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モスクワ観光編タイトル
<文責:女王様1号>

※ 1ルーブル=4円弱(2004年7月当時) ※


◆ 1日目 ◆
 
 2004年7月25日、日曜日。女王様1号&3号は正午発のアエロフロートで一路モスクワへ。 途中の機内が激寒だったことを除けば快適なフライトで、所要時間も予定より早く10時間ちょっと。サマータイムで時差5時間なので、モスクワのシェレメチェボ空港(http://www.sheremetyevo-airport.ru/)に着いたのは夕方5時頃だった。
 入国審査場は、ブースの数はたくさんあるのに、稼働しているのは3ヶ所くらいしかない。しかもビザの確認など、1人1人に結構時間がかかっている模様(日本人観光客は割と早く済む)。 30分くらい経過した頃には、審査待ちの人々が行列しているエリアの照明が消され、薄暗い中に取り残される。入国者を歓迎しようなんていう気がまったくないことを態度で示しているのか?
 約1時間後にようやく入国審査が終わり、スーツケースをピックアップして税関へ。 ガイドブックや旅行会社からもらった案内には「出国時にイチャモンつけられる場合があるから申告不要範囲内でも必ず入国時に申告しろ」と書かれているので、面倒くさい書類を機内でせっせと書いて出したのだが、係官はちらっと一瞥しただけでスルー。 「入国時に提出した書類に係官のサインがないとトラブルの元に…」とあったのを思い出し、再度食い下がるも相手にされず。しょーがないので、出国時の税関に一抹の不安を残しながらもその場を後にした。

 今回の旅は、空港/駅←→ホテルはすべて送迎付き。プラカードを持って待っていた係のおねーちゃんにクルマまで案内され、ホテル・ロシアへ出発。 と、なぜか係のおねーちゃんも一緒に乗り込んできた。送迎はドライバーのみで、チェックインなどはすべて自力のハズだが?と思いつつも、ラッキーなのでそのままに。
 空港からホテルまではクルマで40分ほど。おねーちゃんはときどき(英語で)「あれが○○ステーション」とか「オプショナルは予約してあるか」とか「ホテル・ロシアの2階にインツーリストがある」とか話しかけてくるのだが、ロシア訛りがキツくてヒアリングが難しい
 そしてクレムリン近くまで来たとき、おねーちゃんがドライバーに何事か話すと、それまで1番中央寄りの車線を走っていたクルマは突如4車線くらい(モスクワ中心部の道路はだだっ広い)を一気に斜め横断して歩道側へ。 後ろに座っていた女王様たちがなんだなんだ?!とビックリしているうちに、おねーちゃんはそこでクルマを降りて最寄りの地下鉄駅へと去っていった。 我々のチェックインを手伝ってくれるわけではなく、単に帰宅するのにちゃっかり同乗していたのだった。

 入国審査に時間がかかったために、結局ホテルにチェックインしたのは夜8時。ロシアでは、外国人は滞在登録(レギストラーツィア)というものを行わなければならないので、チェックインの時にパスポートを預ける(で、ホテルが滞在登録を行い、終わったらパスポートを返してくれる)。
 またロシアでは、常にパスポートを携帯していなければならず、不携帯を警官に見つかると罰金を取られる(というか、悪徳警官の財源になっているケースが多々あるらしい)。
 よって、パスポートが返ってくるまでは、おちおち外に食事にも行けない…ということで、部屋でウトウトしながら時間をつぶす。 しかし、滞在登録完了予定の10時過ぎてフロントに行っても「まだ出来ていない」とあっさり言われたため、この日はもう夕飯も食べずにそのまま就寝してしまった。


 
◆ 2日目前半 ◆
 
ホテル・ロシアより
救世主キリスト聖堂 イワン大帝の鐘楼 スパスカヤ塔 聖ワシリー寺院 レーニン廟 国立歴史博物館
レーニン廟

グム百貨店外観

モスクワ大学

 7月26日、月曜日。夕飯も食べずに爆睡したので元気に起床。 午前中は、このツアーにもともとついている「市内観光Aプラン」で赤の広場とクレムリン入場観光なので、ホテルの朝食レストランからクレムリンを一望(上写真、IEの場合は主な建物にマウスポインタを乗せると名前が出ます)して、「さあ今日はこの中を観光だー!」と気合いを入れる(?)。
 9時半にホテルのロビーで現地旅行会社の女性ガイド・イリーナさん(サンクト・ペテルブルクの現地ガイドもイリーナさんだったので、こちらはイリーナ1号と命名)と合流してクルマで出発。 クレムリンのスパスカヤ塔

 といっても、ホテルからクレムリンは至近距離なので、駐車場ですぐにクルマを降りてまずは赤の広場を歩く。 左手に連なっている壁(この中一帯がいわゆるクレムリン)や塔の色は確かに赤いが、だから「赤の広場」というわけではなく、古いロシア語では「赤い=美しい」の意味だそうな。 美しいというよりは、とにかく広い!という印象。ここで式典をやるときに、共産党のお偉いさんたちが並んでいたひな壇もある。
 塔(右写真はスパスカヤ塔)のてっぺんについている赤い星はルビー製だとイリーナ1号が言い張るのだが、どうも眉唾だ(笑)。夜になるとライトアップされるのは確からしいが。

 赤の広場の左手中央辺りにあるのがレーニン廟(左上写真)。キリル文字でデカデカと「LENIN」と書いてある。中の蝋人形っぽいレーニンの死体 (^^; をちょっと見てみたい気もあったが、この日は休館日で見れず。 休館日じゃなくても公開時間が1日3時間くらいしかなかったり、撮影&大きな手荷物禁止とウルサイのだ。
 ただ、イリーナ1号によると、最近見たがる人は少ないらしい(特にロシア人では)

 そして、クレムリンの壁の向かい側に建つ横長の建物がグム百貨店(左中写真)。ロシアというよりは、ヨーロッパっぽい趣がある。 他にも聖ワシリー寺院国立歴史博物館など特色ある建物が広場を囲んでいて、赤の広場は建物好きには結構アピールするところ。この辺は午後のフリータイムに自力でじっくり見ることに。
 ヴァスクレセンスキー門を出て左手奥に進み、無名戦士の墓や噴水を見物して、赤の広場見学は終了。

勝利広場  ところが、それではいよいよクレムリンの中へ…と思ったら、「じゃあクルマに戻りましょう」とイリーナ1号。ん? クレムリンの別の入口の方に向かうのかと思いきや、クルマはどう考えても違う方向へ。アレレ??? 明らかに異常事態発生~!
 「これってどこへ向かってるんですか?」とロシア奉行として問いただす女王様1号。するとイリーナ1号いわく、「これから市内観光に行きます」
 そこで女王様1号はハッと気づいた。旅行会社に頼んでおいたのは「市内観光Aプラン」だが、「市内観光Bプラン」というのもあって、確かその内容が「モスクワ市内巡り」だったのだ。
 慌てて旅行会社からもらったスケジュールを見せて、「市内観光Aプラン=クレムリン観光」を頼んである旨説明。イリーナ1号はすぐに自分の会社に問い合わせTELしてくれたのだが、
「手違いかもしれないので、日本の会社に問い合わせてみます。でも、今日の分の入場チケットは用意してないので、可能であればクレムリンは明日観光することにして、今日はこのまま市内観光に行きましょう」ということに。
 こうして、明日クレムリン観光できるのかどうかもわからないまま、そしてどこを観光するのかも全然不明なまま(まさか「市内観光Bプラン」に行くハメになるとは思っていなかったので、旅の予習好きの1号も何も調べていなかった)、心ならずも市内観光に出発

 そんなわけで、どういうルートを通っていったかなどまるでわからないのだが、救世主キリスト聖堂を車窓観光し、ノヴォデヴィッチ修道院では一応下車して遠くから写真撮影。 でも、予備知識がまったくないので、どちらも外から見ただけでは何が何だか。もちろんイリーナ1号が説明はしてくれるのだが、こっちもまだ不測の事態に対する動揺から立ち直ってなかったし(笑)。
 さらに、ヴァラビョーヴィ丘という、モスクワ市全体を見渡せる小高い丘へ。この丘の上にあるのがモスクワ大学(左下写真)。 この独特な建築スタイルはスターリン様式といって、他に外務省やウクライナ・ホテルなど、モスクワにはこの様式の建物が7つ(だったかな?)あるらしい。ここは周囲をぐるっと車窓見学のみ。

 最後に降り立ったのが勝利広場。第二次世界大戦(ロシア的には「大祖国戦争」と呼ぶらしい)の勝利を記念して作られた公園。 中央にはものすご~く高くて巨大なモニュメント(右写真)がそびえている。
 周囲には当時の戦車などが展示されているエリアもあるのだが、月曜休館ということでその中にも入れない。フェンスの外から眺めるのみ。まあ中に入れたところで、別に嬉しくもないが。 ごくごく一般的な日本人観光客で、わざわざここに来る人はあまりいないだろう。そういう意味では貴重な体験…?←無理矢理ポジティブ・シンキング

 そのままホテルに戻り、イリーナ1号と一緒にインツーリストのデスクで明日の夜乗車する「赤い矢号」のチケットをもらったところで、波乱に満ちた午前の部は終了。 さて、明日無事にクレムリン観光できるのだろうか?

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