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トミックスC57(新)にMカプラーを付ける

2009.10.3

トミックスから新しく発売されたC57は、機構的・外観的にMカプラーの採用が見送られました。ただし、改造して取り付けることはそれほど困難ではありません。

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旧C57は、Mカプラーのポケットが後方に出っ張っていましたが、現在のカプラーパーツを使えばそれほど異物感なく作れます。

製作

Mカプラー2種

連結性能的に一番良いのは台車マウントにすることですが、C57のテンダー台車をそのように改造するのは少し難しいので、最も加工が少なくて済むボディーマウントにしました。 C57は後部台車からカプラーまでの距離が短いので、ボディーマウントでも曲線上での連結には特に支障ありません。

カプラーが大きいと後部車軸に当たってしまいます。なるべく前後長の短いものをということで、写真下のJC6301を検討しましたが、これは水平保持用の磁石が上部についているため、高さを合わせるには床板側をくりぬく必要がありそうです(実際はやらなかったので、別な方法があるかもしれません)。 そこで、以前にも使ったJC06を削って使うことにしました。

カプラーのふたを取り、後部・底部を削る

カプラー上部のふたは邪魔になるので取り外しました。後部の磁石を押さえる出っ張りも、車軸に当たるので削り取りました。磁石は接着して固定できるので問題ありません。
底部の出っ張りも削り取っておきました。

カプラー左右の出っ張りを削る

カプラー左右には、ふたを留めるピンを差し込む穴の筒が出っ張っていますが、台車が首を振ると車輪がここに当たってしまうので、外側から平らに削りました。

プラ板でふたをする

上部にプラ板でふたをします。幅5mm、長さは3〜4mmでよいと思います。厚さは高さ調整をしながら決めます。ここでは0.5mmから始め、2枚重ねの1.0mmにしました。 Mカプラーの基準の高さは標準のアーノルドカプラーよりも若干低いので、それを目指しましたが、もう0.2mmくらい下げてもよかったかもしれません。

テンダー端梁の加工

カプラーはできるだけ後方に寄せないと車軸に当たってしまうので、端梁の開口部を少し切り開きました。試作は適当に広げたもので4.5mmくらいでした。多少開いても外観に悪影響はほとんどないと思います。

カプラーの接着

カプラーを後方に合わせて接着します。床板は、もとのカプラーポケットの形で浅く引っ込んでいるので、その部分にプラ板のふたが入り込むようにします。あまりふたの幅が広いとぴったり入りません。

台車の梁の取り外し

最後に台車です。後部の梁が邪魔なので、まるごと取り外してしまいます。
このパーツはKATOのC62のパーツにそっくりなので、同じように裏側からこじって外したくなりますが、固定ツメは反対側の上部4箇所にあります。

あとは台車を取り付けて完了です。

台車の首振りの様子

車輪と車軸に囲まれたスペースに、カプラーポケットが入り込みます。可動範囲はあまり大きくありませんが、最小通過曲線を下回るR243mmでも大丈夫です。そんなに、くるんくるん回る必要はないのです。

旧Mカプラーの加工

もうひとつ試しておきます。使ったJC06は、スカートつきの電気機関車用のため、若干柄が長く見えます。手元に余っていた古い台車マウント用のMカプラーのほうが、少し柄が短く見えたので、こちらも使ってみました(現在のJC04の旧タイプかもしれませんが、磁石周辺の形が少し違います)。

JC06に比べてカプラーの根本が太く、支点のピンの位置も違うので、幅を削ってピンを付け直すなど大掛かりでした。こちらはあまりお勧めしません。

完成

連結の様子(1)

最初のJC06の連結の様子です(連結相手がてきとうですみません…)。

Mカプラーの構造はそのまま使っているので、高ささえ合わせれば同じように作動します。

連結の様子(2)

こちらは柄が短いほうです。
せっかく作ったのでこちらにしましたが、加工が面倒な割に違いは大きくないと思います。

作動の様子

長く採用されてきたMカプラーですが、トレーラーが軽いと自然解放することがあったり、留置の際に再連結する場合があったりするなど、使い方に少々コツがいることもあります。 それでも解放の動作そのものはかなり確実なので、解放ランプの設置場所などを工夫すれば現在でもかなり使えます。

トミックスからは、せっかく電動ターンテーブルや扇形機関庫も発売されているので、Mカプラーなりマグネ・マティックカプラーなりで自動解放ができるように工夫すると、駅で客車から切り離して向きを変えて出発するような遊び方ができて、とても楽しいです。


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