2004.9.19
マイクロエースのC11は、車高を下げて要所要所を削ると、別物のように印象が変わります。
今までの記事で省略していた箇所も少し細かく書いてみました。普段から工作をされている方には、特に目新しいものはないと思います。
マイクロエースのC11はそれほど破綻のない格好に見えますが、ボイラーが太いため、ランボードから上のボリュームが少し多くなっています。 そのため、単純に車高を下げるとランボードも下がってしまい、ちょっと短足に見えるという副作用も生じます。
屋根の高さを後続の客車と同じにして、編成として揃った感じを出したいなら、1.7mm〜1.8mmくらい下げてみると効果が出そうです。多少短足になるのはガマンします(その5で解決します)。
下廻りに影響が出にくい範囲で、だましだまし下げたいならなら、0.5mm〜1mm前後に抑えるのがよいかもしれません。
まず分解します。 第三動輪の横のあたりでボディを軽く外側に開くようにし、そのままボディを上側に持ち上げると外れます。 |
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従台車から伸びている集電用のリード線が、動力部の溝にはまっていて、第三動輪の上のあたりで本体に接合されています。 リード線は切削加工が終わって組み立てるまで、ちぎらないように細心の注意が必要です。 |
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ここでは動力部を完全に分解し、ダイキャスト部を万力で固定して削りました。お金をかけずに早く削る方法だからです。 動力の分解は最初は気後れしますが、不調になった模型を自分で修理するためには、覚えなければなりません。 まずピンセットをメインロッドの下に差し込み、テコの感覚でゆっくりと持ち上げると、クランクピンが動輪から抜けて外れます。 メインロッド:写真で赤線が入っているロッドのうち、下から2番目のもの。 |
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次に、加減リンク受けの取り付け部の下のすき間にピンセットを差し込み、ゆっくりと動力部のピンから抜き取ります。 |
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これで、メインロッドはその周辺のパーツと一緒に、シリンダーの後方に引き抜くことができます。
クロスヘッド:メインロッドの付け根についていて、走行中左右にスライドする四角い関節。 |
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車両を逆さにし、底面にある2本のビスを緩めると、ブレーキシューのついた動輪押さえ板が外れます。 この状態でひっくり返すと、動輪がバラバラと転がり落ちてしまいます。 印をつけたら、三軸の動輪を、サイドロッドのついたまま抜き取ります。 |
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シリンダーブロックの底面のビスを外して、シリンダーブロックを真下に取り外します。 次に中を開けます。 |
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動力ユニットの前後2箇所にあるビスを外して完全に緩めます。 次に上側のブロックを持ち上げて外します。前方の溝にライトの基板がしっかりはまっているので、ここを注意して抜き取ります。 |
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下側のブロックから、すべてのパーツを外します。 ギヤは外したときの向きのまま保管しておきます。 |
ここまでで分解が終わりました。
もしも古い模型が動かなくなったときはこんな要領で分解し、すべての部品からゴミや汚れ、油を完全にふき取って組み立て直せば、動くようになることが多いです。