カクテルを飲むための知識

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カクテルの種類

ショート・ドリンクスロング・ドリンクス

ショートロングは飲むときにかける時間のことです。ショート・ドリンクスは、あまり時間をかけず、10〜20分で飲むのがよいとされている。ほとんどの場合、カクテル・グラスやリキュール・グラスなど丈の短いグラスで供されることが多いので"短い"グラスに入った飲み物のことだと思ってる人もいるようだ。シェーク、ステァといった氷で冷やしながら作る。アルコール度数は30度前後のものが多い。 これにたいしてロング・ドリンクスはある程度時間をかけて飲むカクテルをいいます。30分くらいたっても、味が損なわれることが少ない飲み物です。ジュースやソーダなどで割り、タンブラーやコリンズ・グラスのように丈の長いグラスに氷を入れて出されるコールド・ドリンクがほとんどだか、熱湯やホット・ミルクを加えて飲むホット・ドリンクもある。ショート・ドリンクに比べるとアルコール濃度が低いので、飲みやすいものが多い。製法によっていくつかのスタイルがある。

cocktail style

ロング・ドリンクのスタイル

カクテルは材料、作り方によっていくつかに種別することができる。スタイルを知っておくとベースを代えるだけで、たとえばジン・サワー、ウイスキー・サワーなど応用できるので重宝するはず。

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Buck style

バック・スタイル

スピリッツにレモン・ジュースとジンジャー・エールを加えるスタイル。”バック”とは雄鹿のこと。雄鹿のようにキックのある(口当たりがよいわりにアルコール分がつい)カクテルという意味。

Collins style

コリンズ・スタイル

スピリッツにレモン・ジュースと砂糖もしくはシュガー・シロップを加え、ソーダ水を満たすスタイル。ジョン・コリンズ、トム・コリンズなどが有名。

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Cooler style

クーラー・スタイル

スピリッツにレモンやライムなどのジュースと甘味を加え、ソーダやジンジャー・エールで満たすスタイル。“クーラー”とは冷たく爽やかな飲み物の意味で、細かなレシピにこだわらなくてよい。ワインをベースにしたり、ノン・アルコールのものもある。

Crust style

クラスタ・スタイル

クラスタとは「皮」という意味。ブランデーなどのスピリッツをベースに、レモン・ジュース、ビターズ、砂糖などを入れてシェークするスタイル。らせん状にむいたレモンやオレンジの皮をグラスの縁に飾ることも、このクラスタの条件になっている。

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Cobbler style

コブラー・スタイル

コブラーとは本来「靴なおし」という意味で靴屋が道端の木陰で、冷たいドリンクを飲んでいたことに由来するといわれている。クラッシュド・アイスを大型のタンブラー、ゴブレットに詰め、そこにスピリッツあるいはワインを注ぎ、リキュールやソーダ、砂糖などを入れる。季節のフルーツやミントの葉などグラスの縁に飾り、ストローを添えるのが正式なスタイル。柑橘系のジュースはほとんど使用しないのも、このスタイルの特徴。

Dsisy style

デージー・スタイル

「ひな菊」という意味で、氷をいっぱい詰めたグラスを用い果物を飾るのが特徴である。ウイスキー、ブランデーなどのスピリッツに、果物のジュース、シロップを加え、果物のスライスとストローが添えられる。

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Egg Nogg style

エッグ・ノッグ・スタイル

卵、牛乳、砂糖、酒類を使うスタイル。ホットとコールドがある。アメリカ南部生まれのクリスマス・ドリンクだが、現在では四季を通じて世界中で飲まれている。

Fizz style

フィズ・スタイル

スピリッツにレモン・ジュース、砂糖、ソーダを加えるスタイル。日本ではリキュールをベースにしたフィズに人気がある。“フィズ”いう言葉は、ソーダのシュッという音を欧米ではフィズと呼ぶことに由来する。

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Float style

フロート・スタイル

“フロート”とは浮かべるという意味。比重の違いを利用して、ある酒の上に別の酒や生クリームを、混ざらないように浮かべるスタイル。ウイスキー・フロートのように水やソフト・ドリンクの上に酒を浮かべる場合もある。何種類もの酒を混ぜるとプース・カフェとなるが、フロートの場合は2種類、または出来たカクテルの上に浮かべる。

Flip style

フリップ・スタイル

ワインやスピリッツに卵、砂糖を加えるスタイル。好みで最後にナッツメッグを振りかける。ホットとコールドある。

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Frappe style

フラッペ・スタイル

材料とクラッシュド・アイスをシェークし一緒にグラスに注ぐスタイルと、クラッシュド・アイスを入れたグラスに直接リキュールを注ぐだけの、二つのスタイルがある。”フラッペ”とはフランス語で、「氷で冷やされた」という意味。

Frozen Style

フローズン・スタイル

材料をクラッシュド・アイスといっしょにバー・ブレンダー(ミキサー)でシャーベット状にするスタイル。クラッシュド・アイスの量によって、仕上がりの固さが変わる。フローズン・ダイキリフローズン・マルガリータ、グリーン・アイズなどが有名。

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Highboll style

ハイボール・スタイル

酒をソーダ水、ジンジャー・エール、トニック・ウォーター、ジュースといった各種のソフト・ドリンクもしくは水で割るスタイル。ベースの酒にはあらゆる酒類が使われる。”ハイボール”の語源については、ゴルフ用具からきたという説、昔アメリカの鉄道で使われていたハイ・ボール信号機からきたという説など、さまざまなことがいわれている。

Julep style

ジュレップ

スピリッツにミントの葉を混ぜいれるスタイル。グラスにはクラッシュド・アイスを入れておく。アメリカ南部に古くから伝わるスタイルで、昔はワインベースが主だったが、現在はバーボン・ベースのものがよく飲まれている。

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On the Rocks style

オン・ザ・ロックス・スタイル

大き目の氷を入れたオールド・ファッションド・クラス(通常ロック・グラス)に材料を注ぐスタイル。”オン・ザ・ロックス”は「岩の上に」という意味。大きい氷を岩にみたてたネーミング。ウイスキーをそのまま注ぐことが多いが、マティーニマンハッタンといったショート・ドリンクをオン・ザ・ロックスタイルでつくるのも人気。アメリカでは最近オーバー・ロックスまたはオーバー・アイス、略してオーバーと呼ばれている。対して、カクテル・グラスに注ぐスタイルをストレート・アップ、略してアップ。

Punch style

パンチ・スタイル

ワイン、スピリッツなどをべーすにして、各種リキュール、ジュース、果物など加えてつくるスタイル。パーティ・ドリンクとしてパンチ・ボウルに数人分まとめてつくることが多い。コールド・ドリンクがほとんどだが、ホットのものもある。“パンチ”の名は「5つ」という意味のサンスクリット語 Pancha(パンチァ)、ヒンズー語 Punch(ポンシェ)に由来するといわれ、もとはインドで飲まれていたアラック、水、レモン・ジュース、スパイスなど5つの材料を混ぜた飲み物だったといわれている。

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Pousse-Cafe style

プース・カフェ・スタイル

何種類かのスピリッツ、リキュール、生クリームなどを、比重の大きいものから混ざらないように順に積み重ねるスタイル。それぞれの酒の比重を知っておくことが大切。メーカーによっても異なるので要注意。

Rickey style

リッキー・スタイル

スピリッツにライム(もしくはレモン)を絞り、ソーダを満たすのが基本のスタイル。絞ったライム(レモン)の実はグラスに入れ、マドラーでつぶしながら、自分で酸味を調節して飲む。

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Sling style

スリング・スタイル

スピリッツにレモン・ジュースと甘味を加え、水、ソーダ水、ジンジャー・エールなどで満たすスタイル。ホットのものもある。”スリンク”はドイツ語の Schlingen(飲み込むという意味)が変化した言葉といわれている。シンガポール・スリングが日本では有名。

Sour style

サワー・スタイル

ピリッツにレモン・ジュース、砂糖といった甘味と酸味を加えるスタイル。アメリカではソーダ水を使わないのが原則だが、アメリカ以外の国では、ソーダ水やシャンパンなどを使うこともある。”サワー”とは、「酸っぱい」という意味。日本では焼酎を酸味と甘味のドリンクで割るサワーが人気がある。

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Toddy style

トディー・スタイル

中型のタンブラーまたはオールド・ファッションド・グラスに砂糖を入れ、スピリッツを注ぎ、水か熱湯で割るスタイル。イギリスでは、寒いとき飲むホット・ドリンクとして古くから親しまれてきた。ウイスキーを熱湯で割るのは、寝酒として日本でも愛好者が多い。ホットの場合はホルダーのついたグラスかコーヒー・カップで飲もう。