さらに気の付いた点をピックアップしていきます。
KATO ハンドレールと向こう側の加減弁ロッドは別パーツで、通風管や汽笛引棒は一体モールドです。汽笛引棒はこの模型のモールドで唯一「板」を感じる部分で、削り取るか金属線に変えたくなる方はいらっしゃると思います。 498号機ではない一般型に改造する場合、前方の発電機をカットすることが考えられますが、実は発電機の台座はボイラー側に一体成型されているので、そこだけ残ってしまいます。よって台座の削り取りと塗装の修正も必要になります。もしくは台座を生かして、それらしくATS発電機を作るなど。 |
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天賞堂 配管類は全部線材です。キャブ天窓の細部ディテールなど凝っています。 KATOと同じく後部台枠は広がっていて固定されており、その内部を従台車が動く構造です。 |
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マイクロエース 当時のKATO製品(品番2006)と違い、最初からハンドレール等が別パーツで、発電機や汽笛も別パーツ表現になっていました。しかし、その他の配管表現はほとんどありません。 |
復活後にATS-P形が搭載され、増炭枠が付いている姿です。D51 498といえばこの姿が有名です。なるべく原形のシルエットを崩さないように施工されている点に好感が持て、私も好きです。
KATO
後部にダミーライトがついています。後部妻板のディテールは浅い一体成型中心で、機関部に比べると作りが簡略化されているように見えます。このへんでコスト的な調整をしているのかもしれません。トミックスのC57 135では別パーツとなっていた、後部カプラー開放テコも平面的なモールドです。 |
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天賞堂 こちらは金属製品の手作りのよさを生かしており、最も立体感があります。石炭は別添です。 |
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マイクロエース もともとマイクロエースのテンダーは、当初のオリエント急行時の姿を参考にしていたようです。それをもとに途中でATS-P搭載後をイメージした形に変更されたため、今の製品ではこのようになっています。 |
なお昔のKATOの蒸機はエンジンとテンダーがドローバーで固定的につながっていましたが、最近の製品はテンダーを後方に軽く引っ張るだけで分離できるようになっています。KATOの9600、C62、D51 498、トミックスのC57 135がこれと同様です。エンジンやテンダーだけをつかんでひょいと持ち上げると、連結が外れて他方が落っこちてしまうことがあるのでご注意ください。
C62と同様、パーティングラインは正中線を外しており、ドーム裾のあたりに沿って左右にあります。
なぜか空気作用管に旧製品やC62にあった配管留めがありません。これが省略されているのはマイクロエースのC59ぐらいしか思い当たりません。根本だけ少し痕跡のようにモールドされています。
発電機の吸気管や電気配管は、どぎつく施すとテーパー部が太くなりすぎてシルエットが悪化することがありますが、この模型ではプラモールドを生かしてごくあっさり表現されています。
給水温め器後方の配管から二又ユニオン、ドーム前踏み板までが一体の別パーツです。 空気作用管はこちら側に回った部分まで色が入っています。 |
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モーターはボイラー(火室)内部にあります。バックプレートはご覧のように立体的なものです。座席もついています。 窓ガラスは前後左右が一体のパーツです。雨樋は手すり兼用の縦棒部分と、屋根後方のフチ、散水管までが一体の別パーツになっています。 なおトミックスのC57 135のような天窓の開閉ギミックはありません。 |
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ランボード直下の調圧器配管などは一体モールドですが、ドロダメとその配管、速度検出器のシャフトは後部台枠側と一体になっていて浮いています(写真では浮いているのがわかりにくいと思いますが)。分配弁周辺のにぎやかな配管も後部台枠と一体なので、ごちゃごちゃして見える割にパーツ構成は単純です。製造時の組み立ても見かけよりやさしいかもしれません。 |
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先ほども出たテンダー上部です。テンダーの中身は基本的にプラ一体成型で、石炭と後部手すり、ライトレンズが別パーツになっています。ライト本体や無線アンテナも一体です。 |
部品が増えると製造部材も増えますし、組み立て工数も増しますから、これを極力一体化できるように工夫するなどして低価格を実現しているのでしょう。もっとも、ほとんどは販売見込みの問題だと思いますが。
今、店頭に詰まれてどんどん売れていく様子を見ますと、よくこれだけ複雑なものを、こんな短期間で製造できたものだと思います。
お店で売れている様子のリアルタイム連絡をいくつか頂いたのですが、「○○店がオヤジのるつぼ 全員D51」などというご連絡に吹き出してしまいました。
でも同じKATOの16.5mmゲージのD51のときもすごかったんですよ。それこそ行列オヤジが、3両だの5両だの次々買っていったんですから。