ドン!〜 Power and Glory 〜
Back D-WanとHip
Hop ここが違うよ!2Pac! ドン! Eminem
Hip Hop
その他
ここではDr.Dre(以下Dre)、Master P(以下P)、Puff Daddy(以下Puffy)・・・このHip Hop界の風雲児達をスペシャルゲスト、小室哲哉(以下TK)を招き、比べてみます。
- ビジネス&エンターテイメント
P,Puffyに共通していえることは、すごく頭が良い!だと思います。ラッパーは数多くいますが、ビジネスマンは非常に少ない。ビジネスを知り尽くしているラッパーとなると、彼らは非常にずば抜けていると言えるでしょう。ラップの実力以上に、ビジネスマンとしての実力がありすぎでした。彼らの稼いだ金額が証明していますね。彼らを正しく表現するなら「ラップするビジネスマン」でしょう。
音楽に限らず、エンターテイメントの世界では実力よりも華が大事ですね。人気において大事なのは、質以上に「これは、いい物なんだ」と思わす・興味を引かすコマーシャルであり華なんです。彼らはそこに気づいているし、どうすれば売れるかということを知っているのです。
- ファッション、流行、ブランド
流行というモノはどこにでもあります。P,Puffy,TKに言える事は、自分達をファッションにしたということでしょう。そして、モノの見事にNo
Limit,Bad Bay,TKプロデュースというブランドを確立したのです。それ以降、彼らが売り出したアーティストは、無条件で注目・ヒットしていきました。N.W.A.時代のことはよく知りませんが、DreもN.W.A.というグループで同じ道を歩んだのではないでしょうか。が、私の想像ではN.W.A.はファンを熱狂させたが、P,Puffy,TKはどれも熱狂させてはいないんではないでしょか。簡単に言えばファッションだけとファッションプラス熱狂プラス実力の違いです。P,Puffy,TKがあっさりファンに見捨てられたのに、Dreは期待されてるではないですか。
- 能力&スタンス
P,Puffyのラッパー、プロデューサーとしての実力はいかがなモンでしょう。プロデューサーとして、特別いい曲を作ったということはないですね、と言うかほとんど曲は作れないですけど。彼らよりも優れたラッパー&プロデューサーはいくらでもいますね。そうなってくると別な部分で自分をアピールしなくてはならない。ラッパー&プロデューサーとしてアピールするには突出した実力がないので、コマーシャルを最大限に利用してスターとして登りつめていくしかなかったのです。そして、彼らにはスター性があったし、スターになる道を知っていて歩んできたのです。彼らは、ラッパー&プロデューサーではなくて、スターなのです。
Dreはどうでしょうか。N.W.A.という人気グループにいたわけですからスターでありましょう。が、それプラス彼の作った曲はファンを熱狂させてきた故にプロデューサーとして、その実力は一目置かれてる程です。少なからず日本では、Eastしか聴かない人でもDreのアルバムだけは買ってる人は多いと思います。彼の事は後ほど詳しく書きます。とりあえず、実力ありすぎ!ということです。
TKもプロデューサーですけど、そもそもTKプロデュースというのは、曲が特別どうだとか言うよりブランド名として使ってた訳ですから。PのNo Limit,PuffyのBad
Boyといっしょで、ただ単にレーベル名じゃないだけです。プロデューサーだということをファッション&ブランドとして使ってたことから見ても、TKもP,Puffyと同じくスターであると私は見ています。
- スター&スター発掘
P,Puffyは自分が1番、スポットライトを浴びてないと気がすまないですし、また、ナンバーワンのスターでなければ、その存在がなくなってしまいます。それは、それ以外でアピールすることが出来ないから仕方ないのです。彼らの抱える子分達を見てください。強烈な個性を持ったラッパーがいないでしょう。なぜなら、彼らより強烈な個性、スター性を持ったラッパーがいたら、P,Puffyは目立たなくなってしまうからです。自分が1番のスターでなければ気がすまない&意味がない彼らにとって周りに置いとくラッパーはおのずと自分よりも華のないラッパーになってしまうのです。彼らがEminemをパートナーにすることはないです。スターを見抜く力があるように書いてきましたが、そもそも根本的にDreのようにスターを見抜く才能はないと思います。
Dreはどうでしょうか。そもそも彼は自分が1番のスターになろうと思ってないのです。あくまでもプロデューサーとして、絶対的存在にあることを考えているし、ファンがその存在を求めているのも知っています。故に彼の場合、何の抵抗もなく実力のあるスターラッパーを自分の周りに置けるのです。また、人気・実力のないラッパーより人気・実力のあるラッパーをプロデュースしたほうが、同じ曲を提供しても見返りが違うのはあたりまえであることを知ってるからSnoop Dogg,Eminemなんかを自分のとこに引き込むんです。Snoop,Eminemを見てください。Dreよりもスター性、人気があるではないですか。Dreは彼らの引き立て役に平気でなってしまうのです。が、ここで大事なのは彼がSnoopやEminemの引き立て役になっても、何のダメージも受けないという事です。それはプロデューサー&スターとして、絶対的な人気・存在を得ているからです。
TKも能力のとこで述べたようにスターです。小室ファミリーのメンツを見る限り、P,Puffyと同じと言っていいでしょう。
- 落ちぶれ
流行には必ず終わりが来ます。若い人達は、次から次へと興味の対象を変えていきます。良いとこだけとって、あんまり深くは追求しない、それで、飽きたら次に行く。P,Puffy,TKが落ち目になってますけど、当然なのです。あくまでもファッションとして、受け入れられていた訳ですから。
Dreの場合もDeath Rowを離れてから、落ち目になってました。が、彼の場合は少し違います。彼の音楽も流行はあったでしょうけど、P,Puffy,TKがファッションで終わってしまったのに、それで終わらなかった。彼の作った曲がファッションだけでなく、ファンを魅了させる曲を作ってきたと・・・落ち目というか、正しく言えば不振でしたが、期待は持たれてました。後で詳しく書きますが、彼には落ちぶれない要素が多いです。
- 彼らに変わる勢力
PにはCash Money,PuffyにはRuff Ryders,TKには宇多田ヒカル。このように彼らを脅かす存在の出現により、完全に息の根を止められようとしています。非常に焦ってますし、それは彼らの行動に表れています。PはCash Moneyをディスしてるとか(ホントかは解かりませんが)、Puffyは2ndアルバムで異様なペースと数で次々にシングル・カットをしているし、宇多田ヒカルにより完全に日本人にR&Bサウンドが理解されてしまい、R&Bで売っていたアムロの存在が危機に。TKのまがいモンR&Bサウンドではどうしよもなく、やもえずDallas Austinに頼むしかなかった・・・この様に彼らの焦りはハンパじゃないです。その点、Dreは救われています。彼の存在を脅かすプロデューサーや勢力が西には現れていないのです。
- 復活
Dreを見てみましょう。彼自身のアルバムは300万枚売れるモノですね。しかし、彼はSnoopというスターラッパーを売り出し、自分以上のセールスを記録させました。Death
RowをやめてからのDreは、G-Funkを捨てて、ブームを起こす程の音は作り出せないでいました。ここからが大事なのですが、ブームが去った後、もしくは、ブームを起こす程の力がなくなった時は、どうすればいいか。それは、スターに引っ張ってもらうしかないのです。Dreを見てください。曲で引っ張ることが出来ないでいた彼が、Eminemというスターに引っ張ってもらってシーンの最前線に復活したではないですか。これは、落ち目のTKにも言えます。TKプロデュースというブランドではもう売れなくなった時に唯一売れた人がいます。それは、鈴木あみです。彼女を見てください。小室ファミリーがTKの落ちぶれと共に、シーンの最前線から消えたのに、彼女だけは人気を得ていました。それは、彼女がTKプロデュースというブランドを必要としなくてもいい、十分なスター性を持ってるからです。ただ、DreとTKには1つ違いがあります。それは、明らかにプロデューサーとしての実力の違いです。いまだにDreサウンドと言わせるぐらいの興味を持たせる良い曲を作れるDreは、Eminemに自分の影を落とせますが、たいした曲を作れないでいるTKは、鈴木あみに自分の影を落とせないでいます。前に述べましたが、P,Puffyではスターを発掘することが出来ませんから、復活はかなり難しいです。一応、PuffyにはBiggieというスターがいまいたが、どうでしょうか。私が思う限り、今、仮にBiggieが生きていてもBiggie自身の人気でBad Boyをどうにか出来るとは思わないです。むしろ、BiggieにとってBad Bdy所属が逆にマイナスになるんでは・・・Puffyといることで、全部おいしいところを彼に持っていかれてるからです。Biggie自身はスターであると思いますが、2Pacと比べて彼の存在が薄い理由の1つはPuffyの存在に食われてるからではないでしょうか。
- Dr.Dreは怪物くん
Dreははっきり言って別格ですね。まず第一に88年から数えて12年間(2000年まで)、12年もの間、この業界で最前線で活躍して、トップを取り続けてる人は彼しかいないのです。N.W.A.時代、Death Row時代、そして、現在Aftermath時代と・・・その全てで300万枚のアルバムセールスを記録しているという、恐ろしいまでの実力。
彼のスタンスは、プロデューサー、ラッパー、スターという3つ顔が全て揃ってます。この3つ要素を持っているのは、これまた、この業界ではDreただ1人なのです。まず、プロデューサーとしての彼の実力は、ハンパじゃないですね。ただ単にいい音楽を作るというだけじゃなくて、人々を虜にしてしまう程の曲を作ってしまうと・・・それがDreの最大の才能であり実力であり魅力であると思います。人気グループのN.W.A.にラッパーとしてもメンバーにいたことで、ラッパー&スターとしてのスタンスも十分に認識されていたと思います(N.W.A.時代のことは知りませんが、逆算して考えたらそうなりました)。ラッパーとしての実力、スターとしての華は、どうでしょうか。みなさんも思うように、彼より優れたラッパーはいっぱいいますし、彼より人気のあるスターもいっぱいます。はっきり言えば、Dreのラッパーとしての実力はたいしたことないですし、スターとしてのキャラもたいしたことないです。が、そこまでの実力・キャラは必要ないんです。ある程度のラッパー&スターでいいのです。あとは、プロデューサーとしての絶対的な実力が全てカバーしてしまうからです。この3つの要素がそれぞれ混ざり合って、とんでもない存在になってるんです。Mannie Fresh,Swizz Beatz,Timbaland,JDと比べてみれば一目瞭然です。Fresh,JD,Timは、ラッパーとしてアルバムを出してますが、Dreみたいに300万枚売れる事はないです。仮にSwizzが、アルバム出しても同じでしょう。このようにDreはラッパー&スターとしてのスタンスが成立してるのです。あと、Dreの偉いところは、自分のラッパーとしての実力を把握してるところです。ソロ2枚で、彼が1人で最前線に立つことはしてないですね。さすがにアルバム1枚、Dreのラップで押し通すには無理があります。そこは、自分より華のあるSnoop,Eminemを筆頭に軍団を大挙フィーチャーして、カバーしてもらってます。飽きられない&許せる程度に自分はそこそこにラップしてますね(新人の宣伝も兼ねて)。N.W.A.でも同じでしたね。偉いです。
そして、もう1つ重要なことがあります。Dreが手掛けるアーティスト達です。Snoop Dogg,Eminemというスーパースターを世に送り出したのです(一応、N.W.A.もスターグループですし)。彼らを自分以上のスターにしても、Dreの影が消えることは絶対にないです。逆に彼らが浴びる注目を一緒に浴びて、さらにDr.Dreの存在を高めていってるのです!(自分がスターとして最前線に立とうと思ってないから、P,Puffyみたいに1人占めしません、あくまでも横にいて一緒に浴びる程度です)。Swizz,FreshもDMX,Juvenileというスーパースターを手掛けてますが、あくまでもプロデューサーとして注目されるだけで、その注目を2人で分かち合うことはないです。Dre & Snoop,Dre & Eminemは、コンビとして成り立ちますが、スター&ラッパーというスタンスを確立できていないFresh,Swizzでは、Fresh & Juvenile、Swizz & DMXというコンビは成り立っていません。Fresh feat.Juvenile,Swizz feat.DMXで曲出しても売れないでしょう。このようにDr.Dreのもう1つの才能は、スーパースターを発掘する才能です。
以上のような事で、Dreが他の人より頭1つ、いや、頭3つぐらい抜きん出ている事が理解できますし、彼がここまでのキャリアを築いてきたことも理解できます。プロデューサー、ラッパー、スターという顔を持ち、Snoop,Eminemというスーパースターとコンビを組めるDreは、そう簡単に落ちぶれる事はないです。落ちぶれそうになったら、また、新しいスーパースターを見つけてくると思います。
- Swizz Beatz with Ruff Ryders &
Mannie Fresh with Cash Money
現在、もっとも人気のあるプロデューサーSwizz,Freshと、彼らの在籍しているCash
Moeny,Ruff Rydersのブランド・レーベル。やはりファッションという勢いで、ここまでの爆発的な人気を得ている訳ですから、落ちぶれる事は確実です。落ちぶれるというか、流行が終わって普通になると言ったほうが正しいでしょうか。他のプロデューサーやレーベルと同じくらいになると言うことです。流行が過ぎたら看板アーティストのDMXとJuvenile以外のラッパーの売上げが苦戦するのは目に見えてますけど。この2つのレーベルがPのNo Limit,PuffyのBad
Boyと違う所は、レーベルオーナー、プロデューサー、スターラッパーという3つが完全分業制になっているという点です。このレーベル自体、成功を手に入れてから日が短いですから、どういう道をたどるのかは楽しみです。
- 展望&未来
Dre・・・Eminemの発掘は、Dreにとってちょうどスターの必然性かあった訳ですけど、それでもDreのスタンスがスターを求めるとこにある&スターを見つける目があるし、また、トップスターもDre以上に自分達をより光らせてくれるから、彼らもP,PuffyのところではなくDreのところに集まってくるわけです。はっきりいってDreとトップスターの合体は、簡単に落ちることはないでしょう。
P,Puffy,TK・・・彼らに言えることは、自分がスターじゃないと気がすまないから、1人で頑張んなきゃならいので、この先もかなり苦しくなるのではないでしょう。彼ら自身の人気が爆発することは、もうないと思いますけど。
- 功績
Pが残した功績は、いかに成功するかというノウハウではないでしょうか。彼の宣伝方法やリリースラッシュなどはマイナーレーベルだけじゃなく、メジャーレーベルでさえも真似する程ですし。また、彼は多くのマイナーラッパーと仲がよく、彼らが成功するようにNo
Limitのロゴを貸してあげたり、コンピなどに呼んであげて大衆の目に触れるようにしてきたりして、いろいろとヘルプしてきました。また、彼自身が言ってましたが、「オレがビジネスをすればする程、コミニティに還元できる」と、そこまで言える程のビジネスの才能がある故に徹底的にビジネスに徹してきたと思います。
Puffy&TKの功績は、ラップ業界、音楽業界を非常に盛り上げたというか、大衆の目・注目をラップ・音楽に集めたということです。彼らが注目を集めれば集めるほど、ラップ・音楽が注目を集めたわけですし、彼らが売れれば売れるほど、このマーケットがでかくなったわけですから。その功績は、他と比べることができるスケールじゃないです。ご苦労様です。
Back D-WanとHip
Hop ここが違うよ!2Pac!
ドン! Eminem
Hip Hop
その他