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カクテルを観る

映画に描かれたカクテル

 カクテルが登場する映画は少なくないが、何といっても、トム・クルーズ主演のその名も「カクテル」を抜きにするわけにはいかない。この映画を観ていると、バー、バーテンダーの概念が日本とアメリカではかなり違うようで、トム・クルーズは蝶ネクタイもしないし、シェーカーも振らない。もちろん、ホテルのバーなどは格式ばっているのかもしれないが、街場のバーは雰囲気としては日本の居酒屋に近いらしく、トム・クルーズは酒瓶をやたら放り投げては、曲芸のようにカクテルを作る。この映画ではセリフだけに登場するものまで含めると30種あまりのカクテルが登場するが、印象的なのがオーガズム。ちょっとセクシー過ぎる名前だが、固定したレシピはなく、カルーア、アマレット、ベイリーズ・アイリッシュ・クリームの3種のリキュールを使ったものだという。

 「カサブランカ」でハンフリー・ボガードがイングリッド・バーグマンを見つめながら、シャンパン・カクテルを片手に「君の瞳に乾杯!」と囁くシーンも有名だ。

 「七年目の浮気」ではマリリン・モンローが特大のマティーニに砂糖を入れて飲むし、「アパートの鍵貸します」ではジャック・レモンがマティーニのカクテル・ピンを並べて、酔いつぶれる。マティーニはダスティン・ホフマンの「卒業」や戦争映画「M・A・S・H」にも登場する。007ことジェームス・ボンドもマティーニが大好きだ。彼のマティーニはステアではなくシェークして作る独特のもので、これをめぐっては論争まで巻き起こしている。

 「酒とバラの日々」は、酒の飲めない妻にアレキサンダーをすすめて、ついにアル中にしてしまうストーリーだ。カクテルを題名にしたものでは、メル・ギブソンの「テキーラ・サンライズ」エルビス・プレスリーの「ブルー・ハワイ」もある。

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