フィレンツェ観光編タイトル

<第4日 フィレンツェ市内観光(前半)>

サンタ・マリア・ノヴェッラ教会 付属施薬院を探せ!~現場百回 決め手はハーブの香り~
 今日は丸1日フィレンツェを満喫する日。昨日の曇天と打って変わって天気もいい。ホテル・ヴィクトリアの朝食は、 コンチネンタルはコンチネンタルでもハム・チーズ・デザートのフルーツポンチもあって豪華。同じ三ツ星と言っても 結構ホテルによりけりのようだ。
サンタ・マリア・ノヴェッラ教会
 フィレンツェはこじんまりとまとまった街なので、主な見所にはほとんど徒歩で行ける。最初の目的地は駅のそばにある サンタ・マリア・ノヴェッラ教会。決して大きくはないが、建物正面に描かれている幾何学模様も美しい。建物の前に 芝生の広場があるのもいい感じだ。建物内部は「写真撮影可だけどフラッシュ禁止」なのだが、コインを入れると一定時間絵画に 照明の当たる装置があった。

 一行は、ガイドブックに載っていた「サンタ・マリア・ノヴェッラ教会付属の施薬院 (石鹸やクリームを売っている)」に行ってみたいと思っており、教会の周辺を探してみたのだが それらしい建物はない。あきらめては他の場所を見学に行き、また戻ってきては探し…を繰り返すこと数度。
どんどん教会から離れるのも構わず、周囲の番地表示を頼りに歩いていくと、前方から強烈なハーブの香りが!
 施薬院は教会から徒歩5分以上も離れた場所にあり、「施薬院」という単語からは想像しにくい重厚な店構え。このお店に行きたい方、 アナタの鼻を信じて探してみて下さい。 (^^)



ヴェッキオ宮殿 イタリアンノーズを持つ女

 ぶらぶらとウィンドウショッピングをしながらシニョーリア広場へ。
時計塔がイカすヴェッキオ宮殿に入ってみる。
 「チンクチェント(16世紀)の間」という部屋の巨大な天井画が有名なのだが、気が利いていることに、 この部屋には「天井画鑑賞用イス」がズラリと並べられているのだ。
革製品でも有名なフィレンツェらしくスェード張りで、ややリクライニング気味。
これなら首が痛くならずにゆっくり鑑賞可能。
ヴェッキオ宮殿

 宮殿を出て、シニョーリア広場で写真を撮ったりしていると、30代くらいの男性2人に声をかけられた。ナンパ?いえいえ、商売 でした。1人はトーマスという名でこの近くに店を持つ革製品のデザイナー。日本にいたこともあってなかなかの日本語を話す。 名刺を取り出して自分の名前と日時を記し、「今度インペリアルホテル(帝国ホテルのこと?)でショーをやります。この名刺を私の 店で見せれば40%ディスカウントね。」
フィレンツェでスェードのコートを購入予定の女王様1号はかなり乗り気になった。
(が、結局トーマスの店では買わず…次項参照。)

 それにしてもトーマスと連れの男性はよく顔が似ていた。そんな視線に気づいたのか、トーマスが説明することには、
「私たちハトコです。父と父、イトコ。あなた達はイトコですか?
と、ご指名(?)を受けたのは1号と2号。はっきり言って純和風の顔(トーマス曰く「ピュアジャパニーズ」)であること以外に 共通点はない。 (^^;
2人が血縁関係を否定すると、今度はトーマス、3号に向かって
「あなたのお父さんはイタリア人ですか?あなたの鼻はイタリア人の鼻ね。
その根拠はイマイチわからなかったが、こうして3号は「イタリア人公認・イタリアンノーズを持つ女」となったのでした。


スェードコートを買う That’s 貧乏プライス!?
 続いてはウフィツィ美術館を見学…するはずだったのだが、美術館の入り口から行列ができているのを見て明日の午前中に予定変更。 この判断がいかに間違いだったか、まだ知る由もない。
それでは先程のトーマスの店にでも行ってみようか?ということになる。

 もらった名刺に印刷された地図を見ながらぶらぶら進んでいくと、通りのかたわらにも何軒かの革製品ブティックがある。
そのうち1件のショーウィンドウを何気なくのぞいていると、店内にいたオヤジと目が合ってしまった。オヤジ、すかさずダッシュして 来て一行を店内に招き入れる。
オヤジはボロボロになった「地球の歩き方 ヨーロッパ編」を持っており、自分の店が載っている箇所を得意げに見せてくれた。 『口のうまいオヤジに負けないように云々』って書いてあるよ…。

 オヤジはイタリア語・英語・日本語チャンポンで絶え間なくしゃべりながら、次々と品物を持ってくる。
決めゼリフは「貧乏プライス!」。とても安い値段、という意味らしい。買った人が貧乏になってしまう値段、ではないようだ。
スェードコートを買う気満々の女王様1号と単なる冷やかしの女王様2号が試着を繰り返していると(3号は待ち疲れていた)、 オヤジが突然外を通りかかった初老の男性を呼び止めた。「ミスター イトウ!」
ちょっと不思議な雰囲気を醸し出しているその人は日本人だった。彼は「この店はモノはいいですよ。頑張って値引きしてもらいなさい」 と言い残して立ち去った。残された一行はしばしフリーズ。 (^^;
オヤジの説明によれば、「伊藤さんは日本料理レストランのオーナーでリッチマン」とのこと…。

 結局1号は「素材はベイビーシカで、銀座で買えば12万円する(本当か???)」コートを約4万5千円で購入した。明るい茶色 で手触りも良く、ものすごく軽い。商談成立を祝して、オヤジは3人にカプチーノをおごってくれた。
そこへ再びイトウさんが登場し、「どうですか?安くしてもらえましたか?」と言って去って行った…。
(その他の革製品については「買い物編」ご参照下さい)


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