『風の又三郎』の第十四話です。
**** 『インドラの網』 9p **** .
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ガンダーラ壁画の三人の童子、『インドラの網』。
ゴダイゴの♪ガンダ〜ラ♪ガンダ〜ラ♪
リフレインがとまらにゃい。(^ ^;
っつーことで、『賢治童話を丸写しシリーズその54』だよん。(^
^;
ふと私は私の前に三人の天の子供らを見ました。それはみな霜を織ったような羅(うすもの)を
つけすきとおる沓(くつ)をはき私の前の水際に立ってしきりに東の空をのぞみ太陽の昇るのを
待っているようでした。その東の空はもう白く燃えていました。私は天の子供らのひだのつけよ
うからそのガンダ−ラ系統なのを知りました。又そのたしかにコウタン大寺の廃趾(はいし)から
発掘された壁画の中の三人なことを知りました。私はしずかにそっちへ進み愕(おどろ)かさない
ようにごく声低く挨拶しました。
「お早う、コウタン大寺の壁画の中の子供さんたち。」
三人一諸にこっちを向きました。その瓔珞(ようらく)のかがやきと黒い厳(いか)めしい瞳。
私は進みながら又云いました。
「お早う、コウタン大寺の壁画の中の子供さんたち。」
「お前は誰だい。」
右はじの子供がまっすぐに瞬(またた)きもなく私を見て訊(たず)ねました。
(丸写しオシマイ)
『賢治童話を丸写しシリーズその54』でした。
『インドラの網 』の漫画の紹介はできましぇん。
残念だなす。
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漫画版『インドラの網』は、おそらく多分ありましぇん。
漫画版『学者アラムハラドの見た着物』も、『ビジテリアン大祭』も、おそらく多分ありましぇん。
っつーことで漫画の紹介は、ずうっとしばらくシバラク暫く、お待ちくなさい。(^ ^;
「オノマトペ(擬音語・擬声語・擬態語)なんて集めてどうすんの?」
みんみん:【稀薄な空気がみんみん鳴っていました。】っつーの、ムードあるじゃん。(^ ^;
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『インドラの網』のオノマトペ
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@みんみん:【稀薄な空気がみんみん鳴っていましたがそれは多分は白磁器の雲の向うをさび
しく渡った日輪がもう高原の西を劃(かぎ)る黒い尖尖(とげとげ)の山稜の向うに落ちて
薄明が来たためにそんなに軋(きし)んでいたのだろうとおもいます。】
Aきんきん:【(私は全体何をたずねてこんな気圏の上の方、きんきん痛む空気の中をあるいて
いるのか。)】
Bやっぱり:【それでもやっぱり私は急ぎました。】
Cだんだん:【湖はだんだん近く光って来ました。】
Dきしきし:【砂がきしきし鳴りました。】
Eきいん:【あたりが俄にきいんとなり、(風だよ、草の穂だよ。ごうごうごうごう。)こんな語(ことば)
が私の頭の中で鳴りました。】
Fごうごうごうごう:【(風だよ、草の穂だよ。ごうごうごうごう。)こんな語(ことば)が私の頭の中で鳴
りました。】
Gすっかり:【いつの間にかすっかり夜になってそらはまるですきとおっていました。】
Hきちん:【又その桔梗(ききょう)いろの冷たい天盤には金剛石の劈開片(へきかいへん)や青宝玉
の尖った粒やあるいはまるでけむりの草のたねほどの黄水晶のかけらまでごく精巧の
ピンセットできちんとひろわれきれいにちりばめられそれはめいめい勝手に呼吸し勝手
にぷりぷりふるえました。】
Iぷりぷり:【又その桔梗(ききょう)いろの冷たい天盤には金剛石の劈開片(へきかいへん)や青宝玉
の尖った粒やあるいはまるでけむりの草のたねほどの黄水晶のかけらまでごく精巧の
ピンセットできちんとひろわれきれいにちりばめられそれはめいめい勝手に呼吸し勝手
にぷりぷりふるえました。】
Jちらちら:【私は又足もとの砂を見ましたらその砂粒の中にも黄いろや青や小さな火がちらちら
またたいているのでした。】
Kちらっ:【そして私は又ちらっとさっきのあやしい天の世界の空間を夢のように感じたのです。】
Lほん:【ほんのまぐれあたりでもあんまり度々になるととうとうそれがほんとになる。】
Mとうとう:【ほんのまぐれあたりでもあんまり度々になるととうとうそれがほんとになる。】
Nじっ:【「何しに来たんだい。」少しの顔色もうごかさずじっと私の瞳を見ながらその子は又こう云
いました。】
Oかちかち:【光は針や束になってそそぎそこらいちめんかちかち鳴りました。】
Pよろよろ:【私はそれをあんまり永く見て眼も眩しくなりよろよろしました。】
Qクウクウ:【まことに空のインドラの網のむこう、数しらず鳴りわたる天鼓のかなたに空一ぱいの
不思議な大きな蒼い孔雀が宝石製の尾ばねをひろげかすかにクウクウ鳴きました。】
Rぼんやり:【却って私は草穂と風の中に白く倒れている私のかたちをぼんやり思い出しました。】
『インドラの網』のオノマトペ、まんず、これで、おすめえだぁ。えがっだなす。 スネオ 拝 (^ ^;
2006.4.2.
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