Nゲージ蒸気機関車>蒸機の工作>三井埠頭5号機(新)の組み立て
いよいよです。今回一番楽しみにしていた部分です。
今度こそボロボロな解体※・再組み立てをせずに成功させようと気合を入れています。
※ボロボロな解体とは
旧キットでもそうですが、分解して軸穴やギヤを再調整するには、左右の車輪をすべて駆動軸から引き抜く必要があります。
この際に軟質プラの駆動軸(3本)がダメージを受けて再利用困難になりがちです。キットには駆動軸のスペアが1本しか付いていないため、2本は新たに購入する必要があります。
可逆的な分解は難しいという意味で、ワールド工芸の同種の動力部は「分解できない」と称されています。慎重に組み立てる必要がありますが、私は実力不足からいつも何か問題を残してしまいます。
旧製品のベースプレートはベーク板でしたが、今回は洋白板の2枚重ねです。 あとで大ギヤが顔を出す四角い穴のところには、モーターの高さ調整板がついているので、手前に折り返しておきます。ここは調整の際にもぎ取ることがあるので、ハンダ付けしません。 |
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台枠(車輪座)は洋白板を折り返して貼り重ねます。真鍮製だった旧製品に比べてかなり丈夫です。 |
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公式側の台枠H2-1を折り曲げたところです。前方の90度に曲げるところは、あとでシリンダーブロックをネジ留めするので、折り目の内側をハンダで補強しておきます。 |
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非公式側の台枠H2-2を貼り合せて折り曲げ、同様にネジを切ります。 |
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スライドバー兼シリンダーの取り付け座(H3-1)を折り曲げて組み立てます。スライドバーの根本は取れないようにハンダで補強します。 今回のキットで最も有意義な改良です。旧キットではスライドバーの座が台枠と一体になっており、車輪を圧入してから一発曲げしていました。 あとで車輪を抜く必要に迫られたとき、曲げ戻しができないので(ちぎれる)大変困ったものでした。 |
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シリンダーブロックを固定しますが、固定の前にシリンダーブロックの内部空間に余計なバリが出ていないか確かめます。内側ぎりぎりをピストン棒が往復するためです。 |
これで必要な部分が全部揃ったので、クレンザーと中性洗剤で順に洗い、乾燥してから塗装しました。
まずメタル用シールプライマーで下塗りし、ガイアカラーのフラットブラックにMrカラーのフラットベースを追加して塗りました。
下地のシールプライマーを十二分に乾燥させてから塗らないと、ガイアカラーの黒はひび割れを起こしやすい傾向があるように思います。
台枠の上面とスライドバーはマスキングしてから塗りました。ベースプレートは塗装しません。 ナンバープレートは黒塗装後、フチを耐水ペーパーで磨き出します。 |
軸穴を整えます。スムーズに走らせるための最重要部分ではないかと今は思っています。 2.5mmの丸ヤスリで軸穴を丁寧にさらい、塗料を落としてつるつるにします。しかし、あまりゴリゴリとヤスりすぎて軸穴が広がると、逆に不安定になります。 本当は動かしながら調整していきたいのですが、一度車輪をはめてしまうと簡単にはやり直しできないので、慎重にやります。 |
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片側の台枠に小ギヤ2個、中ギヤ1個、大ギヤ1個を取り付けます。すべてM1.4×3.0mmネジ(一番長いネジ)で取り付けます。 小ギヤにはギヤワッシャを2枚重ねにして挟みますが、ワッシャは切り口をきれいにヤスり、両面を丁寧に磨いておきます。ギヤ軸の両面もバリがないか確認し、あればきれいにヤスっておきます。 |
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最初に小ギヤ2個と、中ギヤ1個を取り付けます。 しっかり固定して、ギヤが軽く回ることを確認してから、小ギヤ軸の中央の穴に爪楊枝の先などで瞬間接着剤を少量流し、緩み留めにします(ギヤを接着しないように注意)。 |
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接着剤が乾いたら、小ギヤ軸の表面に接着剤が盛り上がっていないか確認し、大ギヤを取り付けます。こちらにも緩み留めを施します。 |
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ギヤを取り付けたほうの台枠(H2-1)を、ベースプレートH2-3にネジ留めします。 取り付けの際には少々ガタがありますが、台枠を車体の内側に寄せて固定します。逆に外側に寄せてしまうと、車輪ワッシャに台枠が強く当たって動きが渋くなります。ほんのわずかな取り付け位置の違いではありますが、影響が出ます。 |
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非公式側の台枠は、プラ製の絶縁ワッシャをベースプレートとの間に挟んで絶縁します。上部には絶縁ブッシュをはめ込んで、上下の固定ネジとも絶縁します。 一部のキットには、絶縁ワッシャと絶縁ブッシュが付属していないものがあるので、早めに確認のうえメーカーに連絡して送ってもらいます。 |
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軸穴を間違いなく整えてあることをもう一度確認してから、車輪を取り付けます。 車輪にZ板のワッシャをはめ込んで、軸穴に置いた駆動軸の両側から軽く差し込みます。このときに駆動軸を曲げないように注意…。 |
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万力(バイス)のような平行圧入しやすい道具を使い、説明書の要領で駆動軸に車輪を圧入します。 |
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無事に圧入できたら、レールの上をスムーズに転がるか確かめます。 |
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モーターにウォームギヤをエポキシ系接着剤で接着し、折り返した調整板の上に乗せ、モーター押さえをネジ留めします。 |
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最初の調整板(厚さ0.3mm)を切り取り、H3板に用意されている厚さ0.15mmの薄い調整板に交換しました。 |
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こちらのほうがよいかもしれません。なおモーター押さえのネジ留めの強さによっても、噛み合わせの深さが変わったりします。 説明書に従ってモーターのリード線を所定の場所にハンダ付けし、レールに載せて走行をチェックします。 |
以前よりはだいぶ経験も積んだので、今まで組んだ同種の動力の中では一番よく走るようになりました。少し起動電圧が高めですが(注:これは調整不足のためだとあとでわかりました)、スローもよく効きますし、ひと安心して次に進みました。