『くノ一忍法勝負』の第六話です。
****** 『淫の忍法帖』 74p ****** .
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藩主にお世継ぎがいない、お家断絶の危機、江戸家老の苦肉の策、五人の若侍に密命、奥
方と四人のお側妾をご懐妊させよ、『淫の忍法帖』
懐妊の有無が判明するまで禁欲生活、ただし、その前に、身分の低い女と好きなだけ交わっ
てよい、との家老のお許し。五人が選んだ娘は、彼らの監視役忍者”からすき直八”の許嫁(いい
なずけ)お志摩。
理性消滅、性欲全開、ブレーキがぶっこわれた欲望という名の暴走車の群れ……。
いやぁ、これは恐ろしいですよ、いやらしいですよ、スケベですよ、傑作ですよ。
お世継ぎがいない
お家断絶の危機
奥方と四人のお側妾をご懐妊させよ
禁欲生活の前に
あらんかぎりの思いをはらせ
御家老のお許しじゃ
五人を縛っている
身分やら格式やら対面やら功利やらをかなぐり捨て
ただ男として一人の女を
牡(おす)として牝(めす)を選ぶなら
この娘というほど、彼女に肉欲の炎を燃やしていた
秘密が漏れるはずはないという共犯意識
あとで問題になるはずがないという安心感
一生にいちどの破廉恥無惨
ほしいままにするのはこのときにあり
男たちは覚悟を決めていた
一匹の牝(めす)に群がる牡(おす)たち
ブレーキがぶっこわれた
欲望という名の暴走車
もう誰にも止められない
『淫の忍法帖』
***
( 注:*は手裏剣のつもり
(^ ^; )
(これがいわゆる、”少年摩羅人アルク・コーガン”の
『失笑・スピロヘータネッチョリ目線:流し目波状攻撃』part105
っつーこと? あ、ごくろうさんpart105)
一生にいちどの破廉恥、『淫の忍法帖』をどう読んだかな、明智君、むはははは。
◆オレのオモシロ度=読んでいない。
◇ボクのオモシロ度=☆☆☆ (☆5つが最高。)
2004.11.27.(また読者が減っちゃったかな)
忍法帖第?作目
初連載誌:オール読物1968年7月号
(山田風太郎46歳:執筆時)
時代設定:不明(戦争のない江戸時代)沈丁花の匂う春
登場人物
有明藩に仕える忍者(流派不明)
@からすき 直八(からすき なおはち)有明藩江戸下屋敷の門番。:忍者邪淫戒の第一、忍法
葷酒断ち(くんしゅだち)(いたちのふぐりよりしぼり出した精汁を相手の鼻にかけると、
相手は1ヶ月間、女陰の匂いと混じり合うと激しい嘔き気をもよおす。)
:忍者邪淫戒の第二、忍法筒折り(つつおり)(抑制力のない男の男根を勃起させなくす
る。)
:忍者邪淫戒の第三、忍法虫めがね(むしめがね)(美女と接吻したあと、その唾液を相
手の目に吹きかけると、相手は顕微鏡のように精子まで見えるようになり、その不気
味さに勃起しなくなる。)
:忍者邪淫戒の第四、忍法板ばさみ(いたばさみ)(欲情すると、ぎっくり腰のように背骨
が激しく痛み身動きできなくなる。)
:忍者邪淫戒の第五、忍法人畜生(ひとちくしょう)(太い筒を見ると欲情して、犬のよう
に激しく腰を擦り付けずにはいられなくなる。)
A鞍谷 卯兵衛(くらたに うへえ)有明藩に仕える忍者の頭領。有明藩江戸下屋敷の門番。
:忍法名使用せず&不明
脇役陣
@お志摩(おしま)鞍谷卯兵衛の娘。
A芦沢 十左衛門(あしざわ じゅうざえもん)有明藩江戸家老。
B宇陀 麻之進(うだ あさのしん)有明藩江戸詰めの若侍。
C比留間 茂助(ひるま もすけ)有明藩江戸詰めの若侍。
D刈俣 房五郎(かりまた ふさごろう)有明藩江戸詰めの若侍。
E板並 鰺兵衛(いたなみ あじべえ)有明藩江戸詰めの若侍。
F葛見 千之助(くずみ せんのすけ)有明藩江戸詰めの若侍。
G錫姫(すずひめ)有明藩主有明筑紫守の妹。
H松ヶ枝(まつがえ)有明藩の老女。
Iお梶の方(おかじのかた)有明藩主有明筑紫守の側妾。
Jおせつの方(おせつのかた)有明藩主有明筑紫守の側妾。
Kお満の方(おまんのかた)有明藩主有明筑紫守の側妾。
Lお久未の方(おくみのかた)有明藩主有明筑紫守の側妾。
M有明 筑紫守(ありあけ つくしのかみ)有明藩主。
****** ボクの「淫の忍法帖」データ おしまい******
2004.11.27.(まだ読者が残っているかな?)
ではでは、出羽の守、大変長らくお待たせいたしました。
今週のメイン・イベント (^ ^; あんまし期待しないでね。 (^ ^;
『ボクの忍法ローリング・スクラッチ・ホールド』又の名を
『忍法いつもの丸写しシリーズその54』だよん。 (^ ^;
『声に出して読めたらエライ禁断の淫の忍法帖』 (^ ^; ..
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「やはり美人じゃのう。どうしてこのような美しい女が門番風情の娘に生まれるのか?
まったくこの世はふしぎ千万」
「あの卯兵衛のたねではなく、よそから仕込まれたのではないか?」
「わはははは! かっ、ふう!」
「ま、待て、板並、がつがつするな。これより日を暮らし、夜を明かし──三日以内ならあ
らんかぎりの思いをはらせとの御家老のおゆるしじゃ。糧食までもこの通り支度してある。
待てと申すに。い、一番槍はくじだと決めてあるのだぞ!」
この問答をききつつ、お志摩は凍りついている。
五人の男が、白い観世よりのくじを引き出した光景を見ていても、なおそれが現実のこと
とは思えなかった。
しかし、これは現実だ。その五人は、彼女のみな知っている江戸詰めの藩士たちであっ
た。むろん、まともに口をきくような間柄ではない。江戸屋敷のはしためとして邸内をゆき
きしたり、用があって父のいる門番小屋にいったりしているとき、よくすれちがいざまにじろ
っと粘りつくような眼を投げたり、ときには武士にあるまじきいやしいからかいの言葉をから
ませて来たことのある侍たちだ。
ただお志摩は知らなかったのだ。彼らが、彼らを縛っている身分やら格式やら対面やら
功利やらをかなぐり捨て、ただ男として一人の女を──牡(おす)として牝(めす)をえらぶなら
これというほど、彼女に肉欲の炎を燃やしていたことを、それほど自分が美しく生まれつい
ていたことを。
そしてまた、ここに至るいきさつから絶対にこの秘密がよそに漏れるはずはないという共
犯意識、またあとで問題になるはずがないという安心感から──一生にいちどの破廉恥無
惨の行為をほしいままにするのはこのときにありと、男たちが覚悟を決めていたことを。
「おれだな」
と、宇陀麻之進がいった。嗄れたひくい声に、かえって昂奮のひびきがあった。あとの四
人から無念げな鼻息がもれた。
「おぬしが一番とは。──折れはせぬか、へなへな槍が」
と、板並鰺兵衛があぜけりの言葉を投げた。
「わしが一番で、この女のためにも倖せであった。板並などであったらこわしてしまう。……
喃(のう)、こちらに来やれ」
宇陀麻之進は立ちあがって、歩いて来て、お志摩の肩に手をかけた。
藩でもいちばん秀才といわれ、また見たところも挙止典雅で、いまの手のかけようも気味の
悪いほどやさしかったが、粘っこい眼のひかりに、お志摩は蛇にでも触れられたように飛び
のいた。
「逃げてもむだじゃ」
「何をなされます」
「いま、そなたをここに案内して来た男が何もいわなんだか? 御家老さま御公認の輪姦を
やろうというのじゃ。心安らかに──これ」
抱きにかかると、お志摩は死物狂いに身をもがいた。
「放して! 直八、助けて!」
別の嘲笑がかかった。比留間茂助の声であった。
「宇陀、だからいわぬことではない。持てあましておるではないか」
「かかる行為に粗暴はもっとも避くべしとなす。和合和姦という言葉もあるではないか。魚の
水にたわむれるがごとく、鳥の風に逢うごとく、いちゃつき、もつれ合うてはじめて女が潤うて
来る。──」
「けっ、それそれ、魚が荒波にはねあげられるがごとく、鳥が強風に吹き飛ばされる趣きが
あるぞ」
まさに宇陀麻之進はかきむしられ、ふりはなされ、よろめいて、その白い顔は真っ赤になっ
ていた。いまのもったいぶった講釈はどこへやら。──
「よし、こうなったら当身(あてみ)で落としても。──」
「ばかめ、まだあと四人控えておるのじゃぞ。それこそ手荒にして、怪我でもさせたらとりかえ
しがつかん。──それ、手伝ってやれ」
あごをしゃくられて、あとの三人もみな立った。
たちまちお志摩は四人に手足をとられ、夜具の上に仰むけに横たえられた。宇陀麻之進が
袴をとり、裾をめくる。お志摩の狂気の身もだえもただ、磔(はりつけ)にされた四肢へ無残なうね
りとなって伝わるばかりだ。
麻之進のからだが、その上に重なった。
「何をモタモタしておる。あとがひかえておるのじゃ」
「早くやれ、おまえの腰の方も手伝ってやろうか」
麻之進がはげしく動いたかと思うと、お志摩の口から名状しがたい悲鳴がもれ、その悲鳴の尾
も消えぬうちに彼は棒みたいに硬直した。
「もう落城か」
いま、早くしろ、といったくせに、嘲罵の声が浴びせられる。宇陀麻之進がのろのろと動き出し
た。しかも女のからだからみれんげに身を離そうとはしない。ゆがんであえいでいるお志摩の唇
に吸いついた。
ふり離されると、片手に髪を巻きつけ、片手でひたいを押え、わざとにやっとして、
「花のような唇とはこのことじゃな。おう、沈丁花の匂いがする。肺が濡れるほど吸わせてくれ
い」
と、また顔を落とそうとする。──その間に、妙な指が入った。
「危ない!」
お志摩の左腕を押えていた刈俣房五郎だ。彼は左手の人差し指をお志摩の口につっこん
でいた。妙なというのは、歯のあいだの指に白い帽子みたいなものがはめられていたからだ。
「こういうこともあろうと思うてな。半分に切った繭じゃ」
噛まれないための用意だ。ひょっとしたら房五郎は以前に女に噛まれた経験があるのかも
しれない。──
「それに舌を噛まれてもこまる。おまえ、もうよかろう。どけい」
四肢の自由を失い、舌をかむことも封ぜられたお志摩の眼から、涙があふれ出し、こめかみ
にながれた。そのからだの上に、なお指をつっこんだままの刈俣房五郎がのしかかった。
これは五人の中でも、ふだんから独特の快楽哲学を弁じてやまない男であった。肌はいる
かみたいなつるつるしたつやを持ち、かつ動きもいるかみたいにくねくねして、しなやかであ
った。たしかに平生の弁論には恥じない。──いまも、いう。
「急がせたが、しかし考えてみると二番目も悪くない。風呂も新湯(あらゆ)は肌に強すぎる。二
番目に入るのが、いちばん肌ざわりにまろみがある。──おう、まるで吸いつくようじゃ!」
この男は、一方で執拗にお志摩の乳房を玩弄した。撫で、もみ、しぼり、吸う。
「どうじゃ、もう舌をかむ気はなくなったろうが」
いつのまにか、房五郎はお志摩の口から指をぬいていたが、いかにもお志摩はただ異様な
声のまじったあえぎをもらしているばかりであった。
泣き声だ。魂からしぼり出される泣き声だ。それを、どうきいたか。──
「その声をきくと、もうたまらん。代れ!」
と、比留間茂助が巨躯を震動させた。
からだも大きいが、それがあぶらにギタギタしているようだ。厚い唇が、好色そのものであっ
た。その唇のあいだから吐いた牛の舌みたいな舌を、彼はお志摩の肌に這わせ出した。
お志摩の黒髪はすでにみだれつくし、帯こそなかば解けているだけだが、それ以外はほと
んど全裸にちかい。むしろ、帯などまつわりついているために、いっそう惨麗とも形容すべき
姿だ。
「いいかげんにせぬか、比留間。あとまだ食い手がいるのだぞ」
と、板並鰺兵衛が吼(ほ)えた。
「何、ぬぐいきよめてやったのじゃ。では、それ!」
「これ、つぶすなよ」
「いや、からだは離しておる。これ、この通り。──にもかかわらず──それ、どうじゃ!」
お志摩のからだに断続的な痙攣(けいれん)がわたり出した。比留間茂助の臼(うす)みたいな
腰の巨大な螺旋運動から、お志摩の白い四肢へ、その痙攣は放射状にひろがる。
しかもその眼はうつろにひらいたままなのだ。もはや涙のきらめきもなかった。
「見るがよい、星眼朦朧とは、この眼のことをいう。──」
「たわけ、それは失神寸前の眼じゃ!」
板並鰺兵衛が身もだえした。酒の匂いがまき散った。
「気を失うまえに、おれに譲れ。そこまでゆかせるのは、おれがやる。みな手を放せ!」
(丸写しオシマイ。続きは「淫の忍法帖」本文で読んでネ。(^ ^; )
『ボクの忍法ローリング・スクラッチ・ホールド』又の名を
『忍法いつもの丸写しシリーズその54』でした。(バカだねえ)
何だこりゃ?っつー肩すかし、だったら、ごめんネ。
『声に出して読めたらエライ禁断の淫の忍法帖』
(^ ^; でした。
◆オレのゴックン度=読んでいない。
◇ボクのゴックン度=☆☆☆☆ (☆5つが最高)
****** 「淫の忍法帖」の巻 おしまい ******
2004.11.27.(まだ読者が残っているかな?)
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