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1999年4月


30(金)
はい、昨日はまた頭痛です。日記書かない日は、大抵頭痛が理由だねえ。去年からつけはじめた「三年日記」を見てると、去年も29日に頭痛かったみたい。

いやあ、もう、5、6年ぶりくらいになるか? っていう人からメールが届く。丸さんのリンクをたどって来て下さったようなのです、感謝。リンクって偉大だー。

原智子『香港中毒』(ジャパンタイムズ) を読み終わってしまった。香港明星とファンとのエピソード読んでたら、興奮するなあ。まずい、誰かのコンサートにでも行ってしまったら、その人のファンになってしまうのでは、とふと思ってしまうよ。ひよこじゃあるまいし。

寝るまえに読んでた、篠田真由美『この貧しき地上にU』(講談社X文庫)も終わり。絵が絵が・・・、キツイわあ。濃い。肉体的シーンがもっと淡白でもいいのに、うぅ。なんか、Vはサドの小説みたいになりそうな予感。でも、完結編なので、読みます。

おとといの夜みた『食神』 は、なるほど、「美味しんぼ」と「料理の鉄人」を合わせたような、でも、全然関係ないような。うわはは。周星馳(チャウ・シンチー)がかっこよく思えてきた今日このごろ。

連休前の本日借りてきたビデオは、『ゴッド・ギャンブラー リターンズ』(これも、チャウ・シンチー)、それから『男たちの挽歌』(チョウ・ユンファ)。チョウ・ユンファのかっこよさってのは、ちょっと別格扱い。


28(水)
電車待ちの列。前の男の人の肩に糸くずがついていた。でも、もちろん取らない。この「もちろん」がつくのは、どうしてなんだろう。ゴミがついてます、って言って、見知らぬ人のを取ってあげている姿を見たことはない。

チャックがあいている、ストッキングが伝染してる、っていうのも、見かけても教えないだろうな。言われても恥ずかしいかもだけど、言うのも結構恥ずかしいと思う。言ったことあるのは、「落ちました」とか「忘れてます」くらいか。

糸くずがついている、チャックがあいている、ストッキングが伝染してる。これらは、いずれ自分でもわかるか、あるいは私じゃなくても誰かが教えてあげそうだ。でも、忘れ物や落とし物は、今、目の前で起きていることで、今言わないとあとがない。

そういう違いはあるね。

席も譲らないな。高校の時バスを使ってて、混んでいるときに「荷物お持ちしましょうか」とは良く言ってたけど、今じゃあできないなあ。高校生だからできたのかも。今じゃ相手も警戒するかもしれない。

ビデオ、なぜか『食神』を借りてきた。

高野文子『ラッキー嬢ちゃんのあたらしい仕事』(マガジンハウス)、取り置く。漫画です。何年か前に小学館で出ていたものの、復刻版。高野文子っていいよねえ。絵もいいけど、話がいい。


27(火)
天藤真 『鈍い球音』(創元推理文庫)を読み始めました。

読んでないものがたくさんあるのに、本を買ってばかり。それも、香港の。
原智子『香港中毒』(ジャパンタイムズ)
大橋健一『香港記』(NTT出版)
藤木弘子『遊遊 香港道楽』(草思社)

あー、香港映画がみたいよー。例えば今日はみる時間がないとわかっていても、借りてきて家にあれば安心、そういう気持ち。

連休中は何しよう。たくさんビデオみて、集中して本読んで、ふらふらと外で遊ぶ。それが理想。「充実したー」っていう気持ちになる休日を過ごすのは、私には難しいです。なまけものだから。

過去ログ掘り起こし、『葦と百合』のネタバレ謎を載せました。いまさら〜、かな。読めばわかるけど、遊びだからね。あ・そ・び!


26(月)
昨日分の日記、upされてなかったらしいです。表の日付は直してたので、読みに来て下さった方の中には「あれ?」と思った方もいらしたでしょう。失礼しました。でも、1日待てば読めるしーと思ってたでしょう。気付かせて下さったのは、”いつものように”上田さんでした。感謝をこめてリンクです。ポカが多いんで、教えていただけるのは、とても助かりますです。

「活字倶楽部」(雑草社)の最新号が発売されたので、買いました。特集:篠田真由美、ほか。新宿・紀伊國屋本店には、篠田真由美サイン入りのやつが平積みしてたよ。置いてあるのは、ミステリの売り場。表通りからエスカレーターあがって中に入ったら右手の方向の。

あと、藤木弘子 『秘伝 香港街歩き術』(新潮文庫)。香港行くあてもないのにこういうのを読むと毒だとは知りつつも。


25(日)
自分でとことん気に入って選んだという腕時計を、持ったことがない。今しているやつは、おみやげにもらったスウォッチだし、その前にしてたのは、妹のおさがりだった。ピンと来ないまま、つけている時計。でも、それに慣れてしまう。その慣れてしまうっていうのも、なんかいや。「これだ」と思える腕時計が欲しい。でも、そうまでしていらない、身分不相応なもの持ってもしょうがない(いいと思うものは高い)、今のでも不自由ではない。堂々めぐり。自分でどういうのが欲しいのか、まだ頭の中でも定まっていないし。

今なにが”一番”欲しい? って聞かれても、悩んだあげく結局「別に欲しいものないな」と答えてしまうと思う。普通に欲しいものは、自分で買えると思っている物。だから、別に「一番欲しいもの」ではない。「今なにが”一番”欲しい?」って聞かれるものは、ちょっと手の届かないものを想像してしまう。手の届かないものは、自分に合わないもの、身分不相応なもの、だと”今のところは”思っているので、無理していりません。背伸びしないで欲しいものが手に入れば、それでいいのです。

漠然と欲しいものなら、たくさんあるよ〜。と、書きながら、じゃあなに? と自問してみて、思い浮かばないことに気付く。むむむ。

物がない生活ができる人には憧れる。物を捨てられる人。鞄ひとつに生活全部入れられる人。引越ししやすくて、旅に出やすいような。

欲しい”物”より、したいこと、かもしれないなあ。望んでいるのは。難しい物(でも、物の定義はどうしよう)を手に入れるのと、難しいことをするの、どっちが大変かな、と考えてみる。

シビル・ラカン『ある父親』(晶文社)、篠田真由美『桜闇』(講談社ノベルス)を終み終わりましたが、すみません、あまりにも簡単な感想です。ほんとに「おぼえがき」。


24(土)
雨が良く降る。でもスケートに行く。前回行った時のこと。「定期券」なるものがあるようで、12,000円というのが目についたので、6ヵ月で? と思い込み、一緒に習ってる人に「定期券があるみたいだよ。12,000円とか・・・。」と言うと「6ヵ月で? だとしたら安いよねえ」と話してた。でも、そんなわけはやっぱりなくて、今日彼女に「あれ、1ヵ月でだよ〜」と言われた。二人でげらげら笑ってしまった。12,000円で6ヵ月も使えるなら、1ヵ月2,000円だものね、そんなはずない。

イアン・ランキンの新しいのが出てた。ポケミス。

火浦功『奥様はマジ』(角川スニーカー文庫)を、池袋・旭屋でみつけた。あと1冊。棚さしでも平積みでもなかったので、わかりにくかった。

昨日、久しぶりに映画館で映画をみたわけで、予告編もみられたわけです。いくつかやったんだけど、覚えてるのは、『エバー・アフター』、『踊るマハラジャ2』と『ヴァネッサ・パラディの奥サマは魔女』。うーん、3つめのは、B級の香り。でも、他にも結構有名な人が出てたなあ。ヴァネッサ・パラディといえば、CHANELのCMで、鳥かごの中に入ってたってのがありましたね。うむ、さすがにちょっと老けた。

香港映画でもそうなんだけど、『アンディ・ラウの逃避行』など、頭に「だれだれの」っていうのがつくと、「面白くなさそう」という先入観がどうしても入ってしまう。『アニタ・ユンの恋はあせらず』だって、内容は面白そうなのに。やっぱり題名が良くないよなあ。今までみた香港映画で、センスのいい題名って何も思い付かないもん。そういうのってすごく残念だ。

昨日みた『ヴァージン・フライト』の中に出てた、ヘレナ・ボナム・カーター。この名前だと『眺めのいい部屋』しか思い浮かばないのです。で、これが結構好きなんだけど、この間読んだ『もてない男』(小谷野敦・ちくま新書)の中で、考えもしなかった見方をしてるやつがいる、とボーゼンとした。あ、やっぱり私、『もてない男』に対しては結構(かなり?)イライラ感あるのかも。

ときたま、匂いにひどく敏感な日があって、そういう時は外を歩いていて気分が悪くなることが多い。電車に乗ってるときからちょっと頭が重いという遠因があったとはいえ、「あ、きょうは鼻が利く日だ〜」とわかると、気分がぐったりしてくる。自分を追い越して行った男の香水のくささ。うあ、この匂いをたどって歩くようなものじゃないか。アフタヌーン・ティーの前に並んでた時の、隣のほうから匂ってくる甘ったるい香水くささ。うあー、もうケーキ食べたくないやって気分になる。

自分の嫌いな匂いほど、気分を悪くさせるものはないです。そういう匂いを発散させてる人は、いっぺんで嫌いになるな。特に、それが男だったら、男が香水つけなくていいよ、って思ってるところがあるから、なお強く不快感ある。それが見知らぬ男だったら感情なんてプラスマイナスどっちでもなかったはずなのに、いきなり大きくマイナスになってしまう。ただし、好ましい香りを上手につけているんだったら、評価は悪くない。興味はないけれど。


23(金)
映画、『ヴァージン・フライト』をみてきた。うーん。可もなく不可もなし、か。

もう夜中の2時。『ゴッド・ギャンブラー 賭神伝説』をみた。チョコレート、髪型、指輪の謎が解ける。しかし、どーしてこう、映画の中で女の人の扱い方が残酷なんだろう?


22(木)
『続・香港電影王』(未来出版)が届く。香港映画のガイド本。ふはー。

昨日の夜は、『BASARA』が気になって最後まで一気に読んでしまい、結局 1:30過ぎまで起きてた。浅葱の屈折した感情って、やっぱり印象に残る。赤の王とタタラが敵対してて、かつ愛し合っていた、っていうそういう背景がなければ、ああいう結末にはならなかったんだろうな。とにかく、人それぞれの背景、歴史を描き切ってるっ、って興奮した。みんな熱いんだけど、その熱さの表現方法がいろいろだったりする。それがたまらない。

『ゴッド・ギャンブラー 完結編』。みていたら10時になってしまったので、いったん中断して、TBS−TV『魔女の条件』をみる。息が詰まる。うあー、滝沢くんが泣いているよ。終わってからまた『ゴッド・ギャンブラー』に戻り、また息が詰まる。くあー、ドラゴンが泣いているよ。

不連続的とはいえ24時間、私は息がつまって胸がいっぱい状態でいたんでした。はー、深呼吸。

なんやかんや言って、電車の中で『桜闇』を読んでいる。でも、短編ってやっぱり苦手なのかもしれないなあ。


21(水)
いやな仕事おわりおわりっ! イライラを残したんで、もう周りに愚痴言いまくりだよ。てめーができないことを他人にさせるな。良く何にもしないでいられるなー。悔しいから私がやったるわーってガンガンやって、「仕事が残ってるんで」と言って帰ってきちゃったよ。隣の席の女の子には、「自分の会社に関係ないことだったら、私だったら割り切ってやらないかも」って言われたけど、なんか相手が何もしないでいて、自分も同じように何もしないのって悔しいじゃんっ。とにかく、「ほれみろこうするんだよっ」って見せ付けて帰ってきてやった。頼まれたって、もう二度といやだ。ただ一つ、直接文句を言ってやれば良かったっ、というのが心残り。失敗した。ガツンと言うべきだった。

はー、愚痴は読んでいていやでしょう。やめやめっ。

『BASARA』、20巻まで。熱い。涙すること数回。ビデオも借りてきた。ご褒美はこれで充分。

買ったものは、奥泉光『葦と百合』(集英社文庫)、篠田真由美『この貧しき地上にU』(講談社X文庫)、『日本文学史』(明治書院)。


20(火)
篠田真由美の『桜闇』、なんだかあまり頭に入ってこなくって、うむー、少し後に読んだほうがいいのかもしれない、と思う。なんかねえ、建築の構造を頭に描くのが今だめみたい。疲れちゃって。なんでだろ〜。でも、「ウシュクダラのエンジェル」では、ああ、トルコだトルコだーと嬉しく読んでいました。いいな。ちょっとしんみり。

ポスペ。飼っているオカガメからのメール。「そろそろ仕事に愛が芽生えます」らしいけど、寿命はまだ大丈夫かな。カメは長生きか。

タイトル:夢
パリのユネスコ本部のように、四角くほられた中庭を持つ地下住宅に将来住みたいですね。
ナツメにも一部屋用意しますよ。
クッキー

地下住宅に、カメとひんやりした毎日かあ。それもいいね。カメの恩返しみたいだなあ。少しは好いてくれてんの? と思ってしまうような、突き放したクールさがたまらない。カメは。

気付いたこと。女の子より男の子のほうが優しいかもしれない。

2つめ。年齢より若く見えるのは、それだけちゃんと歳を重ねないで生きてきたってことで、必ずしも手放しで喜べない(というようなことが、この間読んだ中山可穂の本にあったように思う)。若く見られるのは・・・、嬉しいに決まってる。けど、ほんとにいいのか? あるいは、若く見られて単純に嬉しいって、つまらないかも、ってね。ただ若いだけの小娘より、白髪のきれいなおばあさんの迫力に、私はより惹かれる。前、「あたくしは・・・」っていう言葉が、しっくり似合ってたおばあさんに遭遇して、ステキッと思ったことある。エレガンスなおばあさんに、私もなりたい。


19(月)
アツギのストッキングのCMには、お行儀の悪い女の子が出てくる。机の上に足乗せたり、後ろ足に蹴ったり、引き出し閉めたり、エレベーターのドアをガッと止めたりする。でも、それがなんかかっこよくて好き。

早くあさってまでが終わりますように! こういう、いや〜なことが控えてる時には、ご褒美を作っておく。夕食においしいものを食べる、とか、欲しいものを買うとか。でも、一番お手軽に、水曜日の帰りには、ビデオを借りて帰ることにしよう。よーし、笑うぞー。だから早く済んでしまいますように。

でも、耐え切れず、人に愚痴メール送っていくぶんすっきり。

『LOVE SONGS』 について反応。ああ、おっしゃるとおりですねー。そういうほうが面白かったと思います。>同じ曲で競作>りなりなさん その曲に「どうしても」っていう思い入れがあって書いたものならば違うんだろうけど、そういう感じじゃなかったもんなあ。あまりにも、そとから企画があって書いたっていう印象でした。曲(というより人?)に思い入れたっぷりで書いたってわかるのが(公言してるからだけど)、小川洋子の『アンジェリーナ』という短編集。そーです、佐野元春でっす。

はにワンさん、読んでいますかー(メールアドレスわかんないので、私信)。残念ですが、はにワンさんの知ってるなつめさんは、私ではないです。それから多分、「おすすめリスト」は作らない(作れない)と思います・・・。

「也也烏」(Hong Kong Search Engine) というのがある。場所は、http://yayawoo.com/ 。フォントをBig5にしてどうぞ。ここ経由で遊びに来て下さった方がいました。検索語は「富士見二丁目」。おお。でも、まとまった感想もなければ、日本語だし、残念でしたね。でも、ついでに調べてみたら、向こうでちゃんとページ作っている人もいたんだよなあ。向こうで売っているの?


18(日)
雨がうっとおしい。借りている、田村由美『BASARA』(小学館フラワーコミックス)を読み始める。時は未来の日本。でも、昔のいでたちしてて、戦国時代のような状況。物語的には、十二国記に近いかな。でも、悪い人ももっといるし、もっと熱い人も、もっと葛藤もある。だから、とても楽しく読み進んでる。

『ゴッド・ギャンブラー』の影響か、「大小」や「ポーカー」で遊んだりしました。コンピュータで。

昨日書いた「やさしい気持ち」という短編に同調したのは、次のように思うからです。

自分の死は経験できない。あるのは他人の死のみ。っていうのは、初めはどこかで読んだか聞いたかした言葉だったのに、今では当たり前のように自分の中にある。自分が死ぬのを想像しても、それほど怖くはない。死ぬまでに痛み、苦しみがあるならば、それは怖いけれども。ただ、それよりもやっぱり身近な人の死を経験するほうが、怖くて仕方ない。自分が死ぬより、よっぽど孤独じゃないか。去ってゆくより、去られるほうがつらいのは、当然の話だから。

日ごろ一人でいるならば、いくぶんそういうつらさからは逃れられるんだろうか、と思ったりもする。一人じゃないという当たり前が奪われるから、すごく怖いんだろうと思う。当たり前は日常と同じ。日常のぬるま湯。ぬるま湯を実感しながらも、失う時のことも結構考えてしまう真夜中。

みとるのと、みとられるの、どちらがいいかと聞かれれば、みとられるほう、と答えてしまうなあ。勝手です。でも、みとるのを選ぶ人も、確かに存在します。


17(土)
昨日は、頭痛のため日記中止。

並行して読んでた本が同じように読み終わりました。小谷野敦『もてない男 -恋愛論を超えて』(ちくま新書)と、中山可穂『猫背の王子』(マガジンハウス)。前者は特に珍しく辛口です。たぶん。

(唯川恵・山本文緒・角田光代・桜井亜美・横森理香・狗飼恭子・江國香織・小池真理子のアンソロジー)『LOVE SONGS』(幻冬舎)もだ。しかし、ほとんどの話を、記憶喪失かというくらい忘れている。もうすでに。題名見ただけじゃ、思い出せないくらいに。わりに面白かったのは、横森理香「ダイナマイト」と狗飼恭子「やさしい気持ち」。

『ゴッド・ギャンブラー』の3と4を立て続けに見た。4があまり面白くなくて、やっぱり笑える話のほうがいいと思った。チャウ・シンチー(周星馳)漬けだったせいか。


15(木)
昨日の文章の次に、引用文を持ってくるつもりで本読んでたら、日記のことすっかり忘れてそのままupしてしまった。「こんなふう」は、まあ、うーん、わからなくはないので、やっぱりやめとこ。

杉田かおる『すれっからし』(小学館文庫)を読み終わった。

奥泉光『葦と百合』が文庫化していました。集英社文庫です。手もとに置いておくために、買います。読み終わった後、読んで読んでっ、と人を引きずり込みたくなる話でした。麻耶雄嵩の『夏と冬の奏鳴曲』及ネタバレ謎)以来の。

火浦功『奥様はマジ』(角川スニーカー文庫)が出ているはずなんだけど、見つけられず。

TV 『魔女の条件』 みてて、「へー、滝沢くんは確かにかっこいいなあ」と素直に思うようになった。中に「これが現実って、どーのこーの」というセリフが出てきて、自分の部屋の中を見渡し、そーよねこれが現実、と強く思う。


14(水)
第三の場合。読んでいる時に、ああこの良さをわかる人というのは確実に存在するだろうな、と客観的な目で眺めてて、でも自分はそこまで深くのめりこめない本だ、と気付いた場合。これって感性で読むものかもと気付いたり、この渋さがわかるにはまだまだなんだと自覚したり。なんていうのかな、あ、これはすごいんだ、それはわかる、でも、すごく好きだと言う自信がない。嘘になってしまう。そういう対象を誉めている人がいたら、「ああ、この良さがわかるんだ」と羨ましくなるな。

なんでかしらず、雨が降るより風が強い方が気が滅入る。雨は落ち着くけど、強い風が吹くとイライラする。雨の中、傘をさしながら考え事はできるが、風に立ち向かっていると、風のことしか頭になくなる。でも、尾崎翠はこんなふうに言うんだよ。


13(火)
先日、久しぶりに皮膚科に行った。乙女チックおじいさん先生。相変わらず物腰はやわらかで、口調も優しい。先生の使ってたボールペンには「バイアグラ」と書いてあった。目立ちすぎ。

見るともなしにTVをみてたら、『学校に行こう!』というのが始まった。「未成年の主張」というコーナー。どうやら一つの中学(?)を訪れて、そこにいる生徒が屋上から声を張り上げ主張するって趣旨みたい。バック転がものすごいうまい教頭先生が自慢だという子や、柔道をやめる記念にV6の岡田くんから一本取りたいという女の子が登場した後、1年生の男の子が登場。

彼、98年度の栃木県芳賀郡の模範小学生に選ばれたんだって。で、その時一緒に選ばれた女の子に「ぼくはー、その人にー、恋をしてしまったようですー」と、声を張り上げて告白したわけ。すっごい一生懸命で、泣きながら言ってる。その純情さに感動してもらい泣き。でも、渡辺満里奈も泣いてたし、いいのだ。聞いていた女の子は、「マル」と言って手で丸作って返事してました。おー。

無理矢理『ゴジラ』をみた。怪獣映画じゃなかったんだ。侮れなかった。言いたいことがいろいろ出てくる話だね。


12(月)
昨日は、回線がつながらず、日記がupできませんでした。

久しぶりに会った人と、和食でしっぽり。でも、お酒なし。

『ヴァージン・フライト』の映画チケットもらう。

買った本。
杉田かおる『すれっからし』(小学館文庫)(KUWAKOさんの日記を読んで面白いと思ってたから)。
中島梓『夢見る頃を過ぎても』(ちくま文庫)。
(アンソロジー)『LOVE SONGS』(幻冬舎文庫)(江國香織が入っていたのを知らなかった)。

『聖書』(共同訳のやつね。講談社学術文庫)を買いたかった(『読者は踊る』の影響だ〜)んだけど、結局勇気がなくやめた。『聖書』買うのって、なんか勇気いりません? 2冊くらい持ってるけど、いつどうやって買ったんだったか。


11(日)
パッと目が覚めたら9時で、いつもならもう一度眠るところを、起きてみることにした。外はかなり強い雨の音がする。久しぶりの雨が懐かしくはあるけど、外に出る気が全くなくなった。1日家にいることにする。

『友だちのうちはどこ?』 。友達のノートを、間違って持って帰ってきちゃった男の子。その友達は、もう3度も「ノートに宿題を書いてこない」と叱られてて、今度ノートに宿題をしてこなかったら退学にする、と言われてる。これは絶対友達にノートを返しに行かないと! と決心をする男の子の物語。母親とのやりとりで随分時間とって、友達の地区付近へ行ったけど結局一度家に帰るはめになって、おじいさんに理不尽な頼まれ事されて、まー、とにかく大人に行く手をはばまれるー。彼も、物をハッキリ言わない子だからさー、私は「ほれ、もっとハッキリ物を言いなさいよ。しっかり!」と味方しつつも、やきもきイライラしてしまう。さて、彼は無事に友達にノートを返せるのか? それに、彼自身まだ宿題やってないのだ。 ラストはなるほど「コロンブスの卵」。かわいいシーンで終わる。気になったこと。「ドア」は、何かをあらわすためのものだったんだろうか。

NHK教育でやってた 『月夜の願い』。『金枝玉葉』(君さえいれば)や『甜蜜蜜』(ラヴソング)のピーター・チャン監督。押さえるところはピタッと押さえてる感じ。術中にはまったようで、ちょっと悔しい。こんなんでどうして泣かなきゃならんの、みえみえなのにー、と。

涙がじわーと浮かぶと目がしみるっていうのは、目が悪いんだろか。


10(土)
昨日、夜の12時回ってから『ゴッド・ギャンブラー 外伝』をみはじめた。コメディなのね。この人が周星馳か。で、返して借りてきたのが 『ゴッド・ギャンブラーU』 (外伝はTとUの間にみるべしと教えていただいたのです)と、『友だちのうちはどこ?』。前者はもうみてしまった。なるほど「外伝」をみてからのほうが面白い。アンディ・ラウはシリアスな役より、こういう軽めのほうがいいなあ。

スケートに行った。スケート場までの道は、1ヵ月くらい来ないとお店が変わっていたりする。ただ、「変わった」ことはわかるんだけど、前が何のお店だったか覚えていない。

中村屋でお茶してたら、隣の隣の席は、3人のターバン巻いた人だった。インドの人? きっちり巻いたターバンが帽子のようで、風格ある。でも、周りになじんでて、しばらく気づかなかった。

斎藤美奈子『読者は踊る』(マガジンハウス)を読み終わってた。『現代用語の基礎知識』『イミダス』『知恵蔵』の比較や、辞書の比較、聖書の話が特に印象に残る。鋭くて厳しくて、刺激的。「売れてる本」「有名な本」を読んであれこれ考えるのも面白い。読まなければ、けなしも誉めもできないもんねえ。残念ながら、読んでない本が大半。読んでみたくなった本も結構ありました。


9(金)
「だんご3兄弟」のマウスポインタ(アニメーション)をもらったんだけど、欲しい人います?(ってどうしたんだろうこれ)

そういや昨日、松坂が勝利投手になったからって、じょーむがたいやきふるまってくれた。なんのこっちゃ。

夜中に急にチョコレートが食べたくなる。これは困る。チョコレートの濃さって、代用品がないと思わない? ココアじゃだめなんです。こう、口の中でパリッと割ったり、やわらかくとろける感じ、触感(食感というより)も欲しいんだよなー。昨日はチョコのことを思いながら寝ました。

昨日見た新番組、TBSの『魔女の条件』。松嶋菜々子(先生役)と滝沢英明(生徒役)の恋愛ドラマ。これが案外良かった。滝沢くんのクールな表情やら、笑顔やら、サービスショットみたいなシーンもあるにはありますが、ひとくせふたくせありそうな設定がいい。コネでなった教師になじめないでいる松嶋、息子(滝沢)にべったりの母親。今のところ、「周りの目を気にしすぎて、かつ、はめを外したことのない先生」を強力にみせてます。「そういう人」が、生徒と恋をしちゃうという落差を感じさせるためなんだろうね。

で、同じくTBSの『週末婚』、永作博美ってほんとにうまいねー。「青い鳥」のときもすごいと思った。

Tiotさんの日記に反応。色を思い出すミステリは、あと、ポオの「赤死病の仮面」とか。ルルーの『黄色い部屋の謎』は、「赤死病〜」の中に黄色が出てこなかったから黄色にしたと何かで読んだ記憶があります。あと、色彩豊かっていうイメージで 古川日出男 『13』 。ミステリじゃないかもだけど。

中山可穂『天使の骨』(朝日新聞社)を読み終わる。


8(木)
買ったもの。

中山可穂『サグラダ・ファミリア』(朝日新聞社)。 借りて読んだのがバレる。借りて読んだ本を買うのは、かなり久しぶり。
篠田真由美『桜闇』(講談社ノベルス)。巻末に年表みたいなのついてる。
保坂和志『この人の閾』(新潮文庫)。母に読ませるつもり。

借りたもの。

『ゴッド・ギャンブラー 賭聖外伝』。

村山由佳『雪の降る音』(集英社ジャンプジェイブックス)を読み終わる。

使っているマグカップが少しくらいカケても、なかなか買い直そうとは思わないもの。口に当たった時の感じがちょうどいいし、割れない限り捨てられないだろうし。この口の当たり方が結構重要に思う。これは買う時にお店では確認できないことなんだなー。自分で毎日使うものにこそ、いいものを、なんて思って、紅茶茶碗もあるにはあるけど、結局使うのは友達が来た時。やっぱりもったいなくて使えないもんです。紅茶もコーヒーもココアも牛乳も、とにかく「このマグカップ」で済ませてしまってる。冷たいものを飲む時はガラスコップを使うけど、冷たい牛乳はマグカップで飲むのが好きです。


7(水)
「書くこと」だけで癒される(いやな言葉!)とは思ってない。書いて、それを、誰か/何かに渡さないと、始まらないというか、終わらないというか。「ポスト」が必要。その「ポスト」は、私の書いたことを読む必要はないのです。ただ、外の世界とつながってる必要はある。

目に留まりにくい場所にいて、誰かは読んでくれてるんだろうか? と思ってるほうが好きだな。web上という同じ条件にあっても、私の環境は静かだと思ってるから、今はとても気楽です。

読み取りテストするわけじゃないので、ざっと流し読みでいいです。

長尾智子『おいしい時間のつくりかた』(メディアファクトリー)を買った。

昨日、山田詠美の『マグネット』をつまらないと言ったけど、訂正します。後半の4つはいいです。「アイロン」のおしゃべりモードも良かったし、「マグネット」は、「裏・放課後の音符」みたいだったし、「COX」は力の抜け方がいいなあと。でも、やっぱり一番残るのは、「最後の資料」でした。

東京創元社が40周年ということで、「著名作家10人が選んだ [創元推理文庫] [創元SF文庫] ベスト5」という、文庫サイズの小冊子が本屋さんにありました。4/1に東京創元社のページもできたようで、場所はhttp://www.tsogen.co.jp/です。


6(火)
『超・級・無・敵 香港電影王』(未来出版)が届く。香港映画のガイド本だよ。これで、俳優の顔のおさらいができる。今までみっぱなしで、顔と名前が一致しなくって。

山田詠美『マグネット』(幻冬舎)を電車の中で読み始める。つまんないな、どうしてこの人のこのごろの短編、面白くないんだろう。『4U』も同じように思った。

ポストに手紙を入れると、案外中が詰まっているので驚く。ストッと落ちることはなくって、大抵ぎっしり上まで来てる。口から入れた手が、ガサッと紙に当たるから、良くわかる。でも私は筆不精です。連絡取りたいような友達は、e-mail使える環境にいる人も増えて、気が向いた時にちゃちゃっと送れて良い。どっちかというと、返信側に回るけど。

自分のブックマークを眺めていて、タイトルに英字を使っているところは多いんだな、と思う。なので、漢字、カタカナ、ひらがなのところは、とても見つけやすい。見にくければ、自分で変えてもいいんだけど、それじゃあわけわからなくなりそうだし、そのままです。「なつめのおぼえがき」は、見つけやすいですか? ま、ブックマークされてるかどうかのほうが問題だよね〜。


5(月)
村山由佳『雪の降る音』(集英社・ジャンプJブックス)を買う。

『高木ブーのいますぐ始めるウクレレ』!、ひゃー、そんなのがあったのかーと思ったら、放送は明日からじゃない。NHK教育にて。惹かれる〜。

しかし、なんといっても、中山可穂『サグラダ・ファミリア』(朝日新聞社)、良い良い良い。うー、前に出たのを読まないと落ち着かない。わかってる? 感動してるんですよ、私は。でもな、嫌いな人は嫌いだろうな。

『ポプラの秋』「ムーンライト・シャドウ」『サグラダ・ファミリア』と並べてみると一目瞭然。亡くなった人への思い、亡くなった人からの思い、そういうのに極端に弱いようだ。感傷と言われてもしょうがないけど、しょうがないよ、そのようだから。


4(日)
読むというよりは、ちょっとだけパラパラと斎藤美奈子『読者は踊る』(マガジンハウス)を。これを読んでると、そうだな、読む人にとっては毒舌なほうが楽しいだろうな、と思う。

光文社の雑誌「EQ」が今度発売の#130で休刊。「オールタイムベスト」などの企画もそこで発表。

気になった新刊。高畑京一郎『ダブルキャスト』(メディアワークス)、大月隆寛『不愉快な物言い』(毎日新聞社)。そのうちに。

呼ばれた気がする本。中山可穂『サグラダ・ファミリア』(朝日新聞社)。予感があるときにはあるんですが、さてどうかな。

ビデオ『ゴッド・ギャンブラー』。途中ちょっとたるむけれど、小気味良い話は好きです。チョウ・ユンファ、外見一緒なのに、雰囲気でしっかり役柄を演じわけてるのはさすが。次は外伝。チョコレート好き、髪型、指輪などの謎が解けるという。


3(土)
探偵小説研究会『'99本格ミステリ・ベスト10』(東京創元社)を、ぱらぱらと。借りてきたビデオ『穴』を、懐かしく。

永沢光雄『AV女優』(ビレッジセンター出版局)。読み始めは、インタビュアーに違和感。そんなふざけた質問は私でもいやだ、下手な気がする・・・。でも、彼女たちの語る自分自身、環境、その思いの前には、そんなことに目がいかなくなってくる。ただ圧倒。大月隆寛による解説に、永沢光雄自身の気持ちが述べられている。この解説まで読んで、この『AV女優』はきれいに完結するのだと思う。


2(金)
仁木悦子『猫は知っていた』(講談社文庫)終わり。今は、講談社文庫の「大衆文学館」(まだあれば)か「江戸川乱歩賞全集」で読める。

和田慎二 『超少女明日香』 3・4巻(白泉社文庫)、小谷野敦『もてない男』(ちくま新書)。明日香〜、幸せになってくれ〜。

友達に「香港映画ぁ? 私だめ〜」と言われ、「え、そんなことない、いいのあるよ。『ラヴソング』なんてすごい良かったし。TSUTAYAの香港映画のところ入ってすぐのとこに置いてあるよ」と、場所まで説明し、思わず「香港映画擁護」に回った私は・・・。今までみた香港映画は数えるほどなのに、思わず「カッ」として反論しちゃったってことは、好きなんだなあ、と自覚したよ。洋画の広告で、”洋顔”みると、なんか「おなかいっぱい」な気分です、このごろ。広東語が心地よくなってきたし。

で。香港映画の『ゴッド・ギャンブラー』とベッケル監督の『穴』借りて帰る。イラン映画の『友だちのうちはどこ?』が気になったけど、全部貸出中。

『穴』は好きなんだ。前に、映画館でみた。もちろん、その思い出が好きなのではなく、断じてなく、映画が好き。みた日は映画の中の「潜望鏡」が頭の中をぐるぐる回ってた。潜望鏡。同名の本が、ポケミスに入っていますが、そちらは読んでないです。

なにかに付随する思い出がメンドクサイときには、上書きしてしまおう。


1(木)
人が好きなものを気にしていると、自分もそれが好きになってくことが多いかもしれない。

友達の2人は、香港映画(+特定な人)が好き。私は、変な先入観はないまま(どういうものかわからないから)、映画をみる。ただ、この映画を好きな人たちがいるってことは頭に入ってる。

彼女たちは、どういう気持ちでこれをみているんだろう、ここではどう思ったんだろう、って、そういう目でみてる時がある。特定の人や映画の内容そのものに対してダイレクトに気持ちが向くんじゃなくて、ワンクッション、メタな気持ちが入る感じ。

藤原竜也好きなnさんは、彼の出てる番組があれば情報が欲しい、と言ってる。TVガイドを見るときには、「藤原竜也」をさがすようになる。で、出るのを見つければ、私もついみてしまう。結果、いつのまにやら私も藤原竜也が気になるようになっちゃった。

最初は、「これ」をどういう気持ちで眺めているのか、っていうのが興味の対象だったのかもしれない。でも、「これ」自体を「あ、いいな」と感じた瞬間、いっきに興味は強まる。

ところが、というのか、その対象物に関しては、強いのめりこみはないんだよね。「これがものすごく好きだという人がいる」って知ってるから、じゃあ私はそれを”少し”好きにしておこう、って思うわけじゃないけど、ちょうどいいレベル・興味の度合いで、楽しんでると思う。

相変わらず、メタな楽しみ方ができるし。


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