ナポリ&シチリア旅行記 観光編
シチリア州旗 ≪パレルモ≫ 

※ 1ユーロ=約97円(2012年7月当時) ※


△▼△ パレルモ州立美術館 △▼△
 パレルモ到着後、早速出掛けて行ったのがパレルモ州立美術館(http://www.regione.sicilia.it/beniculturali/palazzoabatellis/)入場料8ユーロ
 クアトロ・カンティでバスを降り、次に乗るべきバスのバス停がよくわからなかったので、そのまま歩いて約15分(帰りもさんざんバス停を探した挙げ句、結局歩きました (^^;)。 パレルモ州立美術館は元々アバテリス宮殿という建物なのだが、外見は宮殿というイメージからはほど遠い地味さなので、案内表示がなければ通り過ぎてしまいそう。

 そして、美術館の近くでこの暑さの中ビシッとスーツを着込み、グラサンをした男性グループを目撃した女王様たちは、シチリアという場所柄「マフィアの集会?!」と内心びびったが、よく見たら近所のレストランで結婚パーティーが開催されていただけのようでした(爆)。

「死の凱旋」
「アラゴン家のエレオノーラの胸像」  館内に入ってすぐに目につくのが、「死の凱旋」という作者不詳の壁画(右上写真)。死神(中央の馬に乗ってるガイコツくん)が乱入し、周囲に矢を放つと当たった人々が死んでいく…というなかなか不気味な絵です。 「ヨハネの黙示録」をテーマとしているらしい。展示場所は1階だけど、2階の踊り場のようなところからも全体を見下ろせるようになっていた。

 続いての目玉作品は、フランチェスコ・ラウラーナ作の「アラゴン家のエレオノーラの胸像」(左写真)。モデルも作者もイタリア人なのに、切れ長の目でなぜか東洋人風味

 2階に進むと宗教画がメイン。その終わりの方に展示されているのがアントネッロ・ダ・メッシーナ作の「受胎告知のマリア」(右下写真)。黒バックに浮かぶヴェールの青が印象的。 写真撮影はOK(だと思う)が、どうしてもガラスに自分が写り込んでしまうので、こちらの画像は絵ハガキから転載。

 女王様たちが見学に行ったときは、この美術館の美術品修復担当者(?)と大学生のグループらしき一団が、中庭に面した通路に作品を置いて修復の実地演習らしきものをやっていました。

「受胎告知のマリア」


△▼△ パラティーナ礼拝堂 △▼△
回廊  パレルモ滞在2日目、モンレアーレ観光から戻ってきて軽く昼食を摂った後、ノルマン王宮の一角にあるパラティーナ礼拝堂へ。
 ノルマン王宮は南北を2本の道路に挟まれた敷地にあるのだが、パラティーナ礼拝堂の入場ゲートは南端。そして南側の道路と北側の道路(ヴィットリオ・エマヌエーレ大通り)にはかなりの高低差があり、北側から敷地に入って入場ゲートのあるレベルに直接下りることはできない。 この高低差がガイドブックの地図からは読み取れないので、北側から敷地に入っていった女王様たちは「礼拝堂の入口はどこ?」と右往左往してしまった。最初から南側の道路を通って行くべし

 ノルマン王宮は現在もシチリア州議会堂として使用されているので見学可能な曜日が限られており、この日は王宮本体の見学は不可だった。 見学できれば、動植物のモザイクがキレイな「ルッジェーロ王の間」が見られたのだが(後で絵ハガキだけ買いました)。パラティーナ礼拝堂のみの入場料は9ユーロ

パラティーナ礼拝堂内部
「玉座のキリスト」  入場ゲートから建物内に入り、階段を上って2階へ。礼拝堂入口外側の回廊の壁にも色鮮やかなモザイクが(左上写真)。 入口では一応服装チェックが行われていて、ノースリーブはアウト。でもそんなときは、係員がロール状の大型キッチンペーパーのようなものをちぎって簡易ショールにしてくれるので大丈夫。

 礼拝堂の中に入ると、モンレアーレのドゥオーモに負けず劣らず、キンキラモザイクの嵐再び(右上写真)!
 あくまでも個人的な印象で言えば、こちらの方がモンレアーレよりもさらに細工が細かい気がする。ただし、正面に描かれたキリストのイケメン度ではちょっと負けてるかも(笑)。
 左下写真は後方の壁面にある「聖ペテロと聖パウロを従えた玉座のキリスト」。

 パラティーナ礼拝堂は、キンキラモザイク以外にも、大理石の床や壁に幾何学模様のモザイクが施されている(右下写真)。 これはコズマーティ様式といって、イスラムとビザンチンの融合した様式だそう。
 かなり芸が細かくてデザインがバラエティに富んでいるので、こちらも見ていてなかなか楽しい。

コズマーティ様式の床モザイク


△▼△ カテドラーレ △▼△
カテドラーレ内部  パラティーナ礼拝堂からヴィットリオ・エマヌエーレ大通りをてくてくと歩くこと10分でカテドラーレ(http://www.cattedrale.palermo.it/)に到着(右上写真)。 カテドラーレ自体の入場は無料。

 モンレアーレのドゥオーモとパラティーナ礼拝堂を立て続けに見てきた後では、内部(左写真)は清々しいほどシンプル。 目がチカチカしなくて落ち着くし、椅子もあるので、真夏の日射しを避けて一休みするのに適しているとも言える(笑)。

 入口左手には皇帝と王の霊廟があって、こちらは有料。宝物庫との共通券で3ユーロ。6人の王や王妃の石棺が並んでいるのを「ふ~ん」と眺める。
 宝物庫は入口右手にあり、コンスタンツァ2世の王冠(右下写真)などが展示されている(コンスタンツァ2世は霊廟に石棺があるうちの1人)。
 宝物庫から階段を下りると納骨堂。ここにはローマ時代の石棺が多数あったが、これまた「ふ~ん」と眺めるのみで終了。

カテドラーレ外観
コンスタンツァ2世の王冠


△▼△ その他旧市街 △▼△
 パレルモで最初に見た観光ポイントは、旧市街の中心に位置するクアトロ・カンティという四つ角。ガイドブックなどの写真では魚眼レンズで撮影されていることも多くて結構広そうに見えるけれど、実際にその場に立ってみると意外と狭い。 バスに乗っていてあやうく降り損ねそうになった(笑)。
 四つ角の建物の壁がそれぞれ3段に装飾されている。下の写真で4面全部だと思う…(多分重複していないハズだがちょっと自信ナシ)。
クアトロ・カンティその3 クアトロ・カンティその4 クアトロ・カンティその2 クアトロ・カンティその1
ヌオーヴァ門  女王様1号は、パレルモ旧市街でどうしても1ヶ所見たいところがあった。それはマルトラーナ教会という建物で、内部はやはりキンキラモザイクなのだが、中でも有名なモザイク画はこの教会を奉納した海軍提督が聖母マリアにひざまずいている…というもの。 そしてこの提督が羽織っているマントが亀の甲羅みたいな模様なので、まるで提督が亀になってしまったような構図で、ラヴェッロのドゥオーモの「ドラゴンに飲み込まれる人」のモザイクに続き、1号のツボを刺激していたのだ。
 そこでカテドラーレ見学後にまた暑い中をてくてくと歩いて行ったのだが…こ、工事中?! いやいや工事中といっても外側だけで中には入れるんじゃないの?観光シーズンなんだし!と女王様たちは入口を求めてあちこちさまよい歩いたものの(教会の裏側の方に回ろうとして、フツー観光客が立ち入らないようなエリアにも突入してしまった)、結局「i」で閉鎖中であることを確認して orz。

 しょうがないのでその近辺の観光ポイントということで、右上写真はプレトーリア広場。噴水の周りに彫刻がいっぱい。
 右下写真は幻のマルトラーナ教会のすぐ横に建っているサン・カタルド教会。屋根の赤いドームは「ハーレムに仕える宦官の帽子を模したもの」だそうだが、女王様たちのあいだではその見た目から「たこ焼き」と呼ばれていた(爆)。
 こちらは見学可能だったけれども、内部にはあまり見るべきものがないようなので外観のみ眺めて終了。

 左写真はヴィットリオ・エマヌエーレ大通りの終点、ノルマン王宮のすぐそばに建っているヌオーヴァ門

プレトーリア広場
サン・カタルド教会


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