キャラクター・オン・パレードだにゃぁ、『イーハトーヴ・オノマトペ・文例辞典5 な〜ひ』。 |
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★宮沢賢治童話を是非ぜひゼヒ読んでネ★
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キャラクター・オン・パレードだにゃぁ、『イーハトーヴ・オノマトペ・文例辞典5
な〜ひ』。 イラスト・マニア、イラスト・オタク、かも知んない、っつーお馬鹿なお話。 イラストわんさか使って、楽しくホムペしてますまんねん。 (^ ^; って前に云いましたが、『イーハトーヴのオノマトペ』で使用したイラストは、いくつだんべ? っつーことで、イラスト・キャラクター・オールスター・オン・パレードだなす。 (^ ^; 『注文の多い料理店』12種。 『新編 風の又三郎』9種。 『セロ弾きのゴーシュ』5種。 『風の又三郎』3種。 『イーハトーボ農学校の春』2種。 『ポラーノの広場』4種。 『銀河鉄道の夜』12種。 『角川文庫版 銀河鉄道の夜』10種。 『ダウンロード篇』8種。 『イーハトーヴ・オノマトペ・データ』3種。 『注文の多い料理店』12種。 『新編 風の又三郎』9種。 『セロ弾きのゴーシュ』5種。 『風の又三郎』3種。 『イーハトーボ農学校の春』2種。 『ポラーノの広場』4種。 『銀河鉄道の夜』12種。 『角川文庫版 銀河鉄道の夜』10種。 『ダウンロード篇』8種。 『イーハトーヴ・オノマトペ・データ』3種。 イラスト合計65種でした。それに背景7種でした。 ……mmm、意外と少ないでしょ? いいイラストって、なかなか見つからないんです。 ボクとしては、あと300種ほどほしかったですね。 (^ ^; 賢治童話103篇ですよ、イラスト全然足りませんよ。 んだから、同じキャラにいろんな役を演じてもらいました。ミスキャストもずいぶんありました。 キャラ不足ですから、ま、ミスキャストはしかたなかんべ、っつーことにしといてくなさい。 (^ ^; イラスト・キャラクター・オールスター・オン・パレード、やっぱ楽しいですね。 イラスト・フェチ、イラスト中毒、かも知んない、ですね。 (^ ^; お気に入りのキャラクター、ありましたか? っつーことで、第5ページ、『イーハトーヴ・オノマトペ・文例辞典5 な〜ひ』、だなす。 |
2914. なかなか:【「何せ相手がグリーンランドの途方もない成金ですから、ありふれたものじゃなかなか承 知しないんです。」】 by『楢(なら)ノ木大学士の野宿』 2915. なかなか:【象がなかなか笑わなくなった。】 by『オツベルと象』 2916. ながなが:【「みなさん。ながながお世話でした。」】 by『気のいい火山弾』 2917. なみなみ:【「もうしご冥加ご報謝と、かどなみなみに立つとても、非道の蜘蛛の網ざしき、さわるまい ぞや。よるまいぞ。」】 by『寓話 洞熊学校を卒業した三人』 |
2918. にかにか:【主人はだまってしばらくけむりを吐いてから顔の少しでにかにか笑うのをそっとかくして 云ったもんだ。】 by『なめとこ山の熊』 2919. にかにか:【机に座って下を向いて唇を噛んでにかにか笑いながらしきりに何か書いているようでし た。】 by『みじかい木ペン』 2920. にがにが:【キッコはもう大悦びでそれをにがにがならべて見ていましたがふと算術帳と理科帳と取 りちがえて書いたのに気がつきました。】 by『みじかい木ペン』 2921. にがにが:【タネリはにがにが笑いながらはだしでそのぬれた砂をふんで行きました。】 by『サガレンと八月』 2922. にかにかにかにか:【古い新聞紙を鏡の前の畳へ敷いて又長靴をはいてちゃんと立って鏡をのぞい てさあもうにかにかにかにかし出した。】 by『税務署長の冒険』 2923. にかにかにかにか:【今日はまるでいきいきした顔いろになってにかにかにかにか笑っています。】 by『イーハトーボ農学校の春』 2924. にがにがにがにが:【キッコはもうにがにがにがにがわらって戻って来ました。】 by『みじかい木ペン』 2925. にくにく:【砂の一とこが円(まる)くぽとっとぬれたように見えてそこに指をあてて見ますとにくにく寒天 のようなつめたいものでした。】 by『サガレンと八月』 2926. にこにこ:【学士はいよいよにこにこする。】 by『楢(なら)ノ木大学士の野宿』 2927. にこにこ:【大学士はにこにこ笑い 立ちどまって巻煙草を出し マッチを擦って煙を吐く。】 by『楢(なら)ノ木大学士の野宿』 2928. にこにこ:【そして虔十(けんじゅう)はまるでこらえ切れないようににこにこ笑って兄さんに教えられたよう に今度は北の方の堺から杉苗の穴を掘りはじめました。】 by『虔十(けんじゅう)公園林』 2929. にこにこ:【王様は白い長い髯(ひげ)の生えた老人でにこにこわらって云いました。】 by『双子の星』 2930. にこにこ:【去年の夏、帰って来たときだって、ちょっと見たときはびっくりしたけれども、ほんとうはに こにこわらって、それにあの荷物を解いたときならどうだ、鮭の皮でこさえた大きな靴だの、 となかいの角だの、どんなにぼくは、よろこんではねあがって叫んだかしれない。】 by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』 2931. にこにこ:【甲太は、うれしくて、それに何だか変におかしくて、にこにこしながら、起きて顔を洗いま した。】 by『馬の頭巾』 2932. にこにこ:【「僕等は竜じゃないんだけれども拝まれるとやっぱりうれしいからね、友だち同志にこに こしながらゆっくりゆっくり北の方へ走って行ったんだ。」】 by『風野又三郎』 2933. にこにこ:【おっかさんがにこにこして、おいしい白い草の根や青いばらの実を持って来て云いまし た。】 by『貝の火』 2934. にこにこ:【童子は初めからお了(しま)いまでにこにこ笑って居られました。】 by『雁(かり)の童子』 2935. にこにこ:【心配そうにそれにまたにこにこしながら訊いたのです。】 by『税務署長の冒険』 2936. にこにこにこにこ:【「ああぼくいまお母さんの夢をみていたよ。お母さんがね立派な戸棚や本のある とこに居てね、ぼくの方を見て手をだしてにこにこにこにこわらったよ。」】 by『銀河鉄道の夜』 2937. にこにこにこにこ:【とのさまがえるは、よろこんで、にこにこにこにこ笑って、棒を取り直し、片っぱし からあまがえるの緑色の頭をポンポンポンポンたたきつけました。】 by『カイロ団長』 2938. にこにこにこにこ:【「お母さんがね立派な戸棚や本のあるとこに居てね、ぼくの方を見て手をだして にこにこにこにこわらったよ。」】 by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』 2939. にたにた:【早速それを叩いたり引っぱったりして、丁度自分の足に合うようにこしらえ直し、にたに た笑いながら足にはめ、その晩一ばん中歩きまわり、暁方(あけがた)になってから、ぐったり疲 れて自分の家に帰りました。】 by『蛙のゴム靴』 2940. にたにたにたにた:【すると、男はまたよろこんで、まるで顔じゅう口のようにして、にたにたにたにた 笑って叫びました。】 by『どんぐりと山猫』 2941. にちゃにちゃ:【タネリはとうとう、叩いた蔓(つる)を一束もって、口でもにちゃにちゃ噛みながら、そっ ちの方へ飛びだしました。】 by『タネリはたしかにいちにち噛んでいたようだった』 2942. にっこり:【じつにこのとき将軍は、三十年ぶりにっこりした。】 by『北守将軍と三人兄弟の医者』 2943. ににやにやにやにや:【土神はいかにも嬉しそうににやにやにやにや笑って寝そべったままそれを 見ていましたが間もなく木樵(きこり)がすっかり逆上(のぼ)せて疲れてばたっと水の中に倒れて しまいますと、ゆっくりと立ちあがりました。】 by『土神ときつね』 2944. ニャー:【猫大将は機嫌よくニャーと鳴いてするりと向うへ行ってしまいました。】 by『クンねずみ』 2945. にゃあ:【山猫のにゃあとした顔や、そのめんどうだという裁判のけしきなどを考えて、おそくまでねむ りませんでした。】 by『どんぐりと山猫』 2946. にゃあお、くゎあ、ごろごろ:【「にゃあお、くゎあ、ごろごろ。」という声がして、それからがさがさ鳴りま した。】 by『注文の多い料理店』 2947. にゃあご、ごろごろ:【「やまねこ、にゃあご、ごろごろ、さとねこ、たっこ、ごろごろ。」】 by『かしわばやしの夜』 2948. にゃあにゃあ:【そしてその中に、猫大将の子供が四人、やっと目をあいて、にゃあにゃあと鳴いて 居りました。】 by『クンねずみ』 2949. にやっ:【そこで楢(なら)ノ木大学士は、にやっと笑って葉巻をとった。】 by『楢(なら)ノ木大学士の野宿』 2950. にやっ:【するとその男は、横眼で一郎の顔を見て、口をまげてにやっとわらって言いました。】 by『どんぐりと山猫』 2951. にやっ:【教室のなかのこどもは何だかにやっとわらってすこしうごいたようでした。】 by『風の又三郎』 2952. にやにや:【大学士は大きな近眼鏡を ちょっと直してにやにや笑い 小屋へ入って行ったのだ。】 by『楢(なら)ノ木大学士の野宿』 2953. にやにや:【二人は顔を見合せましたら、燈台守は、にやにや笑って、少し伸びあがるようにしなが ら、二人の横の窓の外をのぞきました。】 by『銀河鉄道の夜』 2954. にやにや:【するとその奇体な男はいよいよにやにやしてしまいました。】 by『どんぐりと山猫』 2955. にやにや:【二人は顔を見合せましたら、燈台守は、にやにや笑って、少し伸びあがるようにしなが ら、二人の横の窓の外をのぞきました。】 by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』 2956. にやにや:【てぐす飼いの男が、ブドリに、「おい、お前の来春(らいはる)まで食うくらいのものは家(うち) の中に置いてやるからな、それまでここで森と工場の番をしているんだぞ。」と云って変にに やにやしながら、荷馬車についてさっさと行ってしまいました。】 by『グスコーブドリの伝記』 2957. にやにや:【「お茶をよばれに来たよ。ゆれるかい。」大博士はにやにやわらって云いました。】 by『グスコーブドリの伝記』 2958. にやにや:【山男は顔をまっ赤にし、大きな口をにやにやまげてよろこんで、そのぐったり首を垂れ た山鳥を、ぶらぶら振りまわしながら森から出てきました。】 by『山男の四月』 2959. にやにや:【犬神はおかしそうに口をまげてにやにや笑って又云いました。】 by『サガレンと八月』 2960. にやにや:【けれども上海と東京ということは一郎も誰も何のことかわかりませんでしたからお互し ばらく顔を見合せてだまっていましたら又三郎がもう大得意でにやにや笑いながら言ったの です。】 by『風野又三郎』 2961. にやにや:【梟(ふくろう)はにやにや笑いました。】 by『林の底』 2962. にやにや:【あの頭のかげの方の鮫(さめ)によく似た大きな口を、にやにや曲げてよろこんだのも、 けして無理とは云われない。】 by『フランドン農学校の豚』 2963. にやにや:【すると猫は肩をまるくして眼をすぼめてはいましたが口のあたりでにやにやわらって云 いました。】 by『セロ弾きのゴーシュ』 2964. ニヤニヤ:【子供らはよろこんでニヤニヤ笑って口々に、「お父さん、ありがとう。きっと習うよ。先生 を喰べてしまったりしないよ。」と云いました。】 by『クンねずみ』 2965. ニヤニヤ:【「あっ、いかん。生徒をかえしなさい。」と云いましたが、猫大将はニヤニヤ笑って、向う へ走って行ってしまいました。】 by『鳥箱先生とフウねずみ』 2966. にやり:【とのさまがえるはそこでにやりと笑って、いそいですっかり店をしめて、お酒の石油缶には きちんと蓋をしてしまいました。】 by『カイロ団長』 2967. にやり:【主人はにやりと笑いました。】 by『グスコーブドリの伝記』 2968. にやり:【小吉も怒ってすぐそれを引っこ抜いて田の中に投げてしまおうとしましたが俄に何を考えた のかにやりと笑ってそれを路(みち)のまん中に立て直しました。】 by『とっこべとら子』 2969. にやり:【ただひとりその中に町はずれの本屋の主人が居ましたが山男の無暗にしか爪らしいのを 見て思わずにやりとしました。】 by『紫紺染(しこんぞめ)について』 2970. にゅう:【太さ二尺の四っ角な まっ黒な雷竜(らいりゅう)の顔が すぐ眼の前までにゅうと突き出され その眼は赤く熟したよう。】 by『楢(なら)ノ木大学士の野宿』 2971. にゅう:【皿の上のテジマアは落ちついてにゅうと顔を差し出しました。】 by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 2972. にゅう:【だんだんにゅうと顔を出す。】 by『オツベルと象』 2973. にゅう:【それからみんなはにゅうと遁(に)げるようなかたちになった。】 by『税務署長の冒険』 2974. にょきにょき:【まわりをずうっと高い雪のみねがにょきにょきつったっていた。】 by『なめとこ山の熊』 |
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2975. ヌラヌラ:【網のずうっとはじの方に一寸四方ばかりの茶色なヌラヌラしたものがついていました。】 by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 2976. ぬるぬる:【しゅっこは、はじめに、昨日あの変な鼻の尖(とが)った人の上(のぼ)って行った崖の下の、 青いぬるぬるした粘土のところを根っこにきめた。】 by『さいかち淵(ぶち)』 2977. ぬるぬる:【こいつは苔でぬるぬるしている。】 by『台川(だいかわ)』 2978. ぬるぬる:【そして一郎は、はじめに、昨日あの変な鼻の尖った人の上(のぼ)って行った崖の下の、 青いぬるぬるした粘土のところを根っこにきめました。】 by『風の又三郎』 |
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2979. ねとねと:【「まるでからだの油がねとねとするぞ。」】 by『双子の星』 |
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2980. のこのこ:【そしたらとうとう、象がのこのこ上って来た。】 by『オツベルと象』 2981. のしのし:【「ええ、行きましたとも。鷲や駝鳥など大きな方も、みんなのしのし出掛けました。」】 by『林の底』 2982. のしりのしり:【すると平二も少し気味が悪くなったと見えて急いで腕を組んでのしりのしりと霧の中 へ歩いて行ってしまいました。】 by『虔十(けんじゅう)公園林』 2983. のそのそ:【山男は、まだどうも頭があんまり軽くて、からだのつりあいがよくないとおもいながら、の そのそ町にはいりました。】 by『山男の四月』 2984. のそのそ:【すると花の列のうしろから、一ぴきの茶いろの蟇(ひきがえる)が、のそのそ這ってでてきま した。】 by『タネリはたしかにいちにち噛んでいたようだった』 2985. のそのそ:【一疋の蟇(ひきがえる)がそこをのそのそ這って居りました。】 by『若い木霊(こだま)』 2986. のそのそ:【それから虎は凄い目付きをして舌を出しながらのそのそみんなの下をあるきまわりまし たので、兎や羊などはもう目をつぶっていました。】 by『けだものの運動会』 2987. のそのそ:【その青じろい月の明りを浴びて、獅子は檻のなかをのそのそあるいて居りましたがほ かのけだものどもは、頭をまげて前あしにのせたり、横にごろっとねころんだりしずかに睡 (ねむ)っていました。】 by『月夜のけだもの』 2988. のそのそ:【象はのそのそ鍛冶場へ行って、ぺたんと肢(あし)を折って座り、ふいごの代(かわ)りに半 日炭を吹いたのだ。】 by『オツベルと象』 2989. のそのそ:【猫大将はのそのそ歩き出しました。】 by『クンねずみ』 2990. のそのそ:【ヨークシャイヤは仕方なくのそのそ畜舎を出たけれど胸は悲しさでいっぱいで、歩けば 裂けるようだった。】 by『フランドン農学校の豚』 2991. のそのそ:【楽長はポケットへ手をつっ込んで拍手なんかどうでもいいというようにのそのそみんな の間を歩きまわっていましたが、じつはどうして嬉しさでいっぱいなのでした。】 by『セロ弾きのゴーシュ』 2992. のそのそ:【はじめの鹿が、ぴたりととまりましたのでやっと安心して、のそのそ戻ってその鹿の前 に集まりました。】 by『鹿(しし)踊りのはじまり』 2993. のそりのそり:【獅子はだまって受けとって脇にはさんでのそりのそりとこんどは自分が見まわりに 出ました。】 by『月夜のけだもの』 2994. のたのた:【厭らしい長い頸(くび)をのたのたさせ 小さな赤い眼を光らせ チュウチュウ水を呑んで いる。】 by『楢(なら)ノ木大学士の野宿』 2995. のっきのっき:【山どもがのっきのっきと黒く立つ。】 by『楢(なら)ノ木大学士の野宿』 2996. のっこり:【(ふん。なあに、馬何処(どこ)かで、こわくなってのっこり立ってるさ。)と思いました。】 by『風の又三郎』 2997. のっこり:【そして、(ふん。なあに、何処(どこ)かで、のっこり立ってるさ。)と思いました。】 by『種山ヶ原』 2998. のっしのっし:【そこを小十郎が、まるで自分の座敷の中を歩いているという風でゆっくりのっしのっ しとやって行く。】 by『なめとこ山の熊』 2999. のっしのっし:【大烏が向うから肩をふって、のっしのっしと大股にやって参りました。】 by『双子の星』 3000. のっしのっし:【大きげんでのっしのっしと、野原を歩いて参ります。】 by『葡萄水』 3001. のっしのっし:【四人の、けらを着た百姓たちが、山刀(なた)や三本鍬や唐鍬や、すべて山と野原の 武器を堅くからだにしばりつけて、東の稜(かど)ばった燧(ひうち)石の山を越えて、のっしのっ しと、この森にかこまれた小さな野原にやって来ました。】 by『狼(おいの)森と笊(ざる)森、盗(ぬすと)森』 3002. のっしり:【せなかに大きな桔梗(ききょう)の紋のついた夜具をのっしりと着込んで鼠色の袋のような袴 (はかま)をどふっとはいて居りました。】 by『紫紺染(しこんぞめ)について』 3003. のっそのっそ:【梟が大股にのっそのっそと歩きながら時々こわい眼をしてホモイをふりかえって見 ました。】 by『貝の火』 3004. のっそり:【すると店にはうすぐろいとのさまがえるが、のっそりとすわって退くつそうにひとりでべろ べろ舌を出して遊んでいましたが、みんなの来たのを見て途方もないいい声で云いました。】 by『カイロ団長』 3005. のっそり:【平二はぶつぶつ云いながら又のっそりと向うへ行ってしまいました。】 by『虔十(けんじゅう)公園林』 3006. のっそり:【そして馬がすぐ眼の前にのっそりと立っていたのです。】 by『風の又三郎』 3007. のっそり:【そして、牛が、すぐ眼の前に、のっそりと立っていたのです。】 by『種山ヶ原』 3008. のろのろ:【淵ののろのろした気味の悪いとこをもう一生けん命に泳いでやっと向うの岩にのぼると からだをぶるぶるっとして毛をたてて水をふるい落しそれから鼻をしかめて主人の来るのを 待っている。】 by『なめとこ山の熊』 3009. のろのろ:【「今こそ地殻(ちかく)ののろのろのぼりや風や空気のおかげで、おれたちと肩をならべて いるが、元来おれたちとはまるで生まれ付きがちがうんだ。」】 by『楢(なら)ノ木大学士の野宿』 3010. のろのろ:【ブドリは主人に云われた通り納屋へ入って睡(ねむ)ろうと思いましたが、何だかやっぱり 沼ばたけが苦になって仕方ないので、またのろのろそっちへ行ってみました。】 by『グスコーブドリの伝記』 3011. のろのろ:【『田螺(にし)はのろのろ、うう、田螺はのろのろ。田螺のしゃっぽは、羅紗(らしゃ)の上等、 ゴゴンゴーゴー。』】 by『シグナルとシグナレス』 3012. のろのろ:【それにすぐ古くさい歌やなんか思い出すしまた歌など詠(よ)むのろのろしたような昔の 人を考えるからどうもいやだ。】 by『或る農学生の日誌』 3013. のんのん:【停車場を一足出ますと、地面の底から何かのんのん湧くようなひびきやどんよりとした くらい空気、行ったり来たりする沢山の自動車のあいだに、ブドリはしばらくぼうとしてつっ立 ってしまいました。】 by『グスコーブドリの伝記』 3014. ノンノンノンノン:【そればかりでなく、みんなのブラボオの声は高く天地にひびき、地殻がノンノンノ ンノンとゆれ、やがてその波がサンムトリに届いたころ、サンムトリがその影響を受けて火 柱高く第二回の爆発をやりました。】 by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 3015. ノンノンノンノン:【その声はノンノンノンノンと地面に波をたて、それが向うのサンムトリに届いたころ サンムトリが赤い火柱をあげて第五回の爆発をやりました。】 by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 3016. のんのんのんのん:【小屋はずいぶん頑丈で、学校ぐらいもあるのだが、何せ新式稲扱(いねこき)器 械が、六台もそろってまわってるから、のんのんのんのんふるうのだ。】 by『オツベルと象』 3017. ノンノンノンノンノン:【ノンノンノンノンノンといううなりは地の〔以下原稿数枚分焼失〕】 by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 3018. のんのんのんのんのんのん:【オツベルときたら大したもんだ。稲扱(いねこき)器械の六台も据えつけ て、のんのんのんのんのんのんと、大そろしない音をたててやっている。】 by『オツベルと象』 |
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3019. はあ:【一郎は風が胸の底まで滲(し)み込んだように思ってはあと強く息を吐きました。】 by『風の又三郎』 3020. はあ:【はあと嘉十(かじゅう)もこっちでその立派な太陽とはんのきを拝みました。】 by『鹿(しし)踊りのはじまり』 3021. ばあ:【大臣の子のタルラはいちばんさきに立って鳥を見てはばあと両手をあげて追い栗鼠(りす)を 見つけては高く叫んでおどしました。】 by『学者アラムハラドの見た着物』 3022. バア:【そのうちにとうとう、一人はバアと音がして肩から胸から腰へかけてすっぽりと斬られて、か らだがまっ二つに分れ、バランチャンと床に倒れてしまいました。】 by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 3023. バア:【その時「バア。」と声がして、その食われた筈の若ばけものが、床の下から躍りだしました。】 by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 3024. はあ、はあ:【昨日まで丘や野原の空の底に澄みきってしんとしていた風どもが今朝夜あけ方俄か に一斉に斯う動き出してどんどんどんどんタスカロラ海床の北のはじをめがけて行くことを 考えますともう一郎は顔がほてり息もはあ、はあ、なって自分までが一諸に空を翔(か)けて 行くように胸を一杯にはり手をひろげて叫びました。】 by『風野又三郎』 3025. はあ、はあ:【もう一郎は顔がほてり息もはあ、はあ、なって自分までが一緒に空を翔(か)けて行く ような気持ちになって胸を一ぱいはって息をふっと吹きました。】 by『風の又三郎』 3026. はぁあ:【はぁあとため息をついて、それに何だか大へん憤(おこ)って出て来ましたが、いきなり小さ なゴム靴をカン蛙の前に投げ出しました。】 by『蛙のゴム靴』 3027. はあっ:【みんなははあっとおじぎをしました。】 by『紫紺染(しこんぞめ)について』 3028. バァッ:【音は続き、それからバァッと表の方が鳴って何か石ころのようなものが一散に降って来た ようすです。】 by『十月の末』 3029. ばあっ:【そして水に足を入れたとき、私たちは思わずばあっと棒立ちになってしまいました。】 by『鳥をとるやなぎ』 3030. はあはあ:【犬はもう息をはあはあし赤い舌を出しながら走ってはとまり走ってはとまりして行った。】 by『なめとこ山の熊』 3031. はあはあ:【無理やり大きく口をあき、はあはあ息だけついてごまかしながらいつまでもいつまでも そのぶなの木を見上げて立っているのでした。】 by『虔十(けんじゅう)公園林』 3032. はあはあ:【男はよろこんで、息をはあはあして、耳のあたりまでまっ赤になり、きもののえりをひろ げて、風をからだに入れながら、「あの字もなかなかうまいか。」とききました。】 by『どんぐりと山猫』 3033. はあはあ:【王子は霧の中で、はあはあ笑って立ちどまり、一寸そっちを向きましたが、又すぐ向き 直って音をたてないように剣のさやをにぎりながら、どんどんどんどん大臣の家の方へかけ ました。】 by『十力(じゅうりき)の金剛石(こんごうせき)』 3034. はあはあ:【楢夫(ならお)はつかれて、はあはあしながら、云いました。】 by『さるのこしかけ』 3035. はあはあ:【いやな息をはあはあ吐いてよろりよろりとあるくのです。】 by『双子の星』 3036. はあはあ:【甲太は、決して、馬がはあはあ息を切らす位まで、荷物をつけることはしませんでした。】 by『馬の頭巾』 3037. はあはあ:【ところがただ一つ、どうもちかごろ頭がぼんやりしていけない息がはあはあ云って困る というのでした。】 by『よく利く薬とえらい薬』 3038. はあはあ:【一郎もそのうしろからはあはあ息をついて、「よう、坂道、よう、坂道」なんて云いながら 進んで行きました。】 by『ひかりの素足』 3039. はあはあ:【ブドリはまた三つばかりそれを投げましたが、どうしても息がはあはあしてからだがだ るくてたまらなくなりました。】 by『グスコーブドリの伝記』 3040. はあはあ:【若い木霊の胸はどきどきして息はその底で火でも燃えているように熱くはあはあする のでした。】 by『若い木霊(こだま)』 3041. はあはあ:【みんなは早くも登りながら息をはあはあしました。】 by『風の又三郎』 3042. はあはあ:【けれどもあんまり息がはあはあしてすぐには何も云えませんでした。】 by『風野又三郎』 3043. はあはあ:【一郎がまだはあはあ云いながら、切れ切れに叫びました。】 by『風野又三郎』 3044. はあはあ:【すると丁度それと一諸に向うではあはあ笑う声がしたのです。】 by『風野又三郎』 3045. はあはあ:【武巣(たけす)という子がまるで息をはあはあして入って来ました。】 by『茨海(ばらうみ)小学校』 3046. はあはあ:【三足で息がはあはあした。】 by『フランドン農学校の豚』 3047. はあはあ:【豚は全く異議もなく、はあはあ頬をふくらせて、ぐたっぐたっと歩き出す。】 by『フランドン農学校の豚』 3048. はあはあ:【とにかく豚のすぐよこにあの畜産の、教師が、大きな鉄槌を持ち、息をはあはあ吐き ながら、少し青ざめて立っている。】 by『フランドン農学校の豚』 3049. はあはあはあはあ:【する木樵(きこり)はだんだんぐるっと円まる)くまわって歩いていましたがいよいよ ひどく周章(あわ)てだしてまるではあはあはあはあしながら何べんも同じところをまわり出しま した。】 by『土神ときつね』 3050. はあはあはあはあ:【するとその子は空を向いて、はあはあはあはあ笑い出しました。】 by『風野又三郎』 3051. はあはあはあはあ:【首を横にまげて笑っている子、口を尖(とが)らせてだまっている子、口をあけ てそらを向いてはあはあはあはあ云う子、はねあがってはねあがって叫んでいる子、白や 茶いろやたくさんいます。】 by『茨海(ばらうみ)小学校』 3052. ハイ、ヤッ:【ハイ、ヤッとさむらいは千両函(ばこ)を又一つ持って参りました。】 by『とっこべとら子』 3053. ハイ、ヤッ、ハイヤッ、ハイヤッ:【ハイ、ヤッ、ハイヤッ、ハイヤッ。千両ばこはみなで十ほどそこに 積まれました。】 by『とっこべとら子』 3054. ぱかぱか:【ソン将軍はぱかぱかと馬を鳴らしてはいって行った。】 by『北守将軍と三人兄弟の医者』 3055. はきはき:【それをカムパネルラが忘れる筈もなかったのに、すぐに返事をしなかったのは、このご ろぼくが、朝にも午后にも仕事がつらく、学校に出てももうみんなともはきはき遊ばず、カム パネルラともあんまり物を云わないようになったので、カムパネルラがそれを知って気の毒 がってわざと返事をしなかったのだ、そう考えるとたまらないほど、じぶんもカムパネルラも あわれなような気がするのでした。】 by『銀河鉄道の夜』 3056. はきはき:【うしろの方で誰かとしよりらしい人のいま眼がさめたという風ではきはき談(はな)している 声がしました。】 by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』 3057. ぱくっ:【馬はぱくっとそれを噛み、大きな息を一つして、ぺたんと四つ脚(あし)を折り、今度はごうご ういびきをかいて、首を落してねむってしまう。】 by『北守将軍と三人兄弟の医者』 3058. パクッ:【一番右はじに居たカン蛙がパクッと口をあけて、一足前に出ておじぎをしました。】 by『蛙のゴム靴』 3059. ぱくぱく:【きせるをくわいて、ぱくぱく煙をふきだした。】 by『さいかち淵(ぶち)』 3060. ぱくぱく:【しきりに口をぱくぱくして、何かどなっている様だが、その声は少しも聞えなかった。】 by『楢(なら)ノ木大学士の野宿』 3061. ぱくぱく:【すると犬神はまるでこわい顔をして口をぱくぱくうごかしました。】 by『サガレンと八月』 3062. ぱくぱく:【それからゆっくり、腰からたばこ入れをとって、きせるをくわえて、ぱくぱく煙をふきだしま した。】 by『風の又三郎』 3063. ぱくぱく:【みんなはびっくりしてぱくぱく会長さんの袖を引っぱって無理に座らせました。】 by『紫紺染(しこんぞめ)について』 3064. パクパク:【「俺は鰯のようなヒョロヒョロの星やめだかのような黒い隕石はみんなパクパク呑んでし まうんだ。」】 by『双子の星』 3065. パクパク:【まがり角の男は、しばられてびっくりして、口をパクパクやりました。】 by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 3066. パクパク:【そこで、もうひもじくって、ひもじくって、とうとう、くちばしをパクパクさせながら、死んでし まいました。】 by『鳥箱先生とフウねずみ』 3067. ぱくり:【そして実をすっかりたべてからこんどはかまどをぱくりとたべました。】 by『紫紺染(しこんぞめ)について』 3068. ぱくり:【先生はそれをつまみあげ、しばらく指ではさんだり、匂をかいだりしていたが、何か決心し たらしく、馬にぱくりと喰べさせた。】 by『北守将軍と三人兄弟の医者』 3069. ばさばさ:【それと同時に、林の中は俄にばさばさ羽の音がしたり、嘴(くちばし)のカチカチ鳴る音、低 くごろごろつぶやく音などで、一杯になりました。】 by『二十六夜』 3070. ばさばさ:【「わたしぁ、べらぼうめ、そんな苦情は、おれのとこへ持って来たって仕方がねえや、ば さばさのマントを着て脚と口との途方もなく細い大将へやれって、こう云ってやりましたがね、 はっは。」】 by『銀河鉄道の夜』 3071. ばさばさ:【見ると、茶色のばさばさの髪と巨きな赤い顔が、こっちを見あげて、手を延ばしているの です。】 by『さるのこしかけ』 3072. ばさばさ:【「わたしぁ、べらぼうめ、そんな苦情は、おれのとこへ持って来たって仕方がねえや、ば さばさのマントを着て脚と口との途方もなく細い大将へやれって、斯(こ)う云ってやりましたが ね、はっは。」】 by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』 3073. ばさばさ:【そして日あたりのいい南向きのかれ芝の上に、いきなり獲物を投げだして、ばさばさの 赤い髪毛を指でかきまわしながら、肩を円くしてごろりと寝ころびました。】 by『山男の四月』 3074. ばさばさ:【そのたてがみは茶色でばさばさしその眼は大きくて眼の中にはさまざまのおかしな器械 が見えて大へんに気の毒に思われました。】 by『ひかりの素足』 3075. ばさばさ:【するとこんどは、もういろいろの鳥が、二人のばさばさした頭の上を、まるで挨拶するよ うに啼(な)きながらざあざあざあざあ通りすぎるのでした。】 by『グスコーブドリの伝記』 3076. ばさばさ:【灰は風の吹くたびに樹(き)からばさばさ落ちて、まるでけむりか吹雪のようでした。】 by『グスコーブドリの伝記』 3077. ばさばさ:【その眼は闇のなかでおかしく青く光り、ばさばさの髪を渦巻かせ口をびくびくしながら、東 の方へかけて行きました。】 by『水仙月の四日』 3078. ばさばさ:【口のむくれた三疋(びき)の大きな白犬に横っちょにまたがって黄いろの髪をばさばささせ 大きな口をあけたり立てたりし歯をがちがち鳴らす恐ろしいばけものがだんだんせり出して 昇って来ました。】 by『サガレンと八月』 3079. ばさばさ:【町の空や通りはまるっきり白だか水色だか変にばさばさした雪の粉(こ)でいっぱい、風 はひっきりなしに電線や枯れたポプラを鳴らし、鴉(からす)なども半分凍ったようになってふら ふらと空を流されて行きました。】 by『氷河鼠の毛皮』 3080. パサパサ:【「けれども風が山のパサパサした雪を飛ばせたのか、その風が水蒸気をもっていて、 あんな山の稜(かど)の一層つめたい処で雪になったのかわからないね。」】 by『氷と後光(習作)』 3081. パサパサ:【嘉(か)ッコは街道のまん中にちいさな腕を組んで立ちながら、松並木のあっちこっちを よくよく眺めましたが、松の葉がパサパサ続くばかり、そのほかにはずうっとはずれのはず れの方に、白い牛のようなものが、頭だか足だか一寸出しているだけです。】 by『十月の末』 3082. ばさばさばさばさ:【しばらくたつと日が変にくらくなり、こまかな灰がばさばさばさばさ降って来て、森 はいちめんまっ白になりました。】 by『グスコーブドリの伝記』 3083. バサリ:【土神はそれを見て又大きな声で笑いました。その声は又青ぞらの方まで行き途中から、 バサリと樺の木の方へ落ちました。】 by『土神ときつね』 3084. ばしゃばしゃ:【しっぽをゆるやかにばしゃばしゃふっているのです。】 by『風の又三郎』 3085. ばしゃばしゃ:【又三郎の髪の毛が赤くてばしゃばしゃしているのにあんまり永く水につかって唇もす こし紫いろなので子どもらは、すっかり恐(こわ)がってしまいました。】 by『風の又三郎』 3086. ばしゃばしゃ:【そこらはばしゃばしゃくらくなり、象はやしきをとりまいた。】 by『オツベルと象』 3087. ばしゃばしゃ:【「どの幽霊も青白い髪の毛がばしゃばしゃで歯が七十枚おまけに足から頭の方へ 青いマントを六枚も着ている。」】 by『畑のへり』 3088. ぱしゃぱしゃ:【おまけに鞍と将軍も、もうすっかりとはなれていて、将軍はまがった両足を、両手で ぱしゃぱしゃ叩いたし、馬は俄かに荷がなくなって、さも見当がつかないらしく、せなかをゆ らゆらゆすぶった。】 by『北守将軍と三人兄弟の医者』 3089. ばたっ:【とうとう疲れてばたっと倒れてしまいました。】 by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 3090. バタッ:【すると倒れた方のまっ二つになったからだがバタッと又一つになって、見る見る傷口がす っかりくっつき、ゲラゲラゲラッと笑って起きあがりました。】 by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 3091. ばたっ:【おやおやとおもっているうちに上からばたっと行李の蓋が落ちてきました。】 by『山男の四月』 3092. ばたっ:【間もなく木樵(きこり)がすっかり逆上(のぼ)せて疲れてばたっと水の中に倒れてしまいますと、 ゆっくりと立ちあがりました。】 by『土神ときつね』 3093. ばたっ:【馬屋のうしろの方で何か戸がばたっと倒れ馬はぶるるっと鼻を鳴らしました。】 by『風の又三郎』 3094. ばたっ:【馬屋のうしろの方で何かの戸がばたっと倒れ馬はぶるるっと鼻を鳴らしました。】 by『風野又三郎』 3095. ばたっ:【そして硝子にはげしく頭をぶっつけてばたっと下へ落ちました。】 by『セロ弾きのゴーシュ』 3096. ぱたっ:【ところが雨はまもなくぱたっとやみました。】 by『谷』 3097. ぱたっ:【その大きな判をぱたっと証書に押したのだ。】 by『フランドン農学校の豚』 3098. ぱたっ:【にわかにぱたっと楽長が両手を鳴らしました。】 by『セロ弾きのゴーシュ』 3099. ばたばた:【ばたばたかけまわる音がしたりして汽車は動き出しました。】 by『氷河鼠の毛皮』 3100. ばたばた:【みんながばたばた防いでいたら、だんだん粘土がすべって来て、なんだかすこうし下 へずれたようになった。】 by『さいかち淵(ぶち)』 3101. ばたばた:【鳥もけものも、みな飢え死にじゃ人もばたばた倒れたじゃ。】 by『二十六夜』 3102. ばたばた:【いちばん高い木の黒い影が、ばたばた鳴って向うの低い木の方へ移ったようでした。】 by『二十六夜』 3103. ばたばた:【二疋(ひき)はばたばた、けり合ってはねが月の光に銀色にひるがえりながら下へ落ち ました。】 by『二十六夜』 3104. ばたばた:【しばらくたって、またばたばたと一疋(ぴき)の梟が飛んで戻って参りました。】 by『二十六夜』 3105. ばたばた:【山ねこの陣羽織が風にばたばた鳴りました。】 by『どんぐりと山猫』 3106. ばたばた:【子狐の紺三郎が嬉しがってみじかい腕をばたばたして云いました。】 by『雪渡り』 3107. ばたばた:【霧の中を飛ぶ術のまだできていないふくろうの、ばたばた遁(に)げて行く音がしました。】 by『かしわばやしの夜』 3108. ばたばた:【山男は口惜(くや)しがってばたばたしようとしましたが、もうただ一箱の小さな六神丸で すからどうにもしかたありませんでした。】 by『山男の四月』 3109. ばたばた:【「母(があ)、昨夜(ゆべな)、土ぁ、凍(し)みだじゃぃ。」嘉(か)ッコはしめった黒い地面を、ば たばた踏みながら云いました。】 by『十月の末』 3110. ばたばた:【「西根山の滝の音さ。」お母さんは豆の根の土をばたばた落しながら云いました。】 by『十月の末』 3111. ばたばた:【竜がくるしさにばたばたしながら水のあるところへ行こうとしました。】 by『手紙』 3112. ばたばた:【一郎はばたばた毛布をうごかしてからだから雪をはらったりしました。】 by『ひかりの素足』 3113. ばたばた:【鳥箱先生は怒って、ほてって、チョッキをばたばたさせながら云いました。】 by『鳥箱先生とフウねずみ』 3114. ばたばた:【学生たちはわあっと叫んで、みんなばたばたノートをとじました。】 by『グスコーブドリの伝記』 3115. ばたばた:【土神はひとりで切ながってばたばたしました。】 by『土神ときつね』 3116. ばたばた:【みんなはばたばた鞄をあけたり風呂敷をといたりして通信簿と宿題帳を机の上に出し ました。】 by『風の又三郎』 3117. ばたばた:【みんながばたばた防いでいましたら、だんだん粘土がすべって来て、なんだかすこうし 下へずれたようになりました。】 by『風の又三郎』 3118. ばたばた:【書記はみな、短い黒の繻子(しゅす)の服を着て、それに大へんみんなに尊敬されました から、何かの都合で書記をやめるものがあると、そこらの若い猫は、どれもどれも、みんな そのあとへ入りたがってばたばたしました。】 by『寓話 猫の事務所』 3119. ばたばた:【「ホラね、ざくろの実がばたばた落ちた。」】 by『風野又三郎』 3120. ばたばた:【みんながばたばた鉛筆を置いて先生の方を見始めますと、又講義をつづけました。】 by『茨海(ばらうみ)小学校』 3121. ばたばた:【クンねずみは非常にあわててばたばたして、急いで「エヘン、エヘン、エイ、エイ。」とや りましたがもういけませんでした。】 by『クンねずみ』 3122. ばたばた:【ホモイは足をばたばたして、「いいよ。もういいよ。だまっておいで。」と云いました。】 by『貝の火』 3123. ばたばた:【本当にその中にはかけすと鶯と紅雀とひわと四疋(ひき)入ってばたばたして居りました。】 by『貝の火』 3124. ばたばた:【署長が吊られて苦しがってばたばたしながら云った。】 by『税務署長の冒険』 3125. ばたばた:【将軍が馬を下りないでしきりにばたばたしてるのをわざと馬から下りないで手を振って みんなに何か命令してると考えた。】 by『三人兄弟の医者と北守将軍[韻文形]』 3126. ばたばた:【将軍はまた手をばたばたしたが、やっぱりからだがはなれない。】 by『北守将軍と三人兄弟の医者』 3127. ばたばた:【烏の大尉とただ二人、ばたばた羽をならし、たびたび顔を見合わせながら、青黒い夜 の空を、どこまでもどこまでものぼって行きました。】 by『烏の北斗七星』 3128. ばたばた:【そしてまるでよだかの咽喉をひっかいてばたばたしました。】 by『よだかの星』 3129. ばたばた:【山男はばたばた跳ね廻って、白い泡を沢山吐いて、死んでしまいました。】 by『種山ヶ原』 3130. ばたばた:【入口でばたばた雪を落して、それから例のあいまいな苦笑をしながら前に立つ。】 by『フランドン農学校の豚』 3131. ばたばた:【豚はばたばた暴れたがとうとう囲いの隅にある、二つの鉄の環に右側の、足を二本共 縛られた。】 by『フランドン農学校の豚』 3132. ばたばた:【するとかっこうはあわてて羽をばたばたしました。】 by『セロ弾きのゴーシュ』 3133. ばたばた:【野ねずみはばたばたしながら中のこどもに叫びました。】 by『セロ弾きのゴーシュ』 3134. バタバタ:【将軍はまた手をバタバタしたけれどもうどうしても下りられない。】 by『三人兄弟の医者と北守将軍[韻文形]』 3135. バタバタ:【かげろうはお茶をとろうとして出した手を空にあげて、バタバタもがきながら、「あわれ やむすめ、父親が、旅で果てたと聞いたなら」と哀れな声で歌い出しました。】 by『寓話 洞熊学校を卒業した三人』 3136. バタバタ:【鳥かごは、早速、「バタバタ云っちゃいかん。」と云いました。】 by『鳥箱先生とフウねずみ』 3137. バタバタ:【学生どもはみんな興奮して「ブラボオ。フゥフィーボー先生。ブラボオ。」と叫んでそれか らバタバタ、ノートを閉じました。】 by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 3138. バタバタ:【かげろうはお茶をとろうとして出した手を空にあげて、バタバタもがきながら、「あわれ やむすめ、父親が、旅で果てたときいたなら」と哀れな声で歌い出しました。】 by『蜘蛛となめくじと狸』 3139. ぱたぱた:【尤も私の席はその風の通り路からすこし外れていましたから格別涼しかったわけでも ありませんでしたがそれでも向うの書類やテーブルかけがぱたぱた云っているのを見るの は実際愉快なことでした。】 by『ポラーノの広場』 3140. ぱたぱた:【空が旗のようにぱたぱた光って翻(ひるが)えり、火花がパチパチパチッと燃えました。】 by『風の又三郎』 3141. ぱたぱた:【そして兄弟三人は、町のいちばん南にあたる、黄いろな崖のとっぱなへ、青い瓦の病 院を、三つならべて建てていて、てんでに白や朱の旗を、風にぱたぱた云わせていた。】 by『北守将軍と三人兄弟の医者』 3142. ぱたぱた:【西の山地から吹いて来たまだ少しつめたい風が私の見すぼらしい黄いろの上着をぱ たぱたかすめながら何べんも何べんも通って行きました。】 by『サガレンと八月』 3143. ぱたぱた:【『だって向うの三角旗や何かぱたぱた云ってます。』】 by『風野又三郎』 3144. ぱたぱた:【その間にはぱたぱたいう、太鼓の類(るい)の音もする。】 by『北守将軍と三人兄弟の医者』 3145. ぱたぱた:【空が旗のようにぱたぱた光って翻(ひるが)えり、火花がパチパチパチッと燃えました。】 by『種山ヶ原』 3146. パタパタ:【その間も、いかにも大烏を馬鹿にする様に、毒の鈎(かぎ)のついた尾をそちらにパタパ タ動かすのです。】 by『双子の星』 3147. ばたばたっ:【それからすべて鼻の大きなやつや口の大きなけだものが百疋(ぴき)ばかり一諸にば たばたっと落ちました。】 by『けだものの運動会』 3148. ばたばたばたばた:【「さっきまではばたばたばたばた云っていたけれども、もう今はおとなしく臼(う す)の上にとまっているよ。」】 by『二十六夜』 3149. ばたばたばたばた:【ホロタイタネリは、小屋の出口で、でまかせのうたをうたいながら、何か細か くむしったものを、ばたばたばたばた、棒で叩いて居りました。】 by『タネリはたしかにいちにち噛んでいたようだった』 3150. ばたばたばたばた:【烏はこれでは紫のぶちができないと思ってばたばたばたばたしましたがとん びは決してはなしませんでした。】 by『林の底』 3151. ばたばたばたばた:【ばたばたばたばたもがきながら、流れて参りました。】 by『貝の火』 3152. ばたばたばたばた:【ポー先生は黄いろな粉を、薬函から取り出して、ソン将軍の顔から肩へ、も ういっぱいにふりかけて、それから例のうちわをもって、ばたばたばたばた扇ぎ出す。】 by『北守将軍と三人兄弟の医者』 3153. バタバタバタバタ:【ネネムはあわててバタバタバタバタもがきました。】 by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 3154. バタバタバタバタ:【ひよどりは、そんなせまい、くらいところへ入れられたので、いやがってバタバ タバタバタしました。】 by『鳥箱先生とフウねずみ』 3155. パタパタパタパタ:【ネネムのすぐ前に三本の竿(さお)が立ってその上に細長い紐(ひも)のようなぼろ 切れが沢山結び付けられ、風にパタパタパタパタ鳴っていました。】 by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 3156. ばたり:【夜中になって大学士は、「うう寒い」と云いながら、ばたりとはね起きて見たら もうたきぎ が燃え尽きて ただのおきだけになっていた。】 by『茨海(ばらうみ)小学校』 3157. ばたり:【とうとうばたりと落ちました。】 by『けだものの運動会』 3158. ばたりばたり:【中にはまだ昼なのに電燈がついてたくさんの輪転器がばたりばたりとまわり、きれ で頭をしばったりランプシェードをかけたりした人たちが、何か歌うように読んだり数えたり しながらたくさん働いて居りました。】 by『銀河鉄道の夜』 3159. ばたりばたり:【ばたりばたり倒れてしまったことは全く無理もありません。】 by『カイロ団長』 3160. ばたりばたり:【草をばたりばたりと踏んで行きました。】 by『十力(じゅうりき)の金剛石(こんごうせき)』 3161. ばたん:【わたくしはばたんと戸をしめてファゼーロとミーロのあとに立ちました。】 by『ポラーノの広場』 3162. パタン:【「入口をパタンとしめるようなそんなことをするもんかね。わたしも人間にはもうこりこりして るんだから。」】 by『ツェねずみ』 3163. パタン:【カイロ団長は何だか変な顔をして口をパタンと閉じました。】 by『カイロ団長』 3164. ばたんばたん:【ばたんばたんという足踏みの音、怒号や嘲罵が烈しく起りました。】 by『ガドルフの百合』 3165. ぱちっ:【やがていきなり屈(かが)んでそれを取るやいなや、主人の前の台にぱちっと置いて、大き な声で叫びました。】 by『祭の晩』 3166. ぱちっ:【ぱちっ、雪童子(わらす)の革むちが鳴りました。】 by『水仙月の四日』 3167. ぱちっ:【梟(ふくろう)ははじめ私が返事をしだしたとき、こいつはうまく思う壺にはまったぞというよう に、眼をすばやくぱちっとしましたが、私が三毛と云いましたら、俄かに機嫌を悪くしました。】 by『林の底』 3168. パチッ:【「それはね、明らかにたがねのさきから出た火花だよ。パチッて云ったろう。そして熱かっ たろう。」】 by『楢(なら)ノ木大学士の野宿』 3169. パチッ:【大学士はみかげのかけらを 手にとりあげてつくづく見てパチッと向うの隅へ弾(はじ)く。】 by『楢(なら)ノ木大学士の野宿』 3170. パチッ:【穂吉はパチッと眼をひらきました。】 by『二十六夜』 3171. パチッ:【百姓は顔をまっ赤にして手をあげて革むちをパチッと鳴らしました。】 by『ポラーノの広場』 3172. パチッ:【助手が又一つパチッとやる。】 by『フランドン農学校の豚』 3173. パチッパチッ:【百姓はわたくしの顔の前でパチッパチッとはげしく鞭(むち)を鳴らしました。】 by『ポラーノの広場』 3174. ぱちぱち:【そしてしばらくそらを向いて、腹をこすってからちょっと眼をぱちぱちさせて「小しゃくな ことを言うまいぞ。」とふざけたように歌いながら又糸をはきました。】 by『蜘蛛となめくじと狸』 3175. ぱちぱち:【そこにはも一人正面に卓に書類を載せて鬚の立派な一人の警部らしい人がたったい まあくびをしたところだというふうに目をぱちぱちしながらこっちを見ていました。】 by『ポラーノの広場』 3176. ぱちぱち:【そして片っぱしからぱちぱち杉の下枝を払いはじめました。】 by『虔十(けんじゅう)公園林』 3177. ぱちぱち:【からだ中から赤や青の火花をそこら中へぱちぱち散らしてはげしく五六遍まわってとま りました。】 by『月夜のけだもの』 3178. ぱちぱち:【男は黄金(きん)色の眼をぱちぱちさせて、汗をふきふき云いました。】 by『祭の晩』 3179. ぱちぱち:【ところがアラムハラドのこう云ってしまうかしまわないうちにもう林がぱちぱち鳴りはじめ ました。】 by『学者アラムハラドの見た着物』 3180. ぱちぱち:【一郎が「ええ、かまいません。」と申しますと、やまねこはまだなにか言いたそうに、しば らくひげをひねって、眼をぱちぱちさせていましたが、とうとう決心したらしく言い出しました。】 by『どんぐりと山猫』 3181. ぱちぱち:【ところが画かきはもうすっかりよろこんで、手をぱちぱち叩いて、それからはねあがっ て言いました。】 by『かしわばやしの夜』 3182. ぱちぱち:【眼をぱちぱちさせてしばらくの間だまって居ました。】 by『シグナルとシグナレス』 3183. ぱちぱち:【「なかなかこいつはうるさいねえ。ぱちぱち顔へあたるんだ。」】 by『オツベルと象』 3184. ぱちぱち:【「それからその次に面白いのは北極光(オーロラ)だよ。ぱちぱち鳴るんだ、ほんとうに鳴 るんだよ。」】 by『風野又三郎』 3185. ぱちぱち:【そしてしばらくそらを向いて、腹をこすってからちょっと眼をぱちぱちさせて「小しゃくなこ とを言うまいぞ。」とふざけたように歌いながら又糸をはきました。】 by『寓話 洞熊学校を卒業した三人』 3186. ぱちぱち:【梟(ふくろう)はいかにもまぶしそうに、眼をぱちぱちして横を向いて居りましたが、とうとう 泣き出しそうになりました。】 by『林の底』 3187. ぱちぱち:【「誰にさ?」二疋(ひき)は眼をぱちぱちさせました。】 by『蛙のゴム靴』 3188. ぱちぱち:【猫はさあこれはもう一生一代の失敗をしたという風にあわてだして眼や額からぱちぱち 火花を出しました。】 by『セロ弾きのゴーシュ』 3189. ぱちぱち:【ホールではまだぱちぱち手が鳴っています。】 by『セロ弾きのゴーシュ』 3190. パチパチ:【穂吉は何か云おうとしたようでしたが、ただ眼がパチパチしたばかり、お母さんが代っ て答えました。】 by『二十六夜』 3191. パチパチ:【「ここは宿屋ですよ。」と蜘蛛が六つの眼を別々にパチパチさせて云いました。】 by『蜘蛛となめくじと狸』 3192. パチパチ:【みんなはパチパチ手を叩きました。】 by『ポラーノの広場』 3193. パチパチ:【みんなはパチパチ手を叩いてわらいました。】 by『ポラーノの広場』 3194. パチパチ:【楢の葉はパチパチ鳴り雫(しずく)の音もポタッポタッと聞えて来たのです。】 by『谷』 3195. パチパチ:【あまがえるは、みんなよろこんで、手をパチパチたたきました。】 by『カイロ団長』 3196. パチパチ:【雨の中の青い藪を見てはよろこんで目をパチパチさせ青ぞらをどこまでも翔(か)けて行 く鷹を見付けてははねあがって手をたたいてみんなに知らせました。】 by『虔十(けんじゅう)公園林』 3197. パチパチ:【一郎は、足もとでパチパチ塩のはぜるような、音をききました。】 by『どんぐりと山猫』 3198. パチパチ:【「王さまに申し上げなくてもようございますか。」と大臣の子が目をパチパチさせて心配 そうに申しました。】 by『十力(じゅうりき)の金剛石(こんごうせき)』 3199. パチパチ:【家来の二疋(ひき)の小猿も、一生けん命、眼をパチパチさせて、楢夫(ならお)を案内する ようにまごころを見せましたので、楢夫も一寸(ちょっと)行って見たくなりました。】 by『さるのこしかけ』 3200. パチパチ:【大烏は息もつかずに三分ばかり咽喉(のど)を鳴らして呑んでからやっと顔をあげて一寸 眼をパチパチ云わせてそれからブルルッと頭をふって水を払いました。】 by『双子の星』 3201. パチパチ:【二人のからだが空気の中にはいってからは雷のように鳴り赤い火花がパチパチあが り見ていてさえめまいがする位でした。】 by『双子の星』 3202. パチパチ:【狐の子が尤(もっと)もらしくからだを曲げて眼をパチパチしながら林の奥を手で教えまし た。】 by『雪渡り』 3203. パチパチ:【狐の生徒は悦(よろこ)んで手をパチパチ叩きました。】 by『雪渡り』 3204. パチパチ:【眼をパチパチさせていました。】 by『シグナルとシグナレス』 3205. パチパチ:【『僕それを向うの雑誌で見たんです、ね、あの倉庫のやつめ、おかしなやつですね。い きなり僕たちの話してるところへ口を出して、引き受けたの何のって云うんですもの、あいつ はずいぶん太ってますね、今日も眼をパチパチやらかしてますよ。』】 by『シグナルとシグナレス』 3206. パチパチ:【草がからだを曲げて、パチパチ云ったり、さらさら鳴ったりしました。】 by『風の又三郎』 3207. パチパチ:【又三郎は少し眼をパチパチさせて気の毒そうに云いました。】 by『風の又三郎』 3208. パチパチ:【ところが何せ、器械はひどく廻っていて、籾は夕立か霧のように、パチパチ象にあたる のだ。】 by『オツベルと象』 3209. パチパチ:【かま猫は拾ってやろうかやるまいか、この前のこともありますので、しばらくためらって 眼をパチパチさせて居ましたが、とうとう見るに見兼ねて、立ちあがりました。】 by『寓話 猫の事務所』 3210. パチパチ:【「僕の前に行ったやつがいたずらして、その兄弟の眼を横の方からひどく圧しつけて、 とうとうパチパチ火花が発(た)ったように思わせたんだ。」】 by『風野又三郎』 3211. パチパチ:【又三郎は少し眼をパチパチさせて気の毒そうに云いましたけれども耕一の怒りは仲々 解けませんでした。】 by『風野又三郎』 3212. パチパチ:【「ここは宿屋ですよ。」と蜘蛛が六つの眼をパチパチさせて云った。】 by『寓話 洞熊学校を卒業した三人』 3213. パチパチ:【すると森の奥の方で何かパチパチ音がしました。】 by『狼(おいの)森と笊(ざる)森、盗(ぬすと)森』 3214. パチパチ:【ぶるぶるふるえて眼をパチパチさせて、黙りこんでしまいました。】 by『クンねずみ』 3215. パチパチ:【狐がいかにもよくのみこんだというように目をパチパチさせて云いました。】 by『貝の火』 3216. パチパチ:【ルラ蛙は、小さな目をパチパチさせました。】 by『蛙のゴム靴』 3217. パチパチ:【草がからだを曲げて、パチパチ云ったり、さらさら鳴ったりしました。】 by『種山ヶ原』 3218. パチパチ:【平太はだまって眼をパチパチさせながらトランクを渡しました。】 by『革トランク』 3219. ぱちぱちっ:【するとじいさんの眼だまから、虎のように青い火花がぱちぱちっとでたとおもうと、恭 一はからだがびりりっとしてあぶなくうしろへ倒れそうになりました。】 by『月夜のでんしんばしら』 3220. ぱちぱちっ:【にわかにその男が、眼をぱちぱちっとして、それから急いで向うを向いて木戸口の方 に出ました。】 by『祭の晩』 3221. パチパチパチッ:【火花がパチパチパチッと燃えました。】 by『風の又三郎』 3222. パチパチパチッ:【と思うと、パチパチパチッと烈しい音がして見る見るまるで煙のように砕けました。】 by『貝の火』 3223. パチパチパチッ:【火花がパチパチパチッと燃えました。】 by『種山ヶ原』 3224. パチパチパチッ:【すると猫はしばらく首をまげて聞いていましたがいきなりパチパチパチッと眼をし たかと思うとぱっと扉の方へ飛びのきました。】 by『セロ弾きのゴーシュ』 3225. パチパチパチパチ:【騎兵の演習らしいパチパチパチパチ塩のはぜるような鉄砲の音が聞えました。】 by『土神ときつね』 3226. パチパチパチパチ:【本線シグナルつきの電信ばしらは、物を云おうとしたのでしたがもうあんまり気 が立ってしまってパチパチパチパチ鳴るだけでした。】 by『シグナルとシグナレス』 3227. パチパチパチパチ:【まったく籾は、パチパチパチパチ歯にあたり、またまっ白な頭や首にぶっつか る。】 by『オツベルと象』 3228. パチパチパチパチ:【「パチパチパチパチやっている。」】 by『チュウリップの幻術』 3229. ばちゃばちゃ:【小十郎が谷をばちゃばちゃ渉(わた)って一つの岩にのぼったらいきなりすぐ前の木に 大きな熊が猫のようにせなかを円くしてよじ登っているのを見た。】 by『なめとこ山の熊』 3230. ばちゃばちゃ:【タイチは髪をばちゃばちゃにして口をびくびくまげながら前からはひっぱられうしろか らは押されてもう扉の外へ出そうになりました。】 by『氷河鼠の毛皮』 3231. ばちゃばちゃ:【馬の蹄(ひづめ)の底の砂利をふむ音と水のばちゃばちゃはねる音とが遠くの遠くの夢 の中からでも来るように、こっち岸の水の音を越えてやって来ました。】 by『イギリス海岸』 3232. ぱちゃぱちゃ:【二人はその香水を、頭へぱちゃぱちゃ振りかけました。】 by『注文の多い料理店』 3233. ぱちゃぱちゃ:【大よろこびで髪をぱちゃぱちゃやりながら野はらを飛んであるきながら春が来た、春 が来たをうたっているよ。】 by『イーハトーボ農学校の春』 3234. ぱちゃぱちゃ:【その気の毒なそらか、すきとおる風か、それともうしろの畑のへりに立って、玉蜀黍 (とうもろこし)のような赤髪を、ぱちゃぱちゃした小さなはだしの子どもか誰か、とにかく斯(こ)う歌 っています。】 by『葡萄水』 3235. ぱちゃぱちゃ:【それから洋傘直しは缶の水をぱちゃぱちゃこぼしながら戻って来ます。】 by『チュウリップの幻術』 3236. パチャパチャ:【大きな木鉢へ葡萄のつぶをパチャパチャむしっています。】 by『葡萄水』 3237. パチャパチャパチャパチャ:【パチャパチャパチャパチャ。】 by『蛙のゴム靴』 3238. バチャン:【ただ下の北上川の淵で、鱒か何かのはねる音が、バチャンと聞えただけでした。】 by『二十六夜』 3239. バチャン:【慶次郎は、いかにもその鷹やなにかが楊(やなぎ)の木に嘴(くちばし)を引っぱられて、逆(さか さ)になって木の中に吸い込まれるのを見たいらしく、上の方ばかり向いて歩きましたし、私も やはりその通りでしたから、二人はたびたび石につまづいて、倒れそうになったり又いきなり バチャンと川原の中のたまり水にふみ込んだりもしました。】 by『鳥をとるやなぎ』 3240. バチャン:【慶次郎はそれを両手で起して、川へバチャンと投げました。】 by『鳥をとるやなぎ』 3241. パチャン:【耕平の子は、葡萄の房を振りまわしたり、パチャンと投げたりするだけです。】 by『葡萄水』 3242. ばちん:【「狐だの熊だの取りに来ると、枝にあたってばちんとはねかえって殺すようにしかけたりし ているそうだ。」】 by『祭の晩』 3243. パチン:【「まるいものや、まるいようなものは、みんな卵のように、パチンと割ってしまうそうだよ。」】 by『気のいい火山弾』 3244. パチン:【巨礫(きょれき)がごろごろしている。一つ欠いて見せるかな。うまくいった。パチンといった。】 by『台川(だいかわ)』 3245. パチン:【「俺が今お前の耳をつかんで止めてやらなかったらお前は今ごろは頭がパチンとはじけて いたろう。」】 by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 3246. ぱちん:【二人はめがねをはずしたり、カフスボタンをとったり、みんな金庫の中に入れて、ぱちんと 錠(じょう)をかけました。】 by『注文の多い料理店』 3247. ぱちん:【狸の子は大へんあわてて譜や棒きれをせなかへしょってゴムテープでぱちんととめておじ ぎを二つ三つすると急いで外へ出て行ってしまいました。】 by『セロ弾きのゴーシュ』 3248. パチンパチン:【クラレの茎がパチンパチンと折れ、みんなの影法師はまるで戦のように乱れて動き ました。】 by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 3249. はっ:【ジョバンニは、はっと思って涙をはらってそっちをふり向きました。】 by『銀河鉄道の夜』 3250. はっ:【ジョバンニははっと思って涙をはらってそっちをふり向きました。】 by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』 3251. はっ:【仔牛ははっとして頸をちぢめながら、なあに僕は一向家の中へなんど入りたくないんだが、と 思いました。】 by『黒ぶどう』 3252. はっ:【そこで私ははっと気がつきました。】 by『ビジテリアン大祭』 3253. はっ:【けれども又すぐ向うの樺の木の立っている高みの方を見るとはっと顔色を変えて棒立ちにな りました。】 by『土神ときつね』 3254. はっ:【樺の木ははっと顔いろを変えて日光に青くすきとおりせわしくせわしくふるえました。】 by『土神ときつね』 3255. はっ:【百姓どもははっとして、息を殺して象を見た。】 by『オツベルと象』 3256. はっ:【ゴーシュははっとしました。】 by『セロ弾きのゴーシュ』 3257. ばっ:【ジョバンニは、ばっと胸がつめたくなり、そこら中きぃんと鳴るように思いました。】 by『銀河鉄道の夜』 3258. ばっ:【ジョバンニは、ばっと胸がつめたくなり、そこら中きぃんと鳴るように思いました。】 by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』 3259. ばっ:【もう土神はうしろからばっと飛びかかっていました。】 by『土神ときつね』 3260. ばっ:【署長はばっと立ちあがった。】 by『税務署長の冒険』 3261. ばっ:【またかっこうがばっとぶっつかって下へ落ちました。】 by『セロ弾きのゴーシュ』 3262. ばっ:【ゴーシュは思わず足を上げて窓をばっとけりました。】 by『セロ弾きのゴーシュ』 3263. ぱっ:【木がいっぱい生えているから谷を遡(のぼ)っているとまるで青黒いトンネルの中を行くようで時 にはぱっと緑と黄金(きん)いろに明るくなることもあればそこら中が花が咲いたように日光が 落ちていることもある。】 by『なめとこ山の熊』 3264. ぱっ:【するとどこかで、ふしぎな声が、銀河ステーション、銀河ステーションと云う声がしたと思うとい きなり眼の前が、ぱっと明るくなって、まるで億万の蛍烏賊(ほたるいか)の火を一ぺんに化石さ せて、そら中に沈めたという工合、またダイアモンド会社で、ねだんがやすくならないために、 わざと穫(と)れないふりをして、かくして置いた金剛石を、誰かがいきなりひっくりかえして、ば ら撒いたという風に、眼の前がさあっと明るくなって、ジョバンニは、思わず何べんも眼を擦(こ す)ってしまいました。】 by『銀河鉄道の夜』 3265. ぱっ:【すると子どもは顔をぱっと熱(ほて)らせましたがまたあたりまえになって 「だめだ、磁石じゃ探 せないから。」とぼんやり云いました。】 by『ポラーノの広場』 3266. ぱっ:【月がうろこ雲からぱっと出て、あたりはにわかに明るくなりました。】 by『月夜のでんしんばしら』 3267. ぱっ:【「あぶない。」と恭一がとめようとしたとき、客車の窓がぱっと明るくなって、一人の小さな子が 手をあげて、「あかるくなった、わあい。」と叫んで行きました。】 by『月夜のでんしんばしら』 3268. ぱっ:【にわかにぱっと明るくなって、眼がちくっとしました。】 by『どんぐりと山猫』 3269. ぱっ:【たちまち冷たい雨と風とが、ぱっとガドルフの顔をうちました。】 by『ガドルフの百合』 3270. ぱっ:【そして二人が又そのマントに取りつきますと紫色の光が一遍ぱっとひらめいて童子たちはも う自分のお宮の前に居ました。】 by『双子の星』 3271. ぱっ:【いきなり眼の前が、ぱっと明るくなって、まるで億万の蛍烏賊(ほたるいか)の火を一ぺんに化石 させて、そら中に沈めたという工合、またダイアモンド会社で、ねだんがやすくならないため に、わざと穫(と)れないふりをして、かくして置いた金剛石を、誰かがいきなりひっくりかえし て、ばら撒いたという風に、眼の前がさあっと明るくなって、ジョバンニは、思わず何べんも 眼を擦(こす)ってしまいました。】 by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』 3272. ぱっ:【すすきがなくなったために、向うの野原から、ぱっとあかりが射(さ)して来ました。】 by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』 3273. ぱっ:【月のあかりがぱっと青くなりました。】 by『かしわばやしの夜』 3274. ぱっ:【雪がぱっとつめたいしろけむりをあげますと、一郎は少し立ちどまるようにし楢夫は小刻み に走って兄に追いすがりました。】 by『ひかりの素足』 3275. ぱっ:【ぱっと鞭が鳴ってその子は声もなく倒れてもだえました。】 by『ひかりの素足』 3276. ぱっ:【その時教室に、ぱっと電燈がつきました。】 by『グスコーブドリの伝記』 3277. ぱっ:【まっ黒なけむりがぱっと立ったと思うとまっすぐに天にのぼって行って、おかしなきのこの形 になり、その足もとから黄金(きん)色の溶岩がきらきら流れ出して、見るまにずうっと扇形に ひろがりながら海へ入りました。】 by『グスコーブドリの伝記』 3278. ぱっ:【土神はそれを見るとよろこんでぱっと顔を熱(ほて)らせました。】 by『土神ときつね』 3279. ぱっ:【間もなく向うの山脈の頂に、ぱっと白いけむりのようなものが立ったとおもうと、もう西の方は、 すっかり灰いろに暗くなりました。】 by『水仙月の四日』 3280. ぱっ:【シグナルシグナレスはぱっと桃色に映(は)えました。】 by『シグナルとシグナレス』 3281. ぱっ:【陽(ひ)がぱっと明るくなり、兄さんがそっちの草の中から笑って出て来ました。】 by『風の又三郎』 3282. ぱっ:【「するとそれがぱっと青白い火になって燃えあがったよ。」】 by『畑のへり』 3283. ぱっ:【傘はぱっと開きあぶなく吹き飛ばされそうになりました。】 by『風野又三郎』 3284. ぱっ:【「ガラスのマントがぱっと曇ったり又さっと消えたり何べんも何べんもするんだよ。」】 by『風野又三郎』 3285. ぱっ:【生徒の狐たちはみんなぱっと立ちあがりました。】 by『茨海(ばらうみ)小学校』 3286. ぱっ:【俄かにぱっと暗くなり、そこらの苔はぐらぐらゆれ、蟻の歩哨は夢中で頭をかかえました。】 by『朝に就ての童話的構図』 3287. ぱっ:【艦隊長烏の大尉が、まっさきにぱっと雪を叩(たた)きつけて飛びあがりました。】 by『烏の北斗七星』 3288. ぱっ:【陽がぱっと明るくなり、兄さんがそっちの草の中から笑って出て来ました。】 by『種山ヶ原』 3289. ぱっ:【と思うと俄かにぱっとあたりが黄金に変りました。】 by『マグノリアの木』 3290. ぱっ:【楽長がまた手をぱっと拍(う)ちました。】 by『セロ弾きのゴーシュ』 3291. ぱっ:【ぱっと扉の方へ飛びのきました。】 by『セロ弾きのゴーシュ』 3292. ぱっ:【あらん限りの力をこめた風でぱっと飛びたちました。】 by『セロ弾きのゴーシュ』 3293. ぱっ:【金星音楽団の人たちは町の公会堂のホールの裏にある控室へみんなぱっと顔をほてらして めいめい楽器をもって、ぞろぞろホールの舞台から引きあげて来ました。】 by『セロ弾きのゴーシュ』 3294. ぱっ:【廻りの五疋(ひき)も一ぺんにぱっと四方へちらけようとしましたが、はじめの鹿が、ぴたりととま りましたのでやっと安心して、のそのそ戻ってその鹿の前に集まりました。】 by『鹿(しし)踊りのはじまり』 3295. パッ:【「そしたら急にパッと明るくなって僕たちは空へ飛びあがりましたねえ。」】 by『楢(なら)ノ木大学士の野宿』 3296. パッ:【にわかにパッと明るくなり、日光の黄金(きん)は夢のように水の中に降って来ました。】 by『やまなし』 3297. パッ:【小猿は三疋(びき)、中にはいってしまい、それと一緒に栗の木の中に、電燈がパッと点きまし た。】 by『さるのこしかけ』 3298. パッ:【突然眼の前がパッと青白くなりました。】 by『さるのこしかけ』 3299. パッ:【とうとう大烏は、我慢し兼ねて羽をパッと開いて叫びました。】 by『双子の星』 3300. パッ:【その時向うから銀色の光がパッと射して小さな海蛇がやって来ます。】 by『双子の星』 3301. パッ:【その時教室にパッと電燈がつきました。】 by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 3302. パッ:【パッと赤い火に燃えあがって消えてしまいました。】 by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 3303. パッ:【その冴(す)みきったよく磨かれた青ぞらで、まっ白なけむりがパッとたち、それから黄いろな長 いけむりがうねうね下って来ました。】 by『ビジテリアン大祭』 3304. パッ:【まっ青なそらで、白いけむりがパッと開き、それからトントンと音が聞えました。】 by『ビジテリアン大祭』 3305. パッ:【顔をあげて見ますと入り口がパッとあいて向うの山の雪がつんつんと白くかがやきお父さんが まっ黒に見えながら入って来たのでした。】 by『ひかりの素足』 3306. パッ:【にわかにそのいただきにパッとけむりか霧のような白いぼんやりしたものがあらわれました。】 by『ひかりの素足』 3307. パッ:【さむらいは銀扇をパッと開いて感服しましたが、六平は余りの重さに返事も何も出来ません でした。】 by『とっこべとら子』 3308. パッ:【それはまるで赤や緑や青や様々の火が烈しく戦争をして、地雷火をかけたり、のろしを上げ たり、又いなずまが閃(ひらめ)いたり、光の血が流れたり、そうかと思うと水色の焔(ほのお)が玉 の全体をパッと占領して、今度はひなげしの花や、黄色のチュウリップ、薔薇やほたるかず らなどが、一面風にゆらいだりしているように見えるのです。】 by『貝の火』 3309. ばっ、ふゅう:【「ばっ、ふゅう」馬は塀を超えサラバアユウ先生のけしの花壇をめちゃくちゃに踏み つけながら立っていた。】 by『三人兄弟の医者と北守将軍[韻文形]』 3310. はっきり:【虹はかすかにわらったようでしたが、もうよほどうすくなって、はっきりわかりませんでし た。】 by『めくらぶどうと虹』 3311. はっきり:【その中には薄く酸化鉄が沈殿してあたりの岩から実にはっきりしていました。】 by『イギリス海岸』 3312. はっきり:【所々上の岩のために かくれているが足裏の 皺(しわ)まではっきりわかるのだ。】 by『楢(なら)ノ木大学士の野宿』 3313. はっきり:【眼のまわりの赤い隈(くま)もはっきり見えました。】 by『二十六夜』 3314. はっきり:【「その辺へかくして置いてあとで我われがとったということにしてお嬢さんにでも上げれば いいじゃないか。その方が安全だよ。」というのがはっきり聞えました。】 by『二人の役人』 3315. はっきり:【ジョバンニは勢いよく立ちあがりましたが、立って見るともうはっきりとそれを答えることが できないのでした。】 by『銀河鉄道の夜』 3316. はっきり:【兄さんの蟹ははっきりとその青いもののさきがコンパスのように黒く尖(とが)っているのも 見ました。】 by『やまなし』 3317. はっきり:【「そんなにはっきり書いてあるかねえ。」】 by『ポラーノの広場』 3318. はっきり:【ここからこんなにはっきり見えるとは思わなかったぞ。】 by『台川(だいかわ)』 3319. はっきり:【うぐいすならば春にはっきり啼(な)く。】 by『学者アラムハラドの見た着物』 3320. はっきり:【そしてガドルフは自分の熱(ほて)って痛む頭の奥の、青黝(あおぐろ)い斜面の上に、すこしも 動かずかがやいて立つ、もう一むれの貝細工の百合を、もっとはっきり見て居りました。】 by『ガドルフの百合』 3321. はっきり:【此の泉は霽(は)れた晩には、下からはっきり見えます。】 by『双子の星』 3322. はっきり:【長くぼんやり、うしろへ引いていたジョバンニの影ぼうしは、だんだん濃く黒くはっきりなっ て、足をあげたり手を振ったり、ジョバンニの横の方へまわって来るのでした。】 by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』 3323. はっきり:【「それから小舎(こや)に帰って寝ましたがね、いい晩なんです、すっかり晴れて庚申さんな ども実にはっきり見えてるんです。」】 by『化物丁場(ばけものちょうば)』 3324. はっきり:【普通中学校などに備え付けてある顕微鏡は、拡大度が六百倍乃至八百倍位迄ですか ら、蝶の翅の鱗片や馬鈴薯の澱粉粒などは実にはっきり見えますが、割合に小さな細菌な どはよくわかりません。】 by『手紙』 3325. はっきり:【空まではっきり青くなり、草の下の小さな苔まではっきり見えるように思いました。】 by『よく利く薬とえらい薬』 3326. はっきり:【その影は実にはっきりと水面に落ちたのです。】 by『ひかりの素足』 3327. はっきり:【ブドリの主人の苗は大きくなってまるで黒いくらいなのに、となりの沼ばたけはぼんやりし たうすい緑いろでしたから、遠くから見ても、二人の沼ばたけははっきり堺まで見わかりまし た。】 by『グスコーブドリの伝記』 3328. はっきり:【若い木だまにはそのうすむらさきの立派な花はふらふらうすぐろくひらめくだけではっきり 見えませんでした。】 by『若い木霊(こだま)』 3329. はっきり:【そのうちとうとうはっきり自分が樺の木のとこへ行こうとしているのだということに気が付き ました。】 by『土神ときつね』 3330. はっきり:【「サイクルホールの話、お前たちは聴きたくないかい。聴きたくないなら早くはっきりそう云 ったらいいじゃないか。僕行っちまうから。」】 by『風野又三郎』 3331. はっきり:【はっきりして来たり、又俄かに遠くなったりしました。】 by『茨海(ばらうみ)小学校』 3332. はっきり:【とにかくべむべろという語(ことば)のひびきの中にあの柳の花芽の銀びろうどのこころもち、 なめらかな春のはじめの光の工合(ぐあい)が実にはっきり出ているように、うずのしゅげという ときはあのキンポウゲ科のおきなぐさの黒繻子(くろじゅす)の花びら、青じろいやはり銀びろうど の刻みのある葉、それから六月のつやつや光る冠毛がみなはっきりと眼にうかびます。】 by『おきなぐさ』 3333. はっきり:【眼も話す間ははっきり大きく開いています、又木の陰の青ぐろいとこなどで、尤(もっと)もら しく肥った首をまげたりなんかするとこは、いかにもこころもまっすぐらしく、誰も一ぺんは欺 されそうです。】 by『林の底』 3334. はっきり:【「みんなの行った方から、あのいい音がいよいよはっきり聞えて来た。」】 by『黄いろのトマト』 3335. はっきり:【みちは谷に沿った細いきれいな台地を進んで行ったがまだ荷馬車のわだちははっきり切 り込んでいた。】 by『税務署長の冒険』 3336. はっきり:【「おお将軍 将軍」と歓呼するのをはっきり聞いた。】 by『三人兄弟の医者と北守将軍[韻文形]』 3337. はっきり:【それからしばらくたってよだかははっきりまなこをひらきました。】 by『よだかの星』 3338. はっきり:【どこからかこんな声がはっきり聞えて来ました。】 by『マグノリアの木』 3339. はっきり:【「そうかい。それはいいね、ところで実は今日はお前と、内々相談に来たのだがね、どう だ頭ははっきりかい。」】 by『フランドン農学校の豚』 3340. はっきり:【なぜ修身がほんとうにわれわれのしなければならないと信ずることを教えるものなら、ど んな質問でも出さしてはっきりそれをほんとうかうそか示さないのだろう。】 by『或る農学生の日誌』 3341. はっきり:【いくつもの小流れや石原を越えて、山脈のかたちも大きくはっきりなり、山の木も一本一 本、すぎごけのように見わけられるところまで来たときは、太陽はもうよほど西に外(そ)れて、 十本ばかりの青いはんのきの木立の上に、少し青ざめてぎらぎら光ってかかりました。】 by『鹿(しし)踊りのはじまり』 3342. ばったり:【そして草に足をからまれてばったり倒れました。】 by『さるのこしかけ』 3343. ばったり:【ブドリは、泣いてどなって森のはずれまで追いかけて行きましたが、とうとう疲れてばった り倒れてしまいました。】 by『グスコーブドリの伝記』 3344. ばったり:【息がつづかなくなってばったり倒れたところは三つ森山の麓(ふもと)でした。】 by『土神ときつね』 3345. ばったり:【私はにが笑いをしながら起きあがって又走りました。又ばったりと倒れました。】 by『茨海(ばらうみ)小学校』 3346. ばったり:【何か大きな重いものが、遠くの空からばったりかぶさったように思われましたのです。】 by『雁(かり)の童子』 3347. バッタリ:【「私はもう疲れて死にそうです。蠍さん。もっと元気を出して早く帰って行って下さい。」と云 いながらとうとうバッタリ倒れてしまいました。】 by『双子の星』 3348. バッタリ:【と云いながら、そのままバッタリ倒れてしまいました。】 by『貝の火』 3349. ぱっちり:【にわかに男の子がぱっちり眼をあいて云いました。】 by『銀河鉄道の夜』 3350. ぱっちり:【にわかに男の子がぱっちり眼をあいて云いました。】 by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』 3351. ぱっちり:【眼をぱっちりとあいたときは、もう何もかもわかっていた。】 by『オツベルと象』 3352. パッパッ:【見る見るさっきのけむりの網は、美しい桃いろや青や紫に、パッパッと眼もさめるように かがやきながら、点(つ)いたり消えたりしました。】 by『グスコーブドリの伝記』 3353. ぱっぱっ:【村長やみんなが立って留めようとしたときそこはもう商売で署長と白鳥属とはまるで忍術 のように座敷から姿を消し台所にあった靴をつまんだと思うともう二人の自転車は暗い田圃 みちをときどき懐中電燈をぱっぱっとさせて一目散にハーナムキヤの町の方へ走っていた のです。】 by『税務署長の冒険』 3354. ハッハッハ:【うしろでハッハッハと笑うような声もしたのです。】 by『谷』 3355. ハッハッハ:【「ハッハッハ。とっこべとらこだらおれの方で取って食ってやるべ」】 by『とっこべとら子』 3356. ばやばや:【(第一おら、下座だちゅうはずぁあんまい、ふん、お椀のふぢぁ欠げでる、油煙はばやば や、さがなの眼玉は白くてぎろぎろ、誰(だ)っても盃(さかずき)よごさないえい糞面白ぐもなぃ)と うとう小吉がぷっと座を立ちました。】 by『とっこべとら子』 3357. バラコック、バララゲ、ボラン、ボラン、ボラン:【「バラコック、バララゲ、ボラン、ボラン、ボラン。」と変 な歌を高く歌いながら、幕の中に引っ込んで行きました。】 by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 3358. バラッ:【草がバラッと一度に雫を払いました。】 by『風の又三郎』 3359. バラッ:【草がバラッと一度に雫を払いました。】 by『種山ヶ原』 3360. バラッバラッ:【「うん、いいだろう。」も一人が答えたと思うとバラッバラッと音がしました。】 by『二人の役人』 3361. ばらっばらっ:【それからばらっばらっと栗の実が栗の木の幹にぶっつかったりはね落ちたりする音 がしばらくしました。】 by『二人の役人』 3362. はらはら:【見物のものはみんなはらはらしていました。】 by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 3363. ばらばら:【そっちの方から、もずが、まるで音譜をばらばらにしてふりまいたように飛んで来て、み んな一度に、銀のすすきの穂にとまりました。】 by『めくらぶどうと虹』 3364. ばらばら:【一まわり踊りがすむとみんなはばらばらになってコップをとりました。】 by『ポラーノの広場』 3365. ばらばら:【「おい、ツェねずみ。お前んとこの戸棚の穴から、金平糖がばらばらこぼれているぜ。早 く行ってひろいな。」】 by『ツェねずみ』 3366. ばらばら:【栗の木はばらばらと実をおとしました。】 by『どんぐりと山猫』 3367. ばらばら:【「そしてあたしたちもみんなばらばらにわかれてしまうんでしょう。」】 by『いちょうの実』 3368. ばらばら:【「頭と胴と尾とばらばらになって海へ落ちて海鼠(なまこ)にでもなるだろうよ。」】 by『双子の星』 3369. ばらばら:【見るとあの大きな青白い光りのほうきぼしはばらばらにわかれてしまって頭も尾も胴も別 々にきちがいのような凄い声をあげガリガリ光ってまっ黒な海の中に落ちて行きます。】 by『双子の星』 3370. ばらばら:【マミミはまるで頭から足から火がついたようにはねあがって舞台から飛び下りようとしま したら、黒い助手のばけものどもが麦をなげるのをやめてばらばら走って来てしっかりと押 えました。】 by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 3371. ばらばら:【「僕たちばらばらになろうたってどこかのたまり水の上に落ちようたってお日さんちゃんと 見ていらっしゃるんですよ。」】 by『おきなぐさ』 3372. ばらばら:【「豆つぶくらいある石ころをばらばら吹きあげて、たたきつけてやったんだ。」】 by『風野又三郎』 3373. ばらばら:【「その時は僕はもうまわるのをやめて、少し下に降りて見ていたがね、さっきの水の中に いた鮒やなまずが、ばらばらと往来や屋根に降っていたんだ。」】 by『風野又三郎』 3374. ばらばら:【みんなはばらばら丘をおりました。】 by『風野又三郎』 3375. ばらばら:【子供らが叫んでばらばら走って来て童子に詫(わ)びたり慰めたりいたしました。】 by『雁(かり)の童子』 3376. ばらばら:【そっちの方から、もずが、まるで音譜をばらばらにしてふりまいたように飛んで来て、み んな一度に、銀のすすきの穂にとまる。】 by『マリヴロンと少女』 3377. ばらばら:【鹿はそれからみんなばらばらになって、四方から栃のだんごを囲んで集まりました。】 by『鹿踊りのはじまり』 3378. ぱらぱら:【「ではそのわしがこの紙をひとつぱらぱらめくるからみんないっしょにこう云いなさい。】 by『ひのきとひなげし』 3379. バラバラ:【小猿が、バラバラ、その辺から出て来て、草原一杯もちゃもちゃはせ廻り、間もなく四つ の長い列をつくりました。】 by『さるのこしかけ』 3380. バラバラ:【風が吹いて草の露がバラバラとこぼれます。】 by『貝の火』 3381. バラバラバラバラ:【バラバラバラバラ真珠の雨は見物の頭に落ちて来ました。】 by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 3382. パラパラパラパラ:【雨があられに変ってパラパラパラパラやって来たのです。】 by『十力(じゅうりき)の金剛石(こんごうせき)』 3383. ぱらぱらぱらぱら:【この時サンムトリの煙は、崩れるようにそらいっぱいひろがって来ましたが、忽 (たちま)ちそらはまっ暗になって、熱いこいしがぱらぱらぱらぱら降ってきました。】 by『グスコーブドリの伝記』 3384. ぱらぱらぱらぱら:【「では」ぱらぱらぱらぱら、】 by『ひのきとひなげし』 3385. ぱらぱらぱらぱらったたあ:【「あられぱらぱらぱらぱらったたあ」】 by『かしわばやしの夜』 3386. パラリ:【その時丁度風が来ましたのでうめばちそうはからだを少し曲げてパラリとダイアモンドの露 をこぼしました。】 by『十力(じゅうりき)の金剛石(こんごうせき)』 3387. バラリバラリ:【「みんなで火口のふちの三十三の石ぼとけにね、バラリバラリとお米を投げつけて ね、もうみんな早く頂上へ行こうと競争なんだ。」】 by『風野又三郎』 3388. バランチャン:【からだがまっ二つに分れ、バランチャンと床に倒れてしまいました。】 by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 3389. ぱらんぱらんぱらん:【「くるみはみどりの天狗のおうぎ、風にふかれて、ぱらんぱらんぱらん」】 by『かしわばやしの夜』 3390. ばりばり:【「ばりばり骨まで噛じられたとは本当に人ごととも思われんなあ。」】 by『畑のへり』 3391. ばりばり:【「もう一足でおまえたちみんな頭をばりばり食われるとこだった。」】 by『ひのきとひなげし』 3392. バリバリ:【一郎は自分の足があんまり痛くてバリバリ白く燃えてるようなのをこらえて云いました。】 by『ひかりの素足』 3393. パリパリ:【間もなくパリパリ呼子(よびこ)が鳴り汽缶車は一つポーとほえて、汽車は一目散に飛び出 しました。】 by『氷河鼠の毛皮』 3394. パリパリ:【「ふん、いい匂いだなあ。うまいぞ、うまいぞ、鈴蘭なんかまるでパリパリだ。」】 by『貝の火』 3395. ばりばりばり:【それはそのお月さまの船の尖った右のへさきから、まるで花火のように美しい紫い ろのけむりのようなものが、ばりばりばりと噴き出たからです。】 by『二十六夜』 3396. バリバリバリッ:【と思うと急にバリバリバリッと烈しい音がして竜巻は水と一所に矢のように高く高く はせのぼりました。】 by『双子の星』 3397. パリパリパリパリ:【「それでもその小さな子は空が紫色がかった白光をしてパリパリパリパリと燃え て行くように思ったんだ。」】 by『風野又三郎』 3398. はんぐはぐ(パクパク):【「おう、はんぐはぐ(パクパク)。」】 by『鹿(しし)踊りのはじまり』 |
3399. ピー:【停車場の方で、鋭い笛がピーと鳴りました。】 by『めくらぶどうと虹』 3400. ピー:【その時ピーと笛が鳴りました。】 by『雪渡り』 3401. ピー:【すると頭の上で鳥がピーとなきました。】 by『みじかい木ペン』 3402. ピー:【停車場の方で、鋭い笛がピーと鳴り、もずはみな、一ぺんに飛び立って、気違いになったば らばらの楽譜のように、やかましく鳴きながら、東の方へ飛んで行く。】 by『マリヴロンと少女』 3403. ヒィウ:【にわかに空の方でヒィウと鳴って風が来ました。】 by『ひかりの素足』 3404. ピーッ:【「僕はその平地をめがけてピーッと飛んで行った。」】 by『風野又三郎』 3405. ピーッ:【「そのかわりほんとうに一生けん命かけてる最中に気象台へ通りかかるときはうれしいね え、風力計をまるでのぼせるくらいにまわしてピーッとかけぬけるだろう、胸もすっとなるん だ。」】 by『風野又三郎』 3406. ピートリリ、ピートリリ:【「ピートリリ、ピートリリ。」と鳴いて、その星あかりの下を、まなづるの黒い影 がかけて行きました。】 by『まなづるとダァリヤ』 3407. ひいひい:【「あの萱(かや)原の中に落ちてひいひい泣いていたのでございます。」】 by『二十六夜』 3408. ぴいぴい:【「北風ぴいぴい風三郎、西風どうどう又三郎」】 by『雪渡り』 3409. ぴーぴー:【滝がぴーぴー答えました。】 by『どんぐりと山猫』 3410. ぴいぴい、かんこかんこ:【「北風ぴいぴい、かんこかんこ、西風どうどう、どっこどっこ。」】 by『雪渡り』 3411. ピーピーピピーピ、ピーピーピ:【グレッシャムの町の北の方から「ピーピーピピーピ、ピーピーピ」大 へんあわれな たくさんのチャルメラの音が聞こえて来た。】 by『三人兄弟の医者と北守将軍[韻文形]』 3412. ピゥ:【「そしてピゥ、ただ一足でさっきの白いきものの人たちのとこまで行った。」】 by『風野又三郎』 3413. ピカッ:【そこに小さな五六人の人かげが、何か堀り出すか埋めるかしているらしく、立ったりかがん だり、時々なにかの道具が、ピカッと光ったりしました。】 by『銀河鉄道の夜』 3414. ピカッ:【その向うの一そう烈しいかげろうの中でピカッと白くひかる農具と黒い影法師のようにある いている馬とファゼーロかそれともほかのこどもかしきりに手をふって馬をうごかしているの をわたくしは見ました。】 by『ポラーノの広場』 3415. ピカッ:【そこに小さな五六人の人かげが、何か堀り出すか埋めるかしているらしく、立ったり屈(かが) んだり、時々なにかの道具が、ピカッと光ったりしました。】 by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』 3416. ピカッ:【俄に豚はピカッという、はげしい白光のようなものが花火のように眼の前でちらばるのを見 た。】 by『フランドン農学校の豚』 3417. ぴかぴか:【その人は毛皮を一杯着込んで、二人前の席をとり、アラスカ金の大きな指輪をはめ、十 連発のぴかぴかする素敵な鉄砲を持っていかにも元気そう、声もきっとよほどがらがらして いるにちがいないと思われたのです。】 by『氷河鼠の毛皮』 3418. ぴかぴか:【その人は、あわてたのをごまかすように、わざとゆっくり、川をわたって、それから、アル プスの探検みたいな姿勢をとりながら、青い粘土と赤砂利の崖をななめにのぼって、せなか にしょった長いものをぴかぴかさせながら、上の豆畠へはいってしまった。】 by『さいかち淵(ぶち)』 3419. ぴかぴか:【草の中には、ぴかぴか青びかりを出す小さな虫もいて、ある葉は青くすかし出され、ジョ バンニは、さっきみんなの持って行った烏瓜のあかりのようだとも思いました。】 by『銀河鉄道の夜』 3420. ぴかぴか:【黄金(きん)いろの円いものが、ぴかぴかひかっているのでした。】 by『どんぐりと山猫』 3421. ぴかぴか:【空が青くすみわたり、どんぐりはぴかぴかしてじつにきれいでした。】 by『どんぐりと山猫』 3422. ぴかぴか:【木なんかみんなザラメを掛けたように霜でぴかぴかしています。】 by『雪渡り』 3423. ぴかぴか:【草の中には、ぴかぴか青びかりを出す小さな虫もいて、ある葉は青くすかし出され、ジョ バンニは、さっきみんなの持って行った烏瓜のあかしのようだとも思いました。】 by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』 3424. ぴかぴか:【先生はぴかぴか光る呼子(よびこ)を右手にもってもう集(あつま)れの支度(したく)をしている のでしたが、そのすぐうしろから、さっきの赤い髪の子が、まるで権現さまの尾っぱ持ちのよ うにすまし込んで白いシャッポをかぶって先生についてすぱすぱとあるいて来たのです。】 by『風の又三郎』 3425. ぴかぴか:【「これはアメリカ製でホックスキャッチャーと云います。ニッケル鍍金(めっき)でこんなにぴ かぴか光っています。」】 by『茨海(ばらうみ)小学校』 3426. ぴかぴか:【二人の若い紳士が、すっかりイギリスの兵隊のかたちをして、ぴかぴかする鉄砲をかつ いで、白熊のような犬を二疋(ひき)つれて、だいぶ山奥の、木の葉のかさかさしたとこを、こん なことを云いながら、あるいておりました。】 by『注文の多い料理店』 3427. ぴかぴか:【それは雲の峯がみんな崩れて牛みたいな形になりそらのあちこちに星がぴかぴかしだ したのです。】 by『ひのきとひなげし』 3428. ぴかぴか:【烏の大尉は列からはなれて、ぴかぴかする雪の上を、足をすくすく延ばしてまっすぐに 走って大監督の前に行きました。】 by『烏の北斗七星』 3429. ピカピカ:【欲ふかのじいさんが、ある晩ひどく酔っぱらって、町から帰って来る途中、その川岸を通 りますと、ピカピカした金らんの上下(かみしも)の立派なさむらいに会いました。】 by『とっこべとら子』 3430. ピカピカ:【「けれども誰だってこんなピカピカした変なものにわざと足を入れては見ないのです。」】 by『茨海(ばらうみ)小学校』 3431. ピカピカ:【赤ひげがまるで違った物凄い顔をしてピカピカするピストルをつきつけてはいって来まし た。】 by『氷河鼠の毛皮』 3432. ピカピカ:【眼がねをかけた、せいの高い立派な四人の人たちが、いろいろなピカピカする機械をも って、野原をよこぎって来ました。】 by『気のいい火山弾』 3433. ピカピカ:【底の砂がピカピカ光っています。】 by『貝の火』 3434. ピカピカ:【山烏(やまがらす)はピカピカする拳銃(ピストル)を出していきなりずどんと大尉を射殺し、大尉 はなめらかな黒い胸を張って倒れかかります。】 by『烏の北斗七星』 3435. ピカリピカリ:【男はみんな鍬(くわ)をピカリピカリさせて、野原の草を起しました。】 by『狼(おいの)森と笊(ざる)森、盗(ぬすと)森』 3436. ぴかりぴりるるるん:【「おほしさんおほしさん、ぴかりぴりるるるん」】 by『かしわばやしの夜』 3437. びく:【つなを引っ張りましたが、石はびくとも動きません。】 by『カイロ団長』 3438. びく:【ところがホトランカン先生はまるでびくともしていない、こっちを見ようともしない。】 by『三人兄弟の医者と北守将軍[韻文形]』 3439. びくっ:【しゅっこはびくっとしたけれども、また一しんに水を見ていた。】 by『さいかち淵(ぶち)』 3440. びくっ:【みんなびくっとしました。】 by『二十六夜』 3441. びくっ:【佐太郎はびくっとしましたけれども、まだ一しんに水を見ていました。】 by『風の又三郎』 3442. びくっ:【「おい、きみ、早くこっちを見んか。」将軍が怒鳴り出したので、病人たちはびくっとした。】 by『北守将軍と三人兄弟の医者』 3443. びくっ:【みんなもびくっとして一ぺんに遁げだそうとしましたが、その一疋がぴたりと停まりましたの でやっと安心して五つの頭をその一つの頭に集めました。】 by『鹿(しし)踊りのはじまり』 3444. ぴくっ:【その恐ろしいものの口がぴくっとうごきぱっと鞭が鳴ってその子は声もなく倒れてもだえま した。】 by『ひかりの素足』 3445. ぴくっ:【「もう子供の助手が何を云ったかただその小さな口がぴくっとまがったのを見ただけ少しも 僕にはわからなかった。」】 by『風野又三郎』 3446. ピクッ:【「けれどとうとうあんまり弟が泣くもんだから、自分も怖くなったと見えて口がピクッと横の方 へまがった、そこで僕は急に気の毒になって、丁度その時行く道がふさがったのを幸に、ぴ たっとまるでしずかな湖のように静まってやった。」】 by『風野又三郎』 3447. ひくひく:【獅子はしばらく鼻をひくひくさせて又云いました。】 by『月夜のけだもの』 3448. ヒクヒク:【その時、まるで、嵐のように黄色なものが出て来て、フウをつかんで地べたへたたきつ け、ひげをヒクヒク動かしました。】 by『鳥箱先生とフウねずみ』 3449. びくびく:【口をびくびくまげながら前からはひっぱられうしろからは押されてもう扉の外へ出そうにな りました。】 by『氷河鼠の毛皮』 3450. びくびく:【それにあのゆうべの三人兄弟の家族の中では一番高い処(ところ)に居るおじいさんの梟は もうすっかり眼を泣きはらして頬が時々びくびく云い、泪は声なくその赤くふくれた眼から落ち ていました。】 by『二十六夜』 3451. びくびく:【「もういつでもびくびくものじゃ。」】 by『二十六夜』 3452. びくびく:【「どれ、何だい、びくびくするない。あれは公爵のセロだよ。だまってついておいで。」】 by『黒ぶどう』 3453. びくびく:【一郎の腕はしびれてわからなくなってただびくびくうごきました。】 by『ひかりの素足』 3454. びくびく:【子どもは口をびくびくまげて泣きながらまた起きあがろうとしました。】 by『水仙月の四日』 3455. びくびく:【口をびくびくしながら、東の方へかけて行きました。】 by『水仙月の四日』 3456. びくびく:【雫(しずく)は一ぱいにたまって全く今にも落ちそうには見えましたしおまけに二度あることは 三度あるとも云うのでしたから少し立ちどまって考えて見ましたけれどもまさか三度が三度と も丁度下を通るときそれが落ちて来るということはないと思って少しびくびくしながらその下を 急いで通って行きました。】 by『風野又三郎』 3457. びくびく:【むぐらはびくびくして尋ねました。】 by『貝の火』 3458. びくびく:【プランペラポラン将軍はすっかりあわてて赤くなり口をびくびく横に曲げ一生けん命馬を下 りようとするのだがますますそれができなかった。】 by『三人兄弟の医者と北守将軍[韻文形]』 3459. びくびく:【さすが豪気の将軍も、すっかりあわてて赤くなり、口をびくびく横に曲げ、一生けん命、は ね下りようとするのだが、どうにもからだがうごかなかった。】 by『北守将軍と三人兄弟の医者』 3460. びくびく:【豚は口をびくびく横に曲げ、短い前の右肢(あし)を、きくっと挙げてそれからピタリと印をお す。】 by『フランドン農学校の豚』 3461. びくびく:【これもやっぱりびくびくものです。】 by『鹿(しし)踊りのはじまり』 3462. ぴくぴく:【ところがその人は別に怒ったでもなく、頬をぴくぴくしながら返事しました。】 by『銀河鉄道の夜』 3463. ぴくぴく:【ツェねずみは、もうひげもぴくぴくするくらいよろこんで、いたちにはお礼も云わずに、一さ んにそっちへ走って行きました。】 by『ツェねずみ』 3464. ぴくぴく:【その男は、片眼で、見えない方の眼は、白くぴくぴくうごき、上着のような半纏(はんてん)の ようなへんなものを着て、だいいち足が、ひどくまがって山羊のよう、ことにそのあしさきとき たら、ごはんをもるへらのかたちだったのです。】 by『どんぐりと山猫』 3465. ぴくぴく:【ところがその人は別に怒ったでもなく、頬をぴくぴくしながら返事しました。】 by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』 3466. ぴくぴく:【その恐ろしいものは頬をぴくぴく動かし歯をむき出して咆(ほ)えるように叫んで一郎の方に 登って来ました。】 by『ひかりの素足』 3467. ぴくぴく:【「唇がぴくぴくして、いかにもうれしいのを、無理にまじめになって歩きまわっていたらしか ったんだ。」】 by『風野又三郎』 3468. ピクピク:【かしわは、すっかり、うぬぼれて、枝をピクピクさせました。】 by『気のいい火山弾』 3469. ピクピク:【なるほど遠くから見ると虔十(けんじゅう)は口の横わきを掻(か)いているか或いは欠伸(あくび) でもしているかのように見えましたが近くではもちろん笑っている息の音も聞えましたし唇が ピクピク動いているのもわかりましたから子供らはやっぱりそれもばかにして笑いました。】 by『虔十(けんじゅう)公園林』 3470. ピシッ:【「少しご散歩はいかがです。今日は大へんよく晴れて、風もしずかでございます。それでは お供いたしましょう。」ピシッと鞭がせなかに来る。全くこいつはたまらない。】 by『フランドン農学校の豚』 3471. ぴしぴし:【「実はね、おまえのとこに下男がなかったもんだから今日一人見附けて来てやったんだ。 蟹にしておいたがね、ぴしぴし遠慮なく使うがいい。」】 by『サガレンと八月』 3472. ぴしゃ:【ぴしゃというように鉄砲の音が小十郎に聞えた。】 by『なめとこ山の熊』 3473. ぴしゃぁん:【それと同時にぴしゃぁんという潰れたような音が川下の方で起ってそれからしばらくし いんとしました。】 by『銀河鉄道の夜』 3474. ぴしゃぁん:【それと同時にぴしゃぁんという潰れたような音が川下の方で起ってそれからしばらくし いんとしました。】 by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』 3475. ぴしゃっ:【馬はたびたびぴしゃっと泥水をはねあげて、みんなの顔へ打ちつけました。】 by『グスコーブドリの伝記』 3476. ピシャッ。シインン:【そのりうりうが悪かったのです。「ピシャッ。シインン。」餌についていた鍵がは ずれて鼠とりの入口が閉じてしまいました。】 by『ツェねずみ』 3477. ピシャリ:【一人の若いばけものが、うしろから押されてちょっとそのいやなものにさわりましたら、 そのフクジロといういやなものはくるりと振り向いて、いきなりピシャリとその若ばけものの 頬(ほっ)ぺたを撲(なぐ)りつけました。】 by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 3478. ぴしゃん:【一郎がそこで両手をぴしゃんと打ち合せて、だあと云いました。】 by『風の又三郎』 3479. ぴしゃん:【うれしまぎれに泣くものや、両手をあげて走るもの、じぶんで門をあけようとして、番兵 たちに叱られるもの、もちろん王のお宮へは使が急いで走って行き、城門の扉はぴしゃん と開(あ)いた。】 by『北守将軍と三人兄弟の医者』 3480. ひそひそ:【みんなは、ひそひそはなしている。】 by『さいかち淵(ぶち)』 3481. ひそひそ:【ところがその十字になった町かどや店の前に、女たちが七八人ぐらいずつ集まって、 橋の方を見ながら何かひそひそ話しているのです。】 by『銀河鉄道の夜』 3482. ひそひそ:【それに狐の学校生徒がみんなこっちを向いて「食うだろうか。ね。食うだろうか。」なん てひそひそ話し合っているのです。】 by『雪渡り』 3483. ひそひそ:【柏の木は、遠くからみな感心して、ひそひそ談(はな)し合いながら見て居りました。】 by『かしわばやしの夜』 3484. ひそひそ:【そこでみんなはひそひそ時間になるまでひそひそその話ばかりしていました。】 by『風の又三郎』 3485. ひそひそ:【わたしは車にのせられてわたくしのうたった歌のうつくしさに酒のように酔いみんなの ほめることばや、わたしを埋める花の雨にわれを忘れて胸を鳴らしていたが、夜更けてわ たしは長者のルダスの家を辞してきらきらした草の露を踏みながらわたしの貧しい母親の もとに戻るとき月天子(がってんし)の座に瑪瑙(めのう)の雲がかかりくらくなったのでわたくしが それをふり仰いでいたら、誰かミルダの森で斯(こ)うひそひそ語っているのを聞いた。】 by『竜と詩人』 3486. ぴたっ:【いよいよ今日は歩いても だめだと学士はあきらめて ぴたっと岩に立ちどまり しばらく 黒い海面と 向うに浮かぶ腐った馬鈴薯(いも)のような雲を 眺めていたが、又ポケットから 煙草を出して火をつけた。】 by『楢(なら)ノ木大学士の野宿』 3487. ぴたっ:【それに林の前でぴたっと立ちどまったらしいのでした。】 by『二人の役人』 3488. ぴたっ:【「鷺(さぎ)がみんな、脚をこういう風にして下りてくるとこを、そいつが地べたへつくかつかな いうちに、ぴたっと押えちまうんです。」】 by『銀河鉄道の夜』 3489. ぴたっ:【しばらくすると理助はぴたっととまりました。】 by『谷』 3490. ぴたっ:【いままで五時五十分を指していた長い針が俄かに電のように飛んで、一ぺんに六時十五 分の所まで来てぴたっととまりました。】 by『耕耘部(こううんぶ)の時計』 3491. ぴたっ:【「鷺(さぎ)がみんな、脚をこういう風にして下りてくるとこを、そいつが地べたへつくかつかな いうちに、ぴたっと押えちまうんです。】 by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』 3492. ぴたっ:【するとぴたっと鳥の群は通らなくなりそれと同時にぴしゃぁんという潰れたような音が川下 の方で起ってそれからしばらくしいんとしました。】 by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』 3493. ぴたっ:【インデアンはぴたっと立ちどまってすばやく弓を空にひきました。】 by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』 3494. ぴたっ:【ヒルガードは一礼して脱兎のように壇を下りただ一つあいた席にぴたっと座ってしまいまし た。】 by『ビジテリアン大祭』 3495. ぴたっ:【シグナルは勿論(もちろん)シグナレスもまっ青になってぴたっとこっちへまげていたからだを まっすぐに直しました。】 by『シグナルとシグナレス』 3496. ぴたっ:【「そこで僕は急に気の毒になって、丁度その時行く道がふさがったのを幸に、ぴたっとまる でしずかな湖のように静まってやった。」】 by『風野又三郎』 3497. ぴたっ:【「こんな工合で。」梟(ふくろう)は云いかけてぴたっとやめました。】 by『林の底』 3498. ぴたっ:【若者はぴたっと口をつぐんでしまいました。】 by『税務署長の冒険』 3499. ぴたっ:【豚はぴたっと耳を伏せ、眼を半分だけ閉じて、前肢(あし)をきくっと曲げながらその勘定を やったのだ。】 by『フランドン農学校の豚』 3500. ぴたっ:【「それにどうしてもぴたっと外の楽器と合わないもなあ。」】 by『セロ弾きのゴーシュ』 3501. ぴたっ:【さっきまであれ位ごうごうと鳴らしておいでになったのに、病気になるといっしょにぴたっと 音がとまってもうあとはいくらおねがいしても鳴らしてくださらないなんて。】 by『セロ弾きのゴーシュ』 3502. ピタッ:【俄かにピタッととうもろこしの粒の落ちて来るのがとまりました。】 by『耕耘部(こううんぶ)の時計』 3503. ピタッ:【ところが水をのむとその人は俄かにピタッと落ち着きました。】 by『ビジテリアン大祭』 3504. ぴたぴた:【今日は波にちらちら火を点じ、ぴたぴた昔の渚をうちながら夜昼南へ流れるのです。】 by『イギリス海岸』 3505. ぴたぴた:【波がぴたぴた云い針金の綱はしんしんと鳴りました。】 by『革トランク』 3506. ぴたり:【ファゼーロはしばらく経(た)ってぴたりと止まりました。】 by『ポラーノの広場』 3507. ぴたり:【雨がぴたりとやみました。】 by『十力(じゅうりき)の金剛石(こんごうせき)』 3508. ぴたり:【この時ぴたりとやみました。】 by『シグナルとシグナレス』 3509. ぴたり:【俄かに先生はぴたりと立ちどまりました。】 by『茨海(ばらうみ)小学校』 3510. ぴたり:【みんなぴたりと曲をやめてしんとしました。】 by『セロ弾きのゴーシュ』 3511. ぴたり:【「えいこんなばかなことしていたらおれは鳥になってしまうんじゃないか。」とゴーシュはいき なりぴたりとセロをやめました。】 by『セロ弾きのゴーシュ』 3512. ぴたり:【けれども嘉十はぴたりとたちどまってしまいました。】 by『鹿(しし)踊りのはじまり』 3513. ピタリ:【じいさんは、ていねいにおじぎをして行き過ぎようとしましたら、さむらいがピタリととまって、 ちょっとそらを見上げて、それからあごを引いて、六平を呼び留めました。】 by『とっこべとら子』 3514. ピタリ:【ブン蛙とベン蛙がくるりと外の方を向いて逃げようとしましたが、カン蛙がピタリと両方共と りついてしまいましたので、二疋(ひき)のふんばった足がぷるぷるっとけいれんし、そのつぎ にはとうとう「ポトン、バチャン。」】 by『蛙のゴム靴』 3515. ピタリ:【きくっと挙げてそれからピタリと印をおす。】 by『フランドン農学校の豚』 3516. ぴたん:【とのさまがえるは次の室(へや)の戸を開いてその閉口したあまがえるを押し込んで、戸を ぴたんとしめました。】 by『カイロ団長』 3517. ピチピチ:【その時俄にピチピチ鳴り それからバイオタが泣き出した。】 by『楢(なら)ノ木大学士の野宿』 3518. ピチピチピチ:【みんなは驚いてそっちへ行こうとしますと今度はそこらにピチピチピチと音がして 煙がだんだん集まり、やがて立派ないくつかのかけらになり、おしまいにカタッと二つかけ らが組み合って、すっかり昔の貝の火になりました。】 by『貝の火』 3519. ぴちゃ:【かすかにぴちゃという音がしました。】 by『蛙のゴム靴』 3520. びちゃびちゃ:【みんな怒って、何か云おうとしているうちに、その人は、びちゃびちゃ岸をあるいて 行って、それから淵のすぐ上流の浅瀬をこっちへわたろうとした。】 by『さいかち淵(ぶち)』 3521. びちゃびちゃ:【その男はこっちへびちゃびちゃ岸をあるいて来ました。】 by『風の又三郎』 3522. ぴちゃぴちゃ:【素あしにゴム靴でぴちゃぴちゃ水をわたる。】 by『台川(だいかわ)』 3523. ぴちゃぴちゃ:【水がぴちゃぴちゃはねる。】 by『台川(だいかわ)』 3524. ビチャビチャ:【靴はビチャビチャ云っている。】 by『台川(だいかわ)』 3525. ピチャピチャ:【すると丁度、小流れの曲りかどに、一本の楊(やなぎ)の枝が出て、水をピチャピチャ 叩いて居りました。】 by『貝の火』 3526. ピチャピチャ:【もうアルコールがやって来てみんなはピチャピチャそれを塗り剣ですっすと顔を剃 る。】 by『三人兄弟の医者と北守将軍[韻文形]』 3527. ピチャピチャ:【大粒の雨にうたれゴム靴をピチャピチャ云わせながら、楢の木の下のブン蛙のお うちに来て高く叫びました。】 by『蛙のゴム靴』 3528. ピチャピチャ:【牛は泉を飲まないで、却って苔の中のたまり水を、ピチャピチャ嘗(な)めました。】 by『種山ヶ原』 3529. ピチャピチャピチャッ:【ツェねずみはプイッと入って、ピチャピチャピチャッと喰べて、又プイッと出て 来て、それから大風(おおふう)に云いました。「じゃ、あした、また、来てたべてあげるからね。」】 by『ツェねずみ』 3530. ピチャン:【カン蛙は、けれども一本のたでから、ピチャンと水に飛び込んで、ツイツイツイツイ泳ぎま した。】 by『蛙のゴム靴』 3531. びちょびちょ:【そして雷竜(らいりゅう)の太い尾が まず見えなくなりその次に 山のような胴がかくれ おしまい黒い舌をだして びちょびちょ水を呑んでいる 蛇に似たその頭がかくれると 大学 士はまず助かったと いきなり来た方へ向いた。】 by『楢(なら)ノ木大学士の野宿』 3532. びちょびちょ:【おもてはうすくらくてみぞれがびちょびちょ降っていました。】 by『手紙』 3533. ピチリ:【とうとう薄い鋼(はがね)の空に、ピチリと裂罅(ひび)がはいって、まっ二つに開き、その裂け目 から、あやしい長い腕がたくさんぶら下って、烏を握(つか)んで空の天井の向う側へ持って行 こうとします。】 by『烏の北斗七星』 3534. ピチン:【「ここの環の所へ足を入れるとピチンと環がしまって、もうとれなくなるのです。」】 by『茨海(ばらうみ)小学校』 3535. ピッカリコ:【「ほしのひかりの、ピッカリコ」】 by『気のいい火山弾』 3536. ぴっかりぴっかり:【その雲のすきまからときどき冷たい星がぴっかりぴっかり顔をだしました。】 by『月夜のでんしんばしら』 3537. ピッカリピッカリ:【赤い封蝋(ふうろう)細工のほおの木の芽が、風に吹かれてピッカリピッカリと光り、 林の中の雪には藍色の木の影がいちめん網になって落ちて日光のあたる所には銀の百合 が咲いたように見えました。】 by『雪渡り』 3538. びっくり:【その人は、びっくりしてこっちを見たけれども、何を云ったのか、よくわからないというよう すだった。】 by『さいかち淵(ぶち)』 3539. びっくり:【「ほう、おら一等だぞ。一等だぞ。」とかわるがわる叫びながら大悦びで門をはいって来た のでしたが、ちょっと教室の中を見ますと、二人ともまるでびっくりして棒立ちになり、それか ら顔を見合せてぶるぶるふるえました。】 by『風野又三郎』 3540. びっくり:【「すると向うでは少しびっくりしたらしかったので私はまず斯(こ)う云った。」】 by『茨海(ばらうみ)小学校』 3541. ひっそり:【けれども野原はひっそりとして風もなくただいろいろの草が高い穂を出したり変にもつれ たりしているばかり、夏のつめくさの花はみんな鳶いろに枯れてしまってその三つ葉さえ大 へん小さく縮まってしまったように思われました。】 by『ポラーノの広場』 3542. ひっそり:【どのざしきにもたれも居ず、刀の箱もひっそりとして、かきねの檜(ひのき)が、いよいよ青 く見えるきり、たれもどこにも居ませんでした。】 by『ざしき童子(ぼっこ)のはなし』 3543. ひっそり:【こんなような大さわぎのあとで、こんどはひっそりとなりました。】 by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 3544. ひっそり:【野原はひっそりとして人も馬も居ず、草には穂が一杯に出ていました。】 by『鳥をとるやなぎ』 3545. ひっそり:【ひっそりとして返事もなく空さえもなんだかがらんとして見れば見るほど変なおそろしい 気がするのでした。】 by『ひかりの素足』 3546. ひっそり:【野原には、白百合がいちめん咲き、その向うにサンムトリが青くひっそりと立っていまし た。】 by『グスコーブドリの伝記』 3547. ひっそり:【土の中ではひっそりとして声もなくなりました。】 by『貝の火』 3548. ひっそり:【ひっそりとすわり込んでいます。】 by『セロ弾きのゴーシュ』 3549. ぴったり:【小十郎はぴったり落ち着いて樹(き)をたてにして立ちながら熊の月の輪をめがけてズドン とやるのだった。】 by『なめとこ山の熊』 3550. ぴったり:【でんしんばしらはみんな、ぴったりとまって、すっかりふだんのとおりになりました。】 by『月夜のでんしんばしら』 3551. ぴったり:【その一本のそばへ進んで、耳をぴったり茶いろな幹にあてがって、なかのようすをうかが いました。】 by『タネリはたしかにいちにち噛んでいたようだった』 3552. ぴったり:【「わあこいつおれのだなあ。」と云いながら鉛筆をふところの中へ入れてあとは支那人が おじぎをするときのように両手を袖(そで)へ入れて机へぴったり胸をくっつけました。】 by『風の又三郎』 3553. ひばり焼げこ、ひばりこんぶりこ:【「ひばり焼げこ、ひばりこんぶりこ。」なんて出鱈目なひばりの歌 を歌っていました。】 by『十月の末』 3554. ひひん:【馬はひひんと云って首を上げ、それから又下げました。】 by『馬の頭巾』 3555. ひひん:【馬もひひんと鳴いています。】 by『風の又三郎』 3556. ひひん:【馬もひひんと鳴いています。】 by『種山ヶ原』 3557. ひやひや:【雪はまるで粉のようにけむりのように舞いあがりくるしくて行きもつかれずきもののすき まからはひやひやとからだにはいりました。】 by『ひかりの素足』 3558. ひやひや:【あっ、私が染ものといったのは鳥のからだだった、あぶないことを云ったもんだ、よくそ れで梟(ふくろう)が怒り出さなかったと私はひやひやしました。】 by『林の底』 3559. ひやり:【「そのとき俄にひやりとする。」】 by『二十六夜』 3560. ヒュー:【玉はまるで噴火のように燃え、夕日のようにかがやき、ヒューと音を立てて窓から外の方 へ飛んで行きました。】 by『貝の火』 3561. ひゅう:【風が耳の処でひゅうと鳴り、下では小猿共が手をうようよしているのが実に小さく見えます。】 by『さるのこしかけ』 3562. ひゅう:【風がひゅうと鳴って雪がぱっとつめたいしろけむりをあげますと、一郎は少し立ちどまるよ うにし楢夫は小刻みに走って兄に追いすがりました。】 by『ひかりの素足』 3563. ひゅう:【雪童子(ゆきわらす)はわらって革むちを一つひゅうと鳴らしました。】 by『水仙月の四日』 3564. ひゅう:【北から冷たい風が来て、ひゅうと鳴り、はんの木はほんとうに砕けた鉄の鏡のようにかが やき、かちんかちんと葉と葉がすれあって音をたてたようにさえおもわれ、すすきの穂まで が鹿にまじって一しょにぐるぐるめぐっているように見えました。】 by『鹿(しし)踊りのはじまり』 3565. ヒュウ:【山脈は若い白熊の貴族の屍体(したい)のようにしずかに横(よこた)わり、遠くの遠くを、ひるま の風のなごりがヒュウと鳴って通りました。】 by『シグナルとシグナレス』 3566. ヒュウ:【その時、空からヒュウと矢のように降りて来たものがあります。】 by『貝の火』 3567. ひゅう、ひゅう:【「ひゅう、ひゅう。さあしっかりやってお呉れ。今日はここらは水仙月の四日だよ。さ あしっかりさ。ひゅう。」】 by『水仙月の四日』 3568. ひゅうぱちっ、ひゅう、ぱちっ:【別当がこんどは、革鞭を二三べん、ひゅうぱちっ、ひゅう、ぱちっと 鳴らしました。】 by『どんぐりと山猫』 3569. ひゅうひゅう:【風までひゅうひゅう吹きだした。】 by『さいかち淵(ぶち)』 3570. ひゅうひゅう:【風はひゅうひゅうとやりました。】 by『シグナルとシグナレス』 3571. ひゅうひゅう:【鞭を拵(こしら)えて手でひゅうひゅう振りながら上の野原への路(みち)をだんだんのぼっ て行きました。】 by『風の又三郎』 3572. ひゅうひゅう:【風までひゅうひゅう吹きだしました。】 by『風の又三郎』 3573. ひゅうひゅう:【それにせいが高いので、教室でもいちばん火に遠いこわれた戸のすきまから風のひ ゅうひゅう入って来る北東の隅だったのです。】 by『イーハトーボ農学校の春』 3574. ヒュウヒュウ:【わずかばかりヒュウヒュウ云っていた風が、この時ぴたりとやみました。】 by『シグナルとシグナレス』 3575. ひゅうひゅうひゅう、ひゅひゅう:【「ひゅうひゅうひゅう、ひゅひゅう、降らすんだよ、飛ばすんだよ、何 をぐずぐずしているの。」】 by『水仙月の四日』 3576. ひょいっ:【そこで小さな柏の木が、一本ひょいっと環のなかから飛びだして大王に礼をしました。】 by『かしわばやしの夜』 3577. ひょいっ:【王子はみんながちょっと居なくなったひまに、玻璃(はり)で畳んだ自分のお室(へや)から、 ひょいっと芝生へ飛び下りました。】 by『十力(じゅうりき)の金剛石(こんごうせき)』 3578. ひょいひょい:【兎のようにひょいひょいと、葛丸川の西岸の 大きな河原をのぼって行った。】 by『楢(なら)ノ木大学士の野宿』 3579. ひょいひょい:【みんな六つの瀬戸もののエボレットを飾り、てっぺんにはりがねの槍をつけた亜鉛 (とたん)のしゃっぽをかぶって、片脚でひょいひょいやって行くのです。】 by『月夜のでんしんばしら』 3580. ひょいひょい:【いくらそこらをみんながひょいひょいかけまわっても、夕方までにたった九本しか見 つかりませんでした。】 by『カイロ団長』 3581. ひょいひょい:【ひょいひょいと両脚をかわるがわるあげてとびあがり、ぽんぽんと手で足のうらをた たきました。】 by『山男の四月』 3582. ぴょこっ:【山ねこはぴょこっとおじぎをしました。】 by『どんぐりと山猫』 3583. ぴょこぴょこ:【そしてホモイの前にぴょこぴょこ頭を下げて申しました。】 by『貝の火』 3584. ひょこり:【「ツン。」と野鼠は返事をして、ひょこりと蛙の前に出て来ました。】 by『蛙のゴム靴』 3585. ひょっ:【「丁度、楢(なら)ノ木大学士というものが、おれのどなりをひょっと聞いて、びっくりして頭をふ らふら、ゆすぶったようにだ。ハッハッハ。」】 by『楢(なら)ノ木大学士の野宿』 3586. ひょっ:【丘の途中の小さな段を一つ越えて、ひょっと上の栗の木を見ますと、たしかにあの赤髪の 鼠色のマントを着た変な子が草に足を投げ出して、だまって空を見上げているのです。】 by『風野又三郎』 3587. ひょっくり:【黒い路が又ひょっくり草の中にあらわれました。】 by『種山ヶ原』 3588. ひょっこり:【そしたら、きのこの上に、ひょっこり三疋の小猿があらわれて腰掛けました。】 by『さるのこしかけ』 3589. ひょろひょろ:【「いのししむしゃのかぶとむし つきのあかりもつめくさの ともすあかりも眼に入らず めくらめっぽに飛んで来て 山猫馬丁につきあたり あわてて ひょろひょろ」】 by『ポラーノの広場』 3590. ひょろひょろ:【四方八方から、飛びかかりましたが、何分とのさまがえるは三十がえる力あるのです し、くさりかたびらは着ていますし、それにあまがえるはみんな舶来ウェスキイでひょろひょろ してますから、片っぱしからストンストンと投げつけられました。】 by『カイロ団長』 3591. ひょろひょろ:【「俺は鰯のようなひょろひょろの魚やめだかの様なめくらの魚はみんなパクパク呑ん でしまうんだ。」】 by『双子の星』 3592. ひょろひょろ:【「酔ってひょろひょろ太右衛門が、去年、三十八、たべた」】 by『雪渡り』 3593. ひょろひょろ:【「酔ってひょろひょろ清作が、去年十三ばいたべた」】 by『雪渡り』 3594. ひょろひょろ:【「おや、へんな動物が立っているぞ。からだは瘠(や)せてひょろひょろだが、ちゃんと 列を組んでいる。」】 by『畑のへり』 3595. ひょろひょろ:【「ひょろひょろした笛の音も入っていたし、大喇叭(おおらっぱ)のどなり声もきこえた。」】 by『黄いろのトマト』 3596. ひょろひょろ:【こごえた砂が飛びひょろひょろのよもぎがみんなねこぎにされる。】 by『三人兄弟の医者と北守将軍[韻文形]』 3597. ヒョロヒョロ:【「俺は鰯のようなヒョロヒョロの星やめだかのような黒い隕石はみんなパクパク呑んで しまうんだ。」】 by『双子の星』 3598. ぴょん:【若い農夫は、も一度自分の腕時計に柱時計の針を合せて、安心したように蓋(ふた)をしめ、 ぴょんと土間にはね降りました。】 by『耕耘部(こううんぶ)の時計』 3599. ぴょん:【すると一本のくるみの木の梢(こずえ)を、栗鼠(りす)がぴょんととんでいました。】 by『どんぐりと山猫』 3600. ぴょん:【ホモイは「大丈夫ですよ。おっかさん、僕一寸(ちょっと)外へ行って来ます。」と云ったままぴょ んと野原へ飛び出しました。】 by『貝の火』 3601. ぴょんぴょん:【「発破(はっぱ)かけだら、雑魚(ざこ)撒(ま)かせ。」三郎が、河原の砂っぱの上で、ぴょん ぴょんはねながら、高く叫んだ。】 by『さいかち淵(ぶち)』 3602. ぴょんぴょん:【片足でぴょんぴょん跳(と)んでいた小さな子供らは、ジョバンニが面白くてかけるのだ と思ってわあいと叫びました。】 by『銀河鉄道の夜』 3603. ぴょんぴょん:【そして片脚で、ぴょんぴょん跳(は)ねて、人ごみの中にはいってしまいました。】 by『祭の晩』 3604. ぴょんぴょん:【片足でぴょんぴょん跳(と)んでいた小さな子供らは、ジョバンニが面白くてかけるのだ と思ってわあいと叫びました。】 by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』 3605. ぴょんぴょん:【嘉助が、河原の砂っぱの上で、ぴょんぴょんはねながら、高く叫びました。】 by『風の又三郎』 3606. ぴょんぴょん:【ホモイはもう嬉しくて、息もつかずにぴょんぴょん草の上をかけ出しました。】 by『貝の火』 3607. ぴょんぴょん:【ホモイはぴょんぴょん跳んで樺の木の下に行きました。】 by『貝の火』 3608. ぴょんぴょん:【子供はまわりをぴょんぴょんとびます。】 by『葡萄水』 3609. ぴょんぴょん:【そこで鹿はみなぴょんぴょん跳びあがりました。】 by『鹿(しし)踊りのはじまり』 3610. ピョンピョン:【楢夫はもうすっかり機嫌を直してピョンピョン跳んだりしていました。】 by『ひかりの素足』 3611. ひらっ:【とジョバンニが思いながら、大股にその街燈の下を通り過ぎたとき、いきなりひるまのザネ リが、新らしいえりの尖ったシャツを着て電燈の向う側の暗い小路(こうじ)から出て来て、ひら っとジョバンニとすれちがいました。】 by『銀河鉄道の夜』 3612. ひらっ:【とジョバンニが思いながら、大股にその街燈の下を通り過ぎたとき、いきなり一人の顔の 赤い、新らしいえりの尖ったシャツを着た小さな子が、電燈の向う側の暗い小路(こうじ)から 出て来て、ひらっとジョバンニとすれちがいました。】 by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』 3613. ひらっ:【バルコンへ飛び出しひらっと外へ下りてしまいました。】 by『黒ぶどう』 3614. ひらっ:【キッコは泣いて追いかけましたけれども慶助はもうひらっと廊下へ出てそれからどこかへ かくれてしまいました。】 by『みじかい木ペン』 3615. ひらっ:【いきなり又三郎はひらっとそらへ飛びあがりました。】 by『風の又三郎』 3616. ひらっ:【「さあ僕はひらっと飛びあがった。」】 by『風野又三郎』 3617. ひらっ:【その汗という考えから一疋(ぴき)の立派な黒い馬がひらっと躍り出して霧の中へ消えて行き ました。】 by『マグノリアの木』 3618. ひらひら:【そこに草や木が茂り、ことにも胡桃(くるみ)の木が葉をひらひらさせ、ひのきやいちいがま っ黒にしげり、しげったかと思うと忽(たちま)ち西の方の火山が赤黒い舌を吐き、軽石の火山 礫は空もまっくろになるほど降って来て、木は圧し潰され、埋められ、まもなく又水が被(かぶ) さって粘土がその上につもり、全くまっくらな処(ところ)に埋められたのでしょう。】 by『イギリス海岸』 3619. ひらひら:【一疋(ぴき)の大きな梟が翅(はね)をひるがえしているのもひらひら銀いろに見えました。】 by『二十六夜』 3620. ひらひら:【(頂上には、白鳥の形を描いた測量旗だってひらひらしている。)】 by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』 3621. ひらひら:【ナイフはひらひらと床に落ちて、パッと赤い火に燃えあがって消えてしまいました。】 by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 3622. ひらひら:【顔の紺色な髪の火のようなきれいな女の子がまっ白なひらひらしたきものに宝石を一杯 につけてまるで青や黄色のほのおのように踊って飛び出しました。】 by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 3623. ひらひら:【ふと振りかえって見ますと来た方はいつかぼんやり灰色の霧のようなものにかくれてそ の向うを何かうす赤いようなものがひらひらしながら一目散に走って行くらしいのです。】 by『ひかりの素足』 3624. ひらひら:【マントも一諸にひらひら波を立てました。】by『風野又三郎』 3625. ひらひら:【とうもろこしには、もう頂上にひらひらした穂が立ち、大きな縮れた葉のつけねには尖(と が)った青いさやができていました。】 by『畑のへり』 3626. ひらひら:【葡萄いろの重い雲の下を、影法師の蝙蝠(こうもり)がひらひらと飛んで過ぎました。】 by『雁(かり)の童子』 3627. ひらひら:【「乗ってるものはみな赤シャツで、てかてか光る赤革の長靴をはき、帽子には鷺の毛や なにか、白いひらひらするものをつけていた。」】 by『黄いろのトマト』 3628. ひらひら:【ひらひらする三角の旗やかがやくほこがのぞき出す。】 by『三人兄弟の医者と北守将軍[韻文形]』 3629. ひらひら:【ひらひらひかる三角旗(ばた)や、ほこがさながら林のようだ。】 by『北守将軍と三人兄弟の医者』 3630. ひらひら:【かくて、バーユー将軍が、三町ばかり進んで行って、町の広場についたとき、向うのお宮 の方角から、黄いろな旗がひらひらして、誰かこっちへやってくる。】 by『北守将軍と三人兄弟の医者』 3631. ひらひら:【風野又三郎だって、もうガラスのマントをひらひらさせ大よろこびで髪をぱちゃぱちゃや りながら野はらを飛んであるきながら春が来た、春が来たをうたっているよ。】 by『イーハトーボ農学校の春』 3632. ひらり:【ネネムはよろこんでたぐり寄せて見ますとたしかに大きな大きな昆布が一枚ひらりとはいっ て居りました。】 by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 3633. ひらり:【それからひらりと皿をはね下りて、自分が椅子にどっかり座りそれから床の上に倒れてい る若ばけものを、雑作もなく皿の上につまみ上げました。】 by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 3634. ひらり:【飛行船はもう小屋の左側の大きな岩の壁の上にとまって中からせいの高いクーボー大博 士がひらりと飛び下りていました。】 by『グスコーブドリの伝記』 3635. ひらり:【若い木霊は大分西に行った太陽にひらりと一ぺんひらめいてそれからまっすぐに自分の 木の方にかけ戻りました。】 by『若い木霊(こだま)』 3636. ひらり:【中にも又三郎のすぐ隣の四年生の机の佐太郎がいきなり手をのばして三年生のかよの 鉛筆をひらりととってしまったのです。】 by『風の又三郎』 3637. ひらり:【将軍は、急いで馬に鞍を置き、ひらりとそれにまたがれば、そこらあたりの病気の馬は、 ひんひん別れの挨拶をする。】 by『北守将軍と三人兄弟の医者』 3638. ひらり:【ソン将軍は室を出て塀をひらりと飛び越えて、となりのリンポー先生の、菊のはたけに飛 び込んだ。】 by『北守将軍と三人兄弟の医者』 3639. ひらりひらり:【「銀色の羽をひらりひらりとさせながら、空の青光の中や空の影の中を、まっすぐに まっすぐに、まるでどこまで行くかわからない不思議な矢のように馳けて行くんだ。」】 by『風野又三郎』 3640. ピリッ:【唇がピリッとしてからだがブルブルッとふるい、何かきれいな流れが頭から手から足まで、 すっかり洗ってしまったよう、何とも云えずすがすがしい気分になりました。】 by『よく利く薬とえらい薬』 3641. ぴりぴり:【「ネリは畠のへりに立って、顔が日に焼けてぴりぴりするので、ちいさなお口をすぼめた りする。」】 by『黄いろのトマト』 3642. びりりっ:【恭一はからだがびりりっとしてあぶなくうしろへ倒れそうになりました。】 by『月夜のでんしんばしら』 3643. ピルル:【先生は呼子をピルルと吹きました。】 by『風の又三郎』 3644. ピルル:【「みなさんお早う。どなたも元気ですね。」と云いながら笛を口にあててピルルと吹きまし た。】 by『風野又三郎』 3645. ピルルル:【それはすぐ谷の向うの山へひびいてまたピルルルと低く戻ってきました。】 by『風の又三郎』 3646. ぴん:【「かささぎですねえ、頭のうしろのとこに毛がぴんと延びてますから。」青年はとりなすように 云いました。】 by『銀河鉄道の夜』 3647. ぴん:【山猫はぴんとひげをひっぱって、腹をつき出して言いました。】 by『どんぐりと山猫』 3648. ぴん:【「かささぎですねえ、頭のうしろのとこに毛がぴんと延びてますから。」青年はとりなすように 云いました。】 by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』 3649. ぴん:【赤ひげがぴんとはねて、歯はみんな銀の入歯でした。】 by『毒もみのすきな署長さん』 3650. ぴん:【シグナル附きの電信柱が、いつかでたらめの歌をやめて頭の上のはりがねの槍をぴんと立 てながら眼をパチパチさせていました。】 by『シグナルとシグナレス』 3651. ぴん:【クンねずみは横を向いたまま、ひげを一つぴんとひねって、それから口の中で、「へい、それ から。」と云いました。】 by『クンねずみ』 3652. ぴん:【袋はぴんとはり切ってまっ赤なので、「ほう、こいづはまるで牛の胆のよだな。」と耕平が云い ました。】 by『葡萄水』 3653. ぴん:【するどい眼をして、ひげが二いろまっ白な、せなかのまがった大将が、尻尾(しつぽ)が箒(ほうき) のかたちになって、うしろにぴんとのびている白馬に乗って先頭に立ち、大きな剣を空にあ げ、声高々と歌っている。】 by『北守将軍と三人兄弟の医者』 3654. ピン:【すると狐がまだまるで小さいくせに銀の針のようなおひげをピンと一つひねって云いました。】 by『雪渡り』 3655. ピン:【甲太はそれをひろげて見ますと、眼を出す円い孔や、ピンとした耳まで、すっかりついていま す。】 by『馬の頭巾』 3656. ピン:【今までの病気ももうどこへやら急にからだがピンとなってよろこんで起きあがりました。】 by『よく利く薬とえらい薬』 3657. ピン:【たべてしまったときからだがピンとなりました。】 by『ひかりの素足』 3658. ひんひん:【「さっきからの音がいよいよ近くなり、すぐ向うの丘のかげでは、さっきのらしい馬のひん ひん啼くのも鼻をぶるるっと鳴らすのも聞えたんだ。」】 by『黄いろのトマト』 3659. ひんひん:【そこらあたりの病気の馬は、ひんひん別れの挨拶をする。】 by『北守将軍と三人兄弟の医者』 3660. ぴんぴん:【何せこの犬ばかりは小十郎が四十の夏うち中みんな赤痢にかかってとうとう小十郎の 息子とその妻も死んだ中にぴんぴんして生きていたのだ。】 by『なめとこ山の熊』 3661. ぴんぴん:【「ああ、ただも一度二本の足でぴんぴん歩いてあの楽地の中の泉まで行きあの冷たい 水を両手で掬(すく)って呑むことができたらそのまま死んでもかまわないとこう思うだろう。」】 by『学者アラムハラドの見た着物』 3662. ぴんぴん:【子兎のホモイは、悦(よろこ)んでぴんぴん踊りながら申しました。】 by『貝の火』 |
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『イーハトーヴ・オノマトペ・文例辞典6
ふ〜ほ』、へつづく、だなす。 2006.11.26. |
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