ナポリ&シチリア旅行記 観光編
カンパニア州旗 ≪アマルフィ海岸≫ 

※ 1ユーロ=約97円(2012年7月当時) ※


△▼△ ポジターノ △▼△
サンタ・マリア・アッスンタ教会外観  ポンペイ遺跡見学終了後は一路アマルフィ海岸へ。ナポリ湾越しにヴェスヴィオ山が見えるポイントや「帰れソレントへ」で有名なソレントが見えるポイントで写真ストップしつつドライブ。 ビーチへと向かうカップル2人乗りスクーターが崖の上の道路やトンネル内でもガンガン追い越しをかけてくるので、温厚なドライバーのガエターノくんも「クレイジースクーター!」と憤慨していた。
サンタ・マリア・アッスンタ教会内部  1時間程度でポジターノに到着。ポジターノの街中まではクルマが入れないので、街へと続くクネクネ坂の途中でガエターノくんと別れ、ここで昼食&観光含めて2時間の自由時間となった。

 ポジターノはこじんまりとした海辺のリゾートで、全体的になんとなく可愛らしい雰囲気は醸し出しているものの、見どころはサンタ・マリア・アッスンタ教会(http://www.chiesapositano.com/)(左写真)があるくらいで、通りすがりの日本人観光客には今ひとつ訴求力が弱い(滞在してみたら良さがわかるのかもしれない)。
 教会のクーポラがマヨルカ焼きのタイルで覆われていてラブリー(アマルフィ海岸沿いの教会はこのスタイルが多く、タイルの色はさまざま)。内部(右写真)は非常にシンプルでした。

 立ち並ぶお店を覗きながら、1番下まで坂道を降りるとビーチに出る。お昼ご飯は「海の家」的な店でビール 4ユーロ、ホットサンド 5ユーロ。観光地値段なので高め。
 食後は集合場所まで坂を上りつつ、またウィンドウショッピング。土産物屋の他、水着の上に羽織れるようなオサレ衣類の店が多い。1号は道ばたで紙コップに入れて売っていたレモンソルベ 2ユーロを購入。冷たくて美味。
 ガイドブックによく載っている、その場で足に合わせてサンダルを作ってくれる店を往きには確かに発見したのだが、なぜか帰りには発見できなかったため、「ポジターノでサンダル」計画は幻に終わった。


△▼△ エメラルドの洞窟 △▼△
エメラルドの洞窟入口
エメラルドの洞窟内部
 ポジターノからクルマで20分のエメラルドの洞窟へ移動。ここはオプショナルの元々のルートには入っていなかったのをリクエストして追加してもらったもの。 カプリ島の青の洞窟は天候によって入れるかどうかわからないので、保険&予行演習的な意味で行ってみることにしたのだ。

 洞窟の入口は海岸の崖の上にあるビルの中からエレベータで下へ降りたところにあるので、確かにこれなら天気が悪くても大丈夫(でも天気が悪いと水面がエメラルド色に見えないかもしれないけど)。 エレベータを降りたところでチケット 5ユーロを購入して列に並ぶ。 ミラコ~ロ!
 洞窟の開口部自体もかなり広く、待機しているボートも30人くらい乗れる大きさ(左上写真)。驚いたことに、女王様たちの少し前に日本人団体客が来ていた。ここってそんなにメジャーになってたの?
 また、船頭くんたちも客が日本人と見ると「ガンバレ ニッポン!」と言い、さらに日本人女性と見るとなぜか「ガンバレ オンナノコ!」と言うのだった(笑)。 「頑張れ日本」は東日本大震災のことがあってだろうと思ったけれど、「女の子」の方は理由がさっぱりわからず。あ、年齢に関係なく「オンナノコ」と言われますよ (^^;。

 洞窟内はボート数隻が同時に動ける広さなので、待ち時間もほとんどなく遊覧スタート。ボート乗り場の辺りの水面はただ暗いだけですが、右奥の方を見ると本当にエメラルドグリーンに光っている!(左下写真)
 岩壁の下の隙間から水面下を通って射し込む光の加減によるものらしく、洞窟内でもエメラルドに見える場所は限られている模様。 このようにエメラルドに見えている場所にボートは近づかないので、近づくと却ってエメラルドに見えないのだろうか?
 洞窟内のところどころには照明も設置されていて、人の横顔に見えるという岩や、水深10mの海底に沈められているマリア像などを見物した後、船頭くんが「ミラコ~ロ!(=ミラクル)」と叫びながらオールで水をバシャバシャやってエメラルドカラーを強調(右写真)して終了。 所要10分くらい

 実際に美しいし、青の洞窟より高確率で見れそうなので、時間があればオススメです。でも、先に青の洞窟を見た後だと物足りないかもしれません。 あくまでも青の洞窟の「前座」または「滑り止め」って位置付けで。


△▼△ アマルフィ △▼△
 エメラルドの洞窟から海岸線をさらにクルマで30分移動して、本日のメイン観光地・アマルフィに到着。
 アマルフィと言えば織田裕二主演の映画『アマルフィ 女神の報酬』。 レンタルDVDで観た1号的には「柄にもなく天海祐希がよよ…と泣き崩れる映画」として記憶されているが(そんな感想かい笑)、もちろんドライバーのガエターノくんもこの映画のことは知っていて、ロケに使用されたホテルの前を通ったときに教えてくれたりした。 実際にはアマルフィ以外にポジターノやラヴェッロでも撮影されたらしい(でも大部分はローマが舞台で、「アマルフィ」というタイトルになっているのが「???」なんだけど)。

 見どころは外壁の幾何学模様も美しいドゥオーモ(右上写真)。アマルフィがベネチア、ジェノバ、ピサと並んでイタリア4大海運国だったという過去の栄光が偲ばれる。その中ではアマルフィが1番早く没落してしまったそうですが。
 階段を上って左手奥にチケット売り場があって、入場料3ユーロ。ただし、これはドゥオーモそのものではなく付属の天国の回廊の入場料ということらしいので、ドゥオーモだけならタダなのかも。 ここにかなりマトモな日本語で書かれたパンフがあったのは映画の効果?

天国の回廊  チケット売り場からそのまま奥に入ると天国の回廊(左写真)。アラブ様式の二重列柱に囲まれた中庭で、柱自体は白一色なのでシンプル。
 天国の回廊から順路に従って進み、各種宝物が展示されている博物館や地下礼拝堂を通ってからドゥオーモの内部へ。 ポジターノの教会に比べると内部はかなりゴージャスになっている(右下写真)が、この後シチリアで見ることになるキンキラモザイクに比べればまだまだ地味な方。 なお、ドゥオーモのブロンズ製の扉はかなり歴史あるものだったらしいのだが、よく見ずにスルーしてしまった(爆)。

 フリータイム1時間の残りは、ドゥオーモ前広場から続くメインストリートでショッピング。アマルフィはレモンが名産なので、レモンを使ったお菓子やリキュール(リモンチェッロ)があちこちで売られている。
 レモン関連みやげものを購入後、そろそろ待ち合わせ時間なのでクルマの方に戻りながら「そういえばアマルフィって手漉きの紙も有名なんだよね~」とガイドブックで読んだ知識を繰り出していたら、広場の一角にアマルフィペーパーのお店を発見し、こちらもお買い上げ。 詳細は買い物編にて。

ドゥオーモ&鐘楼
ドゥオーモ内部


△▼△ ラヴェッロ △▼△
ヴィッラ・ルーフォロの塔
「ドラゴンに飲み込まれる人」の説教壇
 アマルフィから今度は海岸沿いを離れ、クルマで20分のラヴェッロへ。
 到着したのは17時ちょっと前くらいだったのだが、ガイドブック情報では午後は16時半から開いているハズのドゥオーモのオープン時間が17時半からに変更されていたので後に回し、すぐ横にあるヴィッラ・ルーフォロ(http://www.villarufolo.it/)を先に見学することにした。

 ここでは貴族のものだった建物&庭園が公開されていて、入場料は5ユーロ。中は順路がわかりにくく迷いそうになる(イタリア仕様)。 左上写真はヴィッラ・ルーフォロのほぼ中心部にそびえ立つ最古の塔。
 奥の方にある庭園はよく手入れされていて、真夏とは思えないほど色とりどりの花々が咲き乱れている(右上写真)。 ラヴェッロの街はワーグナーと関係があり、夏にはこの庭園でワーグナー音楽祭が開催されるそうで、このときもステージが作られていた。 庭園の1番奥のテラスからは海もよく見える。

 ヴィッラ・ルーフォロを出てから、近くの店で買ったジェラート 3ユーロを食べて時間をつぶすうちにようやく17時半になったので、ドゥオーモに入場。 このドゥオーモの中には左右に2つの説教壇があり、どちらもガイドブックで写真を見たときから1号のハートをわしづかみにしていたのだ。
 まず、向かって左側の説教壇(左下写真)。左上部には「ドラゴンに足から飲み込まれる人」のモザイクがあって、ガイドブックにはこちらの写真が載っていたのだが、右上部を見てみたら「頭から飲み込まれる人」だった(爆)。 なんだかもう…ツボすぎます (^^)。
 そして右側の説教壇(右下写真)はというと、6頭のライオンがねじねじ柱で説教壇を支えているスタイル。 このライオンくんの表情が、精悍というよりは「重い…疲れた…」という感じでイイ味出してます。
 思わず笑いがこみ上げてくる説教壇ですが、モザイクは非常に細かくてキレイ。アマルフィに比べると(日本人にとっての)知名度はまだまだだけど、一見の価値アリです。

 ラヴェッロでこの日の全行程が終了し、あとはナポリへ戻るだけ。ところが、高速道路に乗ろうとしたら、なんと公道でカーレースが開催されていて、予定していた地点から高速道路に乗れず。
 仕方ないので、ドライバーのガエターノくんも初めて通るという旧道を経由することになった。アマルフィ海岸沿いではレモンやオリーブの木がたくさん生えていたが、標高350mのこの辺りはワイン用のブドウ畑が多く見られた。
 ガエターノくんが道に迷ったり、道が判明しても高速道路封鎖のせいで渋滞になっていたりしたため、予定では所要10.5時間だったのが11時間以上かかって19時半過ぎにホテルに帰着。 さすがに疲れたが、ガエターノくんが気配りの人だったこともあって、最後まで楽しく乗り切れた。

ヴィッラ・ルーフォロの庭園
ライオン像が支える説教壇


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