Nゲージには珍しい木製のキットです。素材からくる質感が他にはないもので、形態も非常に「それらしい」機関庫です。
ジオコレのようにパチパチ組み立てられるものではなく、素材キットという感じですが、かなりのところまで加工されているため、ちょっと工作の好きな方なら楽しく組み立てられると思います。
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キットは受注生産となっています。メールで注文すると、材料を集めて数週間でキットを製造してくださいます。
これは失敗しないように気合が入ります。
これまでご紹介したプラキットとはかなり異なる素材構成です。とても勉強になりました。
[1] キットの中身です。レーザーカットされた無数の木製部品と、屋根になる厚紙や樹脂板、窓の透明アクリル板などが入っています。 |
[2] 透明アクリル板の窓は、両面に保護紙が貼り付いた状態ですが、保護紙の上からレーザーで窓枠がケガキされています。その部分だけ下地のアクリル板が見えています。 |
[3] 窓枠のケガキの上からそのままスプレーで塗装します。ここではフラットブラウンを塗りました。 |
[4] 完全に乾いたら少し水に漬けておくと、糊が溶けて保護紙が簡単にはがれます。見事に窓枠が残っています。 |
[5] 木製パーツもレーザーで型抜きされています。このコゲのような模様が独特のアクセントになっています。 |
[6] 木目の部分はレーザーに耐えて、部分的にミシン目のように残っているので、軽くナイフを入れて切り抜きます。簡単です。 |
[7] 妻板や内部の梁などは、材料取りの関係で左右に分割されています。木工用ボンドでぴったり合わせて接着します。 |
[8] これは作業小屋ですが、窓枠や扉は0.3mmぐらいの非常に薄い木材でできています。早いうちに、接着できるところは接着しておきました。 |
[9] 扉のパーツです。枠組みのタルキも大変繊細にできています。途中で折ってしまったところがありますが、そのつど接着すれば大丈夫です。 |
[10] 背中合わせに貼り合わせるようにして、最終的に4枚の扉を作ります。 |
[1] 木部の両面には水性ステインを布で刷り込みます。しかし、私は水性ステインを使うのが初めてだったので、余った部分で練習しました。少し薄めて、軽く刷り込むようにします。 |
[2] 広い部分は布で、小さい部分は綿棒や筆で塗り、数回繰り返しました。長時間使っても臭いもしませんし(顔料の臭いはわずかにある)、手を汚しても水だけで落ちるので快適でした。 水性ステインには各種の色がありますが、「オールナット」を使いました。 |
[3] 壁を組み立てます。一番小さい作業小屋から始めました。木製の外板の裏にガラスを貼ります。 |
[4] その他の壁は、ガラスの裏側に裏板(薄茶色のケント紙)も貼ります。外から見える部分にはすべて裏板があります。 |
[5] 側板も同じで、ガラスの外に木製の表板、内にケント紙の裏板を貼ります。 接着には木工用ボンドを使いましたが、良し悪しです。基本的につるつるのガラスに木工用ボンドは食いつかないので(用途が違う)、乾いてから側板に歪むような力がかかると、パリパリいって全部剥がれてしまうことがあります。 |
[6] 妻板も同様です。せっかく反りを直したのですが、水溶性の木工用ボンドを塗ると、たちまち反り始めてあせりました。 |
[7] 少し表面を湿らせて平らにし、重しをして一晩寝かせています。 |
[8] 屋根のベースはしっかりした厚紙です。レーザーでケガキされているので、そこに定規を当ててカッターで切り抜きます。 |
[9] 屋根板はプラ板にレーザーでケガキされています。同様にナイフで切り抜きます。 |
[10] 屋根板に屋根ベース板を貼り合わせます。ここも木工用ボンドを使ったので、あとでパリパリ現象が起きたところが…。 |
[11] 残った帯状のケント紙2枚は、側窓のひさしです。これを何かに裏打ちするのかどうかわからなかったので、とりあえず中央の線から細く2つ折りに貼り合わせてそのまま接着することにしました。 途中についている切り欠きは、たぶん雨樋の通る部分が表現されているものと思います。 |
[12] これで部材の準備はほぼ終わりました。未塗装の部分を塗装しておきました。 |
準備が整ったので、いよいよ組み立てます。
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