と、上部の短い横の帯に3分割して接着してあります。横の帯は右上・左上の2箇所の角を落として丸みを表現してあるだけです。

ドア手すり 縦樋と手すりを取り付けます。
ここが左右に一番張り出す部分になります。今後の製作中に傷めないように気を使う必要があります。
キャブ天窓

キャブ天窓は、2本の紙帯でレールを表現し、四角に切った紙を張り重ねます。
キャブ前後の窓のひさしは紙を丸めて取り付け、側面窓にもひさしを接着します。

これでキャブは一通り完成です。

カプラー

カプラーは捉えにくい形状をしています。
今まではマグネ・マティックカプラーとも無理やり連結できる形にしていたため、少し大きかったのですが、今回はダミーとして小さめに作り、作り方も変えました。

紙によるカプラー

解放テコ カプラー解放テコを作ります。
テコ受けの支柱4本を端梁に接着したら、上部を90度ひねって、紙帯で作ったテコを接着します。
テコは1本の紙帯で作るより、いくつかに分割したほうが簡単です。
解放テコの作り方
ハシゴ さて、ボイラーをまたぐハシゴです。
シルエットだけ考えれば、ボイラーに直接紙帯を接着するなどして、略して作っても問題ないと思います。
ただ、何度か作って方法は確立しているので、今となってはそれほど難しいパーツではありません。
ハシゴ接着 作ったハシゴを接着します。
非公式側は配管が多いので、ちょっと重たい感じになってしまいました。
ハンドレール ハンドレールを紙帯で表現し、ボイラーとハシゴに接着します。
すぐできると思ったのですが、取り付け足の位置やハンドレールの高さがどうにも気に入らず、何度もやり直して1時間以上かかってしまいました。
後部ハシゴ 前側が終わったので、今度は後ろ側です。
ハシゴを取り付けますが、順番に紙片を接着していくだけので、見かけよりはずっと楽に作れます。
まず片側の縦棒をしっかり接着して、そこを基準にするのがコツのようです。
後部ライト 後部ライトを作り、カプラー解放テコ、標識灯取り付け金具などを紙片で表現します。
なかなか立体的になりました。
試運転 このへんで走行性能を整えておきます。
ウエイトを積み込み、試運転を繰り返して滑らかに走るように調整します。
ここまでご覧になった方はおわかりのように、形が変なところも結構あるのですが、苦労がひとつひとつ形になって、かなり嬉しくなってきます。
あんなペラペラなものが機関車の形になるのですから、紙というのは本当に不思議な素材です。

ここで終わりにしてもいいじゃないかという誘惑にかられますが、前後ステップ、つかみ棒、石炭など、もうひとがんばりの必要があります。
そして塗装で台無しにする可能性も十分あります。次回あたりで終わりでしょうか。


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