こんな面白い国を作る人民があろうとは！小人の国、犬の国、抱腹絶倒、『ガリヴァー忍法島』

　　　　　　　　　　★山田風太郎の忍法帖シリーズを是非ぜひゼヒ読んでネ★

　んで、４３回目の今回は、

ちくま文庫 880円 295ｐ 表紙：山本タカト（宮本武蔵） 解題：日下三蔵 解説：霜月蒼

　元禄10（1697）年1月、参勤交代の東海道で赤穂浅野内匠頭(あさの たくみのかみ)家臣
堀部安兵衛(ほりべ　やすべえ)が、ガリヴァーと海賊キャプテン・キッドに出会う、奇想天外、
奇絶怪絶、荒唐無稽、抱腹絶倒、『ガリヴァー忍法島』。

　犬や馬やぼうふらが人間よりもえらい、不思議の国ニッポン。
　五代将軍徳川綱吉、「生類憐れみの令」最高潮。

　ここで、『ボクの忍法ローリング・スクラッチ・ホールド』又の名を
『忍法いつもの丸写しシリーズその56』だよん。 (^ ^;

　「いましばらく、いましばらく」
　ガリヴァーは恐れ入り、しかし思考の袋小路を脱するためだといって、安兵衛に江戸の
市中見物の案内をさせた。
　で、ガリヴァー氏は、こうして元禄の江戸を心ゆくまで探検したのである。
　サクラの江戸を、カブキの江戸を、ヨシワラの江戸を、そしてまたお犬さまの江戸を。
　ちょうど生類憐れみの令が最高潮に施行された時代であった。
　お犬医者というものがあって、六人肩の駕籠に乗り、若党、草履取、薬箱持ちなどをつ
れて、そっくり返ってねり歩く。中野にある野犬収容所は十六万坪にわたり、一頭ずつ節
なし総檜の小屋におさまり、中には厚綿の蒲団がしいてある。これをつかさどるものはお
犬総奉行六千石という高禄で、下にお犬小屋奉行、お犬同心数十人とその職制は壮観
をきわめる。
　犬ばかりではない。二人が見て回った市中でも、過重の荷を馬につませたといって、往
来で役人に鞭打たれている男があった。溝の水を往来にまいたのは、ぼうふらを殺すこと
だといって、役人に眼の玉の飛び出るほど叱りつけられている女があった。
　ガリヴァー氏はそんな風景を見て、抱腹絶倒した。
　「いや、江戸に来た甲斐があった。こんな面白い国を作る人民があろうとは、私の空想も
及ばぬ」
　以前、恐ろしく気むずかしい人間のように見えていたが、これが江戸に来てから、とめど
もなく笑うのだ。
　「一つの国の物語としては、材料が豊富過ぎる。三つ、四つの国家に分けて書くことが
出来るな」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（丸写しオシマイ）
　『ボクの忍法ローリング・スクラッチ・ホールド』又の名を
『忍法いつもの丸写しシリーズその56』でした。（バカだねぇ）

　「生類憐れみの令」の五代将軍徳川綱吉、
　浅野内匠頭(あさの たくみのかみ)家臣堀部安兵衛(ほりべ　やすべえ)、
　「ガリヴァー旅行記」の作者ジョナサン・スウィフト、
　海賊キャプテン・キッド、彼らは同時代人だったんですねぇ、知らんかった。
……勉強になるなぁ！（バカだねぇ）

　　ガリヴァー旅行記
　　　 赤穂藩士堀部安兵衛
　　　 　 元禄の江戸案内
　　　 　 　 サクラの江戸
　　　 　 　 　 カブキの江戸
　　　 　 　 　 　 ヨシワラの江戸
　　　 　 　 　 　 　 お犬さまの江戸
　　　 　 　 　 　 　 　 五代将軍徳川綱吉
　　　 　 　 　 　 　 　 　 「生類憐れみの令」最高潮
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 犬や馬やぼうふらが人間よりもえらい
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 不思議の国ニッポン
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 こんな面白い国を作る人民があろうとは
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 小人の国、犬の国、馬の国
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 フウイヌム、ヤフー
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 『ガリヴァー忍法島』
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＊＊＊
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 （ 注：＊は手裏剣のつもり (^ ^; ）

（これがいわゆる、”少年摩羅人アルク・コーガン”の
　『失笑・スピロヘータネッチョリ目線：流し目波状攻撃』ｐａｒｔ109
　っつーこと？　あ、ごくろうさんｐａｒｔ109）

　小人の国、犬の国、馬の国、『ガリヴァー忍法島』を読みたまえ、小林少年君、むはははは。

◆オレのオモシロ度＝読んでいない。
◇ボクのオモシロ度＝☆☆☆　（☆５つが最高。）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2004.12.18.（また読者が減っちゃったかな）

　えー、これはボクの個人的趣味です。
忍法名とか脇役陣とか時代とかをＥｘｃｅｌで並べ替えして遊ぼっかな、っつーつもり。

忍法帖第？作目
初連載誌：小説セブン1969年11月号「ガリヴァー忍法記」改題
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（山田風太郎４７歳：執筆時）
時代設定：元禄10（1697）年1月半ば〜3月12日
登場人物
甲賀くノ一
�@三人の熊野比丘尼(くまのびくに)鉦をたたいて、「血盆経」を唄い、熊野牛王（ごおう）の
　　　　　　　札を売り、その実、男たちに春を売る乞食尼僧。姓名不明。
　　　　　　:忍法女陰成仏（にょいんじょうぶつ）(全裸になるとその姿を見た男は巨大な女
　　　　　　　陰を見て激しく欲情する。)
　　　　　　:忍法男根成仏（だんこんじょうぶつ）(忍法「女陰成仏」の巨大な女陰を見て激
　　　　　　　しく欲情した男は、自分が巨大な男根に変身し、巨大な女陰に一定距離以
　　　　　　　内に近づかれると精液を総て放射し、死に至る。)
脇役陣
�@フォン　ブーテンハイム(ふぉん　ぶーてんはいむ)オランダ商館長。
�Aエンゲルベルト　ケンプエル(えんげるべると　けんぷえる)蘭領東印度会社のお雇い
　　　　　　医師。元禄元(1688)年に長崎出島に来朝し、「ケンプエル江戸参府紀行」を
　　　　　　著す。
�B浅野 内匠頭(あさの たくみのかみ)播州赤穂五万三千五百石城主。
�C小野寺　十内(おのでら　じゅうない)播州赤穂浅野家の京屋敷お留守居役。
�D堀部　安兵衛(ほりべ　やすべえ)播州赤穂浅野家の馬廻役藩士。
�E跡部　条七郎(あとべ　じょうしちろう)播州赤穂浅野家の藩士。
�F赤谷　弁之助(あかたに　べんのすけ)播州赤穂浅野家の藩士。
�G梅寺　太郎(うめでら　たろう)播州赤穂浅野家の藩士。
�H吉良 上野介　義央(きら こうずけのすけ　よしなか)高家。
�Iウィリアム　ムーア(うぃりあむ　むーあ)別枝達夫訳「キャプテン・キッド」の中の「キッド・
　　　　　　バラッド」の歌詞に登場するイギリス人。
�Jレミュエル　ガリヴァー(れみゅえる　がりう゛ぁー)「ガリヴァー旅行記」の主人公。
�K本木　太郎左衛門(もとき　たろうざえもん)長崎出島のオランダ通辞。
�Lウィリアム　キッド(うぃりあむ　きっど)イギリス政府お墨付きの海賊キャプテン・キッド。
　　　　　　1645年頃の生まれ。
�M田島　丹波(たじま　たんば)宮の熱田神宮の権宮司。
�N天智　天皇(てんち　てんのう)大化改新を行った天皇。
�O道行(どうぎょう)天智天皇のころの新羅の僧侶。宮の熱田神宮から天叢雲剣（あめの
　　　　　　むらくものつるぎ）を盗んだとされる。
�Pオートホルン(おーとほるん)バタヴィア総督。オランダ人。
�Qティーチ(てぃーち)海賊キャプテン・キッドの配下。頬に傷あとのある黒髯のイギリス人。
　　　　　　強力無双。
�Rデーヴィス(でーう゛ぃす)海賊キャプテン・キッドの配下。赤毛のイギリス人。フェンシン
　　　　　　グの達人。
�Sシルヴァー(しるう゛ぁー)海賊キャプテン・キッドの配下。片目のイギリス人。大砲・短銃
　　　　　　の名手。
21奈良坂　百助(ならさか　ひゃくすけ)播州赤穂浅野家の藩士。
22麹　銀之進(こうじ　ぎんのしん)播州赤穂浅野家の藩士。
23スティーヴンソン(すてぃーう゛んそん)イギリスの作家。海賊キャプテン・キッドの登場す
　　　　　　る「宝島」の作者。
24エドガー　アラン　ポー(えどがー　あらん　ぽー)アメリカの作家。海賊キャプテン・キッ
　　　　　　ドの登場する「黄金虫」の作者。
25日本　武尊(やまと　たけるのみこと)日本神話に出てくる皇子。草薙剣（くさなぎのつるぎ）
　　　　　　で火から身を守った。
26天照　大神(あまてらす　おおみかみ)古事記に登場する日本誕生の女神。
27ジョナサン　スウィフト(じょなさん　すうぃふと)イギリスの作家。「ガリヴァー旅行記」を著
　　　　　　す。
28別枝　達夫(べつえだ　たつお)「キャプテン・キッド」の翻訳家。

　＊＊＊＊＊＊ ボクの「ガリヴァー忍法島」データ おしまい＊＊＊＊＊＊
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2004.12.18.（まだ読者が残っているかな？）

ではでは、出羽の守、大変長らくお待たせいたしました。
今週のメイン・イベント (^ ^;　　あり？？？　何か変よ。　え？　あいむ・そりい？

　何だこりゃ？っつー肩すかしで、ごめんネ。だって、スケベシーン過激じゃないんだもん。
『声に出して読めたらエライ禁断の武蔵忍法旅のすべての短篇』 (^ ^;　は、お休みでした。

◆オレのゴックン度（初読）＝お休み　（★５つが最高）
◇ボクのゴックン度（再読）＝お休み

　　　＊＊＊＊＊＊ 「ガリヴァー忍法島」の巻　おしまい ＊＊＊＊＊＊
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2004.12.18.（まだ読者が残っているかな？）

　講談社版＜山田風太郎忍法全集＞全十巻がベストセラーになった昭和39(1964)年の
自己分析エッセイ、『”忍法小説”はなぜうけるか』

　冷徹、簡潔、完璧、しっかり、すっかり、すっきり、ですね。
　「何も足さない、何も引かない」、っつーＣＭの感じですね。
　ちょっとホメ過ぎかな。
　忍法帖エッセイとしては、『「今昔物語集」の忍者』（講談社文庫版『かげろう忍法帖』
第９話）と『「甲子夜話（かつしやわ）」の忍者』（講談社文庫版『野ざらし忍法帖』第９話）の
ユーモア・バージョンのほうがヤッパ好きですね、ボクとしては。

　ここで、『ボクの忍法ローリング・スクラッチ・ホールド』又の名を
『忍法いつもの丸写しシリーズその57』だよん。 (^ ^;

　要するに、殺人を主題とする推理小説や、荒唐無稽な忍術小説がはやるのは天下泰平
のしるしである。ホノボノとした家庭小説や、忠君愛国小説が充満しているような時代は、
経験からいうとロクな時代ではない。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（丸写しオシマイ）
　『ボクの忍法ローリング・スクラッチ・ホールド』又の名を
『忍法いつもの丸写しシリーズその57』でした。（バカだねぇ）

　　風太郎忍法帖は
　　　 なぜ読まれるか
　　　 　 或る種の面白さ
　　　 　 　 荒唐無稽
　　　 　 　 　 凄惨美
　　　 　 　 　 　 再現不能
　　　 　 　 　 　 　 中毒症状
　　　 　 　 　 　 　 　 大量生産しない
　　　 　 　 　 　 　 　 　 機械文明への反発
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 忍術小説がはやるのは
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 天下泰平のしるし
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 山田風太郎
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 自己分析エッセイ
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 『”忍法小説”はなぜうけるか』
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＊＊＊
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 （ 注：＊は手裏剣のつもり (^ ^; ）

（これがいわゆる、”少年摩羅人アルク・コーガン”の
　『失笑・スピロヘータネッチョリ目線：流し目波状攻撃』ｐａｒｔ110
　っつーこと？　あ、ごくろうさんｐａｒｔ110）

　冷徹、簡潔、完璧エッセイ、『”忍法小説”はなぜうけるか』をどう読んだかな、明智君、
むはははは。

◆オレのオモシロ度＝読んでいない。
◇ボクのオモシロ度＝☆☆　（☆５つが最高。）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2004.12.21.（また読者が減っちゃったかな）

忍法帖第？作目
初連載誌：サンケイ新聞1964年2月3日付
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（山田風太郎42歳：執筆時）
時代設定：昭和39(1964)年
登場人物
脇役陣
�@サルトル(さるとる)フランスの作家・思想家。
（今回の登場人物はサルトル様お一人でした。「何も足さない、何も引かない」、以上）

　　　小見出し
　　なぜ読まれるか
　　或る種の面白さ
　　凄惨美がうける
　　一つの中毒症状
　　大量生産しない
　　機械文明への反発
　　天下は泰平なり

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