Bタンクシリーズに次ぐ、トーマモデルワークスのNゲージ蒸気機関車キットです。
車体も大きくなり、精密度も上がっているので、部品数や組み立て工数もそれなりに多いです。
2013.7.17
これは私がキットを組み立てた過程そのものをメモ書きしたもので、正しい組み立て手順の説明ではありません。従って途中の間違いもそのまま書いています。
組み立て方法については必ず製品付属の説明書に沿ってご検討ください。
〔原形〕と、〔空制化前〕の2タイプが同時に発売されました(原形も空制化前ですから少々ややこしい)。
ここで組み立てたのは〔原形〕です。部分的に〔空制化前〕も補足されていますが、特記ないものはすべて〔原形〕です。
Bタンクのときは車体が洋白板でできていましたが、今回は真鍮板です。動力フレームと手すり類は洋白になっています。リン青銅やステンレスは使われていません。 ボイラーはウェイトを兼ねた真鍮挽物で、ボイラーバンドの彫刻や穴あけもなされています。煙室扉・煙突等のディテールパーツはホワイトメタルです。これらは熱に弱いので接着が主体になります。 |
Bタンクと同様、左右に分かれた金属フレームに車輪を左右から圧入する構造です。従輪も含めて一体のフレームなので長さがあります。また、一度動輪を圧入すると分解困難です(無理すればできますが、ワールド工芸の旧タイプと同様です)。
左右のフレームの軸穴に、車軸やギヤ軸の頭が軽く通ることを確認します。 もしエッチングの状態などによって回転が渋いようであれば、穴を削って広げることになります。 |
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フレームが長いので、補強のために底部を90度折り曲げるようになっています。万力に挟んで曲げました。 このとき、うっかり従輪の軸穴の部分を一緒に挟まないように注意します。 |
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両端の側面部を先にコの字に折り曲げました。ここの折り曲げ手順は説明書に記載があります。 | |
次に上側の固定穴になるところを折りたたみます。その後、ハンダで固定して水洗いしました。 |
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左右のフレームを留めるネジ穴と、あとで集電シューの留め具を付けるネジ穴に、1.4mmタップを立てました。 ほかのタップ穴も、説明書のパーツ図を参考に、すべてネジ切りしておきました。 |
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片側のフレームに車輪をはめ、その車軸に真鍮スペーサーをかぶせてから、プラ製のギヤ軸を少し差し込みました。 写真では従輪にも真鍮スペーサーを付けていますが、これは私の間違いです。 |
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本当は、従輪にはプラワッシャー(大)を通してからフレームに差し込みます。プラワッシャー(大)はフレームの外側になります。 | |
動輪の反対側の軸にも真鍮スペーサーをかぶせ、その軸に通してもう一方のフレームを置きます。 フレームを置いたら残りの車輪をはめ込みますが、このときも従輪にプラワッシャー(大)をはめるのを忘れないようにします。 |
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車輪を1軸ずつ、万力で圧入します。真鍮スペーサーを変なところに噛み込まないよう、ピンセットで直しながら圧入しました。 まだ左右のフレームをネジ留めしていないので、圧入している車軸以外は向きがばらばらです。 |
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全部の圧入が終わったところです。 |
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左右のフレームをネジ留めします。 |
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説明書には最小通過半径について記載はありませんが、R280mmで転がりをチェックしています。メーカーの紹介動画ではR216mmを通過しています。 最終的には動力フレームの外側にダミーフレームがかぶさるので、従輪の横動はこの写真より制限されます。 |
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3個の中間ギヤの穴に、真鍮ピンのギヤ軸を差し込みます。平らなところにピンを置いて(両面テープで留めると安心)、ギヤを上から押し込むようにすれば、ほどよい手加減で入ります。 一番小さいギヤの歯がバリで埋まっており、一歯一歯ナイフで削り出すのに少々時間がかかりました。これにより走行性能に支障をきたしたかどうか、今はまだわかりません。 |
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フレームのネジを少し緩めて、間に3個のギヤを挟み込みました。 ギヤを付けても、レールの上で軽く転がるのが正常です。最初は全然転がらなくて焦りました。何度かフレームのネジを緩めたり、締め直したりしているうちに直りましたが、原因がわかりません。 |
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集電シューを前後2軸ずつ、左右合計4箇所に取り付けます。 なお後方の集電シューは斜めに付くので、留め具の裏側の溝も斜めになっており、左右の区別があるので注意が必要です。前方の留め具には左右の区別はありません。 真鍮線を通したら、留め具のネジをしっかり留めておかないと、車輪の回転につれて真鍮線がずれてしまいます。 |
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あとで2両目を組み立てたときに発生したのですが、公式側の集電シューのネジがダミーフレームに接触してショートすることがありました。 |
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プラパイプに、銀色のクランクピンを差し込んで接着します。平らなところに両面テープでピンを逆さまに置き、そこにプラパイプを差し込むと簡単です。予備がないので、弾き飛ばすとおしまいです。 このプラパイプは、あとで輪心の穴に通して接着します。 |
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ホワイトメタルの輪心の外側のバリを削って、車輪に無理なく入る(ひっくり返すと落ちる)ことを確認してから、黒で塗装しておきます。 動輪のクランクピンの穴が全部真下を向くようにして、輪心を接着しました。 輪心の取り付けは、あとでモーターを組み込んで走行チェックしてからのほうがいいですね。輪心を接着してしまうと、動輪を軸から引き抜くのも、再圧入するのも難しくなります。 |
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非公式側は90度ずらして接着しました。3個並んでいる穴の位置が目分量で一直線になっていればOKです。 |
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クランクピンを接着したプラパイプを、輪心の穴に差し込んでしっかり接着しました。長いピンが第二動輪、短いピンが第三動輪に付きます。 …? あっ、間違えた! |
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(約1時間) |
(約1時間) |
なんでもない |
はじめに一部の輪心パーツだけを見て、「ああ、このキットの輪心パーツは全部同じ形なんだな」などと変に理解(誤解)し、何の疑いもなくテキトーに付けていたのでした(笑)。
接着した輪心を外すことができなかったため、左右の車輪を引き剥がしてフレームを分解し、車輪の位置を変更してもう一度組み直しました。とりあえず大きな副作用は出ていないようです。