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C11の車高を下げる・他 その3

車高を下げるには動力だけではなく、関係するボディの各部を色々と加工する必要があります。
ただ、ボディを削りすぎて穴を開けては困るので、動力側の加工で何とかなる場合はそのほうがよいです。

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ここから先の作業では、カッターナイフやデザインナイフなどの、鋭く切れ味のよい刃物を使います。
刃の進む方向に指を置かないように気をつけます(なぜかナイフが飛び出してしまうときに限って、そこに指が…)。小さい子供が近くにいるのも危険です。

シリンダーブロックとウエイト ボディが下がるので、それを下から支えるシリンダーブロックも、上部から切り詰める必要があります。
シリンダーブロックの中には小さいウエイトが入っているので、抜き取ります。
すでにポロポロと落ちてきているかもしれません。
ウエイトを削る

ウエイトは上から2ミリくらいまで切り詰めます。
切断には大きいカッターナイフを使います。この金属は柔らかくてナイフでも切れるのですが、デザインナイフでは、刃が薄く曲がりやすいので危険です。
無理をせず、端から少しずつスライスしていくのがよいようです。

ヤスリで頭から順に削れば一番安全ですが、ちょっと時間がかかりますし、ヤスリが変に目詰まりすることがあります。

シリンダーブロックを削る準備

シリンダーブロックを削ります。
ここを何ミリ削るかで、機関車の高さをある程度好きなように調整できます。
ちょっと下げすぎたと思ったら、削ったシリンダーブロックの上にプラ板を張り重ねて、もとに戻すこともできます。

まず、刃先が滑って余計な傷をつけないように、マスキングテープで覆いました。こんなものでもかなり役にたちます。

シリンダーブロックを削ったところ

形のせいで定規が当てにくいのですが、上手に当てて、最初は軽くナイフでスジを入れ、徐々に深くしていきます。
力を入れて一度に切ろうとすると、端の方が割れたり、へんなヒビが入ることがあるので、気長にやります。結構神経を使う作業で、正直いってちょっと面倒です。

上からヤスリで少しずつ削る方法もあります。
下のほうについているドレンコックは細いので、破損しないように気をつけます。

シリンダーブロック、弁装置の取り付け

シリンダーブロックを下からネジ止めしたら、外してあったクロスヘッド・サイドロッドを分解とは逆の手順で取り付けます。
まずシリンダー側に3本の突起を差し込み、それから上部のピン、最後に動輪のロッドピンです。

このとき、第二動輪の穴がサイドロッドの穴に合っていないと、メインロッドの取り付け後に動きが悪くなるので、一度動輪を浮かせてギヤの噛み合わせをずらして調整しておきます。 写真では、走行の確認のため再びモーターを取り付けてありますが、確認が終わったら外しておきます。

ボディ内側の加工

ボディ裏の前方2箇所の突起を削り落とします。これが出たままになっていると、動力ユニットがきちんとはまりません。

また、前方のはめ合わせの部分は、動力ユニット側をあちこち削らないと収まらないので、形をよく見て削っておきます。

ロッドに当たる部分を見つける

この例では車高を1.7mmも下げたので、第二動輪と第三動輪が、サイドタンクの内側に当たってしまいます。
ここが当たっていて、ボディがうまく収まらないことになかなか気づかず、関係ない部分を無駄に削ったりしていました。

うまくボディがはまらないときは、シーソーのように左右に動かしてみて、どこが支点になっているかを探します。そのあたりに原因があります。

当たる部分を削る このように4箇所を削ります。もう一息です。
モーションプレートのカット モーションプレートの上部が当たってしまい、走行に支障が出ますので、上部を少しニッパーなどで切断します。
この写真は切断後の様子です。
スノープロー、カプラーが当たる部分 このほか、ボディが下がったことでスノープローが線路に当たったり、後方のカプラーが当たったりするので、該当する部分を削ります。
私はあまりあのスノープローの付き方が好きではないので、完全に切り取ってしまいました。

ここまでで、ボディが目指した高さにぴったり収まるようになっています。
しかし、今まで目をつぶってきたものがあります。それは、モーターの整流子の部分が太くて、どうしてもボディと干渉してしまうのです。
どうすればいいのか…ボディが邪魔なのであれば、ストレートにそこを取り去るのが一番すっきりします。


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