Nゲージ蒸気機関車2010年のメモ>2010.12.4

D51 498(KATO・新)

KATO D51498と12系客車

2010.12.4

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初代製品以来37年にわたり定番商品として活躍してきたKATOのD51が、ついにフルリニューアルされました。
試作品にて出来栄えは確認していましたが、いざ手に取ってみるとさらにすごい仕上がりです。


おさらい

KATOの蒸機では、C62に続きフルリニューアル品の2作目です。しかし、さらに大幅に良くなっています。
これにてプラ量産品の次世代模型と言えるようなものは、KATOの9600、C62、トミックスのC57 135、そしてこのD51 498の4種になりました。

品番206 D51

206 D51(1973年)

欲しくて欲しくて、入荷するまで首を長くして待ったのが懐かしい思い出です。また延期また延期の繰り返しで、その都度失望しては期待が高まるばかり…。
店頭でキャブからはみ出したモーターとリード線を初めて見て「聞いてないよ〜」という感じでした(笑)。この模型は本当に擦り切れるほど使いました。

品番2016-1 D51 498

2016-1 D51 498(2010年)

それから35年以上、私は擦り切れました(笑)。しかし、初期製品の優れた形態掌握は現在の開発チームに見事に受け継がれました。

D51 498

(拡大写真) 素晴らしいプロポーションです。D51はトラックのようにどこにでもあった機関車なのに(※1)、プラ量産品でここまでの模型は今までありませんでした。
私はNゲージはレイアウト建設を中心とした遠景用モデルだと思っていますが(それで遠くからでは目に留まらない部分はあえてどんどん省略してしまうのです)、相当なアップにも耐えますし、離れて見ても実物そのものというような見事なスタイルです。

※1 カタログ等で「四国を除く全国で」とありますが、少ないながら四国にもありました。ただ、代表的な運用をピックアップして「○○のみで活躍」というような記述は、この趣味では時々行なわれます。短期間の運用なども加えるときりがないですね。


大きさ

D51 498として発売されているものを中心に並べてみました。今まで側面シルエットが1/150であった製品は天賞堂だけでした。
水色の枠は、KATO製品の外周(端梁間・最大高)です。

KATO D51 498

KATO D51 498(新製品)
(拡大写真)

微妙な調整が入っているものと思いますが、外形寸法は測った限りではほぼ1/150、動輪径や動輪間隔までほぼ1/150です。

ラウンドハウス D51 498

ROUNDHOUSE D51 498 オリエントエクスプレス'88タイプ
(拡大写真)

1/140として知られている旧製品ベースなので大柄です。合併テコは後付けしたものです。テンダー内部も別です(※2)。

マイクロエース D51 498

マイクロエース D51 498
(拡大写真)

マイクロエース初回作だったD51も少し長く、エンジン部はKATOの旧製品より若干短い程度です。

天賞堂 D51 498

天賞堂 D51 498
(拡大写真)

今まで唯一の1/150のD51でした。全長がKATOの新製品より長いのは、機炭間隔が広めに取られているためです。

リアル・ライン D51 710

リアル・ライン D51 710
(拡大写真)

2007年に大きな期待を持って迎えられた製品です。ボイラー部の長さは大体マイクロエースと同じです。これの498号機もありますが手持ちがありません。

※2 ワールド工芸のテンダーパーツキットを挿入してみたもの。実際のオリエント急行牽引時には増炭枠がなく、テンダー内部形状は現在とは違います。

以下は参考まで

トミックス C57 135

トミックス C57 135
(拡大写真)

昨年話題を総なめしました。来春出る1号機も大いに期待されます。

KATO C62東海道形

KATO C62東海道形
(拡大写真)

やっとD51との長さの対比が正しくなりました。発売から3年、数々のバリエーション展開を期待したのですがさっぱり…。

なお初心者の方はあまり意識されていないかもしれませんが、Nゲージの軌間は9mm(≒1/119)ですから、下廻りの幅方向は1/150になりません。これは入手できる車種も製造技術も限られていた時代に、なるべく多くの人が楽しく遊べるよう願って定められた約束です。特に蒸気機関車ではこのズレがもろに外観や曲線通過性能に影響するので、そこをどう料理するかも各社の模型の見所になっています。


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