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B6の組み立て(3)

床板の上に上廻りを組み立て、ディテールパーツを取り付けます。

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上廻りの組み立て

ボイラーの取り付け

ボイラーの底の穴に1.4mmタップを立て、下からネジ留めしました。
タップが古いので、ネジを切っている最中に折れやしないかとヒヤヒヤしていました。
(一応新しいのを買ってはあるのですが、どうも貧乏根性でつい…)

ハンダ付けによる最終固定は、タンク部を組み合わせたあと、全体の歪みがないことを確認してからにしました。

タンク・キャブの取り付け

キャブ・タンク部を上からかぶせ、平らな台の上で合わせ目を内側から仮付けしました。

床板の本付け

床板が一直線になっていることを確認し、ツメの部分を裏側からハンダ付けしました。
ここまで注意してまっすぐにしたつもりですが、タンクの裾の仕上げが不十分だったらしく、一部がわずかに曲がってしまいました。

床下ステップの取り付け

床下にステップなど残りのパーツを取り付けました。

ステップは中段が固定しやすいように工夫されており、床板との合いも良好です。しかし4つのステップをまっすぐ固定するのはそれなりに神経を使い、予想外に時間がかかりました。

なお、写真でハンダ付けしている砂箱パーツは〔原形〕のみに付きます。〔空制化前〕には付きません。

上廻り真鍮部材完了

これで上廻りの真鍮部材は組み立て完了です。
ボイラーが真鍮挽物のため重量があり、何となく走行性能に期待を持たせます。

主台枠の完成

床板の仮留めのときに折り曲げておいたダミーフレームに、各種パーツを取り付けて完成させます。

モーターマウント、スライドバーの固定
  1. モーターマウントを折り曲げ、ダミーフレームにネジで仮留めし、ハンダ付け固定してからネジを外しました。
  2. ダブルのスライドバーを直角に折り、ダミーフレームに固定しました。折り目が弱そうだったので、角をいつもの倍以上のハンダでがっちり補強しました。

スライドバーは、本キットの中で最も傷め付けられそうな部品で、取り扱いは慎重を要します。
曲げ位置にエッチングでスジが入っていますが、補強前は軽く触っただけで曲がりますから、ちぎらないように注意します。また、ここをモーターに押されたクロスヘッドが往復するので、絶対に引っかからないよう磨き、平行も維持しておきます。

ホワイトメタルパーツの固定
  1. シリンダーブロックを固定。下側には0.4mmドリルで穴をあけ、ドレンコックを接着しておきます。
  2. ブレーキシューを接着。
  3. ブレーキシューの内側に出た取り付け足は削り取っておきます。

完成後にシリンダーブロックを両側から持つような扱いをすると、ダミーフレームの間隔が狭くなることがあります。スライドバーと第一動輪ピンが接近し、ロッドやクロスヘッドが噛み込んでしまうことがあるので注意が必要です。

上廻りディテールパーツの取り付け

おもにホワイトメタルのパーツを接着して細部を形作ります。
これまでのハンダ付け工作から接着工作に変わるので、接着剤を混合したり硬化を待ったりというステップが入り、進み方のテンポが変わります。

ホワイトメタルパーツの整形

説明書を参考に、砂箱や煙室に配管の取り付け穴を開けておきます。直径だけでなく穴の方向まで書かれているので親切です。また安全弁や煙突などの組み合わせ部分も穴を開け、きちんと組み立てられるようにしておきます。

煙室と煙室扉の凹凸の直径がうまく合わず、削りにくい場所のため整形に大変時間がかかりました。他はわずかなバリを削る程度で、大した苦労はありません。

位置決めピンを作る

蒸気溜めと安全弁の位置には、位置決め用の穴が開いているので、1mm真鍮線を立てておきました。
これはメーカーサイトにあるポイントメモを参考にしました。やるとやらないとでは位置決めのしやすさが大違いです。

ドーム、安全弁の固定

蒸気溜めと安全弁台座の裏の穴を深くし、真鍮線の位置に合わせてエポキシで接着しました。
安全弁の台座には、裏側にボイラーバンドの逃げの溝があるので、そこはPカッターで少し深く彫っておきました。

ついでに両側のタンクのふたも接着しました。

煙室扉の固定

うまく合わなかった煙室扉を何とか接着し、上部に0.4mm穴を2個開けました。
下側には真鍮の台座を接着しました。

下部の丸穴は、あとで上下を合体するときに、下から出っ張ってくるネジの先を逃がすためのものです。ここにネジが食いつくわけではありません。

煙室、煙突、砂箱の固定

煙室に煙突を接着して本体に固定しました。砂箱は、下側のボイラーバンドの溝をPカッターで深くして、密着するようにしておきました。
なおボイラーへの固定前に、向こう側に0.3mm真鍮線を差し込んで接着しておきました(次の写真の1)。

砂撒き管の固定
  1. 砂箱の上部に開けた穴に、0.3mm真鍮線を接着。長さは3mmもあれば十分かと思います。
  2. 砂撒き管を固定。上部は砂箱の裾に開けた穴に接着し、下部は床板の凹みに合わせてハンダ付けしました。
タンク配管の固定

前後の水タンクをつなぐ連通管を固定しました。
向きによって、内側に寄ったり外側に寄ったりします。最初内側に寄せてみましたが、あとで従輪が当たりそうなことがわかり、外側寄りにして付け直しました。

最初に説明書を見たときは、どちらの向きか判断つかなかったのですが、わかったあとでもう一度図を見ると、確かに外側寄りの向きに付いているように見えます。

スプラッシャー、その他の固定
  1. 第一動輪のスプラッシャーをはめ込んで接着。
    先に固定しておいた砂撒き管が、内側からバネのように支えてくれるので、安定して収まります。砂撒き管より先に付けようとすると大変です。
  2. 給水口を接着。この周りが石炭で埋まるのですね。
  3. 前後のバッファーを接着。

これでホワイトメタルのパーツの取り付けは全部終わりです。
ただし、屋根はしばらく開けたままにしておくことにしました。

スプラッシャー、その他の固定

洋白エッチングの配管を、番号順に固定しました。

  1. タンクの2箇所の支えの下をくぐります。前端は煙室横の穴に接着、後端はキャブ妻板に通して内側からハンダ付けしました。
  2. 前方のタンク支えの下をくぐり、後方のタンク支えの上を通ります。前端は煙室横の穴に接着、後端はキャブ妻板にハンダ付けしました。
  3. 前端は砂箱の真鍮線にハンダ付けし、後端はキャブ妻板にハンダ付けしました。前端は熱に弱い砂箱の近くなので、接着のほうが安全かと思います。
  4. 取り付け足などを折り曲げてから角をハンダで補強し、煙室とボイラーの穴に差し込み接着しました。
非公式側より

同じ様子を反対側から見たところです。

ここまで部分的に時間のかかるところはあっても、特別難しいところはないという感じです。正しくできているかどうかはイマイチ自信がありません。

モーターの通電テスト

塗装の前に、モーターを取り付けて配線と通電テストを行いました。

モーター接点のハンダ付け

モーターの2つの端子に接点板をはめ込んで、電気配線用のヤニ入りハンダでハンダ付けしました。金属用フラックスは使いません。端子には極性があるので説明書の図に従いました。

左側の接点板

モーターはダミーフレーム(主台枠)のモーターマウントにネジ留めします。つまりダミーフレームと金属製のモーター外装は同じ極性になります。

左側(曲がっているほう)の接点板は、ダミーフレームに接触しないよう、角穴を通して下側に逃がします。あとで動力フレームの左側の板に接触させます。

まっすぐなほうの接点板

右側の接点板はモーターの下側に折り曲げ、モーター外装に接触させます。端子をダミーフレームに直接接触させても同じです。モーター外装はネジ留めによってダミーフレームと導通しているからです。

しかし、接点板の先端をどう曲げれば確実にモーター外装に接触するのかさっぱりわかりません(笑)。なかなか安定的に接触してくれません。

モーター外装にハンダ付け

レールに乗せて通電を確認するため、動力フレームをダミーフレームにネジ留めしました。

うまくいかないなァ…。下側をダミーフレームに押し付け、上側をモーターの下から押し付けるようにしても、すぐに折ぐせが付いて浮いてしまいます。
あまりここに時間を使いたくなかったので、接点板をモーター外装にハンダ付けしてしまいました。うまくいかなければ確実にリード線で配線するつもりでした。

左の接点板を動力フレームに接触

左の接点板は、ダミーフレームの角穴を通して動力フレームの左の板に接触させます。これまたどうすれば確実に接触するのかよくわかりませんでした。
説明書を見ると、後方に曲げて、動力フレームを上から押し付けるもののように見えます。

しかしすぐに曲げぐせがついて、少し浮いてしまいます。

ウォーム取り付け

結局、90度ひねって内側から左の動力フレームに接触させました。このほうがうまくいきました。だめならリード線で配線するつもりでした。

これでうまく通電するようになったので、シャフトにウォームを固定しました。雨宮タイプのときは圧入するよう書かれていましたが、今回は指で差し込める程度の緩さだったので、エポキシ系接着剤で接着しました。

生地完成

テスト走行の結果はうまくいきました。一番難しかったのは前述のモーターの接触で、そもそもモーターに通電しないので動けなかったというものです。
通電が解決したらすぐに動き出しました。さらにウォームの噛み合わせを確認し、少しモーターを動かして最も音が静かになるようにしました(もっとも最初の状態が最良でした)。このあとモーターを外して塗装するので、最終的な噛み合わせ調整は塗装後に再度行います。
残っていた屋根を接着し、各部を再チェックして生地完成としました。

最終結果は塗装後にロッド類を組み込むまでわかりません。特にクロスヘッドとスライドバーです。同様の2本スライドバーを持つ他のキットでも、調整走行中にクロスヘッドが引っかかって、曲がったりバラバラになったりして苦労したことがあります。

モーター配線2

こちらはその後組み立てた2両目(空制化前)です。右の接点板にはスプリングをハンダ付けして押し付け、左の接点板は上記と同じく90度ひねって内側から接触させました。これで確実でした。

動力フレームを取り外し、上廻りと主台枠を洗浄・乾燥させて、プライマーを塗りました。
1日乾燥させて、黒塗装を行いました(現在その乾燥中)。もう水性に切り替えたので、湿気が多くてもかぶることもなく、臭いも少ないので気楽です。


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