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弦楽(Strings):アンジェル・デュボー&ラ・ピエタ、ピアノ:久石譲、パーカッション:安江佐和子、二ツ木千由紀

会場:びわ湖ホール・大ホール(座席数:1848))
日時:2004年11月13日(土) 17:30開場 18:00開演

コンサート開場から開演〜コンサート前半
 オフ会〜コンサート開場(17:00ごろ)
▲琵琶湖湖畔
 
▲午後から、晴れ晴れとしてきました。

大津アーカスにてコンサート前オフ会を終えた、オフ会一行は、びわ湖ホールまで歩いていくことになり、湖畔を歩き始めた。午前中は雲が立ち込めて、あまりお天気が良くなかったが、午後から天気が一変。快晴に恵まれ、絶好のコンサート日和となった。びわ湖には遊覧船や、釣りボート、ヨットなどが沢山出ていて、とても賑やかに水面を演出していた。とてものどかで、綺麗な風景だ、びわ湖ホールが近づき、ヨットの穂を描いたような雄大な建物。近くに行くと、湖畔から見えていた姿からは想像できないくらい、大きく、立派な建物だった。(滋賀県は金持ちだな〜(笑))そして、だんだんと日が暮れ、夕方もふけていった。電飾が灯り、夜の雰囲気へ。エントランスやホワイエからはからは壮大なびわ湖が一望でき、コンサート前の胸高鳴るひと時を、夕刻のびわ湖の景色に見とれながら開演の時間となった。

パンフレット等を買うため、久石譲グッズ売り場へ。すぐ横には、モニターに開演直前のステージの生中継画像が流れていた。 緊張感漂うステージだ。今回のツアーパンフレットは、写真主体の非常に斬新でシンプルな感じのものだった。シンプルに見えも細かいところを良く観るといろいろ手の混んでいる部分が多数あり、見ごたえのあるパンフになっていた。特に久石さんのUPの写真は毎回感心する(笑)
座席に着くため、ホールの中通路を歩いていった。今回は、久石さんのコンサートで初めて、一番前の列だったため、なんだか得をしたような、優越感みたいなものを感じながら(笑)、開演を待った。

今回は、アンジェルデュポーさんとラ・ピエタさんというカナダの弦楽合奏団を連れてのツアーということだった。コンサートグランドピアノはふたが取られ、斜めにセッティングされていた。後ろには、ビブラフォンや、グロッケン、ドラム類、パーカッション類が置かれ、ピアノと弦をイメージしていただけに、イメージとはちょっと違う大編成なステージに期待が膨らむ。

▲びわ湖ホール ▲比叡山の見える湖畔
 コンサート開演(18:00ごろ)〜

コンサート開演照明の照度が次第に落ち、開演となった。まずは ラ・ピエタの皆さんが入場となった。少し遅れてアンジェルデュポーさんが登場。そして久石さんが少々照れながら登場。会場の拍手はいっそう大きくなった。
着席されたが、その時、ラ・ピエタさんのメンバーの一人が椅子を少し動かすと、「キー」という大きな音が(笑)、ラ・ピエタさんのメンバーはちょっと笑っていた様子だった。羅・そして、そのまま演奏が始まった。一気に拍手は静かに鳴り、一瞬の静寂がホール全体を包む。

1920〜Madness
My Lost Cityからの選曲で演奏が始まる。ダッダッダッダッというピアノのバッキングリズムから演奏がスタート。久石さんの軽快なリズムの演奏が会場に響き渡った。弦楽の皆さんも、はじめはちょっと緊張した様子だったが、その軽快なリズムに、緊張がほぐれたのか、とても迫力のある演奏になった。
いつもは、アンコールの最後に演奏されることの多いMaddnessが1920の演奏にそのまま、繋がるという形で始まった。それまでの軽快さからさらに緊張感が加わり、迫力の演奏は続く。
Maddnessは今、始まったばかりだ。私達を荒れ狂う荒波の中へ引き連れていく・・・。


[
びわ湖ホール]
びわ湖ホール(大ホール)は奥に長いホールが特徴で、 音楽演奏はもちろん・演劇などにも対応で出来るよう客席とステージが緞帳で仕切られている通常のホール形式となっている。内装は概観の姿とは印象を変え、木がふんだんに使われ、とてもやわらかい印象のホール内部となっている。

Two of Us
続いてTwo of Usの演奏が始まった。なんとも、ロマンチックな旋律、コンサートでは定番の曲だが、この日は、なんだかいつもの演奏とは一味違うものがあった。バイオリンの
アンジェルデュポーさんと、久石さんのピアノとのデュオ演奏がしばらく続くが、表現力が素晴らしかった。ピアノとの息もぴったりで、今まで出一番良かったTwo of Usだと思った。バイオリンのソロは、バイオリンの音とは思えないようなくらいの表現力で、2弦の奏法もふんだんに使われ非常に豊かな音色だった。心の中は涙で溢れ、言いようの無い感情が前身を襲う。

Tango X.T.C.
この曲もコンサートの定番曲となっている。ちょっと怪しげなイントロが特徴の楽曲だ。アダルトな旋律、そして神秘の世界。いろんな情景を想像させる面白いアレンジになっていた。後半は、スイングリズムに変わりスネアドラム、ハイハットなどで、軽快でジャジー、それでいてどこか冷静でセンチメンタルな演奏。

前半のMy Lost Cityからの曲目は、クオリティー、表現力ともに文句なしの演奏で、鳥肌が立ち、思わず涙をする人もいるくらいの、非常に素晴らしい演奏となった。この時、今回のコンサートは、とても凄いものになりそうな予感がした。

My Lost Cityからの選曲が終わり、ココで久石さんのMCとなる。
「こんばんは、久石譲です。」といつものようにMCがスタート。
久石さんはびわ湖ホールは初めてだそうだが、MCで非常にホールが気に入った様子だった。
「今年の夏に、大阪で新日本フィルと野外のコンサートをやりました。そして、3ヶ月ほどで、今回のツアーということで、オーケストラのコンサートでは自分自身の演奏もありますが指揮が多く、今回は、ピアノ・・演奏が多い。実はこれって頭の思考の使う部分が結構違うんです。切り替えるのが大変でしたね。オケの方は、なんというかまとめる作業に近いものがあり、今回の様なツアーは作曲家としての音楽性を高く求められるということで、ツアーをやる自分としても結構、難儀な部分も抱えていて大変でした。」
「今年の春、休暇で南の島へ行っていたんですが、その時シャワーを浴びていて、その上がりで、丁度タオルで頭を拭きながら、ケーブルテレビの映っているテレビの前を通ったんです。そのとき、丁度、弦楽器を持って、自由に体を動かしながら演奏する彼女達を始めて、観て、ん?!なんだこれはって思ったんです。東京へ帰って、さっそくインターネットで調べて、彼女達がカナダのモントリーオールで活躍する弦楽合奏団ということを突き止めたんです。モントリオールというと、3年前丁度、カルテットをモントリーオール映画祭に出品した時に訪れていて、なんというか運命的なものを感じました。もう10秒テレビの前を通るのが遅かったり、早かったりしたら彼女達はここにいなかったかもしれないんです(笑)。」
「アンジェルデュポーとラ・ピエタの皆さんでカルテットをお聴き下さい。」
と久石さんが舞台裏に戻り、彼女達だけの演奏が始まった。

Quartet
Quartetはサントラで言うQuartet G-mollからの演奏だった。4人でのカルテットの演奏よりも、やはり一回りも二回りも、演奏の迫力が大きく感じられた。フォルテッシモはよりフォルテッシモに、ピアニッシモはよりピアニッシモに・・表現力、そして9人の息は、完璧にぴったりで、演奏技術の高さを伺わせる凄い演奏だった。流石は何度もコンクールで優勝経験のある演奏家達だと思った。途中演出で、ステージバック全体が照明で赤い模様で染められた。赤は情熱の色、そして9人のリボンの色・・・。

Silence
Silenceから久石さんのピアノが戻る。月モチーフのこの曲は、やはり久石譲の夜想曲と言えるだろう。幻想的な世界観を大切にした、楽曲は聴く人の心を、月へ思いを馳せるように、どこか遠くへ導いていく。そしてそこにあるのはSilence・・・。

夢の星空
夢の星空は久石さんのピアノを、パーカッションのセッションとなった。
ステージには星空が描かれ、照明によって月も昇ってきた。非常に幻想的なホール内となる。星空は何時もそばにある。時々、忘れかけていた私達を思い出させるように夜空から語り掛けてくる。

a Wish to the Moon
キリンビールのCMでお馴染みのa Wish to the Moon。ジャジーなシャッフルリズムを基調に、軽快で、思わず踊りだしたくなるような楽しい旋律が特徴の曲だ。今回も口笛で彼女達が演出。星に願いを・・・。

これで、前半の演奏が終了し、20分間の休憩となった。



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▲びわ湖ホールを望む
 
▲エントランスホール
 
▲びわ湖ホールエントランス
 
▲モニターに映る開演前のステージの様子
 
Written by HeeFoo at 2004.12.30 最終改訂2004.12.30
背景:比叡山と琵琶湖(大津港)
 
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