| |||||
|
3. RHOがビッドした時のレスポンス |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
オーバーコールのあと,アドバアンサーのRHO(右隣のオポーネント)がパスした時は,こちらに25HCPある可能性があります.しかし,RHO がビッドした場合は,こちらのHCPは17から20くらいに限定されます.ゲームコントラクトを買える可能性はなくなります. 従って,第2章で説明した,レスポンダーがパスした時のアドバンサーのレスポンスの要領は一部手直しが必要になります. |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
3.1. RHOの介入パタン |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
オーバーコールの後,レスポンダーは有効な情報があれば,新スーツ,NT,ダブルをコールします.その介入パタンは次の5種類に分類されます.
(A),(B)では,Sのハンドは6〜9ポイントです.(C),(D) では,Sのハンドは6ポイント以上あり,上限は不明です.そして,(E) のSは10ポイン以上のハンドを持っています. このレスポンスによって,アドバンサーは,彼我の力関係(オポーネントが強いのか,それとも,力が均衡しているのか)を知ることができます.
レスポンダーがレスポンスした時,こちらのHCPの上限は,(A)〜(D)の場合は,22
[=40-(12+6)] です.(E)の場合,18[=40-(12+10)]
です. ゲームコントラクトは,極端なアンバランス・ハンドでない限り,ないでしょう. LTTによれば,HCP=20のときの,切札枚数ととれるトリックとの関係は下表のようになります.
8枚フィットなら,2レベルまでコントラクトを買える算段です.ダウンを覚悟なら,3レベルまで競り合います.力が均衡しているときは,この表を参考にして競り合うとよいでしょう.表欄の「ダウン1」は1ダウン覚悟のレベルです.
この場合のアドバンサーのレスポンスの要領を,ローレンスの考え方でまとめてみると,下表のようになります. 危険度はペナルテイ・ダブルをかけられる可能性を示すものです.
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
3.2. レイズの場合 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
アドバンサーは,自分のHCPから,彼我の力関係を判断できます. こちらもフィットしていれば,切札枚数とHCPを根拠にして,競り合います. フィットがない場合は,NT,新スーツ,およびレスポンシブ・ダブルを使い,競り合います.
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
3.2.1. 競り合いのルール |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
このケースで,フィットがあれば,バルネラブルと切り札枚数を目処に,パートスコアを競り合います. 競り合いに関する,KLINGERのルールを紹介しておきます.
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
3.2.2. レスポンシブ・ダブル |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
レスポンシブル・ダブルは,サイドスーツのフィットを探すツールです. 例えば,下図のオークションで,Wにオポーネントのスーツとパートナーのスーツ以外に,良いスーツがあります.このフィットを探すため,ダブルをコールします.
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(1) 使用条件 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
オポーネントがフィットしていて,パートナーのサポートがない時に使います.5枚スーツが理想ですが,よい4枚でも使います.
レスポンシブダブルの使用条件は,次のとおりです.
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(2) オーバーコーラーのレスポンス |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
3.3. ネガテブ・ダブルの場合 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ダブラーのHCPは6以上で,上限は不明です.また,特定の4枚スーツを持っています. ただし,2レベル以上の新スーツは状況判断で使うようにします.
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
3.4. 1-O-1の場合 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
この場合,彼我の力関係は均衡か,又は,こちらが不利です.ただし,オポーネントのコントラクトの種類は未定です. したがって,レスポンスは,ネガテブ・ダブルの時と同じ要領で行います. 「迷ったら,ビッドしなさい」(When in doubt,bid.[L])だそうです. |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
3.5. 1NTの場合 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
この場合も,レスポンダーは6HCPを持ち,フィットは見つけていません. このため,レスポンスは次のように大幅に変更します.
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
3.6. 2-O-1の場合 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
この場合,オポーネント恐らく23HCP持っているので,力関係はオポーネントが優位です.こちらで,コントラクトを買うことはないでしょう. 競り合った時,レベルは2以上になるので,無理なコントラクトはペナルテイ・ダブルを覚悟しなければなりません. フィットしている時は,バルネラブルを考慮して限界まで競り合います. 妨害できなければパスして,デフェンスに徹し,オーバートリックを防止しましょう. |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
■ 競り合いの限界 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
自分達のHCPが17の時,切り札枚数とトリックの関係はJAGOによれば,次表のようになります.
バルなら,2レベルまで,ノンバルなら3レベルが限界になります.
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||