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KAMWOOD SYNDROME
〜とある神林狂いの日常〜

■過去の日記26(`03年10/3〜10/28)

<ふりむけば……>
 月上旬は先月に引き続き、芝居がらみのしょーもない話でダラダラと進み、中旬はダブり本企画に無理矢理かこつけたまたしょうがないネタで間を保たせ、下旬に入ったら、まるで老女のごとく、自分の体調と近所の医者話……と、一言で言えば「まったり」を通り越して「ゆるゆる」「ダレダレ」な一ヶ月でございました(^^;;)。

 が、しかし、10月最終更新分を書いたその僅か数日後に、「医者の選び方」「子供をだまくらかし…もとい(^^;;)、丸め込んで医者に連れていく方法」等が切実な生活上の問題として降りかかってこようとは、このときは予想もしていなかったのでございます。これはもしや、俗に言う「虫の知らせ」というヤツでしょうか……。

(2003.11.18 kayako拝)

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未来日記(10/28)

 もう直しましたが、実は昨夜の更新分は、今日の日付になってました(^^;;)。はからずも、日付は未来、内容は過去(土曜日)……と、シュールな内容の日記にしてしまった(^^;;)。
 #スペイン語かなにかで「過去未来形」って理不尽な時制があったような記憶があるけれど……関係ないですね(^^;;)。

 「過去未来日記」もさることながら、ここ2ヶ月で最長の文章を書きながら、内容が「ご近所のお医者さん事情」ってのはどうよ……と、ちょっと自分を問い質したい気分だったり(^^;;)。
 ただ、口の中にレーザー突っ込まれながら(って書くとなんかスゴイかも)、「こういう『SFっぽい』設備の歯医者さんなら、子供…特に男の子を連れてくるのが楽じゃないのかな〜」なんてことを考えていたですよ。
 昨今のお子様事情には疎いのですが、わたしの子供時代は、まだ「子供は歯医者さんを怖がるもの」という一般論が残っていたですよ(わたしは平気でしたが)。でも、わりと、男の子って、小さいうちから派手なギミックの機械とか好きじゃないですか。だから、「○○君、アトムしに行こう〜♪」とか「ハカセにお口の修理して貰おうよ」なんてだまくらかし…もとい(^^;;)、言いくるめたら、あまり怖がらずに来るんじゃないかなぁ……とか。

 うーん、まだ話が神林につながらないけど、今日はもう遅いのでここまで(^^;;)。


ご報告(10/27)

 先程、『死して咲く花、実のある夢』のダブり本をご所望のメールをいただきまして、こちらからも返信を差し上げました。「敵は海賊」シリーズから神林遍歴に入られたというK様、もし当方のメールが届いていなかったら、お手数ですが、ご連絡くださいね。

 ……と、これだけで終わってしまうのもなんですから(^^;;)、その他近況報告。
 木曜から始まった 口の中のズキズキが一向に良くならないので、土曜日ついにカイシャを休んで(出勤日だったんです)近所の歯医者さんに行って治療して貰いました。あまりに痛むし腫れるで、一時は「切開しなくちゃダメかしら」とまで思いましたが、診断してもらったら結局ただの「口内炎」でした(^^;;)。
 こういう場合、ひょっとして内科に行くべきだったのかもしれませんが、まぁ、出来た場所が歯茎だったからこれも歯周病のうちということで(苦しい?)。それに、ウチから一番近い内科医は、ちと腕の方に不安がありまして……(^^;;)。 七月に風邪が治らなくて通ったときもイキナリ注射&抗生物質の投与(最初のものが効かないと、別のものにかえて…と物量作戦で)というワイルドな治療をしてくれるし〜。そこの先生は、わたしが中学生の頃から既におじいちゃんだったから相当な歳だろうとは思ってましたが、七月の通院の折、壁にかかってた何かの学会の会員証らしきものの生年月日を見たら、90歳を越えることが判明してビックリ。わたしが子供の頃はわりと近所の評判が良い先生でしたし、年齢だけで実力を判断してはいけないとは思いますが、やはり……ねぇ(^^;;)。
 対して、今回お世話になった歯医者さんは、こちらも昔からの町医者さんで今の先生は2代目(らしい)なのですが、この若先生が腕がイイというなかなかの評判で。確かに、十年ほど前に親不知の抜歯でお世話になったときも、なかなか丁寧で親切な先生だった……ような記憶が(^^;;)。今回十年ぶりに行ってみたらインプラント治療の資格は取っていらっしゃるし、初診者には待合室で問診票(血圧とか、女性は妊娠中・生理中かとか、アレルギーの有無とか、どの程度の治療──保険の範囲内で、とか、自費治療でも最高レベルをとか──を希望するかとか)記入させるし、支払い時には何も言わなくても領収書出してくれるし……で、昨今のニュースや新聞でよく耳にする「良い医師・良い病院」の条件をしっかりクリアしている感じ。勉強熱心な先生なんだろうなぁ……。
 で、肝心の治療の方ですが、診療室は数年前改装したらしく(通勤駅の目の前にあるので、工事していることだけは知っていた)、十年前よりかなり広くなっていて、設備も立派になっていました。歯医者の治療というと、先生がドリルで歯を削ったり、その他イロイロしているあいだ、助手が粉塵を吸い取るノズルをずっと患者の口に突っ込んでいるという「二本挿し(爆)」が普通だと思っていたのですが、そこの医院では、天井から酸素マスクのようなクリーナーが下りてきて、そちらで吸引するようになってました。確かにこの方が助手の手はいらないし、口を開けてる方も楽だし、で、良いことずくめだけど、この設備(4つある各診察台の上に一つずつあるです)にいくらお金かかってるんだろう……。更に、口内炎の治療にはレーザー使用……って、具体的にはどこをどうしたのかはわからないんですけどね(^^;;)。「ちょっと固定しておきますね」って言われたから、患部の表面か周囲を灼くとかしたのかな。
 わたしが寝かされたのは壁際の診察台で、壁の飾り棚にアトムとウランの7〜8cmサイズのフィギュア(ケース入り)が飾ってあったせいか、なんとなく「お茶の水博士に整備して貰っている」気分になりました(笑)。MRIとかがある大病院じゃなくって、普通の町医者なのにそういう大がかりな設備があるというあたりが、なんか60〜70年代SFマンガっぽい気がしません?
 #あのアトム、誰のシュミだったんだろう……先生ご本人か、お子さまか?
 ちなみに、お代の方は、初診料・薬代込み1400円でした。レーザー治療って、保険効くのね……

 以上、神林には全然関係ないけど、「えすえふ」チックな話題ということで(^^;;)。


ズキズキ…(10/24)

 歯磨き時に気づかぬウチに、口の中(下前歯の下の外側歯茎)に傷を負っていたらしく、昼頃から傷口が膿んでしまったようでズキズキ……。最初は「変なところに口内炎ができたな」と思って鏡で確認したら、ざっくり抉れてるんだもんな〜〜(お食事中の方スミマセン!)。

 それはさておき、第4回「ダブり本譲ります」の結果発表。
 一応「レア物」のはずの『死して咲く花、実のある夢』ですが、美品でないのがいけなかったのか、締切までのお申し込みメールはゼロでした(^^;;)。というわけで、もしこの先ご所望のメールをいただいた場合、先着順でその方にお譲りいたします。

 あうう、顎の内側が痛いので、今日は事務連絡のみにて失礼。


なぜかやたらと疲れてる…(10/22)

 まだ週の半ばなのに……今週はほとんど残業してないのに……なまじヒマなのがいけないのか?
 というわけで、手短に書く。

 先日、Web巡回中に、陸自に体験入隊した方の日記なるものを目にする機会がありました。文章から受けた印象は、「軍隊」という語から(わたしが)想像するほど恐ろしげなものではなく、「強豪校の運動部や体育会系」かな?といったところ。団体行動で遅れた者が出た時の「連帯責任」も、その団体が背負うリスク(一歩間違えたら死ぬ かもしれない行動をとるわけですし)を考えたら、高校野球あたりに比べたら、さほど理不尽ではないと受け取れたのは、歳をとったせいなのか、時勢の変化なのか……
 ただ、「おっ」と思ったのは、「食事の時間が短い。味わってるヒマなどない」という記述。実は、数ヶ月前に、当日記をご覧くださっている元陸自隊員という方からメールをいただいたことがあったのですが、そちらでも食事について同様の体験談を聞かせていただいたことがあるのです。
 以前、「零の食事風景は不味そうだ」と書いたことがありますが、そもそも勤務中の軍人の食事である、ということを考えたら、「ろくに味わいもしないで急いで燃料補給のように食べる」のは当然のことなんですよね(^^;;)。迂闊にもメールをいただくまで、そのことに気づかなかったワタシ……(^^;;)。

 ただ、「軍人の食事なんてそんなもんだ」とアッサリ読み飛ばせなかったのは、ワタシがうっかり者だったせいばかりではなく、作者の筆致の方も、「リアルな軍隊生活」を意図的に避けているような気もするのですよ。
 『死して咲く花、実のある夢』の冒頭も、16日付の日記で引用したように「本隊からはぐれた非常事態」とは言え、極めてノンビリした食事シーンですし、『今宵、銀河を杯にして』のシチューも(製造工程も含めて(^^;;))かなり暢気な雰囲気が漂っていたような……(疲れているので本を引っ張り出してきての引用は省略)。
  神林が、「軍人」が出てくる話を書いているけれど「軍隊嫌い」だということは、『雪風』のOVA化にあたり「軍事賛美は避けて」と注文をつけたとか、零のおよそ軍人らしくないスカジャン(^^;;)に妙に嬉しそうにコメントしてたり(『戦闘妖精・雪風 解析マニュアル』インタビュー)といった発言でここ一年ばかりに間に何度か見かけましたが、よくよく読めば、既に作品自体に、そういう部分はちゃんと表れているんだな……と、改めて気づく秋の夜長です。


大統領の贈り物(10/19)

 18日の話題:
> 素で猫の一匹くらい貰ってもおかしくない
 に補足。

 プレゼントは、猫ではなく、犬だった模様です。
 #ついでに言うと「大統領(から)の」じゃなくって、「大統領(へ)の贈り物」でしたが(^^;;)。

 事実はバカ話より奇なり。


まわる〜ま〜わる〜よ じだい〜はまわる〜♪(10/18)

 前回の更新以来、『死して咲く花、実のある夢』を9ヶ月ぶりにちびちびと読み返しています。大筋はだいたい覚えているつもりでしたが、細かい部分を少なからず忘れていることに気づいて、ちとショック……(^^;;;)。
 で、そんな「忘れていた細部」の一つが、主人公たちが探す猫「オットー」の元々の出自。首相の飼い猫だということまでは覚えていたのですが、元々は米国大統領からの贈り物で、その大統領の名はアーノルド・シュワルツコフって……(^^;;;)。初読時は読み飛ばしてたよ〜。

 ハヤカワ文庫版の記述によると、この作品が徳間から最初に出たのは1992年2月。作中に登場する「過去の松本市」の時間は1990年ですので、執筆時期もおそらくその頃だと推測されます。当然、シュワちゃんは既にブレイク済み。「シュワちゃん」という呼び名が定着していたかどうかまでは定かではありませんが……。
 #カップヌードルのCMでヤカン持って踊ったり、宮沢りえとCMで共演してたのってこの頃だったっけ?
 あと、うろ覚えですが、湾岸戦争のころ、米政府のエライ人に「シュワルツコフ」という人がいたような気がするのですが……この辺を併せてのネーミングだったのでしょうか?
 発刊から十年以上の歳月が流れ二十一世紀に入った今日、シュワちゃんは本当に政治家になってしまい(現在の法律では移民のシュワちゃんは大統領にはなれないらしいけど)、現・米大統領と日本国首相は(作中のような「軍事機密」絡みぬ きに)素で猫の一匹くらい貰ってもおかしくないくらいラブラブ良好な関係をマスコミに見せつけている様を見るにつけ、またしても

「時代が、神林に追いついた……」

 ……と思ったり。<それは違うだろ(^^;;;)


第4回「ダブり本譲ります」(10/16)

 当方で重複して所有している神林作品を、送料(冊子小包実費・後払い)のみご負担いただいて無料でお譲りいたしますという「ダブり本譲ります」企画、約4ヶ月ぶりとなりました今回の品はこちら。

『死して咲く花、実のある夢』
ハヤカワ文庫JA
1996.10.15 1刷
*写真をクリックすると大きな書影が出ます。

 『過負荷都市』『機械たちの時間』と同じく、徳間から移籍して再刊したものの、初版を売り切った後は「版元在庫切れ」により入手困難……というお馴染みパターン(涙)の1作です。
 通勤駅構内の古本市で入手。紙焼けはほとんどありませんが、カバーは写真でもわかるかと思いますが、実物はそれ以上に(^^;;)痛んでおります。背表紙は上下が少し破けてるし。現時点ではレア物ということでご容赦を〜〜。あるいは、『過負荷』や『機械たち』同様、OVA発売時には再刊されて新品が手にはいるかも知れませんが、それまで待てない(次は最短でも来年の2月ですしね)という方はどうぞ。
 ご希望の方は、kayakoまでメールを。 発送先については、お譲りすることが決まった時点でお知らせいただければ結構です。
 申し込み締め切りは、一週間後の 10/22 24:00 といたします。
 万一、複数のお申し込みを受けた場合、締切前にいただけた分でしたら、「先着順」ではなく、メールの文面から「該当書籍を欲しいというお気持ち」が、より強く感じられた方へお譲りしたいと考えております。
 曖昧で客観性に欠ける基準で申し訳ありませんが、「どうせお譲りするのならば、より多く喜んでいただける方に」という主催者のワガママをお許しいただければ幸いです。
 期間内にメールいただけた方には、お譲りするか否かに関わらず、受付終了後にお返事を差し上げます。

 ……と、お決まりの案内を並べたところで、内容の紹介に移りますが……石堂藍さんのレビュー(リンク先の上から6番目)をご覧くださいということで(おい!)。いえ、わたしも一応今年の一月に読了しているのですが、かなり苦戦したもので自分なりに消化し切れていないんですよね(^^;;)。
 あ、だからといって、けっして不出来だとか面白くないとかいうわけではないです! むしろ逆に、かちっとまとまっていてスキがないというか、あまりに作品世界が完成されちゃっていて、自分の中の何かに引きつけてああだこうだと言えない感じ。わりと「失敗作」的に評価されがちな『親切がいっぱい』や『太陽の汗』の方が、むしろ粗だらけの中から、「自分にとっては光るモノ」を見つけやすくて語り易いのの反対というか……。
 さしあたり言えることは、『今宵、銀河を杯にして』のトリオ漫才が好きな方には絶対にオススメです。
 『銀杯』の主人公トリオが「ボケ・ツッコミ+天然ボケ上官」ならば、こちらは「ボケ・ツッコミ+超絶ボケ上官」とでも申しましょうか……。ボケを極めて向こう側まで行ってしまうと、それは転じて「無敵ツッコミ」になるのではなかろうかというか……訳わかんないな(^^;;)。
 とりあえず、超絶ボケ(または無敵ツッコミ)上官・降旗少尉殿の冒頭の名セリフ&対する部下二人の反応を引用:

「重大発表をする」
 あらためて降旗は宣言する。ため息まじりに。気をとり直して、言う。
「いろいろ考えてみるに、われわれは死んだのだ、という見方がいちばん現実的である。いま、われわれがいるところは、死後の世界なのだ。重大発表おわり。食事に戻ってよし」
「あー、軍曹、こっちの、焦げますよ」と大黒。「脂、もう少しのせましょうか」
「うん、そうだな。焦げたのは身体によくない」

■『死して咲く花、実のある夢』ハヤカワ文庫JA 13頁より

 ……ね、読んでみたくなりません?


胸が痛い……(10/8)

 『エリア88』が再アニメ化だそうで……。わたしがこの情報を最初に仕入れたのは、戦闘機繋がりの『雪風』系からではなく、なぜか『ボトムズ』系の情報網からでした(^^;;)。スタッフの中に『ボトムズ』の監督の名が、「演出協力」の肩書きであるそうで……。
 『雪風』と『ボトムズ』はfan層がかぶっているというのは、昔からの通説ですが、なんでこう、オフィシャルの方でもネタが繋がっているかなぁ……というグチはさておき(^^;;)。かつてのOVA版エリハチの方は、たまたまTVで放映されていたのを一度観たきりですが、なかなか面白かった……という記憶があります。
 #未だに原作を読んでいないので、原作fanよりは点数がかなり甘くなっている可能性は高いですが。
 少なくとも音楽は格好良かったし、キャストも良かったし(この2点だけなら『雪風』OVAの評も同じなのになぁ…)……で、ふと思ったのですが、

 『雪風』のアニメ化が後5年早かったら、塩沢兼人さん(風間真役)が深井零役という可能性もアリだったかな……と。

 いや、「パイロットにあるまじき非常識な前髪」からの連想というわけではありませんが(^^;;)。でも、多田絵の零を見馴れた今となっては、シンモードの塩沢さんの声でも違和感ないかも……と。
 ためしに、手元の原作を数カ所、塩沢声をイメージして読み返してみたら、結構はまる……けど、それだけに、涙が出てきてしまった(T_T)。よせばいいのに、脳内キャスティングついでに、ジャックの声を富山敬さん(@ミッキー)で読むと、更に泣けます……(えぐえぐ)。
 #富山さんは、5年前でも既に間に合わなかったけれど……

 ……(洟をかみつつ)はあっ、秋ですねぇ。


LONDON, WARSAW, NEW YORK(10/3)

 ↑は、わたしの持ってる数少ない(たぶん片手で数えられる)洋楽のアルバムのタイトルです(^^;;)。干支が一回り以上戻るほど昔の作品ですが、当時かなりヒットしていたらしいので、知ってる人は知ってるかな。
 ここ一週間ばかり、手持ちのミュージカルのサントラを片っ端から聞いておりましてね。『レ・ミゼラブル』(プラハ盤、インターナショナルキャスト・コンプリート盤、東宝赤盤)、『ジキル&ハイド』(オリジナル・ブロードウェイキャスト盤、東宝ハイライト・ライブ盤)、『エリザベート』(ガラコンサート盤、ウイーン・ライブ盤、東宝内野トート版ライブ盤)ときて、現在は『エリザベート』と同じくクンツェ&リーヴァイ作品『モーツァルト!』のウィーンオリジナル盤……と。それぞれの作品の出生地、ロンドン(レミゼ)、ウイーン(エリザベート、モーツァルト)、ニューヨーク(ジキハイ)、を並べてみたとき、そういや、どこかで似たようなタイトルを聞いたな……と、思い出したのが、↑だったのです(^^;;)。

 かなり前に、「『雪風』を音楽にするなら、雪風のイメージはサラ・ブライトマン」ってな話をした記憶がありますが、あの時ちょっとほのめかした「もう一人の候補」は、『エリザベート』のウィーン初演、オランダ公演、エッセン(ドイツ)公演での主演をつとめたPia Doewes(ホントは Döwes ですが、oの上にウムラウトが見えないブラウザ用には Doewesの表記で。ピア・ドゥーヴェスとでも読むのかな)という女優さんなのです。
 特に、本作のメインテーマ(『CATS』における「メモリー」みたいなもの)とも言うべき「ICH GEHÖR (GEHOER) NUR MIR(私は私だけのもの)」を堂々と歌い上げる、成層圏までぶっちぎりのパワフルな高音は、わたしの脳内では、『グッドラック』ラストシーン、メイヴの飛翔のイメージにそのまま繋がるのです。
 ちなみに、Pia演ずるタイトルロールのエリザベートとは、19世紀末のオーストリア帝国ハプスブルグ家の伝説的な皇后さまのこと。その美貌と、宮廷生活を嫌い旅にばかり出ているというミステリアスな行動、その旅先で無政府主義者に暗殺されるというドラマチックな最期故に、様々なゴシップに包まれた、現在で言えば、元英国皇太子妃の故レディー・ダイアナのような女性です。劇中では、自由を渇望し、己を束縛するものに対して敢然と戦い、“死”とすら戯れる孤高の女王、という風に描かれております。なんとなく、その辺りが「妖精たちの女王」の名を冠され、「荒ぶる女神」とも呼ばれるメイヴ雪風のイメージにも重なるかなぁ……と。
 上で紹介した曲名(私は私だけのもの)も、まさに同じフレーズが『グッドラック』のクライマックスで、零の独白として登場しますしね。

 ……い、いかん(^^;;)。多田雪風の話の続きをするはずだったのに、思いっきり脱線してしまった。とりあえず、今日はもう眠いのでここまでに。

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