この国産模型の価格は税込で¥11,550で、中国製のマイクロエース製品(¥10,395)とあまり変わりません。
ほぼ同レベルの製品であるトミックスのC57 135が¥16,170ですから、いかに安いかがわかります。何か無理してないでしょうか(笑)。
かなり拡大しても十分見られる模型ですので、少し大きめに掲載しました。
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プラ成型の長所を十分に利用しており、各部の表現も構造も巧みです。金属製品ではコスト的にとても合わないような表現も涼しい顔でこなしています。また、コンピューターによる設計製造技術の向上も大きいのかもしれません。現在の製品のパズルのような立体構造を見ると、紙の上での設計だけではとても無理という気がします。
塗装はたいへん滑らかで上質なものです。実物(復活機)にならってほどよい半光沢に塗られています。
以下、外観の各部の様子です。特に比較コーナーではありませんが、参考までに天賞堂とマイクロエースの498号機も添えています。
気になる前面・ドーム・キャブの最重要3点セットですが、そつなく似せてあります。前面は旧製品ユーザーも意識したのか、ちょっとKATO的な味付けもされているように感じます。
KATO 見慣れた顔が引き継がれました。試作品で目立っていた給水温め器の継ぎ目も見えません。デフ裏に補強表現があります。ライトはとてもいい色に点灯しますが、消灯状態でも見映えがします。バネ箱は取り外してヘッドマーク付きのパーツに交換可能です。 |
天賞堂 |
マイクロエース 部分的な部品の改良が繰り返されてきたため、普通はバランスがガタガタになりそうですが、そういう存在の模型でないのがミソ。 |
KATOと天賞堂ではピストン尻棒がついています。このまま曲線を通過できますが、目一杯外側に寄っているので外観的に好まない方はいらっしゃるかもしれません。
なおKATOの16.5mmゲージ製品では、カーブでピストン尻棒が外側にスライドする仕掛けになっています。
KATO C62のように煙突を回転させて消灯する仕掛けはありません。光源がこの真下にあるので同じ仕掛けでは無理だったようです。 |
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天賞堂 | |
マイクロエース |
前面とキャブをきちんと似せてくれたことで大いに盛り上がります。
KATO 外観で一番いいと思ったのがキャブです。形は的確ですし窓もしっかり開いています。 キャブ下の配管類は、目一杯外側に開いた後部台枠と一緒にモールドされています。ただ密度が高いので若干くしゃくしゃな感じもあります。 |
天賞堂 |
マイクロエース |
D51のキャブ側面の前後長は、図面から正確に読み取るのはなかなか難しいです。その通りに作っても似てくれないこともあります。機体によっても違うようですが前端にRがついていたりもしますし、前方にちょっとだけ出ているひさしの切れ込み方も難しいものです。自作のときは試行錯誤を繰り返して、結局は見た目で似ている・似ていないを判断することになります。
メーカー製の模型もそのへんの解釈の違いで、前後に長く見えたり短く見えたりすることはあるかもしれません。キャブが自分のイメージどおりにできていればラッキーです。