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【445(よし子)のページ】2014.10.17更新
著作日高よし子

 
詩歌集第三集夢幻公開ページ
  第四部俳句短歌『 夢 幻 歌』 

ご感想yo45@gaia.eonet.ne.jp


詩歌集 第三集「夢 幻」        
(個人発行・書店販売していない)
★著作・装幀・編集・発行・印刷・製本           日高よし子 
  平成13年2月11日 発行
          ★
(傍線入分が内容掲載済みです)
     ↓   ★
第1部  約束された人生(了)  
第2部  「母」(了) 「父」(了)  
第3部  「甥子」      
第4部  「夢幻歌」俳句・短歌
第5部  「マイメードソング・歌詞楽譜
          ★
全目次詳細ページへ 
第1部(第2部)(第3部)第4部)(第5部)・
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 「夢幻歌」 俳 句 ・ 短 歌/全 八 百 句 首
★抜粋335句首
 ☆
平成10年(p121〜p127)62句首

 平成11年(p127〜p139)173句首
 平成12年(p139〜p145100句首

詩歌集夢現第三集 夢幻   (平成十二年九月 編)
   第四部 《夢 幻 歌》 
  俳 句 ・ 短 歌/全    首]
   《平成10年から平成12年まで》  著作 日高よし子                                  
  (ホームページ用)抜粋335句首+2       
                      ☆
p120                             
☆精神は 感動を 母に 表現を 父にして 生まれ (夢現より)

☆精神は 感動を 栄養に 詩歌で それを 排泄して ( 同  )
                      ☆
 平成10年(p121〜p127)

 1 三線譜 唱う雀は ソラソラ ミ

 2 重圧感 「大暑」の如く 亡き父は 

 3 雲が 横 空を飛びたる あの実感 
         「最初だけの」 たびの 若き日

 4 時の 「め」は ただ茫々と 閉じる 迄

 5 感性は 大人の中で 順番に
        目覚める 子供 「好きなものが好き」

 6 夏だ カラッ 打上げ花火 夕立や

    (ハチャトリアンの仮面舞踏会に)
 7 陽陰(要因)は 社会の 内外 仮面 着け
             心の素顔 鏡に 見付け

 8 肩パット 胸張り闊歩 大股で 
           よ脱ぎて鎧 息を畳むや

 9 迎え火や 提灯あかく ほおづきて

 10 猫の黒 夜が 目を持ち 歩く影

 11 刻々と 巡回 時間ときの エレベーター  
             そこが0階 午前四時

 12 秋の虫 玄関入りて 「処暑」と なリーン

 13 「金環食」  腺 の中 感涙は   (夕刊記事に)

 14  「ルルルリーン」 ガラスの羽根の 拍子木で
               招く 鈴虫 「寝屋川まつり」    (八月三十日)

 15 秋 一リン きくや 鈴虫 「晩夏やね」

 16 「未知の旅」 人間ロボット 不老不死 
             砂上の楼閣  地球の 嵐

 17 二学期の 雑巾 一針  夏休み
           入れて 目で追う 丸めて ピリオド

 18 二学期や 制服 足も 靴の 中

 19 明月と オリオン座の 間に 未明道

 20 コーヒーは ホッと なります 秋飲(in)に  
                ◆
 21 旬感の 芸術の秋 「実」感 す

 22 偉大なる芸術家の 想い出は
         「夢現」の「夢弦」 「夢幻」に 無限

 23 宙脳の 交差点で 対話する
         エレクトーンの 右手  左手

 24 東寺当時から 新幹線くぐり 菩提寺へ 

 25 空そら耳音 蝉なく 彼岸 墓参段

 26 二山の 谷間積上げ 尖高と   (TV/「大河カンガー」)
         ガンジス源流 白亜の神山          

 27 囚われず 囚わらず だが こだわって 唯れ 我 身上なり

 28 夏 しめて 洗濯物も 秋霖や

 29 今日も 雨 「月」「日」 恋ひしや 三回忌   (亡弟9月28日)

 30 「金は時」 蓄えありて 「時」があり

 31 「風 車」 太陽呼んで くーるくる    (小学校)運動会

 32 天っ晴れや 名月の空 「リレー」なり

 33 五年過ぎ 甥子は中学 運動会 
        黄蝶(貴重)な 観客  亡き妹と

 34 応援か 黄蝶に 蜻蛉 蜂 雀
         鳩も 烏も 果ては 飛行機

 35 「ふりだし」は 雷雨 大雨 小雨なり     
            夕立 秋霖 「上がり」 晴天

 36 Gyo Gyo!(ギョ 玉) 割れ たまたまの目玉品
      「スマイル」一杯の 夕食に 「エッグ」

  (平成十年十月十日に)
 37 灯燈火(とうとうか)  遠く(とう)く  点々(てんてん)
               天道虫(てんとう虫(む+し)                                                 (6+4)

 38 小三の 甥子は自分を 「俺」と 言う 
         「少年の時」だけ 「僕」と言ってや

 39 甥子の 「夢は友達」 音楽会   
         守れ 約束  「指切りげんまん」

 40 甥子は どんぐりころころ 九才に
         プレゼントとみち 「気持ちいい風」
                ◆                   戻る
 41 バースディ ローソク 電球  螢光灯
         「七十七」を 母は ともせり

 42 「五十」の とう(五重の塔)             
          二段目の 空 秋晴れ我  (52才に)

 43 流星雨 獅子座の夢は お流れに 

 44 俳句 菊 「日本晴れ」なり  文化の日

 45 てんてんと 雲が 手毬を つき(月)みち に

 46 ディスカバリー 万葉仮名から ひらがなへ
              時代の頁  人類の宿題

 47 大通り 寒々 十人 同窓会           (小学校)

 48(太間公園「ラブ遊」淀川にて)
   ウオッチング Iアイ LOVEラブ YOU ユウて 青い鳥

 49 河川敷 地球の土手に 甥子 我
       百八十度の バード・ウォッチング

 50 陽が沈む 二度と昇らぬ 今日の 日 は

 51 晩秋を くゆる 紅葉 あかく かき

 52 車道 折れ 一転 開く 紅葉みち

 53 少女のひ 喜怒哀楽も この葉よう

 54 彼方 のスペイン フラメンコダンサー 目に熱し
          ギター五重奏曲 現在いま 耳 熱し

 55 さくらくよう 神に拾われ 押しばなり

 56 気品とは 一岩の雨 人間に 
          葉 捨て切った 木 日 ん(気品)なりて

 57 噴き上げる 泉筋の噴水みず  彫刻は 
         裸木の 桜  魂の 饗宴

 58 カセットの テープは 過去へ ひた走る
         母の 身体も 「昨日」へ 戻れ

 59 十二月 母 入院の  冬至 なり                

 60 病院の エレベーターで あいし 赤子
       全て 見透す 仏の 眼(まなこ)
                ◆
 61 神棚に 柏手 この手  亡き父が

 62 今の年我  演奏会へ 夢開き  
         み わ 鳳仙花 「緑」に 朱く

 平成11年 (p127〜p139)
 63 「待ちぼうけ」 寅 転がり出て  卯(兎)年

 64 うさぎ年 お餅を食べて 希望を 「おもち」

 65 望月の 白兎の 朝の 元日に
         南天の 実て 満天の 朱(あか)

 66 大阪で 生まれ 我と 甥子 養分の
         大阪弁は メディアに喰われ

 67 駆け葉(よう)よ  雀と一緒 チュン タッ 地

 68 落ち葉(よう)とも 「かごめ かごめ」と たわむれし

 69 「星が丘」 上り 下りの 「天の川」

 70 ピカッ ピカチュウ いい加減 ドラエモン 
        夢チュウ 熱チュウ 人間の あい(愛)だ

 71 丸四年 「ハートの火と矢」 未来指す   (阪神大震災)
         我等の 眼差し ローソクの「土」

 72 甥っ子に して上げたい 少女時に 
        して貰った事 して貰えぬ事 

 73 はいくぎり 心象風景 ワンカット

 74 かくことは  水になりぬる 「通行証」

 75 天上絵  うつす地上絵 わ が 魂

 76 地球人 素 宇宙人(塵) このみちは 
         宇宙の藻屑 人間「一」から

 77 節分や 「鬼」と一緒に 「雪」女

 78 「一輪の美」に 出会う為  生まれきし

 79 大宇宙 永しき 地球 今日明けて
        短歌 詠む我 一生  魂片

 80 貝殻の 触れる音 なり スイートピー
             ◆                      戻る
 81 ポッ ポッ と 桃の灯が点く 節句道

 82 日めくりて 落ち葉 分に 桃の花

 83 「五百羅漢」 てるてる坊主の 面構え

 84 はなばかり クシャミ クシャミの 粉花口

 85 心彩(震災)の 「レインボーハウス」 糧にして 
            その土でこそ 咲く花もあれ

 86 我の一輪 「レインボーハウス」に 花と咲け 
            床や 柱の 愛を信じて

 87 我 投稿 「約束された人生」も
           入賞だけは 約束されず

 88 水玉り 水面跳ねけり ピアニシモ      (A・ルビンシュタインに)

 89 雨 降りて 我は 昇りて 彼岸 段

 90 五重の塔 寡黙に 座して 千年や

 91 ほどほどの ほどよき 人生 平 平凡

 92 目指しても 海を 鰯は 日に目刺し

 93 スターなり 今 上月へ 晃(のぼる)人   (上月晃さん死去に)

 94 一月は「往きて」 二月は「逃げる」とや 
      三月「去り」て  (日々)ひびきて「四月」

 95  「先生」は 名手の音楽 聴き身いる
           感動開墾 エレクトーン我

 96 我 投稿 ルルルリーンは 哀しい音色
       「花灯」は消えて 「つながり」ならず

 97 干し物は 風と ブランコ 「春の歌」 

 98 この通り みち来る さくら ゆく通り

 99 群れて飛ぶ 位置より 鳥 我 一羽とり

100 「或る人」の 一弦 一道  天に松
              ◆
101 桜雨 みんな 墜ちたり 地の てんに

102 新学年 「学校便り」に 異動さる     (上の甥子の小学校の先生)  
         「さくら」「柳」も 「河」面 流れり

103 雨降った ことを忘れる 快晴さ 
         「選挙に来れた」と 母は杖つき

104 あけし 春 競うも 花なら 散る時も

105 天女あまが撒く 木が受け 桜 地が留めて

106 感動の 「星」の貯蔵庫 おく テープ
         かけて みちたる 軌跡の 月 日

107 エレクトーン 押さえるでなく 心乗せ
            弾く 音楽 なりと 解感 5年

108 聴かせたき 人 なくも 弾く 「セレナーデ」  (シューベルト)

109 花の 春 増す毎 富に 美わしき

110 満願の 日々 快方に 百羽鶴
          おり折りた 甥子へ 祖母は 着地

111 さきゆくも 花に くるまれ  還る春

112 夜をさく 白きつつじ わ  心さく

113 日本晴れ  憲法記念日  「傘」の中

114 天才の 閃き 一途の  不摂生

115 キラリ キラ 星がこぼれる 若葉の 日

116 告別式 天の道まで 五月晴れ          (母方・叔父)

117 五月蝿いは  おしゃべりばかり  若葉 風 

118 白墨の 炭とかしたり 白骨や

119 ひっそりと いきし人の 告別式
         千人よりも 真涙親類 まする

120 母代わり 「母の日」 甥子 二人して
              洗濯 干して 食器 洗って
              ◆                      戻る
121 立夏 こえ 若葉 膨らむ もりもり盛々

122 研ぎ汁を 遣る 以外に 手もかけず
           苺 今年も 五月を み た り

123 中学校 参観科目の 音楽に          (浜辺の歌)
         「昔の事ぞ 偲ばるる」

124 苔寺の 時の 流れは 水音 のみ    (TV/西方寺に)

125 苔寺は 俗界遮断  安ら木て

126 風浪に  枯山水の  岩の顔

127 苔寺は 地球と 火星が 同居して

128 新緑も 日々 ふる びたり 深緑に

129 つゆ光り 雨に 若葉と 黒髪や

130 「蚊の舞」や きりきりまいった か い っ ぴ き

131 たんぽぽは 気流の ままに  綿帽子
           来る そのように 飛んで 立ち たり

132 (平成十一年六月十二日・前橋汀子&フィンランド交響楽団演奏会に) 
    急行に 乗りて 心も 「シンフォニーホール」

133 彼かのひとを 去年 唖然と 今年いま 呆然と 

134 魂身渾身 を 弓が 打ちたり 「芸術家」

135 感動の 大浪 拍手で 打ち 返す                

136 「スラブ舞曲」 思わず 流れ 涙 ふく         
             彼 の女ひとの 弦で 聴きたかった  

137 演奏後 熱気の 拍手 渦の中                                         微動だにせず 起立規律団員

138 会館も 同じ 六月 同じ道               
         足音 重なり 響く 感動        

139 ヴィオロンの ひと ひ 引火 沸騰夜          
            アク浮き出でて 爽快なる 朝

140 感動芽 心の土を 耕しぬ                  
         わくわく種子 わ  花 さきさきて
             ◆
141 蝶を もう みる事は ない 切り花や

142 パソコン世 表情 なくし 字の「顔」も             

143 流れつき 時代の責任 メダカ 危機

144 漆黒夜 「光の教会」 十字窓     (TV/光の教会に)
        全 日 下より 眩し 明 光

145 何よりも 花 持ち似合う 甥子  なりや

146 天の川  過去と 未来を  渡し船

147 「七・八」 魂のバースディ 満二才             
         「スラブ舞曲」 かけて あの日へ

148 一音も 聴きもらすまい にちにち(日々)は
          まつり縫い なり 夢の 弦いと目よ

      「TV神々の詩に」
149 源流の 木の先端で「ナマケモノ」               
         木の眼の様に ただ 宙空のみを

150 地をみずに ただ空ばかり 「ナマケモノ」          
           悲しみ 喜び 一切 拒否して

151 夏の雨 昼に 降っても 夕立や

152 お碗型 新聞に盛られ かき氷               
         顔中 苺色の 遠 き 日  

153 忘れ たね「種」 あかし 去年を  鳳仙花

154 ただ 「月に 一度」の 生命断ち 作家    「江藤淳さん死去の報」

155 「大暑」の日 雀も鳴かぬ  夏の天「そら」

156 爽やかさ 汗で流して 地 光る                
          盆踊り前の 公園清掃

157 生きものを ジグソウパズル に 並ぶれば            
         一つの 形 地球に なりき

158 一心に 北海道向け 甥子は                 
         宿題 終えて  明日は 立つなり

159 盆踊り 初めて わ かく 人となる

160 切れ目なく 満月描いて 盆踊り
              ◆                    戻る
161 幾重やら 高齢なるも 盆踊り                
          亡き妹 在らば あの歳迄も

162 ジャンボ機の 飛び立ち後を  蜻蛉 追う

163 夕立は 地面も 樹木も  行水や

164 昨日から 「大」の字の侭  スヌーピー

165 車道こえ 蝉の迫りて  遠去かり

166 ただひとつの 月なればこそ 輝きぬ

167 うれうれし トマトまとめて二百円                
          熟々 もりもり食べ もう あか ん

168 迎え木の 燃え尽き 骨の 砕れたり

169 迎え火の 燃えて 蛍火  やみとなる

170 魂の 呼吸 みえたり 風灯絵

171 未来には 地球の「衛星」 土星の「環」        

172 ちょっと買い ちょっと作って ちょっとゴミ           
           四分の二 甥子居ぬ 二週間

173 送りたる 高速道を 迎え行く             
          甥子の 飛行機 我も 「伊丹」へ

174 高速料 トラック以外 七百円に         
         大きさ 重さ 半分の「軽」も

175 私にも 夏休みだった 十五日間

176 心の ネジを 外して  深呼「吸」     〔ゆとり川柳・投稿〕
177 思い遣り 慰わりあいて 譲る道            々

178 ■ 急ぐ道 十分  早く出  花に風         々(入選)
179 旬(瞬)の芽(目)に  いつかあるはず  花の時      々

180 「亡き妹」 七回忌 甥子は 九才  十四才に
                ◆                   戻る
181 募金して 「愛は地球を救う」なり                 
          鈴虫貰ひ 「寝屋川まつり」  

182 冥界の 共鳴音 なり むしの稟 

183 ピカ一の 音の宝石 鈴虫は

184 遍路人 何処まで連なる 鈴虫すずの稟

185 秋の「リーン」 夏の終わりや 冬の前

186 遥かなり 「自然界」へ 還る道                  
          郷愁の すむ 鈴虫すずの音色おといろ

187 秋のうみ すみずみすみて 鈴虫音

188 啼き刻む 秋を キリギリス 蟲の聲

189 鈴虫の 触角借りたき 岐路のとき

190 ひたすらに 羽根を震わせ 鈴虫は                 
           啼き 透して 秋の果て迄

191 さりげなく 咲流して 秋桜は               

192 秋雨の 弦を爪弾く 三味線しゃみの音

193 鈴虫や 一りん いちりん 秋いける

194 にほんばし 食べる箸と 渡る橋

195 サボテンは 真面目に咲いても サボッテンか

196 天(そら)に着く 階段がある ステーション    

197 素晴らしいとわ あの時も「現在」いまも  素晴らしい人

198 苦(九)難月  台風 地震  天に地に

199 皆んな 頑張った 誰かが一位で  誰かビリ

200 晩夏から 仲秋なりて 鈴虫すずの音は               
          フォルテから ピアニシモふる
                     ◆
201 ドラマとは云えど  同じ氏(日高)の人           
             銀河鉄道 「もえ」旅立たむ      (TV/すずらん)
202 うすめきて 鈴虫の音 幽か なを澄んで

203 いづれのち いのちのみくう 落柿や

204 踏切りの 地下道海底 ひとくぐり               
          人しな定めさる 壁絵の 魚等に

205 運動会 きょう(競)PTAリレー                    
         ドリブル走  年齢トップ 順位わビリ

206 鳳仙花 バッタに すかれて は げっそり

207 美(微)妙なる 心の表情 「ロンド」して    (ショパン・ロンドに)

208 ワープロで 同窓会の 案内状                   
           我も 器械の 一部となりて 

209 木の「緑」 わかく背景  いま全景 

210 去年から 入退院もあり この一年
        母の バースディ  喜び ひとしお

211 静寂さ なくことのなし 鈴虫は

212 星の精 「レクイエム」 なりやまず

213 三人で 土に埋葬 鈴虫 リン(稟)

214 又 ひとつ 秋を重ねて 五十三

215 文化の日 のまる 歴史に  「天長節」

216 満つる みよ 欠ける月あり 「福祉の日」

217 汗 捨てる 麦茶も残り 「立冬」や

218 「影」の 時 不動の年を 「語らい山」     (夕刊に)

219 甥子の 参観日は 小学校  
       懇談会に  中学校へ

220 精霊に 「肉」を 食べられ かるからん   

                ◆                  戻る
221 みちとなる 「善」は行くもの 「美」は還るもの

222 信号停 迷い子 落葉 見届けず

223 電池切れ 部屋 部屋 時間は まちまちに
          地球の国の 時差の如くに

224 十一回目  運転免許  更新日
            熟達 したる  晩秋の 彩

225 木造の 校舎 机も 木造りの           (小学校時代)
          寒い冬には  石炭ストーブ

226 霜月の 今日が 最後の 紅葉や

227 落葉の 死体重なり  風もなく

228 順番に 秩序 正しく  秋 落葉

229 幾枚葉  身を寄せ合いて  吹き溜まり

230 雲行きは 変わる 流れも 私動 して

231 山間を  天から見れば  谷 が 山

232 柿の木の 五百年  私の 五百年後は?    (新聞・写真に)  

233 みを 捨てて 動めきそう 柿 の 枝
            もちあわすことなし 女の情念

234 離陸する 一大決心 遂に 無し

235 「歓びの歌」 1999年 から
            2000年へ  ファンファーレ


2000年(平成12年)p139〜145
236 ミレニアム 二千年 たつ 龍の年
         昇るも 降るも 天意の侭に

237 元旦の 地球の 世紀は 二千年
                     日本の 皇紀 二六六〇年

238 慣れっこに 母と二人の お正月
            寒気 穏やか 二千年なり

239 二人分 甥子 居ぬ間の テーブルは
          四人分の ものと知りたり

240 「憂国」の いまを 予言し 三十年        (三島由紀夫)
              公開遺書に  「大和魂」

241 戦災の 姿の  震災 丸五年
                           防げるものと 防げないもの

   [川柳応募]
242 涙───初恋の 涙 レモン 丸かじり
243     旅立ちは  友達たちと  涙たち
244     哀しみは 海に 捨てたり おおなみ(大浪)だ
245 出発───茶柱も 立ちて 大安 出発や

246 「神」と言う 「言葉」を 造りし 人間は      
                         神より 生まれ たるを しるなり

247 陽に引かれ 幼女おさな は はしる 枝葉ごと

248 幼子は 美しき いまを 知らず
       年きて いま我  美しきをみる

249 「真の愛」 溢る泉に 精霊の
         汲みて たまいし しずけき 湖

250 視線投げ キャッチボール 受けとめて
        唱う 参観  甥子は 直球

251 マリアの 膝に眠むる キリストの 夢を見たり
       「語る真の愛を」 愛 知りてこそ 愛を 語れり

252 「母が教え給いし歌」 唱う 少女
                春の膝に 抱かれ 開く 辛夷(こぶし)花    ( C・チャーチに)


253 「雛まつり」 桃色の 夢  目を覚まし

254 山河あり 東洋の日本  雨が降る
        言葉の梯子 降りて 昇りて 

255 くよくよと しても道は  真直ぐ ならず
                     気持ち 真直ぐ 折れる くよくよ

256 冬 仕舞  「春分の日」きて  春 支度

257 数珠つなぎ 途切れる事なし  墓参道(みち)

258 新幹線 後あとにも 前さきにも 五重の塔
           速まる 速度  「時」の 重しに

259 真っ白に 年度変わりの 辛夷花

260 噴熱の 薄氷の 上にすむ 地球人
               ◆                        戻る
261 公園へ 子供会の パトロール
       二分 五分 満開 日に日に さくら

262 春おりぬ けさの 薄絹 枝に おき
        天女 桜や 明日は いかなん

  (平成十二年五月十三日 前橋汀子コンサートの) 
263 真っ先の 桜葉 チケット この手に     

264 三度目の コンサートは 五月みち
                     若葉となりて 今日一日わ

265 うみ ヒトデ 縄文土器の 皮膚生身いきみ            

266 「通りゃんせ」「通りゃんせ」の 若葉みち           

267 輝きぬ 若葉の め の 子供達       (子供会の遠足)
       三十年前の エキスポランドで

268 ふき上がる 若葉 鯉 風 ブラスの響き 

269 芸術品  若葉と つつじ  「爆発」や            

270 おいで こい  春を こいで  鯉のぼり           

271 魂の 歓喜の 姿態 大雪原         (テレビの丹頂鶴)      
                丹頂鶴の しなやかな 舞            

272 「母の日」に 花屋も感謝 今日一日

273 母となる 日のついに なく 「カーネーション」

274 「鈍」牛の 命となれず 過労死す (小淵首相死去に)

275 思い出も 「高山」甥子よ 修学旅行

276 荒ぶ風 日本の竹の 空洞を  

277 「個」の国は ゴミの 恥迄 輸出したる

278 日本の 「時の記念日」 梅雨の入り

279 プール開き  夏も直進  向日葵や

280 講演会 雨降る道をば かえりつつ
       「子育ての喜び」 問うてみる
                ◆
281 浮動力 一本の 樹と 滝 一簾

282 夏はすぐ しきりに 走り すぎる 蟻

283 勧誘され 「死んでも入りたくない」 生命保険

284 ヒトゲノム  境界線に  閻魔(えんま)大王

285 射るように 真っ直ぐな眼 向日葵は
         潔癖なるわ そこに 若き日

286 月食の 明けて 今日は 梅雨明けや

287 日本の夏よ  扇子の 貰い風

288 この電車 妊婦検診 亡妹に 付き添いし
        今日 甥子 十五(才)に

289 遺伝子の 命の為に 亡妹も
        我も 在りしと 続く 線路に

290 進学校 体験入学 甥子は
       産みたて玉子 「温かかったー」

291 ジリジリ陽 我 水田(すいでん)に 泳ぐなり

292 カン単に 缶は そこらに ほったら あカン

293 「草」むしり 生まれた時代が 悪かった

294 夏の せみ 青き春を なくがいい

295 我が家に 泳ぎ着きたり  金魚達

296 盆踊り 地球のえんと 月のえん
       我も えん かき  えんを ゆくなり

297 夏休み 木々 幽然と  小学校

   (日本海浅茂海岸へ)
298 あの果て から この浜へ 果てる波

299 朝 一番 開く窓には 日本海

300 甥子の 寝息 大浪 すぐに 虫の「息」
                ◆                     戻る
301 テレビでは 未視覚の極 精緻さは                    
     実物 銅鏡  「あじわいの郷(さと)」      

   (天の橋立へ)                
302 天の橋 立てて 昇れり 天上へ                 

303 雲上に 乗りて わたしは  天上界               

304 天の国 降り立つ 神の 松林                  

305 まつ代の 天の橋立 松林                       
              うみしをかぜは 神代 吹き来る        

306 松林 神がまつやら 果てしなし                 

307 過人(歌人)ゆく 式部 晶子も まつなみ木         
         私の前を 天の橋立         

308 式部も  口うつしみず 我ふくむ  

309 イザナミの 神の由来は 知らねども               
             「ザブーン・ザブーン」の 天の橋立         

310 迎え火に (遍)路 鈴の 幽か なり  

311 原祖の火 マッチをすりて 迎え火に               

312 消えそうで 消すまい この火 囲いの手             

313 「恥」と言う 心も戦死 したり 日本                       
          五十五回目 終戦記念日            

314 鈴虫も 寝屋川まつり おとなしや                         
                 収穫は ただ  藍色の空           

315 写真 撮る たびに 時間は 玉手箱

316 電車箱 右へ左へ 揺れて揺れ
        束の間 運命共同体

317 体熱の 包囲網列(猛烈) 「くらわんか」

318 群衆の 大浪 花火 打ち上がり

319 ビックバン 打ち上げ花火 宇宙みる

320 金髪に 浴衣姿の 撫子や
                ◆
321 金の糸 一簾の滝 まく 花火

322 夢花火 夜光虫も 散りぢりに

323 二学期が きたり 心も 制服を

324 轟猛と 噴煙覆う 三宅島
       着のみ着のまま 避難 島民

325 気が付けば 「今はもう秋」の 歌なり

326 新学期 チャンピオンの 「夏」 倒さるる
      「私の青空」(NHK朝ドラ) 雲は流れる

327 運動会 オリンピックも 終りたり
          熱中の空  「衣替え」なり

328 オリンピック 「夢のあとに」 二十一世紀へ

329 甥子の 白組 優勝  「金メダル」

330 運動場 面積分の 青い空

331 「ハンガリー舞曲一番」 真夏から   (前橋汀子のCDに) 
       「夢のあとに」  秋の青空

332 バイオリン 弦の 無限に 挑みたる
          弾く曲 いつも 「金メダル」なり

333 綱引きの 拮抗 崩す 電車走     (中学校運動会)

334 綱引きに 身体 傾く 応援方               

335 中学校 今年限りの 運動会                
       三年間を 走り抜けたり                   戻る      
                             以上。
        詩歌集夢現 第三集「夢幻」
          第四部 「夢幻歌」(俳句短歌) [了]


第1部  約束された人生へ    第3部 「甥子」へ 
第2部  「母」天の川途上へ   第2部 「父」瓦解へ
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