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紙で作るC12 その2

タンク機はテンダーがないから楽かと思ったのですが、サイドタンクやリアタンク・コールバンカの存在がありますし、微妙に不ぞろいな裾の形など、面倒な部分が結構あります。
おまけにタンクの角にはRがついているので、外板は1枚の紙をぐるっと曲げて作る必要があります。
寸法を決めるのが難しそうで困りました。

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キャブ側板折り曲げ 結局、まず単純に折り曲げて全体の形をしっかり作ってしまい、その上から外板を張り重ねてR表現などをすることにしました。
キャブ側板とリアタンクは一枚の展開図にしましたが、結構作図が面倒でかなり時間がかかってしまいました。
キャブ後妻仮合わせ キャブ後妻やリアタンク上面を貼り付けて動力に載せてみます。
モーターが後妻よりもわずかにはみ出していますが、ほとんどツライチです。ここには最終的に石炭がかぶさって、モーターが見えなくなる予定です。
キャブ・ボイラー合体 慎重に位置を決めて、ボイラーと合体します。
使っている接着剤は木工用ボンドなので、少しですが位置決めの時間が取れます。
素早く前から、横から、上から取り付け具合を見て、曲がりのないように注意します。
実はこのとき、すでに前デッキが少し曲がっているのを発見してショックでした。
サイドタンク骨格

もうひとつ頭の痛かったサイドタンクです。
当初、サイドタンクは2枚重ねにする予定はなかったため、ランボードの幅もそのつもりで作られていました。
この上にもう1枚を張り重ねると、紙一枚の厚さだけキャブと段差ができてしまいます。

仕方なく、タンクを2分割してランボードを上下から挟み、ランボードの外側にはみ出さないようにしました。
さて、ランボードも2枚重ねになっているのですが、最初の設計ラインよりも上側に2枚目を張り重ねたため、サイドタンクに対してちょっと上側に寄ってしまいました。
寸法ミス&形態掌握不足ですが、実物の写真でこのように見えるものもあるので、放っておきました。

タンク裾内側補強

…自分の工作に関しては簡単に妥協します。

形ができたので、ようやくペーパーアングルを裾に接着し、補強することができました。
これまで側板もリアタンクも1枚の紙だったため強度がなく、ふにゃふにゃして実に不安でしたが、これで丈夫になりました。瞬間接着剤を染み込ませて硬化させると、とても紙とは思えないくらい丈夫になります。

天井R検討中 屋根を作ります。屋根も二重で、これは内側に来るので天井というのが正しいでしょうか。
妻板のRに合わせ、かつ左右の側板にぴったり合う長さが必要なため、最初に適当な紙帯で現物の長さを決め、それを写し取って本物を作ります。
なお、天井と側板のつなぎ目の部分には、あとでキャブ側板の外板が重なって隠れます。
天井貼り付け 天井を貼り付けたところです。これで内張りはすべて完成しました。
なんとなくC12に見えてきました。向こうにあるのはマイクロエース製のC12です。
キャブ側面外板切り出し

キャブ側板の外張りです。上部は少し内側に曲がっているので注意します。
窓のフチは鉄筆でスジを入れて表現しました。

キャブの貼り重ね構造

キャブ側板貼り付け済 左右の側板を貼り付けたところです。
この上部には雨樋を接着し、さらにその内側にぴったり屋根を接着します。適当な紙片などで寸法を写し取り、現物合わせするとよいです。
キャブ屋根貼り付け済 これでキャブ側板と屋根ができました。この時点では、サイドタンクやリアタンクより、外板の厚さだけ外側に出ています。

左右の側板を屋根板でつないで1枚の部品として切り出す方法もありますが、ほんの少し寸法が違っただけでキャブ裾の長さが足りなくなったり、窓枠がずれたりするのでかえって大変かと思います。
次は角に丸みがついているリアタンクとサイドタンクですが、ここでも紙の厚さをよく考えなければいけません。


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