Huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye




                    
                   
       寒山詩
              
                  寒山 
重巖我卜居,
鳥道絶人跡。
庭際何所有,
白雲抱幽石。
住茲凡幾年,
屡見春冬易。
寄語鐘鼎家,
虚名定無益。


******

     
重巖(ちょうがん)に  我 卜居(ぼくきょ)し,
鳥道
(てうだう)  人跡を 絶つ。
庭際  何の有る所ぞ,
白雲  幽石
(いうせき)を 抱(いだ)く。
(ここ)に住むこと  凡(およ)そ 幾年,
(しば)しば  春冬の易(かは)るを 見る。
語を寄す  鐘鼎
(しょうてい)の家,
虚名  定めて 益 無からん。

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◎ 私感註釈

※寒山:(初)唐・貞観時代の風狂の詩僧。現・浙江省東部にある天台山南西の国清寺で豊干禅師に師事。天台山の寒巌洞に住む。深く仏教哲理に通じ、文殊菩薩の化身とされた。拾得とともに「寒山拾得」として有名。生没年不詳。

※重巖我卜居:幾重にも重なっている岩山に、わたしは居を定めた。 ・重巖:幾重にも重なっている岩山。また、積み重なった岩石。ここは、前者の意。 ・卜居:うらなって住居を定めること。居どころを決めること。『楚辭』に『
卜居』「屈原既放,三年不得復見。竭知盡忠,而蔽於讒。心煩慮亂,不知所從。往見太卜鄭・尹,曰:余有所疑,願因先生決之。・尹乃端策拂龜,曰:君將何以ヘ之。」 とある。

※鳥道絶人跡:(鳥だけが通うような山中の)険しい道は人の通った跡は途絶えてしまった。 ・鳥道:(鳥だけが通うような山中の)険しい道。鳥だけが通う道細い。鳥路。 ・人跡:人の往来。人の足あと。人の通った跡。

※庭際何所有:庭先にある物は何か(、といえば)。 ・庭際:庭先。 ・何所有:ある物は何か。

※白雲抱幽石:白い雲が、奥深い所の岩を覆い隠している(さまがあるだけだ)。 *謝靈運の『過始寧墅』に「山行窮登頓,水渉盡沿。巖峭嶺稠疊,洲渚連綿。
白雲抱幽石,坂ェ媚C漣。葺宇臨迴江,築觀基曾巓。」とある。後世、日本の菅茶山は『甲山路上』で「雜樹夾溪昏,歸雲抱石屯。鳥身看不見,聲大似人言。」と使う。 ・白雲:白い雲。人間世界を離れた超俗的な雰囲気を持つ語で、仏教、道教では、「仙」「天」の趣を漂わせる。ただの白い雲ではない。王維の『送別』「下馬飮君酒,問君何所之。君言不得意,歸臥南山陲。但去莫復問,白雲無盡時。」 や李白の『憶東山』「不向東山久,薔薇幾度花。白雲還自散,明月落誰家。」、蘇の『汾上驚秋』「北風吹白雲,萬里渡河汾。心緒逢搖落,秋聲不可聞。」 王之煥に「黄河遠上白雲,一片孤城萬仞山。羌笛何須怨楊柳,春風不度玉門關。」や、晩唐・杜牧の『山行』「遠上寒山石徑斜,白雲生處有人家。停車坐愛楓林晩,霜葉紅於二月花。」、など多く俗塵を超越したものとして詠まれる。 ・抱:(雲が)覆いかぶさる。(雲が)かかる。 ・幽石:奥深く静かなところの岩石。

※住茲凡幾年:ここに住んでから、どれほどの年になろうか。 ・茲:ここ。天台西方35キロメートルの寒巌洞。『中国歴史地図集』第五冊 隋・唐・五代十国時期(中国地図出版社)55−56ページでは不明。始豊渓の北方辺りか。 ・凡:およそ。 ・幾年:何年。

※屡見春冬易:しばしば春と冬とが入れ替わって(歳月が過ぎていった)。 ・屡:〔る;lyu3●〕しばしば。たびたび。常に。 ・春冬:春と冬。季節。季節の移り変わり。年月の推移を謂う。「春秋」よりも具体的で短い感じになろうか。後世、杜甫の『州歌十絶句』其五に「西一萬家,江北江南
春冬花。背飛鶴子遺瓊蕊,相趁鳧雛入蒋牙。」とある。  ・易:かわる。

※寄語鐘鼎家:ひと言申し上げたいが、豪奢な生活をなさるご家庭よ。 ・寄語:言葉をあたえる。また、伝言する。寄言。ここは、前者の意。 ・鐘鼎:〔(しょうてい;zhong1ding3○●〕豪華な宴会。豪奢な生活。食前の音楽を奏でる鐘と、ご馳走を盛る鼎(かなえ)。・鐘鼎家:富貴の家門。或いは、台州刺史の閭丘胤のような人物を指そうか。

※虚名定無益:うわべだけの名声(この浮き世での栄華)は、きっとお役に立ちませんぞ。 ・虚名:うわべだけ名高くて、実質の伴わない名誉。浮き世での名声。空名。東晉・陶潛は『雜詩十二首』其四で「空名」として、「丈夫志四海,我願不知老。親戚共一處,子孫還相保。觴弦肆朝日,樽中酒不燥。緩帶盡歡娯,起晩眠常早。孰若當世士,冰炭滿懷抱。百年歸丘壟,用此
空名。」と使う。 ・定:きっと…だろう。…にちがいない。さだめて。副詞。 ・無益:無駄。利益のないこと。役に立たないこと。




◎ 構成について

 韻式は「AAAA」。韻脚は「跡石易益」で、平水韻入声十一陌。平仄はこの作品のもの。

○○●●○,
●●●○●。(韻)
○●○●●,
●○●○●。(韻)
●○○●○,
●●○○●。(韻)
●●○●○,
○○●○●。(韻)
2007.3.11
     3.13
     3.14

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