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C62東海道形(KATO)

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他にも色々な工夫があって、見ていて楽しい模型です。


キャブ周辺

発電機周辺

タービン発電機の配管は別パーツで、キャブ屋根に上から差し込まれています。飛ばしてなくさないように発電機側を指で軽く押さえ、屋根側の端を上に引き抜くとキャブから外れます。逆に発電機側を引き抜いてもOKです。その状態でキャブをまっすぐ溝に沿って上に引き抜くことができます。

三方コック
三方コックは前に傾いています。これは部品の寸法ミスか何かで、給水管が短いか、取り付け穴の位置がずれているためと想像します。無理に三方コックを後ろに曲げると給水管がちぎれます。なぜわかるかって…それは(泣)。
C62東海道形の配管修正

これはその後C62 18号機(2019-1)で修正されました。

ボイラー上部

通風管

今回は目立つ配管や手すりは別パーツ化されていますが、矢印の通風管は一体モールドです。モールド削り派の方はここを工作できますよ。もっとも、別パーツの配管もすべて取り去って、自分で配管したくなるという方もいらっしゃるかもしれません。

なお今回は、ボイラー真上にパーティングラインがありません。よく見るとドームの下あたりにごく軽くそれらしいものがありますが、ほとんどわかりません。

各部のリベットや外板のつなぎ目、ボイラーバンドなどの表現はとても繊細です。エッチングを主体とした金属製品では、Nゲージのサイズではどうしてもリベットなどが甘くなってしまい、とてもここまでシャープには作れません。プラ成型の得意な同社ならではの差別化です。

下廻り

動輪裏側

初代製品では裏側にギヤが露出していて、ゴミを巻き込むなど初心者のトラブル原因になっていましたが、今回は完全にカバーされています。

ギヤ駆動は第三動輪だけで、第一・第二動輪にはサイドロッドだけで連動しています。ギヤが少ないので静かです。

サイドロッド

サイドロッドは天賞堂同様、前後の2分割になっています。ここが第二動輪の穴にリターンクランクのピンで止められています。 間違えて引っ掛けたりすると抜けることがあるので、落ち着いて穴の位置を合わせてはめ込み直します。

動輪の輪心は割と簡単に外れます。位相がずれないよう裏側に位置決めのボスがあるので、外れても再取り付けは簡単にできます。

走行中、第二動輪付近でロッド同士が接触して、カチカチ音がすることがあります。
変にいじって容態が悪化するとつまらないので、明らかに引っかかって動きがおかしくない限りは、今のところ気にしないほうが良さそうです。実物でもカランコロン音をたてながら走っているもんです。

耳障りだった個体を2つ直しましたが、メインロッド後部の表面と、リターンクランクの裏側が1回転ごとに引っかかってクリック音が鳴っているものがありました。互いに引っかかりそうな角を少しヤスリで削って丸くし、輪心パーツやリターンクランクをまっすぐにはめ込みなおして直しました。
…と簡単に書いていますが、原因を突き止めるまで、すべてのロッドを外して1本ずつ取り付けては症状を確かめる作業を繰り返し、かなり時間がかかりました。
第2動輪は少し上下にアソビがあるのですが、ここにスプリングをはさんだところ、カチカチ音も消えたとの情報も頂きました。

モーター

KATOの蒸機の中では変わった構造で、電車用モーター(新しいGM-3)が前方に後ろ向きで搭載されています。シャフトには小型フライホイールがついています。
火室内部に伝達ギヤがいくつもあって第三動輪を回しています。

テンダー

テンダー裏側

テンダー台車はセンターピンの外れない新型スナップオンです。ブレーキ装置の細いリンクも浮いています。驚きですね。

テンダー後部

後部カプラーは最近はやりのナックルカプラーで、車体マウントとなっています。そのため台車枠前後の横梁も表現されています。

ただ、私としては蒸気機関車までもが台車マウントではなくなってしまったのがとても寂しいです。カーブでも調子よく連結できて、滑らかに通過できるのがNゲージの台車マウントの大特徴でした。長年の間に、模型の楽しまれ方も変わっていくんですね。

前部台枠

前部台枠(KATO)
動力部を構成するダイキャストブロックは、実物の棒台枠に形を似せてあり、シリンダー前方からその特徴的な形がよく見えます。今までは高価な金属製品だけでした。
前部台枠(アリイ)
こちらが今までの一般的なプラ製品(アリイ)です。

バックプレート

キャブ後部
バックプレートは9600にもありましたが、C62ではモーターがまったく侵入していないので、かなり的確に作られています。

キャブ内
25年前のトミックスのC57以来の楽しい立体表現です。キャブ内側には天井まで一体のガラスパーツがあるので、C57のような天井裏の配管などは表現されていません。焚口の下側には自動給炭器が見えます。

これを見ただけで、メーターなどあちこちに色差しをしたくなった方もいらっしゃると思います。

今回のC62は力作で、しばらくはこれだけで飽きずに遊べそうですが、口からツバを飛ばしてどなたにでも「これはいいよ!絶対買うべきですよ」とまでは申し上げません。人生が変わるものでも何でもなくて、ただの素敵な新製品です。しかし、このC62にしようか、どうしようかと迷っている方がありましたら、特に迷う必要はないと思います。そこまで迷うのでしたらもう買うしかないでしょう(笑)。

昔ならこれひとつでC62シリーズは全部完結し、あとは創意工夫でという方向になったのでしょうが、空気作用管など特定機を意識していることもあり(だんだん、おおらかな楽しまれ方は減りましたが)、色々とバリエーション展開が行なわれるのでしょう。それはそれで楽しみなことです。
(おわり)

C62

なお、私が買った中でうんともすんとも言わないものがあり、自力で修理しました。買うときは、お店で面倒がらずに試走してもらったほうがよいです。
動かなかったC62の修理


●比較した模型について
・KATO C62東海道形(2019-2)
・KATO C62(203/2003)
・KATO C57(2007)
・マイクロエース C62 18 特急つばめ(A9803)


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