鰐淵寺

離憂

静

紅葉
静寂

静

時が過ぎてゆくなかで、同じように、少しづつ朽ちていく寺院が、この国にはいくつもあるのかもしれない。時と人が必要としなくなってしまった、歴史の構造物とその空間。すべてが自然の遷移にながされる。

今、都市の中には高層ビルが立ち並ぶ。それは、消滅する事を前提に構造計算されている。

長い歴史を刻んだ各堂は、永くある事を求めた建物である。 現在と同じく消えていく事を前提にしたものは、ここには無い。

権力闘争や廃仏毀釈の流れにも、歴代の藩主や僧侶の努力や英知によって、ここは残った。

鰐淵寺、先人たちの思いは瀧の飛沫のように気化して消えるのか。

韓竈
逍遙

静

もっと
平田

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