Nゲージ蒸気機関車蒸機の工作>紙で作るC12

紙で作るC12 その4

部品の取り付けに入りますが、紙の部品なので、実物の特徴と紙の性質を考えて形を決めていきます。
ここでは電気配管や空気作用管を除いてほとんどの部品を取り付けてみましたが、すでに機関車の形は決まっているので、部品の有無は仕上がりにはあまり関係しません。
また、もとのボディーから部品を移植して、手っ取り早く済ませる方法もあると思います。

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砂撒き器 砂撒管の根元を、L字型に切った紙片を貼り付けて表現します。
約1mm四方なので、なかなか揃った感じになりませんが、最終的にはそれほど目立つ部品ではありません。
砂撒き管接着 砂撒管は前後に流れているものと、後方に2本流れているものがありますが、ここでは後方のタイプにしました。
あらかじめ長さをぴったりに調整しておいてから接着するのがコツです。
ボイラーに使った古名刺は、表面がコーティングされているため、木工用ボンドが乾くとはがれてしまいますから、瞬間接着剤を併用して固定します。このあとの部品もすべて同じ要領です。
公式側には、それほど多くの部品はないので、ここで全部作っておきます。
単式コンプレッサー接着

非公式側に単式コンプレッサーを取り付けます。ランボードに穴を開けることはせず、上下2分割としました。
空気チリコシが表には見えず、消音機がランボードの上にあるタイプにしました。

紙による単式コンプレッサー製作

通風管接着

配管は上下関係を考えて、順番に接着します。
通風管が一番下になるようにしましたが(砂撒管の上)、実物にも色々あります。
下の図はかなりオーバーに描いてありますが、できるだけ細く切らないと、最終的に配管の重なりが厚くなりすぎて、ハシゴが収まらなくなる可能性があります。

紙の通風管の構造

コンプレッサー配管 コンプレッサーの吸排気管を表現します。紙帯の幅や接着角度によって、配管の太さの違いを表現することができます。
実物の消音機は、煙突の後ろに取り付けられているものもありますね。
汽笛 汽笛も紙で作ってみました。
とても小さいので、大胆に省略したほうがきれいに作れるでしょう。
保存機などを近くで見ると複雑な形をしていますが、これぐらいの模型では「何かがついている」程度にしか見えません。
紙の汽笛の構造
発電機、安全弁取り付け

発電機と安全弁を取り付けます。安全弁は紙帯を2枚重ねにした棒の上下2箇所に、薄い紙帯を巻いただけです。
発電機は簡単そうに見えますが、丸い部品ばかりなので、作るのには案外時間がかかります。

紙の発電機の作り方

空気溜め左右 キャブ周辺の工作に入る前に、キャブ下の空気溜めとステップを作っておきます。
空気溜めは従輪の動きを妨げないよう、内側は平面にしてあります。このほうが作るのも簡単です。
紙の空気溜めの構造
ステップ取り付け ステップは根元を少し切り欠いて、できるだけ表面に近くなるように接着し、そのすぐ裏にぴったり空気溜めを接着します。
瞬間接着剤を多めに流して(限度はありますが)ガッチリ固めてしまいます。
冷却管取り付け 反対側には冷却管を取り付けます。今までの3両の機関車でいくつも作ったので、もう簡単です。
紙帯を下から順に積み重ねて接着していくのです。
強度を確保するため、瞬間接着剤が染み込みやすいよう、名刺ではなく厚さ0.3mmのケント紙でできています。

作っても作っても、まだ続きがありますね。
この先も、紙でどのように特徴を表現するか、どう強度を確保して作りやすい構造にするか、わからないことだらけです。


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