Huanying xinshang Ding Fengzhang de wangye

                            


點絳脣 
北宋・王禹偁



雨恨雲愁,
江南依舊稱佳麗。
水村漁市,
一縷孤煙細。


天際征鴻,
遙認行如綴。
平生事,
此時凝睇,
誰會憑欄意。






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點絳脣(てんかうしん) 

雨に恨めしく 雲に(うれ)ひ,
江南 (きう)()りて  佳麗(かれい)と稱す。
水村(すゐそん) 漁市(ぎょ し )
一縷(いち る )の孤煙 細し。


天際の征鴻(せいこう)
遙かに認む  行 (つづ)れるが如しと。
平生(へいぜい)の事,
此の時 (ひとみ)()らせば,
(たれ)(くゎい)せん  欄に()る意を。

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◎ 私感註釈

※王禹偁:北宋の人。954年~1001年。字は元之。巨野(現・山東省内)の出身。太平興國八年(983年)の進士。長洲(現・蘇州市)知県、右拾遺、翰林学士等を歴任、後に知黄州に左遷される。

※点絳唇:〔てんかうしん;dian3jiang4chun2〕詞牌の一。四十一字。双調。仄韻一韻到底。韻式は「aaa aaaa」。

※雨恨雲愁:雨は恨めしい思いを帯びて雲は愁いを帯びているかのようで。 ・雨恨雲愁:恨めしい思いにさせる雨や雲。男女間の別離の情を謂う。

※江南依旧称佳麗:江南は、昔ながらに風光明媚の地と呼ばれる。 ・江南:長江下流以南の風光明媚な豊饒の地。 ・依旧:昔ながら。 ・称:名づける。…という。…と呼ぶ。…と称する。 ・佳麗:(風景や容貌が)美しい。

※水村漁市:水郷の魚市場に。 ・水村:水辺の村。水郷。晩唐・杜牧の『
江南春絶句』に「千里鶯啼綠映紅,水村山郭酒旗風。南朝四百八十寺,多少樓臺煙雨中。」とある。 ・漁市:魚介類を売買する場所。魚市場。

※一縷孤煙細:一すじのぽつんと離れている(炊)煙が細く(上がっている)。 ・一縷:ひとすじ。「縷」すじ。糸や煙など細長いものを数える量詞(=助数詞)。「一縷煙」:一すじの煙。 ・孤煙:ぽつんと離れている(炊)煙。

※天際征鴻:水平線の彼方の遠くへ渡る大型の雁(がん)(は)。 ・天際:天の果て。水平線の彼方。の『宣城郡出新林浦向板橋』に「江路西南永,歸流東北鶩。天際識歸舟,雲中辯江樹。旅思倦搖搖,孤遊昔已屡。既歡懷祿情,復協滄洲趣。囂塵自茲隔,賞心於此遇。雖無玄豹姿,終隱南山霧。」とあり、盛唐・李白の『黄鶴樓送孟浩然之廣陵』に「故人西辭黄鶴樓,煙花三月下揚州。孤帆遠影碧空盡,惟見長江天際。」とあり、北宋・柳永も『蝶戀花』で「佇倚危樓風細細,望極春愁,黯黯生天際。草色煙光殘照裏,無言誰會憑欄意。擬把疏狂圖一醉,對酒當歌,強樂還無味。衣帶漸寬終不悔,爲伊消得人憔悴。」とあり、同・柳永の『八聲甘州』に「對瀟瀟、暮雨灑江天,一番洗淸秋。漸霜風淒慘,關河冷落,殘照當樓。是處紅衰翠減,苒苒物華休。惟有長江水,無語東流。不忍登高臨遠,望故鄕渺,歸思難收。歎年來蹤迹,何事苦淹留。想佳人、妝樓望,誤幾回、
天際識歸舟。爭知我、倚闌干處,正恁凝愁。」 とある。 ・征鴻:遠く渡る大型の雁(がん)。「征鴻」を「征雁」とするのもある。(作者はどちらで表していたのかは不明だが、)平仄上、ここは「●○」とすべきところなので、「鴻」()が適切 (「雁」は)。「鴻」:ヒシクイ。大型の雁(がん)。

※遥認行如綴:遥かに見分ければ、(雁の)行列は、つなぎつらね(られ)ているかのようだ。 ・認:見分ける。見て知る。みとめる。 ・行:〔hang2○〕:行。列。行や列になったものを数える量詞(=助数詞)。 ・綴:〔てい;zhui4●〕(糸で)つなぎつらねる。つなぎ合わせる。つづり合わせる。

※平生事:昔の事(について、多くのことが思い出される)。 ・平生:往時。往年。昔。かつて。また、一生涯。終生。また、日頃。ふだん。つねづね。平素。ここは、前者の意。

※此時凝睇:この時(=昔の事を思い出した時)、ひとみを凝らしてじっと(遠方を)眺めて(物思いに耽(ふけ)っても)。 ・凝睇:ひとみを凝らす。じっと見つめる。「睇」:〔di4●〕流し目。横目。

※誰会憑欄意:誰が手すりに寄りかかって(物思いに耽る)意味を分かってくれようか。誰も分かってくれまい。北宋・柳永の『蝶戀花』に「佇倚危樓風細細,望極春愁,黯黯生天際。草色煙光殘照裏,
無言誰會憑欄意。   擬把疏狂圖一醉,對酒當歌,強樂還無味。衣帶漸寬終不悔,爲伊消得人憔悴。」 とあり、南宋・辛棄疾の『水龍吟・登建康賞心亭』に「楚天千里淸秋,水隨天去秋無際。遙岑遠目,獻愁供恨,玉簪螺髻。落日樓頭,斷鴻聲裏,江南游子。把呉鉤看了,欄干拍徧無人會,登臨意。   休説鱸魚堪膾,儘西風、季鷹歸未。求田問舎,怕應羞見,劉郞才氣。可惜流年,憂愁風雨,樹猶如此。倩何人、喚取紅巾翠袖,搵英雄涙。」とある。 ・会:悟る。わかる。また、会得する。ここは、前者の意。 ・誰会:だれがわかろうか。反語。 ・憑欄:手すりに寄りかかる。詞では「手すりに寄りかかる」表現が多い。その意は「窓辺の手すりに寄りかかり、遠くの景色を眺めながら、物思いに耽る」こと。 「憑」:よりかかる。 「欄」:てすり。

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◎ 構成について

◎ 點絳脣 南浦月、点桜桃ともいう。)
四十一字。双調。仄韻一韻到底。韻式は「aaa aaaa」。韻脚は「麗市細 綴事睇意」で、詞韻第三部去声。

    ●○○,
    ●○○●。(韻)
    ●○○●。(韻)
    ●○○●。(韻)


    ●○○,
    ●○○●。(韻)
    ○○●。(韻)
    ●○○●。(韻)
    ●○○●。(韻)
2017.4.17
     4.18
     4.19
     4.20
     4.21
     4.22




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