『イーハトーヴ・オノマトペ症候群』やってます。(^ ^;
    ぼくは農学校の三年生になったときから                            今日まで三年の間のぼくの日誌を公開する。                                                         by『或る農学生の日誌』

 
                   リアル&シビアだにゃぁ、『或る農学生の日誌』


  『イーハトーヴオノマトペ(擬音語・擬声語・擬態語) .
       どうせぼくは字も文章も下手だ。     
宮沢賢治童話の私設ファンコーナー12です。

               ★宮沢賢治童話を是非ぜひゼヒ読んでネ★
んで、12回目の今回は、


       ** イーハトーボ農学校の春 **
    角川文庫 430円 165p 表紙:飯野和好 注釈:大塚常樹 解説:板谷栄城 年譜:中村稔   .
                              ぼくと同じように                                                       本気に仕事にかかった人でなかったら                              こんなもの実に厭な面白くもないものにちがいない。
               或る農学生の日誌 ───────── 26p
               台川
(だいかわ) ─────────── 16p
               イーハトーボ農学校の春
─────── 9p
               イギリス海岸────────────
21p
               耕耘部(こううんぶ)の時計 ────── 10p
               みじかい木ぺん
 ────────── 18p ここから13ページです。
               種山ヶ原
───────────── 10p
               十月の末
──────────── 12p
               谷
 ─────────────── 10p
               二人の役人
──────────── 11p
               鳥をとるやなぎ ────────── 10p
               さいかち淵
 ──────────── 11p の12短編です。

              注:
は『風の又三郎』ご覧ください。

                は『新編 風の又三郎2』ご覧ください。

                は『新編 風の又三郎3』ご覧ください。

                   


 
 


それでは、『イーハトーボ農学校の春』の第一話です。
  ぼくらは空想でならどんなことでもすることができる。  
   『或る農学生の日誌』 26p    .
 

 農学校=リアル、農業=シビア、だにゃぁ、『或る農学生の日誌』。

 っつーことで、『
賢治童話丸写しシリーズその57』だよん。(^ ^;

一九二五、四月一日 火曜日 晴
  今日から新らしい一学期だ。けれども学校へ行っても何だか張合いがなかった。一年生
 はまだはいらないし三年生は居ない。居ないのでないもうこっちが三年生なのだが、あの
 挨拶を待ってそっと横眼で威張っている卑怯な上級生が居ないのだ。そこで何だか今まで
 頭をぶっつけた低い天井裏が無くなったような気もするけれどもまた支柱をみんな取って
 しまった桜の木のような気もする。今日の実習にはそれをやった。去年の九月古い競馬場
 のまわりから堀って来て植えて置いたのだ。今ごろ支柱を取るのはまだ早いだろうとみんな
 思った。なぜならこれからちょうど小さな根が出るころなのに西風はまだまだ吹くから幹が
 てこになってそれを切るのだ。けれども菊池先生はみんな除
(と)らせた。花が咲くのに支柱
 があっては見っともないと云うのだけれども桜が咲くにはまだ一月もその余もある。菊池先
 生は春になったのでただ面白くてあれを取ったのだとおもう。
  その古い縄だの冬の間のごみだの運動場の隅へ集めて燃やした。そこでほかの実習の
 組の人たちは羨ましがった。午前中その実習をして放課になった。教科書がまだ来ないの
 で明日もやっぱり実習だという。午后はみんなでテニスコ−トを直したりした。
                                              
(丸写しオシマイ)
 『
賢治童話丸写しシリーズその57』でした。

ps.旱魃
(かんばつ)の描写は、後の『グスコーブドリの伝記』の下敷きになっでるだなや。


 或る農学生の日誌漫画紹介はできましぇん。

    さびしかぁぁぁぁ。

 

 漫画版『或る農学生の日誌』は、おそらく多分ありましぇん。
 漫画版『台川
(だいかわ)』も、『イーハトーボ農学校の春』も、『イギリス海岸』も、
おそらく多分ありましぇん。


 っつーことで漫画の紹介は、ずうっとしばらくシバラク暫く、お待ちくなさい。(^ ^;


  或る農学生の日誌 お気に入りオノマトペ
 季節:大正14(1925
)年4月1日〜昭和2(1927)年8月21日        けれどもほんとうの仕事は                                           みんなこんなにじみなのだ。

◆オラが好きなオノマトペ(初読)=5つが最高。)
31ぼしょぼしょ:【せきはとめたし落し口は切ったし田のなかへはまだ入られないしどうするこ
      ともできずだまってあのぼしょぼしょしたりまたおどすように強くなったりする雨の音
      を聞いていなければならないのだ。】

ボクの好きなオノマトペ(再読)=5つが最高。)
21こぼこぼ:【くろへ腰掛けてこぼこぼはって行く温い水へ足を入れていてついとろっとしたら
      なんだかぼくが稲になったような気がした。】
 

 「オノマトペ(擬音語・擬声語・擬態語)なんて集めてどうすんの?」

 
ぼしょぼしょ、っつーの雨の降る感じが田舎っぽくて、いんでないかぃ?


      そしてその仕事をまじめにしていると                                 もう考えることも考えることもみんなじみな、そうだ、                じみというよりはやぼな所謂(いわゆる)                             田舎(いなか)臭いものに変ってしまう。

 * 或る農学生の日誌オノマトペ * .  

@そっ:【一年生はまだはいらないし三年生は居ない。居ないのでないもうこっちが三年生なのだ
      が、あの挨拶を待ってそっと横眼で威張っている卑怯な上級生が居ないのだ。】
Aやっぱり:【教科書がまだ来ないので明日もやっぱり実習だという。】
Bだんだん:【斉藤先生が先に立って女学校の裏で洪積層と第三紀の泥岩の露出を見てそれか

      らだんだん土性を調べながら小船渡(こぶなと)の北上の岸へ行った。】
Cギザギザ:【河へ出ている広い泥岩の露出で奇体なギザギザのあるくるみの化石だの赤い高

      (たかし)小僧だのたくさん拾った。】
Dゆらゆら:【河原からはもうかげろうがゆらゆら立って向うの水などは何だか風のように見え

      た。】
Eすっかり:【今年は肥料だのすっかり僕が考えてきっと去年の埋め合せを付ける。】
Fきっ:【きっと去年の埋め合せを付ける。】
Gぼんやり:【ぼんやりとしてそれでいて何だか堅苦しそうにしている新入生はおかしなものだ。】
Hのろのろ:【それにすぐ古くさい歌やなんか思い出すしまた歌など詠
(よ)むのろのろしたような
      昔の人を考えるからどうもいやだ。】
Iぐるぐる:【ああ北海道、雑嚢
(ざつのう)を下げてマントをぐるぐる捲いて肩にかけて津軽海峡を
      みんなと船で渡ったらどんなに嬉しいだろう。】
Jさっぱり:【ぼくはけれども気持ちがさっぱりした。】
Kどんどん:【汽車は闇のなかをどんどん北へ走って行く。】
Lぼうっ:【盛岡の上のそらがまだぼうっと明るく濁って見える。】
Mぐんぐん:【黒い藪だの松林だのぐんぐん窓を通って行く。】
Nはっきり:【なぜ修身がほんとうにわれわれのしなければならないと信ずることを教えるものな

      ら、どんな質問でも出さしてはっきりそれをほんとうかうそか示さないのだろう。】
Oちゃん:【僕は郡で調べたのをちゃんと写して予察図にして持っていたからほかの班のように

      まごつかなかった。】
Pやっ:【やっと仕付かった所も少しも分蘖
(ぶんけつ)せず赤くなって実のはいらない稲がそのま
      ま刈りとられずに立っていた。】
Qずっ:【僕のうちの近くなら洪積と沖積があるきりだしずっと簡単だ。】
Rもじもじ:【僕がもじもじしているとこれは新らしい高価
(たか)い種類だよ。君にだけやるから来
      春植えて見たまえと云った。】
Sそこそこ:【なぜならいままでは塩水選をしないでやっと反当二石そこそこしかとっていなかった

      のを今度はあちこちの農事試験場の発表のように一割の二斗ずつの増収としても一
      町一反では二石二斗になるのだ。】
21こぼこぼ:【くろへ腰掛けてこぼこぼはって行く温い水へ足を入れていてついとろっとしたらなん

      だかぼくが稲になったような気がした。】
22とろっ:【ついとろっとしたらなんだかぼくが稲になったような気がした。】
23どきっ:【そしてぼくが桃いろをした熱病にかかっていてそこへいま水が来たのでぼくは足から

      水を吸いあげているのだった。どきっとして眼をさました。】
24ゆっくりゆっくり:【水がこぼこぼ裂目のところで泡を吹きながらインクのようにゆっくりゆっくりひ

      ろがって行ったのだ。】
25さっぱり:【三時ごろ水がさっぱり来なくなったからどうしたのかと思って大堰
(おおぜき)の下の岐
      (わか)れまで行ってみたら権十がこっちをとめてじぶんの方へ向けていた。】
26むくむく:【顔がむくむく膨
(ふく)れていて、おまけにあんな冠(かぶ)らなくてもいいような穴のあい
      たつばの下った土方しゃっぽをかぶってその上からまた頬かぶりをしているのだ。】
27むっ:【ぼくもむっとした。】
28とうとう:【稲がとうとう倒れてしまった。】
29しっかり:【あれぐらい昨日までしっかりしていたのに、明方の烈しい雷雨からさっきまでにほと

      んど半分倒れてしまった。】
30こっそり:【喜作のもこっそり行って見たけれどもやっぱり倒れた。】
31ぼしょぼしょ:【せきはとめたし落し口は切ったし田のなかへはまだ入られないしどうすることも

      できずだまってあのぼしょぼしょしたりまたおどすように強くなったりする雨の音を聞い
      ていなければならないのだ。】

 『或る農学生の日誌』のオノマトペ、これで、おすめえだぁ。えがっだなす。 スネオ 拝 (^ ^;
                                                   2006.4.9.

 
 


 『イーハトーボ農学校の春』の第二話です。 .

    「何処(どこ)さ行ぐのす。」                   「釜淵まで、ちょっと三十分ばかり。」     
だい かわ  .
** 『台川』 16p **
 

 先生も生徒も自然も、みんな新鮮だにゃぁ、『台川(だいかわ)』。

 っつーことで、『
賢治童話丸写しシリーズその58』だよん。(^ ^;
<イントロ>
 〔もうでかけましょう。〕たしかに光がうごいてみんな立ちあがる、腰をおろしたみじかい草、
かげろうか何かゆれている、かげろうじゃない、網膜が感じただけのその光りだ。
 〔さあでかけましょう。行きたい人だけ。〕まだ来ないものは仕方ない。さっきからもう二十
分も待ったんだ。もっともこのみちばたの青いいろの寄宿舎はゆっくりして爽
(さわや)かで
よかったが。
 これから又ここへ一遍
(ぺん)帰って十一時には向うの宿へつかなければいけないんだ。
 「何処
(どこ)さ行ぐのす。」そうだ、釜淵まで行くというのを知らないものもあるんだな。
 〔釜淵まで、一寸
(ちょっと)三十分ばかり。〕
 おとなしい新らしい白、緑の中だから、そして外光の中だから大へんいいんだ。天竺木綿、
その菓子の包みは置いて行ってもいい。雑嚢
(ざつのう)や何かもここの芝へおろして置いて
いい行かないものもあるだろうから。
 「私はここで待ってますから。」校長だ。校長は肥ってまっ黒にいで立ちたしかにゆっくりみ
ちばたの草、林の前に足を開いて投げ出している。
 〔はあ、では一寸行って参ります。〕木の青、木の青、空の雲は今日も甘酸っぱく、足なみ
のゆれと光の波。足なみのゆれと光の波。
 粘土のみちだ。乾いている。黄色だ。みち。粘土。
 小松と林。林の明暗いろいろの緑。それに生徒はみんな新鮮だ。
                                       
(丸写しオシマイ)
 『
賢治童話丸写しシリーズその58』でした。


  『
台川 お気に入りオノマトペ


 季節: 初夏
            木の青、木の青、空の雲は今日も甘酸っぱく、                  足なみのゆれと光の波。              粘土のみちだ。乾いている。黄色だ。みち。粘土。


◆オラが好きなオノマトペ(初読)=☆☆5つが最高。)
Oするする:【ふちの上の滝へ平らになって水がするする急いで行く。】        .


▼ボクの
好きなオノマトペ(再読)=★★5つが最高。)
34さあさあ:【水がさあさあ云っている。】


 

 「オノマトペ(擬音語・擬声語・擬態語)なんて集めてどうすんの?」

 
するする:【水がするする急いで行く。】
 さあさあ:【水がさあさあ云っている。】、なんか「耳をすましてごらん」っつー感じだにゃぁ。(^ ^;


      「全体どごさ行ぐのだべ。」          .      「なあに先生さ従(つ)いでさぃ行げばいいんだぢゃ。」              又堀田だな。前の通りだ。うしろで黄いろに光っている。  

  ** 台川オノマトペ **  .
 

@ゆっくり:【もっともこのみちばたの青いいろの寄宿舎はゆっくりして爽(さわや)かでよかったが。】
Aはっきり:【ここからこんなにはっきり見えるとは思わなかったぞ。】
Bずうっ:【このみちはずうっと上流まで通っているんだ。】
Cぞろぞろ:【造林のときは苗や何かを一杯つけた馬がぞろぞろここを行くんだぞ。】
Dふんふん:【うしろでふんふんうなずいているのは藤原清作だ。】
Eごろごろ:【坂になったな。ごろごろ石が落ちている。】
Fゆらゆら:【光が網になってゆらゆらする。】
Gパチン:【巨礫
(きょれき)がごろごろしている。一つ欠いて見せるかな。うまくいった。パチンといっ
      た。】
Hすっ:【すっと歩き出せ。】
Iちらっ:【今はそれがうしろの横でちらっと光る。】
Jちゃん:【〔ああ畑も入ります入ります。遊園地には畑もちゃんと入ります〕】
Kもっ:【おれのはもっとずっと上流の北上川から遠くの東の山地まで見はらせるようにあの小桜

      山の下の新らしく墾(ひら)いた広い畑を云ったんだ。】
Lずっ:【おれのはもっとずっと上流の北上川から遠くの東の山地まで見はらせるようにあの小桜

      山の下の新らしく墾(ひら)いた広い畑を云ったんだ。】
Mしん:【けれどもどこかしんとして春の底の樺の木の気分はあるけれどもそれは偶然性だ。】
Nきっ:【この下のみちがきっと釜淵に行くんだ。】
Oするする:【ふちの上の滝へ平らになって水がするする急いで行く。】
Pもじゃもじゃ:【山吹の青いえだや何かもじゃもじゃしている。】
Qずんずん:【大内は夏服の上に黄色な実習服を着て結びを腰にさげてずんずん藪をこいで行

      く。】
Rやっ:【河原まで行ってやっととまった。】
Sやっぱり:【それよりはやっぱり水を渉
(わた)って向うへ行くんだ。】
21ぐらぐら:【ひとりが渡る。ぐらぐらする。】
22きちん:【飛石
(とびいし)の上に両あしを揃えてきちんと立って四人つづいて待っているのは面白
      い。】
23ぬるぬる:【こいつは苔でぬるぬるしている。】
24ぴちゃぴちゃ:【素あしにゴム靴でぴちゃぴちゃ水をわたる。】
25ずんずん:【もうずんずん瀑
(たき)をのぼって行く。Cascadeだ。】
26ざりざり:【ゴム靴の底のざりざりの摩擦がはっきり知れる。】
27さらさら:【さらさら水が落ちている。】
28ビチャビチャ:【靴はビチャビチャ云っている。】
29がりがり:【水ががりがり擦
(こす)ったんです。】
30ぐんぐん:【市野川
(いちのかわ)やぐんぐんのぼって行く。】
31ぴちゃぴちゃ:【水がぴちゃぴちゃはねる。】
32がりがり:【がりがりやって来るんだな。】
33こわごわ:【みんなこわごわ下りて来る。】
34さあさあ:【水がさあさあ云っている。】

 『台川(だいかわ)』のオノマトペ、これで、おすめえだぁ。まんず、えがっだなす。 スネオ 拝 (^ ^;
                                                     2006.4.9.

 
 


『イーハトーボ農学校の春』の第三話です。
      くずれかかった練瓦の肥溜(こえだめ)の中には                    ビ−ルのように泡がもりあがっています。                     さあ順番に桶に汲み込もう。                            そこらいっぱいこんなにひどく明るくて、                               ラジウムよりももっとはげしく、                                        そしてやさしい光の波が                                              一生けん命一生けん命ふるえているのに、                        いったいどんなものがきたなくて                                      どんなものがわるいのでしょうか。
 *** 『イーハトーボ農学校の春』 9p ***
 

 くっさ〜い肥(こえ)運びも、楽しんじゃうんだにゃぁ、『イーハトーボ農学校の春』。

 っつーことで、『
賢治童話丸写しシリーズその59』だよん。(^ ^;
<イントロ>
 太陽マジックのうたはもう青ぞらいっぱい、ひっきりなしにごうごうごうごう鳴っています。

※譜面
 (コロナは しちじゅうろくまんにひゃく)
※譜面

 わたしたちは黄いろの実習服を着て、くずれかかった練瓦の肥溜
(こえだめ)のとこへあつ
まりました。
 冬中いつも唇が青ざめて、がたがたふるえていた阿部時夫などが、今日はまるでいきい
きした顔いろになってにかにかにかにか笑っています。ほんとうに阿部時夫なら、冬の間
からだが悪かったのではなくて、シャツを一枚しかもっていなかったのです。それにせいが
高いので、教室でもいちばん火に遠いこわれた戸のすきまから風のひゅうひゅう入って来
る北東の隅だったのです。
 けれども今日は、こんなにそらがまっ青で、見ているとまるでわくわくするよう、かれくさも
桑ばやしの黄いろの脚もまばゆいくらいです。おまけに堆肥小屋の裏の二きれの雲は立
派に光っていますし、それにちかくの空ではひばりがまるで砂糖水のようにふるえて、すき
とおった空気いっぱいやっているのです。もう誰だって胸中からもくもく湧いてくるうれしさ
に笑い出さないでいられるでしょうか。そうでなければ無理に口を横に大きくしたり、わざと
額をしかめたりしてそれをごまかしているのです。
                             
(丸写しオシマイ)
 『
賢治童話丸写しシリーズその59』でした。


 イーハトーボ農学校の春 お気に入りオノマトペ
 季節: 春
              さあ、春だ、                                                           うたったり走ったり、とびあがったりするがいい。          風野又三郎だって、もうガラスのマントをひらひらさせ              大よろこびで髪をぱちゃぱちゃやりながら                            野はらを飛んであるきながら                                         春が来た、春が来たをうたっているよ。          ほんとうにもう、走ったりうたったり、                                  飛びあがったりするがいい。

◆オラが好きなオノマトペ(初読)=☆☆ 5つが最高。)
Hつうつう:【楊(やなぎ)の木の中でも樺の木でも、またかれくさの地下茎でも、月光いろの甘
      い樹液がちらちらゆれだし、早い萓草(かんぞう)やつめくさの芽にはもう黄金(きん)
      いろの小さな澱粉の粒がつうつう浮いたり沈んだりしています。】

ボクの好きなオノマトペ(再読)=5つが最高。)
Pぱちゃぱちゃ:【風野又三郎だって、もうガラスのマントをひらひらさせ大よろこびで髪をぱ
      ちゃぱちゃやりながら野はらを飛んであるきながら春が来た、春が来たをうたって
      いるよ。】
 

 「オノマトペ(擬音語・擬声語・擬態語)なんて集めてどうすんの?」

 
つうつう:【黄金(きん)いろの小さな澱粉の粒がつうつう浮いたり沈んだりしています。】
っつーの初対面、なんか不思議な感じしません?

ps.
ぱちゃぱちゃ:【風野又三郎だって、もうガラスのマントをひらひらさせ大よろこびで髪を
      ぱちゃぱちゃやりながら野はらを飛んであるきながら春が来た、春が来たをうたっ
      ているよ。】
 風野又三郎がこんなところに登場するなんて、アンビリーバヴォー。
(^ ^;


        わたくしたちが柄杓(ひしゃく)で                                      肥(こえ)を麦にかければ、                                           水はどうしてそんなにまだ力も入れないうちに                       水銀のように青く光り、                                               たまになって麦の上に飛びだすのでしょう、    . .       また砂土がどうしてあんなに                                          のどの乾いた子どもの水を呑むように                               肥(こえ)を吸い込むのでしょう。    . .       もうほんとうにそうでなければならないから、                         それがただひとつのみちだから                                        ひとりでどんどんそうなるのです。  

 *** イーハトーボ農学校の春オノマトペ ***
 

@ごうごうごうごう:【太陽マジックのうたはもう青ぞらいっぱい、ひっきりなしにごうごうごうごう鳴っ
      ています。】
Aがたがた:【冬中いつも唇が青ざめて、がたがたふるえていた阿部時夫などが、今日はまるで

      いきいきした顔いろになってにかにかにかにか笑っています。】
Bいきいき:【今日はまるでいきいきした顔いろになってにかにかにかにか笑っています。】
Cにかにかにかにか:【今日はまるでいきいきした顔いろになってにかにかにかにか笑っていま

      す。】
Dひゅうひゅう:【それにせいが高いので、教室でもいちばん火に遠いこわれた戸のすきまから風

      のひゅうひゅう入って来る北東の隅だったのです。】
Eわくわく:【けれども今日は、こんなにそらがまっ青で、見ているとまるでわくわくするよう、かれく

      さも桑ばやしの黄いろの脚もまばゆいくらいです。】
Fもくもく:【もう誰だって胸中からもくもく湧いてくるうれしさに笑い出さないでいられるでしょうか。】
Gちらちら:【楊
(やなぎ)の木の中でも樺の木でも、またかれくさの地下茎でも、月光いろの甘い樹
      液がちらちらゆれだし、早い萓草(かんぞう)やつめくさの芽にはもう黄金(きん)いろの小
      さな澱粉の粒がつうつう浮いたり沈んだりしています。】
Hつうつう:【楊
(やなぎ)の木の中でも樺の木でも、またかれくさの地下茎でも、月光いろの甘い樹
      液がちらちらゆれだし、早い萓草(かんぞう)やつめくさの芽にはもう黄金(きん)いろの小
      さな澱粉の粒がつうつう浮いたり沈んだりしています。】
Iどんどん:【もうどんどん泡があふれ出してもいいのです。】
Jりん:【青ぞらいっぱい鳴っているあのりんとした太陽マジックの歌をお聴きなさい。】
Kやっぱり:【さあ、ではみんなでこいつを下台
(しただい)の麦ばたけまで持って行こう、こっちの崖
      はあんまり急ですからやっぱり女学校の裏をまわって楊(やなぎ)の木のあるとこの坂を
      おりて行きましょう。】
Lこくっ:【わたくしがはたらきながら、また重いものをはこびながら、手で水をすくうことも考えるこ

      とのできないときは、そこから白びかりが氷のようにわたくしの咽喉(のど)に寄せてきて、
      こくっとわたくしの咽喉(のど)を鳴らし、すっかりなおしてしまうのです。】
Mすっかり:【わたくしがはたらきながら、また重いものをはこびながら、手で水をすくうことも考え

      ることのできないときは、そこから白びかりが氷のようにわたくしの咽喉(のど)に寄せて
      きて、こくっとわたくしの咽喉(のど)を鳴らし、すっかりなおしてしまうのです。】
Nちゃん:【おい、大将、証書はちゃんとしまったかい。】
Oひらひら:【風野又三郎だって、もうガラスのマントをひらひらさせ大よろこびで髪をぱちゃぱちゃ

      やりながら野はらを飛んであるきながら春が来た、春が来たをうたっているよ。】
Pぱちゃぱちゃ:【大よろこびで髪をぱちゃぱちゃやりながら野はらを飛んであるきながら春が来

      た、春が来たをうたっているよ。】
Qぼんやり:【いままでやすんでいた虫どもが、ぼんやりといま眼をさまし、しずかに息をするらしい

      のです。】
Rつやつや:【麦はつやつや光っています。】
Sどんどん:【もうほんとうにそうでなければならないから、それがただひとつのみちだからひとりで

      どんどんそうなるのです。】
21ぐちゃっ:【うまい、少しぐちゃっと苔にはいったけれども、まあいいねえ、それではぼくはいまこっ

      ちで桶をつるすから、そっちでとって呉れ給え。】

 『イーハトーボ農学校の春』のオノマトペ、これで、おすめえだぁ。えがっだなす。 スネオ 拝
(^ ^;
                                                      2006.4.11.

 
 


『イーハトーボ農学校の春』の第四話です。
      殊(こと)に一番いいことは、                                         最上等の外国犬が、向うから黒い影法師と一諸に、            一目散に走って来たことでした。         実にそれはロバ−トとでも名の附きそうな                          もじゃもじゃした大きな犬でした。      「ああ、いいな。」私どもは一度に叫びました。             誰だって夏海岸へ                                                    遊びに行きたいと思わない人があるでしょうか。
 **** 『イギリス海岸』 21p **** .
 

 ハイカラ・ビューティフル、だにゃぁ、『イギリス海岸』。

 っつーことで、『
賢治童話丸写しシリーズその60』だよん。(^ ^;
<イントロ>
 夏休みの十五日の農場実習の間に、私どもがイギリス海岸とあだ名をつけて、二日か三日
ごと、仕事が一きりつくたびに、よく遊びに行った処
(ところ)がありました。
 それは本とうは海岸ではなくて、いかにも海岸の風をした川の岸です。北上川の西岸でした。
東の仙人峠から、遠野を通り土沢を過ぎ、北上山地を横截
(よこぎ)って来る冷たい猿ヶ石川の、
北上川への落合から、少し下流の西岸でした。
 イギリス海岸には、青白い凝灰質の泥岩が、川に沿ってずいぶん広く露出し、その南のは
じに立ちますと、北のはずれに居る人は、小指の先よりもっと小さく見えました。
 殊
(こと)にその泥岩層は、川の水の増すたんび、奇麗に洗われるものですから、何とも云えず
青白くさっぱりしていました。
 所々には、水増しの時できた小さな壺穴の痕や、またそれがいくつも続いた浅い溝、それか
ら亜炭のかけらだの、枯れた蘆
(あし)きれだのが、一列にならんでいて、前の水増しの時にどこ
まで水が上ったかもわかるのでした。
 日が強く照るときは岩は乾いてまっ白に見え、たて横に走ったひび割れもあり、大きな帽子を
(かむ)ってその上をうつむいて歩くなら、影法師は黒く落ちましたし、全くもうイギリスあたりの
白堊
(はくあ)の海岸を歩いているような気がするのでした。
 町の小学校でも石の巻の近くの海岸に十五日も生徒を連れて行きましたし、隣の女学校でも
臨海学校をはじめていました。
 けれども私たちの学校ではそれはできなかったのです。ですから、生れるから北上
(きたかみ)
河谷
(かこく)の上流の方にばかり居た私たちにとっては、どうしてもその白い泥岩層をイギリス海
岸と呼びたかったのです。
 それに実際そこを海岸と呼ぶことは、無法なことではなかったのです。なぜならそこは第三紀
と呼ばれる地質時代の終り頃、たしかにたびたび海の渚だったからでした。
                                            (丸写しオシマイ)
 『賢治童話丸写しシリーズその60』でした。


ps.『ハッピーエンド』の『ハイカラハクチ』っつー曲を思い出してしまいました。
   ♪ハイカラ〜ハイカラ〜ハイカラ、ハ〜クゥチ♪ (^ ^;

 
 



   イギリス海岸 お気に入りオノマトペ

 季節:夏
大正12(1923)年7月下旬〜8月9日〕       「どごさ行ぐのだべ。」            「水馬演習でしょう。                                                   白い上着を着ているし、きっと裸馬だろう。」     「こっちさ来るどいいな。」           「来るよ、きっと。                                                        大てい向う岸のあの草の中から出て来ます。                      兵隊だって誰だって気持ちのいい所へは来たいんだ。」


◆オラが好きなオノマトペ(初読)=5つが最高。)
36えらえら:【麦こなしは芒(のぎ)がえらえらからだに入って大へんつらい仕事です。】


ボクの好きなオノマトペ(再読)=5つが最高。)
Nもくもく:【製板所の構内だということはもくもくした新らしい鋸屑(おがくず)が敷かれ、鋸(のこぎり)
      
の音が気まぐれにそこを飛んでいたのでわかりました。】
Pもじゃもじゃ:【実にそれはロバ−トとでも名の附きそうなもじゃもじゃした大きな犬でした。】



 

 「オノマトペ(擬音語・擬声語・擬態語)なんて集めてどうすんの?」

 
えらえら:【麦こなしは芒(のぎ)がえらえらからだに入って大へんつらい仕事です。】
 
(のぎ)がえらえら、なんつーの、今はもう、ほとんど誰も知らんでしょうな。
 実はボク、かすかにですが、覚えてるんです、恥ずかしながら。(^ ^;


        だんだん談(はな)して見ると、この人は                            ずいぶんよく私たちを考えていて呉れたのです。   .       救助区域はずうっと下流の筏のところなのですが、               私たちがこの気もちよいイギリス海岸に来るのを                   止めるわけにも行かず、時々別の用のあるふりをして            来て見ていて呉れたのです。   .       もっと談(はな)しているうちに                                        私はすっかりきまり悪くなってしまいました。   .       なぜなら誰でも自分だけは賢こく、                                  人のしていることは馬鹿げて見えるものですが、                   その日そのイギリス海岸で、私はつくづく                            そんな考えのいけないことを感じました。  

 **** イギリス海岸オノマトペ **** .
 

@もっ:【イギリス海岸には、青白い凝灰質の泥岩が、川に沿ってずいぶん広く露出し、その南の
      はじに立ちますと、北のはずれに居る人は、小指の先よりもっと小さく見えました。】
Aさっぱり:【殊
(こと)にその泥岩層は、川の水の増すたんび、奇麗に洗われるものですから、何と
      も云えず青白くさっぱりしていました。】
Bずうっ:【その証拠には、第一にその泥岩は、東の北上山地のへりから、西の中央分水嶺の麓

      まで、一枚の板のようになってずうっとひろがって居ました。】
Cきっ:【それはあちこちの川の岸や崖の脚には、きっとこの泥岩が顔を出しているのでもわかり

      ましたし、又所々で堀り抜き井戸を穿(うが)ったりしますと、じきこの泥岩層にぶっつか
      るのでもしれました。】
Dやっ:【その火山灰は西の二列か三列の石英粗面岩の火山が、やっとしずまった処ではありま

      したが、やっぱり時々噴火をやったり爆発をしたりしていましたので、そこから降って来
      たのでした。】
Eやっぱり:【やっぱり時々噴火をやったり爆発をしたりしていましたので、そこから降って来たの

      でした。】
Fだんだん:【その誰も見ていない昔の空がやっぱり繰り返し繰り返し曇ったり又晴れたり、海の

      一とこがだんだん浅くなってとうとう水の上に顔を出し、そこに草や木が茂り、ことにも
      胡桃(くるみ)の木が葉をひらひらさせ、ひのきやいちいがまっ黒にしげり、しげったかと
      思うと忽(たちま)ち西の方の火山が赤黒い舌を吐き、軽石の火山礫は空もまっくろにな
      るほど降って来て、木は圧し潰され、埋められ、まもなく又水が被(かぶ)さって粘土がそ
      の上につもり、全くまっくらな処(ところ)に埋められたのでしょう。】
Gとうとう:【海の一とこがだんだん浅くなってとうとう水の上に顔を出し、そこに草や木が茂り、こ

      とにも胡桃(くるみ)の木が葉をひらひらさせ、ひのきやいちいがまっ黒にしげり、しげった
      かと思うと忽(たちま)ち西の方の火山が赤黒い舌を吐き、軽石の火山礫は空もまっくろ
      になるほど降って来て、木は圧し潰され、埋められ、まもなく又水が被(かぶ)さって粘土
      がその上につもり、全くまっくらな処(ところ)に埋められたのでしょう。】
Hひらひら:【そこに草や木が茂り、ことにも胡桃
(くるみ)の木が葉をひらひらさせ、ひのきやいちい
      がまっ黒にしげり、しげったかと思うと忽(たちま)ち西の方の火山が赤黒い舌を吐き、軽
      石の火山礫は空もまっくろになるほど降って来て、木は圧し潰され、埋められ、まもなく
      又水が被(かぶ)さって粘土がその上につもり、全くまっくらな処(ところ)に埋められたのでし
      ょう。】
Iぞろっ:【ところがどうも仕方ないことは、私たちのイギリス海岸では、川の水からよほどはなれ

      た処(ところ)に、半分石炭に変った大きな木の根株が、その根を泥岩の中に張り、その
      みきと枝を軽石の火山礫層に圧し潰されて、ぞろっとならんでいました。】
Jぼろぼろ:【尤
(もっと)もそれは間もなく日光にあたってぼろぼろに裂け、度々の出水に次から次
      と削られては行きましたが、新らしいものも又出て来ました。】
Kじっ:【昔、巨
(おお)きな波をあげたり、じっと寂(しず)まったり、誰も誰も見ていない所でいろいろ
      に変ったその巨きな鹹水(かんすい)の継承者は、今日は波にちらちら火を点じ、ぴたぴた
      昔の渚をうちながら夜昼南へ流れるのです。】
Lちらちら:【誰も誰も見ていない所でいろいろに変ったその巨きな鹹水
(かんすい)の継承者は、今
      日は波にちらちら火を点じ、ぴたぴた昔の渚をうちながら夜昼南へ流れるのです。】
Mぴたぴた:【今日は波にちらちら火を点じ、ぴたぴた昔の渚をうちながら夜昼南へ流れるので

      す。】
Nもくもく:【製板所の構内だということはもくもくした新らしい鋸屑
(おがくず)が敷かれ、鋸(のこぎり)
      音が気まぐれにそこを飛んでいたのでわかりました。】
Oどきっ:【砂の向うの青い水と救助区域の赤い旗と、向うのブリキ色の雲とを見たとき、いきなり

      私どもはスウェ−デンの峡湾(きょうわん)にでも来たような気がしてどきっとしました。】
Pもじゃもじゃ:【実にそれはロバ−トとでも名の附きそうなもじゃもじゃした大きな犬でした。】
Qザラザラ:【「この砂利がこの壺穴を穿
(ほ)るのです。水がこの上を流れるでしょう、石が水の底で
      ザラザラ動くでしょう。まわったりもするでしょう、だんだん岩が穿(ほ)れて行くのです。」】
Rくっきり:【下流のまっ青な水の上に、朝日橋がくっきり黒く一列浮び、そのらんかんの間を白い

      上着を着た騎兵たちがぞろっと並んで行きました。】
Sちらちらちらちら:【馬の足なみがかげろうのようにちらちらちらちら光りました。】
21ぽろっ:【騎兵はだんだん橋を渡り、最后の一人がぽろっと光って、それからみんな見えなくなり

      ました。】
22すっかり:【いつになったら兵隊たちがみな馬のたてがみに取りついて、泳いでこっちへ来るの

      やらすっかり待ちあぐねてしまいました。】
23ばちゃばちゃ:【馬の蹄
(ひづめ)の底の砂利をふむ音と水のばちゃばちゃはねる音とが遠くの遠
      くの夢の中からでも来るように、こっち岸の水の音を越えてやって来ました。】
24ぐるっ:【ところが先頭の兵隊さんは舟のところまでやって来ると、ぐるっとまわって、また向うへ

      戻りました。】
25ごつごつ:【今日だって実際ひまなもんだから、ああやって用もない鉄梃
(かなてこ)なんかかつい
      で、動かさなくてもいい途方もない大きな石を動かそうとして見たり、丁度私どもが遊び
      にしている発電所のまねなどを、鉄梃まで使って本統(ほんとう)にごつごつ岩を堀って、浮
      (うきいわ)の層のたまり水を干そうとしたりしているのだと思うと、私どもは実は少しおか
      しくなったのでした。】
26とんとん:【するとその男は鉄梃
(かなてこ)でとんとんあちこち突いて見てから、「ここら、岩も柔いよ
      うだな。」と云いながらすなおに私たちに貸し、自分は又上流の波の荒いところに集って
      いる子供らの方へ行きました。】
27ちりぢり:【すると子供らは、その荒いブリキ色の波のこっち側で、手をあげたり脚を俥屋さんの

      ようにしたり、みんなちりぢりに遁げるのでした。】
28どんどん:【その日は、もう私たちはすっかり川の心待ちになれたつもりで、どんどん上流の瀬の

      荒い処(ところ)から飛び込み、すっかり疲れるまで下流の方へ泳ぎました。】
29ちゃん:【救助係はその日はもうちゃんとそこに来ていたのです。】
30つくづく:【なぜなら誰でも自分だけは賢こく、人のしていることは馬鹿げて見えるものですが、そ

      の日そのイギリス海岸で、私はつくづくそんな考えのいけないことを感じました。】
31ぎくり:【ところが私はぎくりとしてつっ立ってしまいました。】
32めちゃくちゃ:【白い火山灰層のひとところが、平らに水で剥がされて、浅い幅の広い谷のように

      なっていましたが、その底に二つづつ蹄(ひづめ)の痕のある大さ五寸ばかりの足あとが、
      幾つか続いたりぐるっとまわったり、大きいのや小さいのや、実にめちゃくちゃについて
      いるではありませんか。】
33はっきり:【その中には薄く酸化鉄が沈殿してあたりの岩から実にはっきりしていました。】
34けばけばしい:【殊
(こと)に四五人の女たちが、けばけばしい色の着物を着て、向うを歩いていま
      したし、おまけに雲がだんだんうすくなって日がまっ白に照って来たからでした。】
35ゆっくり:【なぜなら生徒より前に、もう校長が飛び込んでいてごくゆっくり泳いで行くのでしたか

      ら。】
36えらえら:【麦こなしは芒
(のぎ)がえらえらからだに入って大へんつらい仕事です。】

 『イギリス海岸』のオノマトペ、これで、おすめえだぁ。まんず、えがっだなす。  スネオ 拝 (^ ^;
                                                      2006.4.15.

 
 








 
        風野又三郎だって、もうガラスのマントをひらひらさせ              大よろこびで髪をぱちゃぱちゃやりながら                            野はらを飛んであるきながら                                         春が来た、春が来たをうたっているよ。








 
 
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    (貴重なほんのわずかな読者の方々へ)
目次の掲示板に、ひやかし、つっこみ、おたよりなどお寄せくなさい。 スネオ 拝 (^ ^;
       
  イーハトーボ
農学校の春
 
次回配本は第六話『みじかい木ペン』です。

       
  風の又三郎
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      さあ、春だ、                                                           うたったり走ったり、とびあがったりするがいい。                                                 by『イーハトーボ農学校の春』

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