まずは、糖質制限食の基礎知識
ダイエット方法としては正しく行えば成果が出る方法
ダイエット情報は、世の中にこれでもか!というぐらいの種類があります。本当に効くの?というものから効きそう?だと思ってはじめても全く効かないものまで様々です。ちなみに代表的なダイエットの方法はこちらで紹介されています。現代のダイエットの方法がほとんど網羅されていると思います。
そもそも糖質制限食の「糖質」というのは何でしょう?簡単にいえば、糖質とは、「血糖値を上げる栄養素(食品)」です。摂取した後、すみやかに血糖に変わるのが糖質です。
問題の本質は、血糖を上げるか上げないかだけです。血糖が増えると人体に害があるため、体はそれを筋肉細胞などに取り込むことによって減らすことになるのですが、糖尿病の人の場合には血糖を減らす機能のスイッチとなるインスリンがうまく働かないため、高血糖状態が続き、目の網膜や腎臓に障害が起こることになります。いわゆる合併症です。糖尿病は、病気そのものよりも合併症が怖い病気でもあります。
だから、血糖を上げない食事ならいくら食べてもいいのですが、食後に血糖を急速に上昇させる食品は、少量食べただけでも問題を生じてしまいます。そして高血糖は、糖尿病だけでなく、さまざまな健康被害の原因となってしまいます。
血糖をもっとも効率的に上げるものが、ブドウ糖(グルコース)です。だから、糖質制限においてはブドウ糖そのものが含まれる食品はなるべく避けるべきだし、体内でグルコースに変わるデンプンも控えなければいけません。
しかし、同じ炭水化物であっても、食物繊維のように、人体が分解も吸収もできないものであれば食べても問題はありません。果物に含まれる果糖(ラクトース)は、血糖値を上げないのですが、ただちに中性脂肪に変化して太る原因となります。だからアボカド(糖質が少なく脂質が多い果物である)のような一部の例外を除き、果物も食べないほうがいでしょう。
乳糖(ラクトース)は摂取して問題ありません。また人工甘味料の多くは、強烈な甘味を持っていても血糖を上げる作用は少ないため、「血糖を上げる糖質」には含まれません。
さらに、問題は血糖値の上昇だけなので、血糖値と関係のない食品(タンパク質、脂肪)は摂取を制限する必要はありませんし、摂取カロリー数を計算するのも不要です。カロリー計算不要というのは単純明快です。食べていい物、いけない物だけを頭にいれておくだけです。
食べていいもの、ダメなもの
糖質制限とはようするに、血糖を上げない食べ物を食べるようにすれば、体重が減り、ウェストがスマートになり、ついでに糖尿病も治る、ということです。
食後に血糖を上昇させる原因は、ブドウ糖そのものと、体内で吸収されてブドウ糖に変化するもの、つまりデンプンです。逆に、くりかえしになりますが、炭水化物といっても食物繊維は、人間がそもそも消化できないため血糖を上げることはありません。まとめると、おおよそ次のようになります。
- 米、小麦(うどん、パスタ、パン)など、そば
- 原則的には食べてはいけない(玄米も厳密に行う場合はNG)
- 砂糖を含んでいる物(味付けに砂糖が使われている場合も)
- 食べてはいけない
- 大豆類(豆腐、納豆、枝豆など)
- いくら食べてもよい
- 野菜(根菜類など)
- 根菜類(芋類、にんじん、れんこんなど)は糖質が多く食べないほうがいい
- キノコ類・海藻類
- いくら食べてもいい
- 果物
- アボガドは食べてもいいがその他の果糖の多い果物は肥満の原因になるので控える
- 野菜(葉物野菜)
- いくら食べてもいい
- 乳製品
- チーズはいくら食べてもいい。ヨーグルト、牛乳はよほど大量に食べなければいい。
- ナッツ類
- 食べてもいい。(例外は、コーン、ジャイアントコーン)
- お菓子類(スナック類)
- 原則食べない
- 油類
- いくら食べてもいい。マヨネーズ、バターもOK。
- 揚げ物
- フライ、唐揚げの衣程度なら大量摂取しなければOK。
- 酒類
- 醸造酒(日本酒、ビール、マッコリなど)は飲んではいけない。蒸留酒(焼酎、ウィスキー、ウォッカ、テキーラ)などは飲んでいい。糖質オフのビール、缶酎ハイはOK。
- ジュース類、炭酸飲料、缶コーヒー、スポーツドリンク
- 「無糖」と表示されているもの以外食べてはいけない。
糖質制限の種類
糖尿病の糖質制限治療のは、糖質制限を次の3パターンに分けけています。
- プチ糖質制限(夕食のみ主食抜き)
- スタンダード糖質制限(朝食と夕食のみ主食抜き)
- スーパー糖質制限(3食ともに主食抜き)
この分類は、とても理にかなっています。
まず、糖質制限に興味を持たれた人は、「プチ制限」に挑戦して欲しいと思います。じつはこれだけでもダイエット効果があり、ウェスト引き締め効果があります。
しかも酒飲みなら、焼酎の水割りを飲みながら、野菜妙め+ 焼き魚+唐揚げ、あるいは1人用鍋でも食べて、そのあとでラーメンや雑炊などの炭水化物を食べなければいいだけですから、意外に軽いノリではじめられます。
2 番目の「スタンダード制限」は、「プチ」で糖質抜きに慣れたサラリーマン向きです。サラリーマンの場合、昼食の選択肢があまりないため(会社の近くの定食屋、ラーメン店、蕎麦屋、コンビニ弁当くらいしか食べるものがないはず)、昼食で糖質を抜くことが現実的に難しいため、この「スタンダード制限」が現実的です。
そして最後の「スーパー制限」は、糖尿病患者、あるいはスタンダード制限でも生ぬるいと考えるストイックな人向けです。ダイエット効果もウェスト引き締め効果も抜群であり、「健康診断で糖尿病といわれたが、医者に行かずに治したい」という人に向いているレベルです。