フレーム
食事編タイトル
 <文責:女王様1号&3号>  

※ 1ルーブル=4円弱、$1=約112円(2004年7月当時) ※


◆ ヨールキー・パールキ ◆

   2日目の夜、ここまで全然ロシアっぽい食事をしていないので、有名なロシアン・ファミレスチェーンであるココにターゲットを定めた。 チェーンだからあちこちにあると思うが、女王様たちが行ったのはモスクワのネグリンナヤ通りにある店。
 店内に入ろうとすると、入口にねーさんが仁王立ちになっていて中に入れてくれない。どうやら満席だったようなのだが、カワイイ民族衣装風の制服を着ているにもかかわらず、非常に無愛想で有無を言わせぬ雰囲気。それがロシア?
 幸い外のテラス席には空きがあり、こちらはもうちょっと愛想の良いねーさんが仕切っていて、女王様たちを席に案内してくれた。

 各テーブルに備え付けのメニューはロシア語で、女王様たちがガイドブックに出ている料理名と付き合わせて悪戦苦闘していると、英語メニューを持ってきてくれた
 2人でビール(50ルーブル)、ボルシチ、ペリメニ(105ルーブル)、サーモンソテー、ターキーハンバーグ(138ルーブル)を注文(下写真参照、左から)。
 ボルシチは、日本ではケチャップ味だったりするが、本物はビーツのスープ。ロシアの万能調味料サワークリームとマッチして、まあまあのお味。
 後にサンクト・ペテルブルクの「ストロガノフ・ヤード」でもボルシチを食した3号の感想としては、
「ロシアのボルシチ、おいしかったですよ。意外とあっさりしてました。赤いスープのイメージがあったんですが、赤紫(ビーツの色)でした。思ったより紫がかっていて、サワークリームをかけたばかりの時はコントラストがきれいです。 日本で食べた時には肉のイメージが強かったんですが、ロシアでは具だくさんな根菜スープって感じがしました。よくある例えですが、お味噌汁がわりなんでしょうね。」とのこと。
 「ロシア版水餃子」と言われるペリメニは、形は丸いけど確かに具は餃子っぽい。が、餃子&ブイヨンスープ(?)にボルシチ同様サワークリームが入っているというのはハッキリ言って1号の口には合わなかった。後味がビミョー
 サーモンソテー&ターキーハンバーグは、ヨールキー・パールキのメニューでは伝統的ロシア料理に星印がついていて、この2品もそうなっていたのだが…コレって本当にロシア料理かぁ? 特に書くほどのこともない味(笑)。

 全般的にいかにもファミレスな味と値段という感じだったので、味に期待せず、ロシア料理入門という意味で行くにはお手頃かも。 店内の席に座れて「内装はいなか屋風に楽しくデコレーションされている(ガイドブックより)」というのを体験できれば、もっと好感度アップだったかもしれない。
 なお、3号がビールのグラスを空にしていたら、ボーイさんが通りかかって何事かロシア語で言ったので、「もうお済みですか?」という意味かと思ってうなずいたら、もう1杯ビールを持ってこられてしまった(爆)。

ボルシチ ペリメニ 魚料理 肉料理
 

◆ ギンノタキ ◆

  怪しいコスチューム  出発前に、当サイトの掲示板で「ロシアの寿司屋に『キャビア寿司』はあるのか?」という話題が出たので、これはぜひロシアン寿司屋にも行かねば!と選んだのがモスクワのトゥヴェルスカヤ通りにある「ギンノタキ(http://www.ginnnotaki.ru/)」。 正確には、寿司もある日本食レストラン
 この日(3日目)は夜行列車でサンクト・ペテルブルクへ移動だったので、割と早めに店に向かったのだが、今ロシアでは日本食がブームらしく、店の外まで行列が! 結局約1時間待ち
 右写真のインチキ裃&鉢巻き姿のにーちゃんは、入口でお客の人数を聞いて、テーブルが空くと次のグループを招じ入れる係。こんな怪しいコスチュームを着ているのは彼だけだった。店の顔として重要な役どころだから?(笑) 梅セット

 席に着くと、定番のビール(大140ルーブル→1号、小75ルーブル→3号)の他、冷奴 60ルーブル、寿司の『梅セット』450ルーブルを注文。
 冷奴は、豆腐の味なのか醤油の味なのかよくわからないが、なぜか酸っぱかった。そして豆腐が木綿豆腐だった。
 梅セット(左写真参照)の内容は、マグロ、サーモン、ハマチ、イカ、タコ、ホタテ、鯛、イクラ、鉄火巻×6。ネタはまあまあなのだが、シャリがまだナマ温かく、しかもネタと同じくらいデカいという日本人としては許し難い欠点があった。 女王様たちは、最後の方はシャリを残してネタだけ食べてしまった。周囲を見回すと、そういえば常連さんらしき地元の人々はあまり寿司を頼んでいなかったような。この店では寿司以外を頼むのが通なのかもしれない。 ロシア人でも、そしてワサビ苦手な1号でも大丈夫なよう(?)、寿司はサビ抜きで、お皿の上にワサビが別に盛られていた
 ちなみに、問題のキャビア寿司はありませんでした(笑)。寿司単品では1番高いのがウニ 90ルーブル。豊富に獲れるのか、イクラは1番安い部類の40ルーブル

 さっき初めてこのお店のHPを見たが、一部に明らかにロシア人が書いたと思われるヘタクソな日本語の書き文字が。 頑張っているのだが、悲しいかな、縦書きと横書きでは長音記号の向きを変えるということや、カタカナの「ル」が左右合わせて1文字だということがわかっていないらしく、「アルコールメニュー」が「アノレコ|ノレメニュ|」に…。


◆ ストロガノフ・ヤード ◆

   今回の旅ではほとんど食事がテキトーだったので、最後くらいは豪勢に食べようということで、5日目の夕飯はサンクト・ペテルブルクのネフスキー大通りにある「ストロガノフ・ヤード(http://www.concordcatering.com/?chapter=8)」に決定。 ストロガノフ宮殿という貴族の屋敷の中庭にある天幕&ガラス張りのカフェ(豪勢じゃないじゃん (^^;)で、名前からもわかるとおり、ビーフ・ストロガノフはこのストロガノフ家が発祥だそうな。

 店員の案内などはなく、テキトーな席についてビール(Tuborg Gold 250ml $2.5)、ボルシチ($2)、キャビアwithブリヌイ($16)、ビーフ・ストロガノフ($6)(下写真参照、左から)を注文しようと赤毛のおばちゃんウェイトレスを呼び止めるが、ヤツはなぜか女王様たちの注文を拒否し、「コレにしろ」と$5の食べ放題を指さすではないか!
 確かにこの店は地元の人々には食べ放題メニューが人気らしいのだが、何が悲しゅうて外国人観光客がわざわざ「ストロガノフ・ヤード」に来て食べ放題を喰わねばならんのか。 しかもウェイトレスの指図で(後から考えると、単にサーブするのが面倒だったのだと思われる)。今度は女王様たちが断固拒否する番なのであった。

 役立たずウェイトレスは立ち去ったものの、なかなか他のウェイトレスがつかまらない。そのとき、女王様たちはテーブルの上にあるレトロな電話機と「Telephone Cafe」と書かれた説明を発見した。 読むと、この電話機から電話をかけて注文ができるらしい。喜び勇んで早速説明のとおりにダイヤルしてみるが…呼び出し音はすれども応答ナシ。
 3号が調べてみると、電話機のコードはどう見ても隣のテーブルの電話機とつながっているだけだった。 役立たずウェイトレスに続いて役立たずTelephone Cafeシステムだよ、ストロガノフ・ヤード…。 _| ̄|○

 一瞬「もう食べ放題にしちゃうか?」と弱気になりつつも、「『ストロガノフ・ヤード』でビーフ・ストロガノフが食べれないなんてことがあって良いだろうか、いやない!!!(反語)」と自らを鼓舞する女王様たち。 次につかまえたウェーターも大忙しで「One minute」と行ったきり戻ってこず、最早絶体絶命か!(?)と思われたが、やはり天は女王様たちを見捨てていなかった。 困っている女王様たちのもとに、長身・色白の美少年(10代後半くらい)ウェイターがにこやかにやってきたのだ!ハラショー!
 ウェイターくんはもちろん「食べ放題にしろ」などとは言わず、テキパキと注文をとり、軽やかな身のこなしですばやく持ってきてくれた。美少年で親切なだけではなく働き者なのだ。ますますハラショー。

 さて、ようやくありついた食事、今回の目玉はなんといってもキャビアである。ブリヌイというクレープ風のものにサワークリームやゆで卵のみじん切り、ハーブと一緒に載せて食べる。 最初はサワークリームをつけずにキャビアだけを載せて食べ、後からいろいろつけて食べ比べたりしてみた。1号はキャビアとサワークリームの取り合わせに若干の違和感を感じたが、3号は「絶対サワークリームと一緒に食べた方が美味しい!」と太鼓判。 キャビアの量が結構あったので、最後の方はブリヌイからあふれ出んばかりに載せることに。
 ボルシチは、ヨールキー・パールキで食べたものより味がしっかりしていて美味しかった
 そしてビーフ・ストロガノフは、日本のハヤシライス風のものとはまったく異なり、牛細切り肉の煮込みソースがけという感じ。付け合わせは大量のマッシュポテト。 味は可もなく不可もないけれど(若干肉が固かった)、「元祖はこんな形だったのね~」という意外感は味わえる。

女王様たちは最後にフツーよりかなり多めのチップを渡して感謝の意を示し、ウェイターくんの見納めをした。写真は撮っていないので、ここにご紹介できないのが残念。 海外でのチップの風習は面倒くさいが、こういう場合は実に気分良く渡せるものだということがわかりました(笑)。

ボルシチ キャビア&ブリヌイ ビーフストロガノフ
 

◆ その他 ◆
 
★ アイスクリーム
ガイドブックなどにも「ロシアのアイスクリームは美味しい」とさかんに書かれているので、2日目の昼食後のデザートとして、モスクワのグム百貨店内でチャレンジ。
店内通路に冷蔵ケース(駄菓子屋の店先で各種アイスクリームが入れられているような)を置いておばちゃんが販売していたのだが、その場で作ってくれるのではなく、既に盛った状態のコーンがいくつもボール紙に穴を開けたホルダー(?)に立てられてケースに入っていた。
バニラとキャラメルの2種類があり、1ヶ15ルーブル。せっかくなので1ヶずつ買ってみた。ちょっと小さめで見た目はごくシンプルだが、味はどちらも予想外に甘さ控えめでグー!
モスクワ現地ガイドのイリーナ1号も「ロシアのアイスクリームとチョコレートは世界一美味しい」と力説していたので、ゼヒお試しください。

クワス★ クワス
赤っぽい色の飲み物で、味はサッパリした酸っぱさ。なんと原料は黒パン!(を発酵させて作る)
女王様たちはホテル・ロシアの朝食レストランで飲んだが、モスクワの夏の風物詩ということで、街角の売店でも売っているのを見かけた。 暑いときにこれを飲むと、すぐに汗がひく…らしい(イリーナ1号談)。

★ 幕間のカナッペ
4日目の夜、サンクト・ペテルブルクのアレクサンドリンスキー劇場「白鳥の湖」鑑賞中、第1幕と第2幕の間の休憩時間にホールに出てみると、カナッペ(50ループル)が売られていた。 ちょうど小腹が空いていたし、全部見終わってからじゃ時間的に遅いし、気力・体力も尽きてそうだし…とその日の夕飯をどーするかちょっと悩んでいたところだったので、もうコレを夕飯代わりにすることに決定。
サーモンバージョンとイクラバージョンがあったので、これも2人で1ヶずつ購入。非常に美味でした。
他に、グラスシャンパンもあったのだが、今アルコールを入れたら絶対に途中で落ちる or トイレに行きたくなるという自信があった(?)ので、こちらには手を出さず。

この中に正露丸茶が!★ 謎のSENCHA
5日目の昼食は軽~く済ませようということになって、サンクト・ペテルブルクのネフスキー大通りにあるスタバ風カフェへ。 どうやらカウンターで購入している人たちはテイクアウトで、中で食べていく人はテーブルに着いていれば注文を取りに来てくれる模様。英語版メニューもすぐに持ってきてくれた。
1号はターキーサンド(75ルーブル)&オレンジとキウイの生ジュース(135ルーブル)、3号は同じくターキーサンドと「JAPANESE SENCHA」を注文して、旅の疲れを癒そうとしたのだが。
3号のもとにポットで持ってこられた煎茶をカップに注いでみると、なんだか特徴あるニオイが…そして一口飲んだ3号の口の中には特徴ある味が…。
「このお茶、正露丸の味がするー?!」
1号も味わってみたが、確かにその味とニオイは煎茶ではなく正露丸。 (^^;
「『JAPANESE SENCHA』って、煎茶じゃなくてSEIROGANCHAの略なんじゃないの?」
などと言っていたものの、謎は解けない。ポットの中に直接茶葉が入っているのではなく、ティーボール(金属製の球形のティーバッグみたいなもの)ごと入っているので、中味は確認できなかったのだ。 ティーボールを開けてみて本当に黒い丸薬が入っていたりしたら、それはそれでイヤだし。
この日、3号はちょっと腹具合が悪かったので、それを見抜いた店員が特製正露丸茶を入れてくれたのかも(ありえない)。

追記(2005.3)
その後、どうやらこれはラプサンスーチョン(正山小種)という中国紅茶だったのではないかという疑惑が。ラプサンスーチョンは松の木で焙煎して作るため、このような正露丸臭がするらしい。
3号にも確認してみたところ、
「あの店のメニューには、いろんなお茶が並んでいて、最後がSENCHA。1行上は読みにくい長ーいスペルで『中国のお茶?』と思ったような。。 それがラプサンスーチョンで、指差したときに(口では煎茶と言いましたが)先方が間違えたのでしょう」
とのこと。これにて一件落着?!

[トップ] [モスクワ観光編] [サンクト・ペテルブルク観光編] [乗り物編] [ホテル編] [番外編]

海外旅行記一覧へ
旅好き3女王様の小帝国トップへ