心地よく眠れない人のアドバイス「日光」
目覚めたら日光を浴びるのが鉄則のひとつ。
日光で人は人らしくなる
起床したら日をしっかり浴びる
もう1つは、何といっても「朝早起床する」ということです。人類誕生からのライフスタイルは「早寝早起き」だったのです。「サーカディアンリズム」に従うなら、やはりわたしたちもそうすることが望ましいことは確かでしょう。かといって、「どうもそれは難しい」という人も多いですよね。
理想としてはなるべく早朝に起き、ウォーキングなどの運動をしていただきたいのです。とはいえ、夜はどうしても睡眠が遅くなってしまうし、朝は早くに会社に行かなくてはいけないという人がほとんどでしょう。それでも「4時起き」とか「5時起き」を推奨する人もいますが、やはり無理に睡眠時問を削ったり、自分にプレッシャーをかけたりするのでは、かえつて心身にマイナスになります。それより重要なことは、30分でも20分でも、あるいは10分でもいいから早く起きる習慣をつくり、「ちょっとした余裕」を朝の時間につくつてみることです。
まず朝起きたら、あなたには第一にやってもらうことがあります。何だと思いますか?寝起き3分後の第一声については述べましたが、その前にやるべきことがあります。「目覚めたらさっと飛び起き、窓を全開にして、第一声を発する」そう。「寝床から出て、窓を開ける」ということです。
なぜ、窓を開けるのでしょう?それはもちろん、「太陽の光を感じる」ということが目的です。すでに述べたように、体内時計の役割をしている松果体は、「日光を感じること」によって、その活動を調整しています。メラトニンの生成を始めたり、「体内時計」の自体の誤差などを修復するのも、日光によるということが言われています。
「光なら蛍光灯もあるし、朝だったら多少は明るくなっているでしょう?そう思う人もいるでしょうが、実は「日光」と「蛍光灯」は光のレベルが全然違うのです。
たとえば光が当たっている部分の明るさを「ルクス」という単位で表しますが、室内の蛍光灯は400~700クス。それに対して太陽光は、曇りの日でも1万ルクス、晴れた日になると3万ルクスと言います。この違いを考えたら、1日中部屋に閉じこもっているということが、どれだけ体のリズムに悪影響を及ぼすか、想像できますね。窓を開けなくても、カーテンを開けるだけで、松果体は3000~5000クスの光を感じることができます。そして「朝の光」を感じた瞬間に、「古い脳」はあなたを「快」 の状態にするために全力で動き出しますから、そのとき「願い」を思いっきり唱えてみればいいのです。もちろん、そのためには、「すぐに起きる」ということが必要です。「眠いなぁ」などとグズグズしていたら、あなたは絶好のタイミングを逃してしまいます。
それに「二度寝」が何よりの楽しみという人もいるかもしれませんが、これは体によいことではありません。脳が次の眠りのサイクルに入ってしまい、次の目覚めが不快なものになってしまいます。さっと起きてシャワーでも浴びて、余裕をもって快適な気分で出勤すれば、その日1日は「快」の延長で続いていきます。ギリギリで起きて、焦って遅刻を心配しながら家を出れば、そんな緊張や不安感があなたの1日をつくつていきます。ほんのちょっとした、起きるときの気合いだけで1日が変わるのです。多少しんどくても、ぜひ気持ちよく起きる習慣をつくっていただけたらと思います。