C56形式のボイラー外径は蒸気機関車スタイルブックの図面を見ると1,316mmですから、Nゲージにすると約8.8mmです。
さらにプラの肉厚があるので、鉄道模型用のコアレスモーターがあっても、プラ量産品で再現するのは無理と思われていました。
しかし、今は違います。
KATO 見た目どおり細く、実測でも8.9mmくらい?とほぼスケールの様子です。デフも薄く、実物らしい間隔が感じられます。 煙室扉の周囲に手すりがないことが手伝って、非常にすっきりしています。 |
マイクロエース 大体これぐらいが通常モーターの限界だったようです。 今となってはつかみ棒も太く、柱のようです。 |
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KATO前面のステップとつかみ棒・解放てこは一体の軟質プラとなっています。
組みやすさのためでしょうが、少々ぐらつき気味です。こういうもののようです。
なるべく少ないパーツで、差し込み箇所も少なくして量産効果を上げる工夫は他にも色々みられますが、取り扱いのうえでは危なっかしく感じるところもあります。
全体をじっくり見てみると、次々色々なものが目に飛び込んできて飽きません。今までになかった表現もあります。
(拡大写真) ディテール云々よりも、形がちゃんとC56のそれなのでリアリティがあります。 |
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(拡大写真) デフ廻りのフロントパーツがちょっと上を向いていますが、なかなか直らないので放ってあります。 最近のKATO製品はそうですが、空気放熱管に実物同様の微妙な傾斜がついています。同社の1/80のC56では平行です。 |
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(拡大写真) 調圧器と配管は別パーツです。これも1/80製品はボイラーへの一体モールドでした。 ハンドレールはハシゴを境に前後の2つに分かれています。それぞれ、中央の1箇所の足で差し込まれているのでやや安定しません。抜けやすいときは接着したほうがよいと思います。ケースの底に落ちているものもありました。 |
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(拡大写真) キャブ下の配管もうまく表現されており、テンダーとの間延び感はありません。 このキャブ屋根の下に光源ユニットが隠されているとは想像できません。外部からはまったく見えません。 |
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端梁下の排障器は連結器の胴受けと一体です。この形の排障器はD51にも欲しかった…。 プラ製蒸機のデフは、薄く見せるために前端の裏側を斜めに削ぎ落すことがよく行われますが、このC56はその線が見えません。全体的に薄く見えるように形が作られています。 |
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テンダーのライトは後退時に点灯します。テールライトは後妻と一体のモールドです。KATOは大体テンダー後部のディテールは一体モールドで済ませますが、今回はカプラー解放てこのみ別パーツです。 | |
コンピューターの画面では、実際の模型の小ささはなかなか伝わらないと思います。百聞は一見にしかずなのでぜひ実物を見ていただきたいです。
スマホの画面に原寸大で収まってしまうほどです。