ロボットくん、いかにも大根役者、っつー感じで、『イーハトーヴ・オノマトペ・文例辞典2 く〜さ』。

 
 

   ボクは今、ロボットくんが気に入ってますまんねん。  


    イーハトーヴオノマトペ(擬音語・擬声語・擬態語)   .
   セリフ棒読み、っつー感じで、                                       そこがまたロボットくんのカワユイとこでんがな。 (^ ^;
宮沢賢治童話の私設ファンコーナー29です。

               ★宮沢賢治童話を是非ぜひゼヒ読んでネ★


 
** イーハトーヴ・オノマトペ文例辞典 ** .
                           く〜さ
               onomatopёe
          くしゃくしゃ:【全体ねずみにはいろいろ                                             くしゃくしゃな名前があるのですから                                 いちいちそれをおぼえたら                                            とてももう大へんです。                                               一生ねずみの名前だけのことで                                    頭が一杯になってしまいますから                                    みなさんはどうかクンという名前のほかは                           どんなのが出て来てもおぼえないで下さい。】                                         by『クンねずみ』        けろり:【お魚が出ると丸ごとけろりとたべました。】                             by『紫紺染(しこんぞめ)について』        こちこち:【そのうちにおかみさんは流しで                                        こちこち瓶を洗って持って来ました。】                                                       by『葡萄水』         さあさあ:【水がさあさあ云っている。】                                                                       by『台川(だいかわ)』
                『イーハトーヴ・オノマトペ・文例辞典 あ〜き』 → → → 28ページです。

                 『イーハトーヴ・オノマトペ・文例辞典2 く〜さ』

                『イーハトーヴ・オノマトペ・文例辞典3 し〜そ』→ → → 30ページです。

                『イーハトーヴ・オノマトペ・文例辞典4 た〜と』→ → → 31ページです。

                『イーハトーヴ・オノマトペ・文例辞典5 な〜ひ』→ → → 32ページです。

                『イーハトーヴ・オノマトペ・文例辞典6 ふ〜ほ』→ → → 33ページです。

                『イーハトーヴ・オノマトペ・文例辞典7 ま〜わ』→ → → 34ページです。



 
   ロボットくん、役者やのぉ、『イーハトーヴ・オノマトペ・文例辞典2 く〜さ』。

 えー、
『オノマトペ・マイ・ベスト50』のところでも、うだうだ云いましたが、好みっつーのは、つかみどこ
がないっつーか、あやふやでおまんな。ボクは今、ロボットくんが気に入ってますまんねん。
 『オノマトペ・データ』とか『オノマトペ・文例辞典』とかって、ロボットくんが似合ってるんじゃないかと思う
てまんねん。
 ノッポやチビやデブロボットに好みのオノマトペを云わせる、っつーのが気に入ってまんねん。それも
二番目に好みのオノマトペを云わせる、っつーのが、いと奥ゆかしくってえろう気に入ってまんねん。
 いかにも大根役者、セリフ棒読み、っつー感じで、そこがまたロボットのカワユイとこでんがな。 (^ ^;
 ノッポくん、チビちゃん、デブちんロボットくん、なかなかの役者やのぉ。 (^ ^;
 なんか、個性とか人格さえも感じてきちゃって、親しみを覚えるにゃぁ。
 (ロボットだから、人格じゃないってば。お前は鉄腕アトムの回し者かぁ。)
 っつーことで、第2ページ、『イーハトーヴ・オノマトペ・文例辞典2 く〜さ』、だなす。   セリフ棒読み、だなす。 (^ ^;   

 
             ぐんなり:【けれどもとにかくおしまい小十郎が                                  まっ赤な熊の肝(い)を                                               せなかの木のひつに入れて                                          血で毛がぽとぽと房になった毛皮を                                 谷であらってくるくるまるめせなかにしょって                          自分もぐんなりした風で                                              谷を下って行くことだけはたしかなのだ。】                                                  by『なめとこ山の熊』
770. ぐいぐい:【赤鬚
(ひげ)の男はぐいぐいハーシュの手を引っぱって一台のよぼよぼの車のとこまで連れ
        て行きました。】
             by『車』
771. ぐいぐい:【王子は大臣の子の手をぐいぐいひっぱりながら、小声で急いで云いました。】
             by『十力
(じゅうりき)の金剛石(こんごうせき)
772. ぐいぐい:【二疋
(ひき)はぐいぐいカン蛙の手を引っ張って、自分たちも足の痛いのを我慢しながらぐん
        ぐん萱
(かや)の刈跡(かりあと)をあるきました。】
             by『蛙のゴム靴』
773. ぐう:【あれはただ腹が空った、かぶらの茎、噛みつく、うまい、厭きた、ねむり、起きる、鼻がつまる、
        ぐうと鳴らす、腹がへった、麦糠、たべる、うまい、つかれたねむる、という工合に一つずつ
        の小さな現在が続いて居るだけである。】
             by『ビジテリアン大祭』
774. ぐう:【「さあ、五日でも十日でもいいから、ぐうというくらい寝てしまえ。」】
             by『グスコーブドリの伝記』
775. グー:【そこで二人はもうグーとも云わず、まん円になって一目散に逃げました。】
             by『十月の末』
776. クウ、クウ、クウ:【六平はクウ、クウ、クウと鳴って、白い泡をはいて気絶しました。】
             by『とっこべとら子』
777. クゥウ、クゥウ:【それが一日に一人で九百貫の石を運ぶなどはもうみんな考えただけでめまいを起し
        てクゥウ、クゥウと鳴ってばたりばたり倒れてしまったことは全く無理もありません。】
             by『カイロ団長』
778. くううん。くううん:【「どうも、この野原には、むだなものが沢山あっていかんな。たとえば、このベゴ石の
        ようなものだ。ベゴ石のごときは、何のやくにもたたない。むぐらのようにつちをほって、空気を
        しんせんにするということもしない。草っぱのように露をきらめかして、われわれの目の病をな
        おすということもない。くううん。くううん。」と云いながら、又向うへ飛んで行きました。】
             by『気のいい火山弾』
779. クウクウ:【まことに空のインドラの網のむこう、数しらず鳴りわたる天鼓のかなたに空一ぱいの不思議
        な大きな蒼い孔雀が宝石製の尾ばねをひろげかすかにクウクウ鳴きました。】
             by『インドラの網』
780. ぐうぐう:【「一吠
(ほ)えってもう何十万年を、きさまはぐうぐう寝ていたのだ。それでもまだいくらか力が残
        っているのか」】
             by『楢
(なら)ノ木大学士の野宿』
781. ぐうぐう:【それでも馬は、やっぱりぐうぐうねむっている。】
             by『北守将軍と三人兄弟の医者』
782. ぐうぐう:【するとはお酒に酔っていてみんなぐうぐう睡
(ねむ)っていていくら起こしても起きませんでした。】
             by『蛙のゴム靴』
783. ぐうぐう:【すぐぐうぐうねむってしまいました。】
             by『セロ弾きのゴーシュ』
784. ぐうっ:【すると鯨が怒って水を一つぐうっと口から吐きました。】
             by『双子の星』
785. ぐうっ:【みんなが又あるきはじめたとき湧水は何かを知らせるようにぐうっと鳴り、そこらの樹
(き)もなん
        だかざあっと鳴ったようでした。】
             by『風の又三郎』
786. ぐうっ:【達二が牛と、又あるきはじめたとき、泉が何かを知らせる様に、ぐうっと鳴り、牛も低くうなりま
        した。】
             by『種山ヶ原』
787. くうらりくらり:【「からすかんざえもんは、くろいあたまをくうらりくらり」】
             by『かしわばやしの夜』
788. くうん:【夜あけごろ、遠くから蚊がくうんとうなってやって来て網につきあたりました。】
             by『蜘蛛となめくじと狸』
789. くうん:【夜あけごろ、遠くから小さなこどものあぶがくうんとうなってやって来て網につきあたった。】
             by『寓話 洞熊学校を卒業した三人』
790. くうんくうん:【蚊が一疋
(ぴき)くうんくうんとうなってやって来ました。】
             by『気のいい火山弾』
791. ぐうんぐうんひゅうひゅう:【今は風があんまり強いので電信ばしらどもは、本線の方も、軽便鉄道の方
        のもまるで気が気でなく、ぐうんぐうんひゅうひゅうと独楽
(こま)のようにうなって居りました。】
             by『シグナルとシグナレス』
792. くしゃくしゃ:【河原の小石は、みんなすきとおって、たしかに水晶や黄玉や、またくしゃくしゃの皺曲
(しゅ
             うきょく)
をあらわしたのや、また稜(かど)から霧のような青白い光を出す鋼玉やらでした。】
             by『銀河鉄道の夜』
793. くしゃくしゃ:【全体ねずみにはいろいろくしゃくしゃな名前があるのですからいちいちそれをおぼえたら
        とてももう大へんです。一生ねずみの名前だけのことで頭が一杯になってしまいますからみな
        さんはどうかクンという名前のほかはどんなのが出て来てもおぼえないで下さい。】
             by『クンねずみ』
794. くしゃくしゃ:【それにいろいろの太さの蔓
(つる)がくしゃくしゃにその木をまといみちも大へんに暗かった
        のです。】
             by『学者アラムハラドの見た着物』
795. くしゃくしゃ:【そこらには厚い敷物や着物などが、くしゃくしゃ散らばっているようでした。】
             by『ガドルフの百合』
796. くしゃくしゃ:【河原の礫
(こいし)は、みんなすきとおって、たしかに水晶や黄玉や、またくしゃくしゃの皺曲
        
(しゅうきょく)をあらわしたのや、また稜(かど)から霧のような青白い光を出す鋼玉やらでした。】
             by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』
797. くしゃくしゃ:【二人はあんまり心を痛めたために、顔がまるでくしゃくしゃの紙屑のようになり、お互い
        にその顔を見合せ、ぶるぶるふるえ、声もなく泣きました。】
             by『注文の多い料理店』
798. くしゃくしゃ:【入口にはいつもの魚屋があって、塩鮭のきたない俵だの、くしゃくしゃになった鰯のつら
        だのが台にのり、軒には赤ぐろいゆで章魚
(たこ)が、五つつるしてありました。】
             by『山男の四月』
799. くしゃくしゃ:【「私は実は宣伝書にも云って置いた通り充分詳しく論じようと思ったがさっきからのくしゃ
        くしゃしたつまらない議論で頭が痛くなったからほんの一言申し上げる、魚などは諸君が喰
        べないたって死ぬ、鰯なら人間に食われるか鯨に呑まれるかどっちかだ。」】
             by『ビジテリアン大祭』
800. くしゃくしゃ:【だんだん遡
(のぼ)って、とうとうさっき青いくしゃくしゃの球(たま)のように見えたいちばんは
        ずれの楊
(やなぎ)の木の前まで来ましたがやっぱり野原はひっそりして音もなかったのです。】
             by『鳥をとるやなぎ』
801. くしゃくしゃ:【オツベルが顔をくしゃくしゃにして、まっ赤になって悦
(よろこ)びながらそう云った。】
             by『オツベルと象』
802. くしゃくしゃ:【オツベルはケースを握ったまま、もうくしゃくしゃに潰
(つぶ)れていた。】
             by『オツベルと象』
803. くしゃくしゃ:【急いで起きあがって見ますと、私の足はその草のくしゃくしゃもつれた穂にからまってい
        るのです。】
             by『茨海
(ばらうみ)小学校』
804. くしゃくしゃ:【それから染物屋の看板をくしゃくしゃに砕
(くだ)いて引き揚げました。】
             by『林の底』
805. くしゃくしゃ:【それから俄かにまじめになってしばらく顔をくしゃくしゃにしていたがいよいよ勇気に充ち
        て来たらしく一ぺんに畳をはね越えておもてに飛び出し大股に通りをまがった。】
             by『税務署長の冒険』
806. くしゃくしゃ:【顔から肩から灰いろの、北守将軍ソンバーユーは、わざとくしゃくしゃ顔をしかめ、しずか
        に馬のたづなをとって、まっすぐを向いて先登
(せんとう)に立ち、それからラッパや太鼓の類、三
        角ばたのついた槍、まっ青に錆びた銅のほこ、それから白い矢をしょった、兵隊たちが入っ
        てくる。】
             by『北守将軍と三人兄弟の医者』
807. ぐしゃぐしゃ:【ところがどういうわけですか、その年は、お日さまが春から変に白くて、いつもなら雪が
        とけると間もなく、まっしろな花をつけるこぶしの樹
(き)もまるで咲かず、五月になってもたびた
        び霙
(みぞれ)がぐしゃぐしゃ降り、七月の末になっても一向に暑さが来ないために去年播(ま)
        た麦も粒の入らない白い穂しかできず、大抵の果物も花が咲いただけで落ちてしまったので
        した。】
             by『グスコーブドリの伝記』
808. ぐじゃぐじゃ:【「うん、霜ぁ降ったのさ。今日は畑ぁ、土ぁぐじゃぐじゃづがべもや。」と嘉
(か)ッコのお母
        さんは、半分ひとりごとのように答えました。】
             by『十月の末』
809. ぐじゃぐじゃ:【「早く涙をおふきなさい。まるで顔中ぐじゃぐじゃだ。」】
             by『黄いろのトマト』
810. クシャンクシャン:【ドアがあけてあるので室の中は俄に寒くあっちでもこっちでもクシャンクシャンとま
        じめ臭ったくしゃみの声がしました。】
             by『氷河鼠の毛皮』
811. クスクス:【俄
(にわ)かに誰かがクスクス笑いました。】
             by『耕耘部
(こううんぶ)の時計』
812. ぐずぐず:【「何をぐずぐずしてるんだ。潰
(つぶ)してしまえ。
        灼
(や)いてしまえ。こなごなに砕いてしまえ。早くやれ。」】
             by『楢
(なら)ノ木大学士の野宿』
813. ぐずぐず:【「おい、ここら何をぐずぐずしてるんだ。」】
             by『ポラーノの広場』
814. ぐずぐず:【「何をぐずぐずしているの。」】
             by『水仙月の四日』
815. くすっ:【ザネリが前の席からふりかえって、ジョバンニを見てくすっとわらいました。】
             by『銀河鉄道の夜』
816. くすり:【そしたらさっきから仕度ができてめずらしそうにこの新らしい農夫の近くに立ってそのようす
        を見ていた子供の百姓が俄
(にわ)かにくすりと笑いました。】
             by『耕耘部
(こううんぶ)の時計』
817. くたくた:【ゴーシュはその顔を見て思わず吹き出そうとしましたが、まだ無理に恐い顔をして、「では
        教えてやろう。狸汁というのはな。おまえのような狸をな、キャベジや塩とまぜてくたくたと煮
        ておれさまの食うようにしたものだ。」と云いました。】
             by『セロ弾きのゴーシュ』
818. ぐたぐた:【それでももうぐたぐたになって何もかもわからないというふりをしていました。】
             by『税務署長の冒険』
819. ぐたぐた:【外では雪に日が照って豚はまぶしさに眼を細くし、やっぱりぐたぐた歩いて行った。】
             by『フランドン農学校の豚』
820. ぐたっ:【ポーセはおいしそうに三さじばかり喰べましたら急にぐたっとなっていきをつかなくなりまし
        た。】
             by『手紙』
821. ぐたっぐたっ:【ぐたっぐたっと歩き出す。】
             by『フランドン農学校の豚』
822. くちゃくちゃ:【魚がこんどはそこら中の黄金
(きん)の光をまるっきりくちゃくちゃにしておまけに自分は
        鉄いろに変に底びかりして、又上流
(かみ)の方へのぼりました。】
             by『やまなし』
823. ぐちゃぐちゃ:【見ると、一人の変に鼻の尖
(とが)った、洋服を着てわらじをはいた人が、鉄砲でもない
        槍でもない、おかしな光る長いものを、せなかにしょって、手にはステッキみたいな鉄槌
(かな
             づち)
をもって、ぼくらの魚を、ぐちゃぐちゃ掻きまわしているのだ。】
             by『さいかち淵
(ぶち)
824. ぐちゃぐちゃ:【画
(え)かきはにわかにまじめになって、赤だの白だのぐちゃぐちゃついた汚い絵の具
        箱をかついで、さっさと林の中にはいりました。】
             by『かしわばやしの夜』
825. ぐちゃぐちゃ:【山男は、どうもその支那人のぐちゃぐちゃした赤い顔が、とかげのようでへんに怖くて
        しかたありませんでした。】
             by『山男の四月』
826. ぐちゃぐちゃ:【この木に二人の友達がありました。一人は丁度五百歩ばかり離れたぐちゃぐちゃの
        谷地
(やち)の中に住んでいる土神で一人はいつも野原の南の方からやって来る茶いろの狐
        だったのです。】
             by『土神ときつね』
827. ぐちゃぐちゃ:【そしてぐちゃぐちゃ大股にそっちへ歩いて行って倒れている木樵のからだを向うの草
        はらの方へぽんと投げ出しました。】
             by『土神ときつね』
828. ぐちゃぐちゃ:【土神はいきなり狐を地べたに投げつけてぐちゃぐちゃ四五へん踏みつけました。】
             by『土神ときつね』
829. ぐちゃぐちゃ:【白の麻服のせなかも汗でぐちゃぐちゃ、草にはけむりのような穂が出ていました。】
             by『革トランク』
830. ぐちゃっ:【うまい、少しぐちゃっと苔にはいったけれども、まあいいねえ、それではぼくはいまこっちで
        桶をつるすから、そっちでとって呉れ給え。】
             by『イーハトーボ農学校の春』
831. くっ:【かっこうは「くっ。」とひとつ息をして「ではなるべく永くおねがいいたします。」といってまた一つ
        おじぎをしました。】
             by『セロ弾きのゴーシュ』
832. ぐっ:【みんなはぐっと呑みました。】
             by『ポラーノの広場』
833. ぐっ:【そこで杖でその頭をぐっとおさえ刀でその皮をはぎはじめました。】
             by『手紙』
834. ぐっ:【ブドリがその小さな汚い手帳を出したとき、クーボー大博士は大きなあくびをやりながら、屈
        
(かが)んで眼をぐっと手帳につけるようにしましたので、手帳はあぶなく大博士に吸い込まれ
        そうになりました。】
             by『グスコーブドリの伝記』
835. ぐっ:【とんびがぐっとしゃくにさわりました。】
             by『林の底』
836. ぐっ:【するとリンプー先生はこんどは馬のほうきのようなしっぽを持って、いきなりぐっと引っ張った。】
             by『北守将軍と三人兄弟の医者』
837. ぐっ:【セロ弾きはまたぐっとしゃくにさわりましたが何気ない風で巻たばこを一本だして口にくわいそ
        れからマッチを一本とって「どうだい。工合をわるくしないかい。舌を出してごらん。」】
             by『セロ弾きのゴーシュ』
838. くっきり:【下流のまっ青な水の上に、朝日橋がくっきり黒く一列浮び、そのらんかんの間を白い上着
        を着た騎兵たちがぞろっと並んで行きました。】
             by『イギリス海岸』
839. くっきり:【さわやかな秋の時計の盤面には、青く灼かれたはがねの二本の針が、くっきり十一時を指
        しました。】
             by『銀河鉄道の夜』
840. くっきり:【電光がすばやく射し込んで、床におろされて蟹のかたちになっている自分の背嚢
(はいのう)
        くっきり照らしまっ黒な影さえ落して行きました。】
             by『ガドルフの百合』
841. くっきり:【にわかにくっきり白いその羽根は前の方へ倒れるようになりインデアンはぴたっと立ちどま
        ってすばやく弓を空にひきました。】
             by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』
842. くっきり:【向うの山の雪は青ぞらにくっきりと浮きあがり見ていますと何だかこころが遠くの方へ行くよ
        うでした。】
             by『ひかりの素足』
843. くっきり:【ブドリが、クーボー大博士から貰った名刺の宛名をたずねて、やっと着いたところは大きな
        茶いろの建物で、うしろには房のような形をした高い柱が夜のそらにくっきり白く立って居り
        ました。】
             by『グスコーブドリの伝記』
844. くっきり:【雪童子
(わらす)がはねあがるようにして叱りましたら、いままで雪にくっきり落ちていた雪童子
        の影法師は、ぎらっと白いひかりに変り、狼
(おいの)どもは耳をたてて一さんに戻ってきました。】
             by『水仙月の四日』
845. くっきり:【岩手山の銀の冠には、雲の影がくっきり黒くうつっている日でした。】
             by『狼
(おいの)森と笊(ざる)森、盗(ぬすと)森』
846. くっくっ:【「何だかわかりません。」もう大丈夫だと安心しながらジョバンニはそっちを見あげてくっくっ
        笑いました。】
             by『銀河鉄道の夜』
847. くつくつ:【慶次郎も顔をまっ赤にしてくつくつ笑いながら立ちました。】
             by『鳥をとるやなぎ』
848. くつくつ:【もう大丈夫だと安心しながらジョバンニはそっちを見あげてくつくつ笑いました。】
             by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』
849. くつくつ:【「風が吹いたんだい。」三郎は上でくつくつわらいながら云いました。】
             by『風の又三郎』
850. くつくつくつ:【(水をたして、あとはくつくつくつと煮るんだ。)】
             by『水仙月の四日』
851. ぐっすり:【ブドリは毛布をからだに巻いてぐっすり睡
(ねむ)りました。】
             by『グスコーブドリの伝記』
852. ぐっすり:【お二人は家に入り、母さまが迎えなされて戸の環を嵌めて居られますうちに、童子はいつ
        かご自分の床に登って、着替えもせずにぐっすり眠ってしまわれました。】
             by『雁
(かり)の童子』
853. ぐっすり:【ぐっすりねむりました。】
             by『セロ弾きのゴーシュ』
854. ぐったり:【ほんとうに暑くなって、ねむの木もぐったり見えたし、空もまるで、底なしの淵のようになっ
        た。】
             by『さいかち淵
(ぶち)
855. ぐったり:【そしてあの姉弟はもうつかれてめいめいぐったり席によりかかって睡っていました。】
             by『銀河鉄道の夜』
856. ぐったり:【向うには、髪もひげもまるで灰いろの、肥ったふくろうのようなおじいさんが、安楽椅子に
        ぐったり腰かけて、扇風機にぶうぶう吹かれながら、「給仕をやっていながら、一通りのホテ
        ルの作法も知らんのか。」と頬をふくらして給仕を叱りつけていました。】
             by『ポラーノの広場』
857. ぐったり:【そしてあの姉弟はもうつかれてめいめいぐったり席によりかかって睡
(ねむ)っていました。】
             by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』
858. ぐったり:【そのぐったり首を垂れた山鳥を、ぶらぶら振りまわしながら森から出てきました。】
             by『山男の四月』
859. ぐったり:【楢夫はぐったりとして気を失っているようでした。】
             by『ひかりの素足』
860. ぐったり:【それからぐったり横になっている狐の屍骸のレーンコートのかくしの中に手を入れて見ま
        した。】
             by『土神ときつね』
861. ぐったり:【雪狼
(ゆきおいの)どもはつかれてぐったり座っています。】
             by『水仙月の四日』
862. ぐったり:【ほんとうに暑くなって、ねむの木もまるで夏のようにぐったり見えましたし、空もまるで、底
        なしの淵のようになりました。】
             by『風の又三郎』
863. ぐったり:【赤いダァリヤはぐったりとなってその手のなかに入って行きました。】
             by『まなづるとダァリヤ』
864. ぐったり:【九万の兵というものはただ見ただけでもぐったりする。】
             by『北守将軍と三人兄弟の医者』
865. ぐったり:【その晩一ばん中歩きまわり、暁方
(あけがた)になってから、ぐったり疲れて自分の家に帰りま
        した。】
             by『蛙のゴム靴』
866. ぐにゃぐにゃ:【「えい。それ。持って行け。てめいの持てるだけ持ってうせちまえ。てめいみたいな、ぐ
        にゃぐにゃした、男らしくもねいやつは、つらも見たくねい。早く持てるだけ持って、どっかへう
        せろ。」】
             by『ツェねずみ』
867. くにゃり:【とのさまがえるは又四へんばかり足をふんばりましたが、おしまいの時は足がキクッと鳴っ
        てくにゃりと曲ってしまいました。】
             by『カイロ団長』
868. くにゃり:【「五十秒」と豹が云いましたら猿がいきなりくにゃりと落ちました。】
             by『けだものの運動会』
869. くにゃん:【ところがそのナイフをテーブルの上に置きますと、すぐ刃がくにゃんとまがってしまいまし
        た。】
             by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』
870. ぐにゃん:【するとそのはしらはまるでとびあがるくらいびっくりして、足がぐにゃんとまがりあわててま
        っすぐを向いてあるいて行きました。】
             by『月夜のでんしんばしら』
871. くびくび:【私共の世界が旱
(ひでり)の時、瘠せてしまった夜鷹やほととぎすなどが、それをだまって見上
        げて、残念そうに咽喉
(のど)をくびくびさせているのを時々見ることがあるではありませんか。】
             by『双子の星』
872. くびっ:【じいさんはのどをくびっと鳴らしました。】
             by『ポラーノの広場』
873. くらくら:【そこでみんなは粟つぶのコップで舶来ウィスキーを一杯ずつ呑んで、くらくら、キーイキーイ
        と、ねむってしまいました。】
             by『カイロ団長』
874. くらくら:【全くあたりがみんなくらくらして、茶色に見えてしまったのです。】
             by『カイロ団長』
875. くらくら:【あたらしく眼をひらいては前の青ぞらに桔梗
(ききょう)いろや黄金(きん)やたくさんの太陽のかげ
        ぼうしがくらくらとゆれてかかっています。】
             by『ひかりの素足』
876. くらくら:【『どうもひどい風ですね。あなた頭がほてって痛みはしませんか。どうも僕はくらくらします
        ね。』】
             by『シグナルとシグナレス』
877. くらくら:【豚は実に永い間、変な顔して、眺めていたが、とうとう頭がくらくらして、いやないやな気分
        になった。】
             by『フランドン農学校の豚』
878. ぐらぐら:【「地球を半分ふきとばしちまえ。石と石とをぶっつけ合せてぐらぐらする紫のいなびかりを
        起せ。」】
             by『楢
(なら)ノ木大学士の野宿』
879. ぐらぐら:【「百万の雷を集めて、地面をぐらぐら云わせてやる。」】
             by『楢
(なら)ノ木大学士の野宿』
880. ぐらぐら:【林の中はただむせび泣く声ばかり、風も出て来て、木はみなぐらぐらゆれましたが、仲々
        誰も泣きやみませんでした。】
             by『二十六夜』
881. ぐらぐら:【眼を開いてもあたりがみんなぐらぐらして空さえ高くなったり低くなったりわくわくゆれてい
        るよう、みんなの声も、ただぼんやりと水の中からでも聞くようです。】
             by『二十六夜』
882. ぐらぐら:【それはあのセンダードの市の大きな西洋造りの並んだ通りに、電気が一つもなくて、並木
        のやなぎには、黄いろの大きなランプがつるされ、みちにはまっ赤な火がならび、そのけむ
        りはやさしい深い夜の空にのぼって、カシオピイアもぐらぐらゆすれ、琴座も朧にまたたいた
        のです。】
             by『ポラーノの広場』
883. ぐらぐら:【俄かに舟がぐらぐらゆれ何でも恐ろしくむかし風の竜が出てきてわたくしははねとばされ
        て岩に投げつけられたと思って眼をさましました。】
             by『ポラーノの広場』
884. ぐらぐら:【ひなげしはみんなまっ赤に燃えあがり、めいめい風にぐらぐらゆれて、息もつけないよう
        でした。】
             by『ひのきとひなげし』
885. ぐらぐら:【ひとりが渡る。ぐらぐらする。】
             by『台川
(だいかわ)
886. ぐらぐら:【木や藪
(やぶ)がけむりのようにぐらぐらゆれました。】
             by『どんぐりと山猫』
887. ぐらぐら:【柏の木は足をぐらぐらしながらうたいました。】
             by『かしわばやしの夜』
888. ぐらぐら:【それに気がついて見ると自分の手からまるで蜘蛛の糸でこしらえたようなあやしい網がぐ
        らぐらゆれながらずうっと青空の方へひろがっているのです。】
             by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』
889. ぐらぐら:【「今授業中だよ。やかましいやつだ。用があるならはいって来い。」とどなりましたので、学
        校の建物はぐらぐらしました。】
             by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』
890. ぐらぐら:【空はぐらぐらゆれました。】
             by『タネリはたしかにいちにち噛んでいたようだった』
891. ぐらぐら:【一郎は云いながら楢夫の頭をぐらぐらゆすぶりました。】
             by『ひかりの素足』
892. ぐらぐら:【一郎はそばへかけよりました。そしてにわかに足がぐらぐらして倒れました。】
             by『ひかりの素足』
893. ぐらぐら:【その子はぐらぐら頭をふって泣き出しました。】
             by『ひかりの素足』
894. ぐらぐら:【そうでしょう、マリオの市のような大きな西洋造りの並んだ通りに、電気が一つもなくて、並
        木のやなぎには、黄いろの大きなランプがつるされ、みちにはまっ赤な火がならび、そのけ
        むりはやさしい深い夜の空にのぼって、カシオピイアもぐらぐらゆすれ、琴座も朧
(おぼろ)にま
        たたいたのです。】
             by『毒蛾』
895. ぐらぐら:【それをこんどは片っぱそから鍋に入れてぐらぐら煮て、手で車をまわしながら糸をとりまし
        た。】
             by『グスコーブドリの伝記』
896. ぐらぐら:【山はぐらぐら続けてゆれました。】
             by『グスコーブドリの伝記』
897. ぐらぐら:【手がぐらぐらしたりしはじめました。】
             by『けだものの運動会』
898. ぐらぐら:【シグナレスは、この時、東のぐらぐらするくらい強い青びかりの中をびっこをひくようにして
        走って行く雲を見て居りましたがそれからチラッとシグナルの方を見ました。】
             by『シグナルとシグナレス』
899. ぐらぐら:【間もなく地面はぐらぐらと揺られ、そこらはばしゃばしゃくらくなり、象はやしきをとりまいた。】
             by『オツベルと象』
900. ぐらぐら:【「子供はまるで顔をまっ赤にして 『それでもどの木もみんなぐらぐらしてますよ。』と云うん
        だ。」】
             by『風野又三郎』
901. ぐらぐら:【私は何だか修身にしても変だし頭がぐらぐらして来たのでしたが、この時さっき校長が修
        身と護身とが今学年から一科目になって、多分その方が結果がいいだろうと云ったことを思
        い出して、ははあ、なるほどと、うなずきました。】
             by『茨海
(ばらうみ)小学校』
902. ぐらぐら:【太陽がまたぐらぐらおどりだしたなあ。】
             by『ペンネンノルデはいまはいないよ太陽にできた黒い棘
(とげ)をとりに行ったよ』
903. ぐらぐら:【そこらの苔はぐらぐらゆれ、蟻の歩哨は夢中で頭をかかえました。】
             by『朝に就ての童話的構図』
904. ぐらぐら:【山烏
(やまがらす)は仕方なく足をぐらぐらしながら上の方へ飛びあがりました。】
             by『烏の北斗七星』
905. ぐらぐら:【夜だかはぐらぐらするほどまぶしいのをこらえて、矢のように、そっちへ飛んで行きました。】
             by『よだかの星』
906. ぐらぐらぐら:【その時はじめて地面がぐらぐらぐら波のようにゆれ、「ガーン、ドロドロドロドロドロ、ノ
        ンノンノンノン。」と耳もやぶれるばかりの音がやって来ました。】
             by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』
907. ぐらぐらっ:【その時向うのサンムトリの青い光がぐらぐらっとゆれました。】
             by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』
908. ぐらぐらっ:【家はぐらぐらっとゆれ、みんなはぽかっとして呆れてしまいました。】
             by『十月の末』
909. ぐらぐらっ:【ある朝、ブドリたちが薪をつくっていましたら俄にぐらぐらっと地震がはじまりました。】
             by『グスコーブドリの伝記』
910. ぐらぐらっ:【俄かにサンムトリの左の裾がぐらぐらっとゆれまっ黒なけむりがぱっと立ったと思うとま
        っすぐに天にのぼって行って、おかしなきのこの形になり、その足もとから黄金
(きん)色の溶
        岩がきらきら流れ出して、見るまにずうっと扇形にひろがりながら海へ入りました。】
             by『グスコーブドリの伝記』
911. ぐらっ:【我に返ったと思いましたら俄
(にわ)かに頭がぐらっとしました。】
             by『土神ときつね』
912. ぐらっ:【耕一が何気なくその下を通りましたら俄かに木がぐらっとゆれてつめたい雫が一ぺんにざ
        っと落ちて来ました。】
             by『風野又三郎』
913. グララアガア、グララアガア:【「おう、でかけよう。グララアガア、グララアガア。」みんながいちどに呼
        応する。】
             by『オツベルと象』
914. くりくり:【あたまをまん中だけ残して、くりくり剃
(そ)って、恭(うやうや)しく両手を拱(こまね)いて、陳氏のうし
        ろに立っていました。】
             by『ビジテリアン大祭』
915. くりくり:【又三郎はまっ黒な眼を少し意地わるそうにくりくりさせながらみんなを見まわしました。】
             by『風野又三郎』
916. くりくり:【「そいつは頭をくりくりの芥子坊主にしてね、着物だって袖の広い支那服だろう、沓
(くつ)もは
        いてるねえ、大へんかあいらしいんだよ、一番はじめの日僕がそこを通ったら斯
(こ)う言って
        いた。」】
             by『風野又三郎』
917. くりくりくりくりくり:【「びっくりびっくり、くりくりくりくりくり。」】
             by『よく利く薬とえらい薬』
918. くるくる:【「おれたちは、みんな、稜
(かど)がしっかりしているのに、お前さんばかり、なぜそんなにくる
        くるしてるだろうね。」】
             by『気のいい火山弾』
919. くるくる:【毛皮を谷であらってくるくるまるめせなかにしょって自分もぐんなりした風で谷を下って行く
        ことだけはたしかなのだ。】
             by『なめとこ山の熊』
920. くるくる:【その男は立って、網棚から包みをおろして、手ばやくくるくると解きました。】
             by『銀河鉄道の夜』
921. くるくる:【「ねずみとりさん。ひどいや。ひどいや。うう、くやしい。ねずみとりさん。あんまりだ。」と云
        いながら、はりがねをかじるやら、くるくるまわるやら、地だんだをふむやら、わめくやら、泣
        くやら、それはそれは大さわぎです。】
             by『ツェねずみ』
922. くるくる:【もうくるくるしてしまいました。】
             by『谷』
923. くるくる:【あまがえるはまわりが青くくるくるするように思いながら仕事に出て行きました。】
             by『カイロ団長』
924. くるくる:【楢渡
(ならわたり)のとこの崖はまっ赤でした。それにひどく深くて急でしたからのぞいて見ると全
        くくるくるするのでした。】
             by『谷』
925. くるくる:【「お前たちが笛なんか吹かなくたって星はみんなくるくるまわるさ。」】
             by『双子の星』
926. くるくる:【だまされたという人は大抵お酒に酔ったり、臆病でくるくるしたりした人です。】
             by『雪渡り』
927. くるくる:【その男は立って、網棚から包みをおろして、手ばやくくるくると解きました。】
             by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』
928. くるくる:【「鹿の黄いろな横っ腹なんぞに、二三発お見舞いもうしたら、ずいぶん痛快だろうねえ。
        くるくるまわって、それからどたっと倒れるだろうねえ。」】
             by『注文の多い料理店』
929. くるくる:【まわりがくるくる青く見えました。】
             by『ひかりの素足』
930. くるくる:【学校の少し下流で谷川をわたって、それから岸で楊
(やなぎ)の枝をみんなで一本ずつ折って
        青い皮をくるくる剥
(は)いで鞭を拵(こしら)えて手でひゅうひゅう振りながら上の野原への路(みち)
        をだんだんのぼって行きました。】
             by『風の又三郎』
931. くるくる:【くるくるまわって走れぁいいからね。】
             by『風野又三郎』
932. くるくる:【生徒たちはくるくるはねまわってその草わなをみんなほどいて居りました。】
             by『茨海
(ばらうみ)小学校』
933. くるくる:【狐はくるくるまわっておじぎをして向うへ行ってしまいました。】
             by『貝の火』
934. くるくる:【署長はくるくると樽の間をすりまわった。】
             by『税務署長の冒険』
935. くるくる:【署長はくるくるしばられてしまった。】
             by『税務署長の冒険』
936. くるくる:【達二は、垣根のそばから、楊
(やなぎ)の枝を一本折り、青い皮をくるくる剥(は)いで鞭を拵(こしら)
        え、静に牛を追いながら、上の原への路
(みち)をだんだんのぼって行きました。】
             by『種山ヶ原』
937. くるくる:【平太が分教場の方へ行って大工さんたちの働きぶりを見て居りますと大工さんたちはくる
        くる廻ったり立ったり屈
(かが)んだりして働くのは大へん愉快そうでしたがどう云う訳か横に歩
        くのがいやそうでした。】
             by『革トランク』
938. クルクル:【すると相手のねずみはまるでつぶてのようにクンねずみに飛びかかって鼠のとり縄を出
        してクルクルしばってしまいました。】
             by『クンねずみ』
939. ぐるぐる:【「どこの標本でも、この帯の完全なのはないよ。どうだい。空でぐるぐるやった時の工合
        が、実によくわかるじゃないか。すてき、すてき。今日すぐ持って行こう。」】
             by『気のいい火山弾』
940. ぐるぐる:【三郎ひとり、上をまわって泳いで遁げたら、しゅっこはすぐに追い付いて、押えたほかに、
        腕をつかんで、四五へんぐるぐる引っぱりまわした。】
             by『さいかち淵
(ぶち)
941. ぐるぐる:【そして、カムパネルラは、円い板のようになった地図を、しきりにぐるぐるまわして見てい
        ました。】
             by『銀河鉄道の夜』
942. ぐるぐる:【すると何のことはない、デストゥパーゴはそのみじかいナイフを剣のように持って一生けん
        めいファゼーロの胸をつきながら後退りしましたしファゼーロは短刀をもつように柄をにぎっ
        てデストゥパーゴの手首をねらいましたので、三度ばかりぐるぐるまわってからデストゥパー
        ゴはいきなりナイフを落して、左の手で右の手くびを押さえてしまいました。】
             by『ポラーノの広場』
943. ぐるぐる:【「着物と団子だけじゃつまらない。もっともっといいものをやりたいな。山男が嬉しがって泣
        いてぐるぐるはねまわって、それからからだが天に飛んでしまう位いいものをやりたいなあ。」】
             by『祭の晩』
944. ぐるぐる:【ガドルフはしきいをまたいで、もとの階段室に帰り、それから一ぺん自分の背嚢につまず
        いてから、二階に行こうと段に一つ足をかけた時、紫いろの電光が、ぐるぐるする程明るくさ
        し込んで来ましたので、ガドルフはぎくっと立ちどまり、階段に落ちたまっ黒な自分の影とそれ
        から窓の方を一諸に見ました。】
             by『ガドルフの百合』
945. ぐるぐる:【二人はも一度組みついて、やがてぐるぐる廻って上になったり下になったり、どっちがどっ
        ちかわからず暴れてわめいて戦ううちに、とうとうすてきに大きな音を立てて、引っ組んだま
        ま坂をころげて落ちて来ました。】
             by『ガドルフの百合』
946. ぐるぐる:【童子たちは頭がぐるぐるしてもう自分が歩いているのか立っているのかわかりませんでし
        た。】
             by『双子の星』
947. ぐるぐる:【そして、カムパネルラは、円い板のようになった地図を、しきりにぐるぐるまわして見てい
        ました。】
             by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』
948. ぐるぐる:【「わたしの大事なタダシはいまどんな歌をうたっているだろう、雪の降る朝にみんなと手を
        つないでぐるぐるにわとこのやぶをまわってあそんでいるだろうかと考えたりほんとうに待っ
        て心配していらっしゃるんですから、早く行っておっかさんにお目にかかりましょうね。」】
             by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』
949. ぐるぐる:【その葉はぐるぐるに縮れ葉の下にはもう美しい緑いろの大きな苞が赤い毛を吐いて真珠
        のような実もちらっと見えたのでした。】
             by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』
950. ぐるぐる:【その間を燕の形の黒いものが、ぐるぐる縫って進みました。】
             by『ビジテリアン大祭』
951. ぐるぐる:【タネリは、北風カスケより速く、丘を馳け下りて、その黄いろな蘆むらのまわりを、ぐるぐる
        まわりながら叫びました。】
             by『タネリはたしかにいちにち噛んでいたようだった』
952. ぐるぐる:【一郎はぐるぐるしながらその鬼の手にすがりました。】
             by『ひかりの素足』
953. ぐるぐる:【若い木霊は風よりも速く丘をかけおりて蘆
(あし)むらのまわりをぐるぐるまわって叫びまし
        た。】
             by『若い木霊
(こだま)
954. ぐるぐる:【それからまわりがまっ蒼
(さお)になって、ぐるぐる廻り、とうとう深い草の中に倒れてしまいま
        した。】
             by『風の又三郎』
955. ぐるぐる:【嘉助
(かすけ)がひとり、上をまわって泳いで遁げましたら、又三郎はすぐに追い付いて、押え
        たほかに、腕をつかんで、四五へんぐるぐる引っぱりまわしました。】
             by『風の又三郎』
956. ぐるぐる:【こんな主人に巻き添いなんぞ食いたくないから、みんなタオルやはんけちや、よごれたよ
        うな白いようなものを、ぐるぐる腕に巻きつける。降参をするしるしなのだ。】
             by『オツベルと象』
957. ぐるぐる:【ぐるぐるひどくまわっていたら、まるで木も折れるくらい烈しくなってしまった。】
             by『風野又三郎』
958. ぐるぐる:【「あんまりサイクルホールの話をしたから何だか頭がぐるぐるしちゃった。」】
             by『風野又三郎』
959. ぐるぐる:【「多分ひばりでしょう。ああ頭がぐるぐるする。おっ母
(か)さん。まわりが変にみえるよ。」】
             by『貝の火』
960. ぐるぐる:【「眼がぐるぐるして、風がぶうぶう鳴ったんだ。」】
             by『黄いろのトマト』
961. ぐるぐる:【そしてもうすっかりぐるぐるして壇を下りてしまいました。】
             by『税務署長の冒険』
962. ぐるぐる:【それからまわりがまっ蒼になって、ぐるぐる廻り、とうとう達二は、深い草の中に倒れてしま
        いました。】
             by『種山ヶ原』
963. ぐるぐる:【「それでこいつはぐるぐるして昨夜一晩寝ないんだな。」】
             by『フランドン農学校の豚』
964. ぐるぐる:【ああ北海道、雑嚢
(ざつのう)を下げてマントをぐるぐる捲いて肩にかけて津軽海峡をみんなと
        船で渡ったらどんなに嬉しいだろう。】
             by『或る農学生の日誌』
965. ぐるぐる:【ゴーシュもすこしぐるぐるして来ましたので、「さあこれで許してやるぞ」と云いながらようよ
        うやめました。】
             by『セロ弾きのゴーシュ』
966. ぐるぐる:【すすきの穂までが鹿にまじって一しょにぐるぐるめぐっているように見えました。】
             by『鹿
(しし)踊りのはじまり』
967. ぐるぐるぐる:【「それはね、電気菓子とおなじだよ。そら、ぐるぐるぐるまわっているだろう。」】
             by『水仙月の四日』
968. くるくるくるくる:【「僕は、生まれて、まだまっかに燃えて空をのぼるとき、くるくるくるくる、からだがま
        わったからね。」】
             by『気のいい火山弾』
969. くるくるくるくる:【「どうしてって風力計がくるくるくるくる廻っていて僕たちのレコードはちゃんと下の機
        械に出て新聞にも載るんだろう。」】
             by『風野又三郎』
970. くるくるくるくる:【狼
(おいの)が九疋(ひき)、くるくるくるくる、火のまわりを踊ってかけ歩いているのでした。】
             by『狼
(おいの)森と笊(ざる)森、盗(ぬすと)森』
971. ぐるくるぐるくる:【鹿は大きな環をつくって、ぐるくるぐるくる廻っていましたが、よく見るとどの鹿も環
        のまんなかの方に気がとられているようでした。】
             by『鹿
(しし)踊りのはじまり』
972. ぐるぐるぐるぐる:【その上にはいろいろな蝶や蛾が列になってぐるぐるぐるぐる輪をかいていたので
        す。】
             by『ポラーノの広場』
973. ぐるぐるぐるぐる:【一生けん命、こう叫びながら、ちょうど十人の子供らが、両手をつないで円くなり、
        ぐるぐるぐるぐる、座敷のなかをまわっていました。】
             by『ざしき童子
(ぼっこ)のはなし』
974. ぐるぐるぐるぐる:【「そう云われたらもうおしまいだ極渦の中へはいってぐるぐるぐるぐるまわる、仲々
        出ていいとは云わないんだ。」】
             by『風野又三郎』
975. ぐるぐるぐるぐる:【そこでルラ蛙はまたもとのところへ走って来てまわりをぐるぐるぐるぐるまわって泣
        きました。】
             by『蛙のゴム靴』
976. ぐるぐるぐるぐる:【泣きながらぐるぐるぐるぐる空をめぐったのです。】
             by『よだかの星』
977. ぐるぐるぐるぐる:【しまいは猫はまるで風車のようにぐるぐるぐるぐるゴーシュをまわりました。】
             by『セロ弾きのゴーシュ』
978. ぐるぐるぐるぐる:【六疋
(ぴき)ばかりの鹿が、さっきの芝原を、ぐるぐるぐるぐる環になって廻っている
        のでした。】
             by『鹿
(しし)踊りのはじまり』
979. ぐるぐるぐるぐる:【鹿はそれからまた環になって、ぐるぐるぐるぐるめぐりあるきました。】
             by『鹿
(しし)踊りのはじまり』
980. グルグルグルグル:【そこでネネムも全く感服してそれから警察長の家を出てそれから又グルグルグ
        ルグル巡視をして、おひるごろ、ばけもの世界裁判長の官邸に帰りました。】
             by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』
981. くるくるくるっ:【くるくるくるっと縛ってしまいました。】
             by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』
982. くるくるくるっ:【空がくるくるくるっと白く揺らぎ、草がバラッと一度に雫を払いました。】
             by『風の又三郎』
983. くるくるくるっ:【空がくるくるくるっと白く揺らぎ、草がバラッと一度に雫を払いました。】
             by『種山ヶ原』
984. クルクルクルッ:【「七十秒。」と豹が叫びましたらカンガル−がクルクルクルッとまわって落ちました。】
             by『けだものの運動会』
985. ぐるぐるっ:【すると目がぐるぐるっとして、ご機嫌のいいおキレさままでがまるで黒い土の球のように
        見えそれからシュウとはしごのてっぺんから下へ落ちました。】
             by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』
986. くるくるん:【「薬さえ取ってしまったらこの林ぐらい、くるくるんに焼っぷくって見せるぞ。」】
             by『よく利く薬とえらい薬』
987. くるっ:【それからくるっと振り向いて 陸の方をじっと見定めて 急いでそっちへ歩いて行った。】
             by『楢
(なら)ノ木大学士の野宿』
988. くるっ:【水の中でも黒い白鳥のように 頭をもたげて泳いだり 頸
(くび)をくるっとまわしたり その厭ら
        しいこと恐いこと 大学士はもう眼をつぶった。】
             by『楢
(なら)ノ木大学士の野宿』
989. くるっ:【枝へ爪を引っかけてくるっと逆さになって小笠原島のこうもりのまねをしたりしていました。】
             by『二十六夜』
990. くるっ:【(そうら、こんどはぼくの影法師はコンパスだ。あんなにくるっとまわって、前の方へ来た。)】
             by『銀河鉄道の夜』
991. くるっ:【鼠はくるっと一つまわって、一目散に天井裏へかけあがりました。】
             by『ツェねずみ』
992. くるっ:【「おまけにさきをくるっと曲げると、まるでおれのステッキの柄のようになる。」】
             by『月夜のけだもの』
993. くるっ:【「硫黄を燃せばちょっと眼のくるっとするような紫いろの焔をあげる。」】
             by『学者アラムハラドの見た着物』
994. くるっ:【(そら、こんどはぼくの影法師はコムパスだ。あんなにくるっとまわって、前の方へ来た。)】
             by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』
995. くるっ:【狐はちょっと眼を円くしてつっ立って音を聞いていましたがいきなり残りの葡萄の房を一ぺん
        にべろりとなめてそれから一つくるっとまわってバルコンへ飛び出しひらっと外へ下りてしま
        いました。】
             by『黒ぶどう』
996. くるっ:【そしてくるっとまわって向うへ行ってしまいました。】
             by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』
997. くるっ:【うまいものをたべさせて置いて、にわかに熱湯にでもたたき込んでしまうがいい、豚は大悦
        びだ、くるっと毛まで剥
(む)けてしまう。】
             by『ビジテリアン大祭』
998. くるっ:【そして慶次郎もだまってくるっと戻ったのでした。】
             by『鳥をとるやなぎ』
999. くるっ:【狐はその下の円い穴にはいろうとしてくるっと一つまわりました。】
             by『土神ときつね』
1000. くるっ:【くるっと立って鉄砲玉のように外へ走って出られました。】
             by『雁
(かり)の童子』
1001. くるっ:【そこで大臣の一行はくるっと馬を立て直し黄いろな塵をあげながら一目散に王宮の方に戻
        って行く。】
             by『三人兄弟の医者と北守将軍[韻文形]』
1002. くるっ:【そこで大臣一行は、くるっと馬を立て直し、黄いろな塵をあげながら、一目散に戻って行く。】
             by『北守将軍と三人兄弟の医者』
1003. くるっ:【いきなり向うの敷藁
(しきわら)に頭を埋めてくるっと寝てしまったのだ。】
             by『フランドン農学校の豚』
1004. ぐるっ:【ところが先頭の兵隊さんは舟のところまでやって来ると、ぐるっとまわって、また向うへ戻り
        ました。】
             by『イギリス海岸』
1005. ぐるっ:【はんのきの林がぐるっと輪になっていて中にはみじかいやわらかな草がいちめん生えてま
        るで一つの公園地のようでした。】
             by『二人の役人』
1006. ぐるっ:【わたくしは半分わらうように半分つぶやくようにしながら、向うの信号所から、いつも放して
        遊ばせる輪道の内側の野原、ポプラの中から顔を出している市はずれの白い教会の塔ま
        でぐるっと見まわしました。】
             by『ポラーノの広場』
1007. ぐるっ:【みんなは呆れてだんだんやめてぐるっとデストゥパーゴのまわりに立ってしまいました。】
             by『ポラーノの広場』
1008. ぐるっ:【すると、とのさまがえるは立ちあがって、家をぐるっと一まわしまわしました。】
             by『カイロ団長』
1009. ぐるっ:【「それから一番痛快なのはまっすぐに行ってぐるっと円を描いてまっすぐにかえる位ゆっくり
        カーブを切るときだ。」】
             by『双子の星』
1010. ぐるっ:【部下の判事や検事たちが、その両側からぐるっと環になってならびました。】
             by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』
1011. ぐるっ:【博士は実に得意になってかかとで一つのびあがり手で円くぐるっと環を描きました。】
             by『ビジテリアン大祭』
1012. ぐるっ:【土神は右手のこぶしをゆっくりぐるっとまわしました。】
             by『土神ときつね』
1013. ぐるっ:【向うの海が孔雀石いろと暗い藍いろと縞になっているその堺のあたりでどうもすきとおった
        風どもが波のために少しゆれながらぐるっと集って私からとって行ったきれぎれの語
(ことば)
        丁度ぼろぼろになった地図を組み合せる時のように息をこらしてじっと見つめながらいろい
        ろにはぎ合せているのをちらっと私は見ました。】
             by『サガレンと八月』
1014. ぐるっ:【そこで一年生はあるき出しまもなく二年も三年もあるき出してみんなの前をぐるっと通って
        右手の下駄箱のある入口に入って行きました。】
             by『風の又三郎』
1015. ぐるっ:【するといつか馬はぐるっとさっきの小高いところをまわってさっき四人ではいって来たどて
        の切れた所へ来たのです。】
             by『風の又三郎』
1016. ぐるっ:【「僕は小屋のまわりを一ぺんぐるっとまわったんだよ。」】
             by『風野又三郎』
1017. ぐるっ:【署長はもうみんなも帰る時分だしと思って自分も一ぺん家へ帰るふりをして町をぐるっとま
        わりみんなが戻ったころまた役所へ来て小使に自分の室へ電燈をつけさせて待っていまし
        た。】
             by『税務署長の冒険』
1018. ぐるっ:【ぐるっとみんなが署長を囲んだ。】
             by『税務署長の冒険』
1019. ぐるっ:【けれども、たよりのないことは、みちのはばが五寸ぐらいになったり、又三尺ぐらいに変っ
        たり、おまけに何だかぐるっと廻っているように思われました。】
             by『種山ヶ原』
1020. くるっくるっ:【時計屋の店には明るくネオン燈がついて、一秒ごとに石でこさえたふくろうの赤い眼
        が、くるっくるっとうごいたり、いろいろな宝石が海のような色をした厚い硝子の盤に載って
        星のようにゆっくりめぐったり、また向う側から、銅の人馬がゆっくりこっちへまわって来たり
        するのでした。】
             by『銀河鉄道の夜』
1021. くるっくるっ:【時計屋の店には明るくネオン燈がついて、一秒ごとに石でこさえたふくろうの赤い眼
        が、くるっくるっとうごいたり、眩
(まばゆ)いプラチナや黄金(きん)の鎖だの、いろいろな宝石の
        はいった指環
(ゆびわ)だのが、海のような色をした厚い硝子(ガラス)の盤に載ってゆっくり循(めぐ)
        ったり、また向う側から、銅の人馬がゆっくりこっちへまわって来たりするのでした。】
             by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』
1022. くるり:【けれどもとうとう楢夫は、つかれてくるりとこっちを向いて立ちどまりましたので、一郎はいき
        なりひどくぶっつかりました。】
             by『ひかりの素足』
1023. くるり:【雪狼
(ゆきおいの)どもは頭をふってくるりとまわり、またまっ赤な舌を吐いて走りました。】
             by『水仙月の四日』
1024. くるり:【いきなりくるりとうしろを向いて帰ってしまいました。】
             by『蛙のゴム靴』
1025. くるりくるり:【三角になってくるりくるりとうごいているように見えたのです。】
             by『カイロ団長』
1026. くれぐれ:【「あなた様は私共の恩人でございます。どうかくれぐれもおからだを大事になされて下さ
        れませ。」そして馬は丁寧におじぎをして向うへ歩いて行きました。】
             by『貝の火』
1027. グワア グワア グワア グワア:【グワア グワア グワア グワア、花火みたいに野原の中へ飛び
        出した。】
             by『オツベルと象』
1028. ぐゎあん、ぐゎあん:【さっきから線路の左がわで、ぐゎあん、ぐゎあんとうなっていたでんしんばしら
        の列が大威張りで一ぺんに北のほうへ歩きだしました。】
             by『月夜のでんしんばしら』
1029. ぐゎあんぐゎあん:【軍歌はただのぐゎあんぐゎあんといううなりに変ってしまいました。】
             by『月夜のでんしんばしら』
1030. ぐゎんぐゎん:【足音がぐゎんぐゎん響き電燈が矢の様に次から次と下の方へ行きました。】
             by『さるのこしかけ』
1031. ぐゎんぐゎん:【けれどもこの時は、風がまるで熊のように吼
(ほ)え、まわりの電信ばしらどもは山一
        ぱいの蜂の巣を一ぺんに壊しでもしたようにぐゎんぐゎんとうなっていましたので、折角のそ
        の声も、半分ばかりしかシグナレスに届きませんでした。】by『シグナルとシグナレス』
1032. くんくん:【鼻をくんくん鳴らして死んでしまうのだった。】
             by『なめとこ山の熊』
1033. くんくん:【校長さんの狐は下を向いて二三度くんくん云ってから、新らしく紅茶を私に注
(つ)いでくれ
        ました。】
             by『茨海
(ばらうみ)小学校』
1034. くんくん:【それから二人はうちの方へ蚊のくんくん鳴く桑畑の中を歩きました。】
             by『革トランク』
1035. クンクン:【又豚はその足もとで、たしかにクンクンと二つだけ、鼻を鳴らしてじっとうごかなくなって
        いた。】
             by『フランドン農学校の豚』
1036. ぐんぐん:【ぐんぐんつめくさの上をわたって南の方へ行ってしまいました。】
             by『ポラーノの広場』
1037. ぐんぐん:【わたくしは知らないふりをしてぐんぐん歩いて行きました。】
             by『ポラーノの広場』
1038. ぐんぐん:【雲が黄ばんでけわしくひかりながら南から北へぐんぐん飛んで居りました。】
             by『ポラーノの広場』
1039. ぐんぐん:【市野川
(いちのかわ)やぐんぐんのぼって行く。】
             by『台川
(だいかわ)
1040. ぐんぐん:【僕はあのいつか公爵の子供が着て居た赤い上着なら見たいなあと仔牛は思いました
        けれどももう狐がぐんぐん向うへ行くもんですから仕方なくついて行きました。】
             by『黒ぶどう』
1041. ぐんぐん:【「それからおれがもうけるんじゃないと云うので、悪いことをぐんぐんやるのもあまりよく
        ない。」】
             by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』
1042. ぐんぐん:【「その証拠にはご覧なさい鶏では強制肥育ということをやる、鶏の咽喉
(のど)にゴム管を
        あてて食物をぐんぐん押し込んでやる。」】
             by『ビジテリアン大祭』
1043. ぐんぐん:【ぐんぐん試験が済んで、いよいよブドリ一人になりました。】
             by『グスコーブドリの伝記』
1044. ぐんぐん:【けれどもそれから三四日たちますと、気候はぐんぐん暖くなってきて、その秋はほぼ
        普通の作柄になりました。】
             by『グスコーブドリの伝記』
1045. ぐんぐん:【狐がいかにも意地をはったように肩をいからせてぐんぐん向うへ歩いているのです。】
             by『土神ときつね』
1046. ぐんぐん:【「もう少し行ぐづどみんなして草刈ってるぞ。それがら馬の居るどごもあるぞ。」一郎
             は言いながら先に立って刈った草のなかの一ぽんみちをぐんぐん歩きました。】
             by『風の又三郎』
1047. ぐんぐん:【冷たい風が、草を渡りはじめ、もう雲や霧が、切れ切れになって眼の前をぐんぐん
             通り過ぎて行きました。】
             by『風の又三郎』
1048. ぐんぐん:【一郎は急いで井戸からバケツに水を一ぱい汲んで台所をぐんぐん拭きました。】
             by『風の又三郎』
1049. ぐんぐん:【二人は鞄をきちんと背負い、川を渡って丘をぐんぐん登って行きました。】
             by『風野又三郎』
1050. ぐんぐん:【「そうだ、そのときは僕は海をぐんぐんわたってこっちへ来たけれども来る途中でだん
        だんかけるのをやめてそれから丁度五日目にここも通ったよ。」】
             by『風野又三郎』
1051. ぐんぐん:【「どうしてどうして途中のひどいこと前に高いとこをぐんぐんかけたどこじゃない、南の
        方から来てぶっつかるやつはあるし、ぶっつかったときは霧ができたり雨をちらしたり負け
        ればあと戻りをしなけぁいけないし丁度力が同じだとしばらくとまったりこの前のサイクルホ
        ールになったりするし勝ったってよっぽど手間取るんだからそらぁ実際気がいらいらする
        んだよ。」】
             by『風野又三郎』
1052. ぐんぐん:【お父さんは、急いでむぐらをみんな穴に入れてやって、上へもとのように石をのせて、
        それからホモイの首すじをつかんで、ぐんぐんおうちへ引いて行きました。】
             by『貝の火』
1053. ぐんぐん:【なれども仔馬はぐんぐん連れて行かれます。】
             by『雁
(かり)の童子』
1054. ぐんぐん:【自分たちも足の痛いのを我慢しながらぐんぐん萱
(かや)の刈跡(かりあと)をあるきました。】
             by『蛙のゴム靴』
1055. ぐんぐん:【冷たい風が、草を渡りはじめ、もう雲や霧が、切れ切れになって眼の前をぐんぐん通り
        過ぎて行きました。】
             by『種山ヶ原』
1056. ぐんぐん:【黒い藪だの松林だのぐんぐん窓を通って行く。】
             by『或る農学生の日誌』
1057. ぐんぐん:【そして水をごくごくのむとそっくりゆうべのとおりぐんぐんセロを弾きはじめました。】
             by『セロ弾きのゴーシュ』
1058. クンクンクン:【「おキレの角はクンクンクン】
             by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』
1059. ぐんぐんぐんぐん:【ぐんぐんぐんぐん、試験がすんで、いよいよネネム一人になりました。】
             by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』
1060. ぐんぐんぐんぐん:【「みんなぐんぐんぐんぐん走っているんだ。」】
             by『風野又三郎』
1061. ぐんなり:【けれどもとにかくおしまい小十郎がまっ赤な熊の肝
(い)をせなかの木のひつに入れて
        血で毛がぽとぽと房になった毛皮を谷であらってくるくるまるめせなかにしょって自分も
        ぐんなりした風で谷を下って行くことだけはたしかなのだ。】
             by『なめとこ山の熊』
1062. ぐんにゃり:【と思うと狐はもう土神にからだをねじられて口を尖
(とが)らして少し笑ったようになった
        ままぐんにゃりと土神の手の上に首を垂れていたのです。】
             by『土神ときつね』
 
                  けろん:【カン蛙はけろんとした顔つきをして                                   こっちを向きました。】                                                                           by『蛙のゴム靴』
1063. げたげた:【ところが次の朝になって、やっと太陽が登った頃、寄宿舎の生徒が三人、げたげた笑
        って小屋へ来た。】
             by『フランドン農学校の豚』
1064. げっそり:【ペンネン技師の頬はげっそり落ち、工作隊の人たちも青ざめて眼ばかり光らせながら、
        それでもみんな笑ってブドリに挨拶しました。】
             by『グスコーブドリの伝記』
1065. けばけばしい:【殊
(こと)に四五人の女たちが、けばけばしい色の着物を着て、向うを歩いていました
        し、おまけに雲がだんだんうすくなって日がまっ白に照って来たからでした。】
             by『イギリス海岸』
1066. ケホン、ケホン:【「いや、ありがとう、ウーイ、ケホン、ケホン、ウーイうまいね。どうも。」】
             by『カイロ団長』
1067. げらげら:【すると今の家
(うち)の中やそこらの畑から、七、八人の百姓たちが、げらげらわらってか
        けて来ました。】
             by『グスコーブドリの伝記』
1068. ゲラゲラゲラッ:【見る見る傷口がすっかりくっつき、ゲラゲラゲラッと笑って起きあがりました。】
             by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』
1069. ケロ、ケロ、ケロ、ケロロ、ケロ、ケロ:【「へい。その実は、あまり面白かったもんですから。へい。
        どうも相済みません。あまり面白かったんで。ケロ、ケロ、ケロ、ケロロ、ケロ、ケロ。」】
             by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』
1070. けろっ:【梟
(ふくろう)はもうけろっと澄まして答えました。】
             by『林の底』
1071. けろり:【ところが象はけろりとして、「居てもいいよ。」と答えたもんだ。】
             by『オツベルと象』
1072. けろり:【お魚が出ると丸ごとけろりとたべました。】
             by『紫紺染
(しこんぞめ)について』
1073. けろり:【将軍はさっきのことなどは忘れたふうでけろりと云う。】
             by『三人兄弟の医者と北守将軍[韻文形]』
1074. けろり:【さっきのことは忘れた風で、ソン将軍はけろりと云う。】
             by『北守将軍と三人兄弟の医者』
1075. けろん:【カン蛙はけろんとした顔つきをしてこっちを向きました。】
             by『蛙のゴム靴』
1076. ケンケンケン:【「おキレの角はケンケンケン】
             by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』
 
                ごとんごとん:【風がどうと吹いてきて、                                               草はざわざわ、                                                        木の葉はかさかさ、                                                   木はごとんごとんと鳴りました。】                                                         by『注文の多い料理店』
1077. ごう:【そこから淵沢
(ふちざわ)川がいきなり三百尺ぐらいの滝になってひのきやいたやのしげみの中
        をごうと落ちて来る。】
             by『なめとこ山の熊』
1078. ごう:【水がその広い河原の、向う岸近くをごうと流れ、空の桔梗
(ききょう)のうすあかりには、山どもが
        のっきのっきと黒く立つ。】
             by『楢
(なら)ノ木大学士の野宿』
1079. ごう:【しばらくたって、西の遠くの方を、汽車のごうと走る音がしました。】
             by『二十六夜』
1080. ごう:【汽車がごうとやってきました。】
             by『月夜のでんしんばしら』
1081. ごう:【風が山の方で、ごうっと鳴って居ります。】
             by『祭の晩』
1082. ごう:【遠くの遠くの風の音か水の音がごうと鳴るだけです。】
             by『シグナルとシグナレス』
1083. ごう:【谷はごうと流れてしずかなもんだった、署長はもう興奮して頭をやけに振った。】
             by『税務署長の冒険』
1084. こうこう:【月の光が青白く雪を照らしています。雪はこうこうと光ります。】
             by『シグナルとシグナレス』
1085. ごうごう:【けれども熊もいろいろだから気の烈
(はげ)しいやつならごうごう咆(ほ)えて立ちあがって、犬
        などはまるで踏みつぶしそうにしながら小十郎の方へ両手を出してかかって行く。】
             by『なめとこ山の熊』
1086. ごうごう:【するとちょうど、それに返事をするように、どこか遠くの遠くのもやの中から、セロのような
        ごうごうした声がきこえて来ました。】
             by『銀河鉄道の夜』
1087. ごうごう:【四つのつめたい谷川が、カラコン山の氷河から出て、ごうごう白い泡をはいて、プハラの
        国にはいるのでした。】
             by『毒もみのすきな署長さん』
1088. ごうごう:【笛ふきの滝というのは、まっ白な岩の崖のなかほどに、小さな穴があいていて、そこから
        水が笛のように鳴って飛び出し、すぐ滝になってごうごう谷におちているのをいうのでした。】
             by『どんぐりと山猫』
1089. ごうごう:【するとちょうど、それに返事をするように、どこか遠くの遠くのもやの中から、セロのような
        ごうごうした声がきこえて来ました。】
             by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』
1090. ごうごう:【その川は、ふだんは水も大へんに少くて、大抵の処なら着物を脱がなくても渉
(わた)れる位
        だったのですが、一ぺん水が出ると、まるで川幅が二十間位にもなって恐ろしく濁り、ごうごう
        流れるのでした。】
             by『鳥をとるやなぎ』
1091. ごうごう:【外では谷川がごうごうと流れ鳥がツンツン鳴きました。】
             by『ひかりの素足』
1092. ごうごう:【二人はごうごう鳴って汽車のように走りました。】
             by『土神ときつね』
1093. ごうごう:【ごうごうの音の中
(うち)を途方もない声でどなったもんですから、シグナルは勿論(もちろん)
        グナレスもまっ青になってぴたっとこっちへまげていたからだをまっすぐに直しました。】
             by『シグナルとシグナレス』
1094. ごうごう:【かま猫は、やっと足のはれが、ひいたので、よろこんで朝早く、ごうごう風の吹くなかを事
        務所へ来ました。】
             by『寓話 猫の事務所』
1095. ごうごう:【まがり角を二つまわってもう学校も見えなくなり前にもうしろにも人は一人も居ず谷の水だ
        け崖の下で少し濁ってごうごう鳴るだけ大へんさびしくなりましたので耕一は口笛を吹きなが
        ら少し早足に歩きました。】
             by『風野又三郎』
1096. ごうごう:【何の返事もなくただ下の方で川がごうごう鳴るばかりでした。】
             by『風野又三郎』
1097. ごうごう:【今度はごうごういびきをかいてよだれも垂らして寝てしまう。】
             by『三人兄弟の医者と北守将軍[韻文形]』
1098. ごうごう:【今度はごうごういびきをかいて、首を落してねむってしまう。】
             by『北守将軍と三人兄弟の医者』
1099. ごうごう:【横の方ではごうごう水が湧いている。】
             by『フランドン農学校の豚』
1100. ごうごう:【それからもう何時だかもわからず弾いているかもわからずごうごうやっていますと誰か屋
        根裏をこっこっと叩くものがあります。】
             by『セロ弾きのゴーシュ』
1101. ゴウゴウ:【それに今朝からまだ何も食べないので、胃ももうからになったらしく、あらしのようにゴウ
        ゴウ鳴った。】
             by『フランドン農学校の豚』
1102. ごうごうがあがあ:【ゴーシュはおっかさんのねずみを下におろしてそれから弓をとって何とかラプソ
        ディとかいうものをごうごうがあがあ弾きました。】
             by『セロ弾きのゴーシュ』
1103. ごうごうごうごう:【太陽マジックのうたはもう青ぞらいっぱい、ひっきりなしにごうごうごうごう鳴ってい
        ます。】
             by『イーハトーボ農学校の春』
1104. ごうごうごうごう:【(風だよ、草の穂だよ。ごうごうごうごう。)こんな語
(ことば)が私の頭の中で鳴りまし
        た。】
             by『インドラの網』
1105. ごうごうごうごう:【譜をめくりながら弾いては考え考えては弾き一生けん命しまいまで行くとまたはじ
        めからなんべんもなんべんもごうごうごうごう弾きつづけました。】
             by『セロ弾きのゴーシュ』
1106. ごうごうっ:【風がごうごうっと吹き出し、まっくろなひのきがゆれ、掛茶屋のすだれは飛び、あちこち
        のあかりは消えました。】
             by『祭の晩』
1107. ごうっ:【と思うと地面は烈しくぐらぐらゆれ、百合の花もいちめんゆれ、それからごうっというような大
        きな音が、みんなを倒すくらい強くやってきました。】
             by『グスコーブドリの伝記』
1108. ゴーゴー、ガーガー、キイミイガアアヨオワア、ゴゴー、ゴゴー、ゴゴー:【電信ばしらが、「ゴーゴー、
        ガーガー、キイミイガアアヨオワア、ゴゴー、ゴゴー、ゴゴー。」とうなっています。】
             by『十月の末』
1109. ゴーゴーゴー:【その時みんなの頭の上をまっ黒な大きな大きなものがゴーゴーゴーと哮
(ほ)えて通り
        かかりました。】
             by『双子の星』
1110. ゴーッ:【北から氷のように冷たい透きとおった風がゴーッと吹いて来ました。】
             by『いちょうの実』
1111. ゴーッ:【「すると夜中になって、そう、二時過ぎですな、ゴーッと云うような音が、夢の中で遠くに聞え
        たんです。」】
             by『化物丁場
(ばけものちょうば)
1112. ゴギノゴギオホン:【「ゴギノゴギオホン、今日も薬をお集めか。」】
             by『よく利く薬とえらい薬』
1113. ごくごく:【いきなり棚からコップをとってバケツの水をごくごくのみました。】
             by『セロ弾きのゴーシュ』
1114. こくっ:【学士は咽喉
(のど)をこくっとならし 中に入って行きながら 三角の石かけを一つ拾い、「ふん、
        ここも角閃花崗岩」とつぶやきながらつくづくと、あたりを見れば石切場、石切りたちも帰った
        らしく、小さな笹の小屋が一つ、淋しく隅にあるだけだ。】
             by『楢
(なら)ノ木大学士の野宿』
1115. こくっ:【貝の火兄弟
(けいてい)商会の 鼻の赤い支配人は こくっと息を呑みながら 大学士の手もと
        を見つめている。】
             by『楢
(なら)ノ木大学士の野宿』
1116. こくっ:【ところが大博士は、うまそうにこくっと一つ息をして、「よろしい。この図は非常に正しくできて
        いる。」】
             by『グスコーブドリの伝記』
1117. こくっ:【わたくしがはたらきながら、また重いものをはこびながら、手で水をすくうことも考えることの
        できないときは、そこから白びかりが氷のようにわたくしの咽喉
(のど)に寄せてきて、こくっと
        わたくしの咽喉を鳴らし、すっかりなおしてしまうのです。】
             by『イーハトーボ農学校の春』
1118. コクッ:【先生はそれを別段気にかけるでもないらしく、コクッと呑んでしまって云いました。】
             by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』
1119. ごくりごくり:【そして蠍
(さそり)は十分ばかりごくりごくりと水を呑みました。】
             by『双子の星』
1120. ゴゴン、ゴーゴー:【『ゴゴン、ゴーゴー、うすい雲から 酒が降り出す、酒の中から 霜がながれる。
        ゴゴンゴーゴー』】
             by『シグナルとシグナレス』
1121. ゴゴンゴーゴー:【『酒の中から 霜がながれる。ゴゴンゴーゴー』】
             by『シグナルとシグナレス』
1122. ゴゴンゴーゴーゴゴンゴーゴー:【涙を知らない電信ばしらどもはゴゴンゴーゴーゴゴンゴーゴー。】
             by『シグナルとシグナレス』
1123. ごしっごしっ:【ごしっごしっとお父さんの樹
(き)を鋸(ひ)く音が、やっと聴(きこ)えるくらいな遠くへも行き
        ました。】
             by『グスコーブドリの伝記』
1124. こそこそ:【「水と空気かい。あいつらは朝から晩まで、世界の平和の為に、お前らの傲慢を削るとか
        なんとか云いながら、毎日こそこそ、俺
(おい)らの耳のそば迄(まで)来て、俺らを擦(こす)って耗
        
(へら)して行くが、まるっきりうそさ。」】
             by『楢
(なら)ノ木大学士の野宿』
1125. こそこそ:【狸が藪からこそこそ這い出して黙って獅子の前に立ちました。】
             by『月夜のけだもの』
1126. こそこそ:【すると戸の中では、こそこそこんなことを云っています。】
             by『注文の多い料理店』
1127. こそこそ:【いちばん小さいひなげしが、ひとりでこそこそ云いました。】
             by『ひのきとひなげし』
1128. こそこそ:【りすはしばらく気の毒そうに立って見て居りましたがとうとうこそこそみんな逃げてしまい
        ました。】
             by『貝の火』
1129. こそこそ:【「こそこそ濁酒半分こうじのままの酒を三升つくって罰金を百円とられるよりは大びらで
        いい酒を七斗呑めよ。」】
             by『税務署長の冒険』
1130. ごそごそ:【おじいさんはごそごその着物のたもとを裏返しにしてぼろぼろの手帳を出してそれには
        さんだみじかい鉛筆を出してキッコの手に持たせました。】
             by『みじかい木ペン』
1131. こそこそこそこそ:【そしてこそこそこそこそ、逃げるようにおもてに出てひとりが三十三本三分三厘
        強ずつという見当で、一生けん命いい木をさがしましたが、大体もう前々からさがす位さがし
        てしまっていたのですから、いくらそこらをみんながひょいひょいかけまわっても、夕方までに
        たった九本しか見つかりませんでした。】
             by『カイロ団長』
1132. ごそごそごそっ:【ところがその返事はただごそごそごそっとつぶやくように聞えました。】
             by『谷』
1133. こそっ:【この時、風が行ってしまいましたので、柏の木は、もうこそっとも云わなくなりました。】
             by『タネリはたしかにいちにち噛んでいたようだった』
1134. コチコチ:【ツェねずみは、一目散にはしって、天井裏の奥へもどって、金平糖をコチコチたべまし
        た。】
             by『ツェねずみ』
1135. こちこち:【一郎も河原に座って石をこちこち叩いていました。】
             by『風の又三郎』
1136. こちこち:【「うん又三郎って云うやづよ。」一郎は急いでごはんをしまうと椀
(わん)をこちこち洗って、
        それから台所の釘にかけてある油合羽
(あぶらがっぱ)を着て下駄をもってはだしで嘉助をさそ
        いに行きました。】
             by『風の又三郎』
1137. こちこち:【そのうちにおかみさんは流しでこちこち瓶を洗って持って来ました。】
             by『葡萄水』
1138. ごちゃごちゃ:【そして昔はそのへんには熊がごちゃごちゃ居たそうだ。】
             by『なめとこ山の熊』
1139. ごちゃごちゃ:【山羊に追いついてから、ふりかえって見ますと畑いちめん紺いろの地平線までにぎ
        らぎらのかげろうで百姓の赤い頭巾もみんなごちゃごちゃにゆれていました。】
             by『ポラーノの広場』
1140. ごちゃごちゃ:【わたくしはその間にすっかり考えをまとめようと思いましたが、何もかもごちゃごちゃ
        になってどうしてもできませんでした。】
             by『ポラーノの広場』
1141. こっこっ:【誰か屋根裏をこっこっと叩くものがあります。】
             by『セロ弾きのゴーシュ』
1142. こつこつ:【ジョバンニは云いながら、まるではね上りたいくらい愉快になって、足をこつこつ鳴らし、
        窓から顔を出して、高く高く星めぐりの口笛を吹きながら一生けん命延びあがって、その天
        の川の水を、見きわめようとしましたが、はじめはどうしてもそれが、はっきりしませんでし
        た。】
             by『銀河鉄道の夜』
1143. こつこつ:【それから爪でこつこつ削
(こそ)げました。】
             by『氷と後光(習作)』
1144. こつこつ:【いたちは、ちょうど、とうもろこしのつぶを、歯でこつこつ噛んで粉にしていましたが、ツェ
        ねずみを見て云いました。】
             by『ツェねずみ』
1145. こつこつ:【ジョバンニは云いながら、まるではね上りたいくらい愉快になって、足をこつこつ鳴らし、
        窓から顔を出して、高く高く星めぐりの口笛を吹きました。】
             by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』
1146. こつこつ:【事務所の扉をこつこつ叩くものがあります。】
             by『寓話 猫の事務所』
1147. こつこつ:【次の晩もゴーシュは夜中すぎまでセロを弾いてつかれて水を一杯のんでいますと、また
        扉をこつこつと叩くものがあります。】
             by『セロ弾きのゴーシュ』
1148. コツコツ:【仔牛がコツコツ鳴らしながら答えました。】
             by『黒ぶどう』
1149. ごつごつ:【今日だって実際ひまなもんだから、ああやって用もない鉄梃
(かなてこ)なんかかついで、動
        かさなくてもいい途方もない大きな石を動かそうとして見たり、丁度私どもが遊びにしている
        発電所のまねなどを、鉄梃まで使って本統
(ほんとう)にごつごつ岩を堀って、浮岩(うきいわ)の層
        のたまり水を干そうとしたりしているのだと思うと、私どもは実は少しおかしくなったのでした。】
             by『イギリス海岸』
1150. ごつごつ:【一本のごつごつした柏の木が、清作の通るとき、うすくらがりに、いきなり自分の脚をつ
        き出して、つまずかせようとしましたが清作は、「よっとしょ。」と云いながらそれをはね越えま
        した。】
             by『かしわばやしの夜』
1151. ごつごつ:【あの夕方のごつごつしたセロでした。】
             by『セロ弾きのゴーシュ』
1152. ゴツゴツ:【あんまり豚はつらいので、頭をゴツゴツ板へぶっつけた。】
             by『フランドン農学校の豚』
1153. コツコツコツコツ:【仔牛はコツコツコツコツと葡萄のたねをかみ砕いていました。】
             by『黒ぶどう』
1154. こっそり:【「僕はいま、ごくこっそりと戻るから。どうかしばらく、こっちを向いちゃいけないよ。」】
             by『楢
(なら)ノ木大学士の野宿』
1155. こっそり:【赤シャツの農夫はまたこっそりと自分の腕時計を見ました。】
             by『耕耘部
(こううんぶ)の時計』
1156. こっそり:【ところが、やっぱり夜のうちに、こっそり行くものがあるんです。】
             by『バキチの仕事』
1157. こっそり:【こっそり行ってみましたが、どのざしきにもたれも居ず、刀の箱もひっそりとして、かきね
        の檜
(ひのき)が、いよいよ青く見えるきり、たれもどこにも居ませんでした。】
             by『ざしき童子
(ぼっこ)のはなし』
1158. こっそり:【タネリは、こっそり爪立てをして、その一本のそばへ進んで、耳をぴったり茶いろな幹に
        あてがって、なかのようすをうかがいました。】
             by『タネリはたしかにいちにち噛んでいたようだった』
1159. こっそり:【女の子たちもこっそりついて行きました。】
             by『風野又三郎』
1160. こっそり:【小さいときのことですが、ある朝早く、私は学校に行く前にこっそり一寸ガラスの前に立
        ちましたら、その蜂雀が、銀の針の様なほそいきれいな声で、にわかに私に言いました。】
             by『黄いろのトマト』
1161. こっそり:【「正直を云うとみんながどんなにこっそり濁密をやった所でおれの方ではちゃんとわかっ
        ている。」】
             by『税務署長の冒険』
1162. こっそり:【喜作のもこっそり行って見たけれどもやっぱり倒れた。】
             by『或る農学生の日誌』
1163. こっそりこっそり:【それから音をたてないようにこっそりこっそり戻りはじめた。】
             by『なめとこ山の熊』
1164. ごったごた:【「いいえ、まるでちらばってますよ、それに研究室兼用ですからね、あっちの隅には顕
        微鏡、こっちにはロンドンタイムズ、大理石のシィザアがころがったりまるっきりごったごたで
        す。」】
             by『土神ときつね』
1165. こつん:【一ばんはじのあまがえるの緑色のあたまをこつんとたたきました。】
             by『カイロ団長』
1166. こつん:【クンねずみはだんだん四方の足から食われて行ってとうとうおしまいに四ひきの子猫はクン
        ねずみのおへその所で頭をこつんとぶっつけました。】
             by『クンねずみ』
1167. コツンコツン:【とのさまがえるは早速例の鉄の棒を持ち出してあまがえるの頭をコツンコツンと叩い
        てまわりました。】
             by『カイロ団長』
1168. こてっ:【こてっとぶたれて散歩しながら豚はつくづく考えた。】
             by『フランドン農学校の豚』
1169. ことこと:【お父さんは火を見ながらじっと何か考え、鍋はことこと鳴っていました。】
             by『ひかりの素足』
1170. ことこと:【「赤いガラスの水車場でことことやっているだろう。」】
             by『黄いろのトマト』
1171. ことこと:【そして二人が正面の、巨きな棟にはいって行くと、もう四方から馬どもが、二十疋もかけて
        来て、蹄
(ひづめ)をことこと鳴らしたり、頭をぶらぶらしたりして、将軍の馬に挨拶する。】
             by『北守将軍と三人兄弟の医者』
1172. ことこと:【みんながおもしろそうに、ことこと頭を振って見ていますと、進んで行った一疋は、しばらく
        頭をさげて手拭を嗅いでいましたが、もう心配もなにもないという風で、いきなりそれをくわえ
        て戻って来ました。】
             by『鹿
(しし)踊りのはじまり』
1173. ごとごと:【前の汽車と停車場で交換したのでしょうか、こんどは南の方へごとごと走る音がしました。】
             by『二十六夜』
1174. ごとごと:【「ここの汽車は、スティームや電気でうごいていない。ただうごくようにきまっているからう
        ごいているのだ。ごとごと音をたてていると、そうおまえたちは思っているけれども、それは
        いままで音をたてる汽車にばかりなれているためなのだ。」】
             by『銀河鉄道の夜』
1175. ごとごと:【窓は暗くなったり又明るくなったり汽車はごとごと走りました。】
             by『氷と後光(習作)』
1176. ごとごと:【ごとごと鳴る汽車のひびきと、すすきの風との間から、ころんころんと水の湧くような音が
        聞えて来るのでした。】
             by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』
1177. ごとごと:【「そうだなぃな。やっぱりあいづは風の又三郎だったな。」嘉助が高く叫びました。職員室
        の方で何かごとごと鳴る音がしました。】
             by『風の又三郎』
1178. ごとごと:【弟子はおじぎを一つして、となりの室へ入って行って、しばらくごとごとしていたが、まもなく
        赤い小さな餅を、皿にのっけて帰って来た。】
             by『北守将軍と三人兄弟の医者』
1179. ごとごとごとごと:【気がついてみると、さっきから、ごとごとごとごと、ジョバンニの乗っている小さな列
        車が走りつづけていたのでした。】
             by『銀河鉄道の夜』
1180. ごとごとごとごと:【ごとごとごとごと汽車は走ったのです。】
             by『氷と後光(習作)』
1181. ごとごとごとごと:【ところが、ふと気がついてみると、さっきから、ごとごとごとごと、ジョバンニの乗っ
        ている小さな列車が走りつづけていたのでした。】
             by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』
1182. ごとごとごとごと:【ごとごとごとごと汽車はきらびやかな燐光の川の岸を進みました。】
             by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』
1183. ことっ:【ブドリがわれを忘れて見とれて居りますと、その人が受話器をことっと置いてふところから名
        刺入れを出して、一枚の名刺をブドリに出しながら、「あなたが、グスコーブドリ君ですか。」】
             by『グスコーブドリの伝記』
1184. ごとり:【すると何やらまっ白な、尾の形した塊
(かたまり)が、ごとりと床にころがり落ちた。】
             by『北守将軍と三人兄弟の医者』
1185. ことりことり:【番人のおじいさんは私の涙を拭いてくれて、それから両手をせなかで組んでことりこと
        り向うへ見まわって行きました。】
             by『黄いろのトマト』
1186. ことりことり:【五疋
(ひき)はこちらで、ことりことりとあたまを振ってそれを見ていました。】
             by『鹿
(しし)踊りのはじまり』
1187. ことりことり:【こっちでは五疋
(ひき)がみんなことりことりとお互にうなづき合って居りました。】
             by『鹿
(しし)踊りのはじまり』
1188. ごとんごとん:【その音は、今度は東の方の丘に響いて、ごとんごとんとこだまをかえして来ました。】
             by『二十六夜』
1189. ごとんごとん:【風がどうと吹いてきて、草はざわざわ、木の葉はかさかさ、木はごとんごとんと鳴りま
        した。】
             by『注文の多い料理店』
1190. ごとんごとん:【遠くの方の林はまるで海が荒れているようにごとんごとんと鳴ったりざっと聞えたりす
        るのでした。】
             by『風の又三郎』
1191. ごとんごとん:【遠くの方の林はまるで海が荒れているようにごとんごとん鳴ったりざあと聞こえたりす
        るのでした。】
             by『風野又三郎』
1192. こぼこぼ:【三人は汗をふいてしゃがんでまっ白な岩からこぼこぼ噴きだす冷たい水を何べんも掬
(す
        
く)ってのみました。】
             by『風の又三郎』
1193. こぼこぼ:【くろへ腰掛けてこぼこぼはって行く温い水へ足を入れていてついとろっとしたらなんだか
        ぼくが稲になったような気がした。】
             by『或る農学生の日誌』
1194. ごほごほ:【三郎は、水を呑んだと見えて、霧をふいて、ごほごほむせて、泣くようにしながら、「おい
        らもうやめた。こんな鬼っこもうしない。」と云った。】
             by『さいかち淵
(ぶち)
1195. ごほごほ:【「ちょうざめ、どうしたい。」するとごほごほいやなせきをする音がしてそれから「どうもき
        のこにあてられてね。」ととても苦しそうな声がしました。】
             by『サガレンと八月』
1196. ごほごほ:【嘉助は、水を呑んだと見えて、霧をふいて、ごほごほむせて、「おいらもうやめた。こん
        な鬼ごっこもうしない。」と云いました。】
             by『風の又三郎』
1197. ゴホゴホ:【誰かゴホゴホ唱えています。】
             by『二十六夜』
1198. ゴホゴホ:【ゴホゴホ声が又起りました。】
             by『二十六夜』
1199. ゴホゴホ:【梟の坊さんはしばらくゴホゴホ咳嗽
(せき)をしていましたが、やっと心を取り直して、又講
        義をつづけました。】
             by『二十六夜』
1200. ごぼごぼ:【運動場もテニスコートのくらいでしたがすぐうしろは栗の木のあるきれいな草の山でした
        し、運動場の隅にはごぼごぼつめたい水も湧く岩穴もあったのです。】
             by『風の又三郎』
1201. ごぼごぼ:【まっ白の石灰岩から、ごぼごぼ冷たい水を噴き出すあの泉です。達二は汗を拭いて、し
        ゃがんで何べんも水を掬
(すく)ってのみました。】
             by『種山ヶ原』
1202. ごほん、ごほん:【「どうも出ますよ、ごほん、ごほん。」】
             by『三人兄弟の医者と北守将軍[韻文形]』
1203. こぽんこぽん:【そこには冷たい水がこぽんこぽんと音をたて、底の砂がピカピカ光っています。】
             by『貝の火』
1204. ゴホンゴホン:【坊さんの梟はゴホンゴホンと二つ三つせきばらいをして又はじめました。】
             by『二十六夜』
1205. ごほんごほん:【ソン将軍も、はじめは我慢していたが、とうとう両手を眼にあてて、ごほんごほんと
        せきをした。】
             by『北守将軍と三人兄弟の医者』
1206. こりこり:【「わたしも人間にはもうこりこりしてるんだから。」】
             by『ツェねずみ』
1207. ごりごり:【淵沢小十郎はすがめの赭
(あか)黒いごりごりしたおやじで胴は小さな臼(うす)ぐらいはあっ
        たし掌
(てのひら)は北島の毘沙門さんの病気をなおすための手形ぐらい大きく厚かった。】
             by『なめとこ山の熊』
1208. ゴリゴリ:【馬の草をゴリゴリ喰べる音を聞いていましたが、とうとう、ねむくて眼をあいていられなくな
        ったので、そのままころりと寝てしまいました。】
             by『馬の頭巾』
1209. ゴリゴリ:【だんだんいただきに近くなりますと雪をかぶった黒いゴリゴリの岩がたびたびみちの両が
        わに出て来ました。】
             by『ひかりの素足』
1210. コリッ、コリコリッ、カリッ:【『何をっ。コリッ、コリコリッ、カリッ。』】
             by『シグナルとシグナレス』
1211. ころころ:【そこらは水のころころ流れる夜の野原です。】
             by『月夜のけだもの』
1212. コロコロ:【「そのアセチレンの青の光の中をみんなの見ている前でまだ石がコロコロ崩れてころが
        って行くんです。」】
             by『化物丁場
(ばけものちょうば)
1213. ごろごろ:【低くごろごろつぶやく音などで、一杯になりました。】
             by『二十六夜』
1214. ごろごろ:【坂になったな。ごろごろ石が落ちている。】
             by『台川
(だいかわ)
1215. ごろごろ:【そこで山男は、のどの遠くの方を、ごろごろならしながら、また考えました。】
             by『山男の四月』
1216. ごろごろ:【枯れた草は、黄いろにあかるくひろがって、どこもかしこも、ごろごろころがってみたいく
        らい、そのはてでは、青ぞらが、つめたくつるつる光っています。】
             by『タネリはたしかにいちにち噛んでいたようだった』
1217. ごろごろ:【雷もごろごろ鳴っています。】
             by『風の又三郎』
1218. ごろごろ:【捕り手のねずみは、しばられてごろごろころがっているクンねずみの前に来て、すてきに
        厳
(おごそか)な声でそれを読みはじめました。】
             by『クンねずみ』
1219. ころころかさかさ:【「それは僕の前にまっ黒な崖があってねえ、そこから一晩中ころころかさかさ石
        かけや火山灰のかたまったのやが崩れて落ちて来るんだ。」】
             by『風野又三郎』
1220. ごろごろごろ:【そのうちに、いきなり上の野原のあたりで、ごろごろごろと雷が鳴り出しました。】
             by『風の又三郎』
1221. ころころころころ:【底は青い小さなつぶ石でたいらにうずめられ、石の間から奇麗な水が、ころころ
        ころころ湧き出して泉の一方のふちから天の川へ小さな流れになって走って行きます。】
             by『双子の星』
1222. ころころぱちぱち:【「栗はころころぱちぱち」】
             by『狼
(おいの)森と笊(ざる)森、盗(ぬすと)森』
1223. ごろっ:【ほかのけだものどもは、頭をまげて前あしにのせたり、横にごろっとねころんだりしずかに
        睡っていました。】
             by『月夜のけだもの』
1224. ごろっ:【豚は仕方なく又畜舎に戻りごろっと藁に横になる。】
             by『フランドン農学校の豚』
1225. ころり:【そのままころりと寝てしまいました。】
             by『馬の頭巾』
1226. コロリ:【そして自分のお床にコロリと横になって云いました。】
             by『貝の火』
1227. ごろり:【そのかわり又大学士が、腕をのばして背嚢(
はいのう)をぬぎ、肱(ひじ)をまげて外套(がいとう)
        まま、ごろりと横になったときは、外套のせなかに白い粉が、まるで一杯についたのだ。】
             by『楢
(なら)ノ木大学士の野宿』
1228. ごろり:【ごろりと藁(
わら)にねころんだ。】
             by『楢
(なら)ノ木大学士の野宿』
1229. ごろり:【肩を円くしてごろりと寝ころびました。】
             by『山男の四月』
1230. ごろり:【ははあ、こいつはきっと泥棒だ、そうでなければにせ金使い、しかし何でもかまわない、万
        一途中相果てたなれば、金はごろりとこっちのものと、六平はひとりで考えて、それからほく
        ほくするのを無理にかくして申しました。】
             by『とっこべとら子』
1231. ころろ:【「あまのがわの にしのきしを、すこしはなれた そらの井戸。みずはころろ、そこもきらら、
        まわりをかこむ あおいほし。】
             by『双子の星』
1232. ころんころん:【ころんころんと水の湧くような音が聞えて来るのでした。】
             by『銀河鉄道の夜』
1233. ころんころん:【すすきの風との間から、ころんころんと水の湧くような音が聞えて来るのでした。】
             by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』
1234. こわごわ:【みんなこわごわ下りて来る。】
             by『台川
(だいかわ)
1235. こわごわ:【「火なんか燃えてない。」タネリはこわごわ云いました。】
             by『タネリはたしかにいちにち噛んでいたようだった』
1236. こわごわ:【お母さんはこわごわそれを水に入れて飲みましたら今までの病気ももうどこへやら急に
        からだがピンとなってよろこんで起きあがりました。】
             by『よく利く薬とえらい薬』
1237. こわごわ:【二人がこわごわたべはじめますと、男はじっと見ていましたが、「お前たちはいい子供
        だ。けれどもいい子供だというだけでは何にもならん。」】
             by『グスコーブドリの伝記』
1238. こわごわ:【クンねずみはこわごわあとについて行きました。】
             by『クンねずみ』
1239. こわごわ:【そしてこわごわ起きあがってそっと枕もとの貝の火を見ました。】
             by『貝の火』
1240. こわごわ:【達二はしばらく自分の眼を疑って立ちどまっていましたが、やはりどうしても家らしかっ
        たので、こわごわもっと近寄って見ますと、それは冷たい大きな黒い岩でした。】
             by『種山ヶ原』
1241. こわごわ:【豚はかなしく耳を伏せた。そしてこわごわ斯
(こ)う云った。】
             by『フランドン農学校の豚』
1242. ごわり:【さむらいはふところから白いたすきを取り出して、たちまち十字にたすきをかけ、ごわりと
        袴
(はかま)のもも立ちを取り、とんとんとんと土手の方へ走りましたが、ちょっとかがんで土手
        のかげから、千両ばこを一つ持って参りました。】
             by『とっこべとら子』
1243. こんこん:【「狐こんこん、白狐、お嫁ほしけりゃ、とってやろよ。」】
             by『雪渡り』
1244. こんこん:【するとそのせ高の画
(え)かきは、にわかに清作の首すじを放して、まるで咆えるような声
        で笑いだしました。その音は林にこんこんひびいたのです。】
             by『かしわばやしの夜』
1245. こんこん:【「きつね、こんこん、きつねのこ、月よにしっぽが燃えだした。」】
             by『かしわばやしの夜』
1246. こんこん:【雪がこんこんと白い後光をだしているのでした。】
             by『山男の四月』
1247. こんこん:【かっこうは頭を何べんもこんこん下げました。】
             by『セロ弾きのゴーシュ』
1248. こんこんこんこん:【外では雪がこんこんこんこん降り、酒を呑みに出掛けた人たちも、停車場まで
        行くのはやめたろうと思われたのです。】
             by『耕耘部
(こううんぶ)の時計』
1249. こんこんばたばたこんこんこん:【「狐こんこん狐の子、去年狐のこん兵衛が、ひだりの足をわなに
        入れ、こんこんばたばたこんこんこん。」】
             by『雪渡り』
 
              ざわっざわっ:【どこかのざしきで、                                                     ざわっざわっと箒(ほうき)の音がしたのです。】                                 by『ざしき童子(ぼっこ)のはなし』
1250. さあ:【「これから失礼をしてはならん。ところでさあ、登れ。登るんだよ。」】
             by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』
1251. ざあ:【時々鳥が百疋
(ぴき)も一かたまりになってざあと通るばかり、一向人も来ないようでしたから
        だんだん私たちは恐くなくなってはんのきの下の萱
(かや)をがさがさわけて初茸(はつたけ)をさ
        がしはじめました。】
             by『二人の役人』
1252. ざあ:【「遠くで川がざあと流れる音ばかり、俄に気味が悪くなることもありました。」】
             by『化物丁場
(ばけものちょうば)
1253. ざあ:【すると、又ざあと来たのです。】
             by『風野又三郎』
1254. ざあ:【ざあと聞こえたりするのでした。】
             by『風野又三郎』
1255. さあさあ:【水がさあさあ云っている。】
             by『台川
(だいかわ)
1256. さあさあ:【「さあさあおなかにおはいりください。」と書いてありました。】
             by『注文の多い料理店』
1257. さあさあ:【「ようこそいらっしゃいました。さあさあ、どうぞお入り下さい。」】
             by『茨海
(ばらうみ)小学校』
1258. ざあざあ:【雨が急に大粒になってざあざあと降って来たのです。】
             by『十力
(じゅうりき)の金剛石(こんごうせき)
1259. ざあざあ:【「船はいま帰って来た。下の方の支度はすっかりいい。雨はざあざあ降っている。もうよ
        かろうと思う。はじめてくれ給え。」】
             by『グスコーブドリの伝記』
1260. ざあざあ:【「とうもろこしは恐がってみんな葉をざあざあうごかしているよ。」】
             by『畑のへり』
1261. ざあざあ:【わたくしが疲れてそこに睡
(ねむ)りますと、ざあざあ吹いていた風が、だんだん人のことば
        にきこえ、やがてそれは、いま北上の山の方や、野原に行われていた鹿
(しし)踊りの、ほんと
        うの精神を語りました。】
             by『鹿
(しし)踊りのはじまり』
1262. ざあざあ ざっこざっこ:【「雨はざあざあ ざっこざっこ、風はしゅうしゅう しゅっこしゅっこ。」というよ
        うに叫んだものがあった。】
             by『さいかち淵
(ぶち)
1263. ざあざあ、ざっざざざざざあ:【「雨はざあざあ、ざっざざざざざあ」】
             by『かしわばやしの夜』
1264. ざあざあざあざあ:【まるで挨拶するように啼
(な)きながらざあざあざあざあ通りすぎるのでした。】
             by『グスコーブドリの伝記』
1265. ザァザザザ:【「つめたい雨の ザァザザザ」】
             by『気のいい火山弾』
1266. さぁっ:【わたくしはさぁっと血が頭にのぼるのを感じました。】
             by『ポラーノの広場』
1267. さあっ:【またダイアモンド会社で、ねだんがやすくならないために、わざと穫
(と)れないふりをして、か
        くして置いた金剛石を、誰かがいきなりひっくりかえして、ばら撒いたという風に、眼の前がさ
        あっと明るくなって、ジョバンニは、思わず何べんも眼を擦
(こす)ってしまいました。】
             by『銀河鉄道の夜』
1268. さあっ:【眼の前がさあっと明るくなって、ジョバンニは、思わず何べんも眼を擦
(こす)ってしまいました。】
             by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』
1269. さあっ:【運動場のまん中でさあっと塵
(ちり)があがりそれが玄関の前まで行くときりきりとまわってちい
        さなつむじ風になって黄いろな塵は瓶をさかさまにしたような形になって屋根より高くのぼりま
        した。】
             by『風の又三郎』
1270. さあっ:【さあっと顔いろを変えてすばやくまた手をポケットへ入れてしまいました。】
             by『風の又三郎』
1271. ざぁっ:【おしまい何と云ったか風がざぁっとやって来て声をもって行ってしまいました。】
             by『ポラーノの広場』
1272. ざあっ:【すると空中にざあっと雨のような音がして何かまっくらなものがいくかたまりもいくかたまりも
        鉄砲丸のように川の向うの方へ飛んで行くのでした。】
             by『銀河鉄道の夜』
1273. ざあっ:【すきとおった風がざあっと吹くと、栗の木はばらばらと実をおとしました。】
             by『どんぐりと山猫』
1274. ざあっ:【すると空中にざあっと雨のような音がして何かまっくらなものがいくかたまりもいくかたまりも
        鉄砲丸のように川の向うの方へ飛んで行くのでした。】
             by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』
1275. ざあっ:【「それでいて、その夕方に又あの丁場がざあっと来たもんです。」】
             by『化物丁場
(ばけものちょうば)
1276. ざあっ:【その時風がざあっと吹いて来て土手の草はざわざわ波になり運動場のまん中でさあっと塵
        (
ちり)があがりそれが玄関の前まで行くときりきりとまわってちいさなつむじ風になって黄いろ
        な塵は瓶をさかさまにしたような形になって屋根より高くのぼりました。】
             by『風の又三郎』
1277. ざあっ:【そこらの樹
(き)もなんだかざあっと鳴ったようでした。】
             by『風の又三郎』
1278. ざあっ:【そのとき耕助はまた頭からつめたい雫をざあっとかぶりました。】
             by『風の又三郎』
1279. ざあっ:【「その時友だちがまわるのをやめたもんだから、水はざあっと一ぺんに日詰の町に落ちか
        かったんだ。】
             by『風野又三郎』
1280. ざあっ:【そしたらやっぱり、今度もざあっと雫が落ちて来たのです。】
             by『風野又三郎』
1281. ザァッ:【又、町へ着いて、馬が汗ばんでいる時は、甲太は、まずかい槽
(おけ)を馬にあてがって、それ
        から車から荷物をおろし、それから手桶を借りて、つめたい水を汲んで来て、馬のびっこを引
        く方のあしへザァッとかけてやりました。】
             by『馬の頭巾』
1282. ザァッ:【その時風がザァッとやって来ました。】
             by『ひのきとひなげし』
1283. ザアッ:【風がザアッとやって来ました。】
             by『二十六夜』
1284. ザアッ:【まもなくザアッとやって来ました。】
             by『谷』
1285. ザアッ:【それからザアッと鳴りました。】
             by『税務署長の冒険』
1286. ザアッザアッ:【ある晩空の下の方が黒い雲で一杯に埋まり雲の下では雨がザアッザアッと降って居
        りました。】
             by『双子の星』
1287. サァン、ツァン、サァン、ツァン:【ひかりしずかな天河石
(アマゾンストン)のりんどうも、もうとても躍り出さ
        ずに居られないというようにサァン、ツァン、サァン、ツァン、からだをうごかして調子をとりな
        がら云いました。】
             by『十力
(じゅうりき)の金剛石(こんごうせき)
1288. 冴
(さ)え冴(ざ)え:【思いなしかその死んで凍えてしまった小十郎の顔はまるで生きてるときのように冴
        
(さ)え冴(ざ)えとして何か笑っているようにさえ見えたのだ。】
             by『なめとこ山の熊』
1289. サクサク:【黒いきもののばけものどもはいつの間にか大きな鎌を持っていてそれをサクサク刈りは
        じめました。】
             by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』
1290. さくさく:【気分がいいと云ったって、結局豚の気分だから、苹果
(りんご)のようにさくさくし、青ぞらのよ
        うに光るわけではもちろんない。】
             by『フランドン農学校の豚』
1291. ざくざく:【戸棚から冷たいごはんと味噌をだしてまるで夢中でざくざく喰べました。】
             by『風の又三郎』
1292. ザクッ:【助手が大きな小刀で豚の咽喉
(のど)をザクッと刺しました。】
             by『フランドン農学校の豚』
1293. さっ:【向う岸も、青じろくぽうっと光ってけむり、時々、やっぱりすすきが風にひるがえるらしく、さっと
        その銀いろがけむって、息でもかけたように見え、また、たくさんのりんどうの花が、草をかく
        れたり出たりするのは、やさしい狐火のように思われました。】
             by『銀河鉄道の夜』
1294. さっ:【間もなく電燈はさっと明るくなりスティームも通って来て暖かい空気が窓の下の隅から紐のよ
        うになってのぼって来ました。】
             by『氷と後光(習作)』
1295. さっ:【俄かにさっと窓が黄金
(きん)いろになりました。】
             by『氷と後光(習作)』
1296. さっ:【そして陽
(ひ)がさっと落ちて来ました。】
             by『谷』
1297. さっ:【時々、やっぱりすすきが風にひるがえるらしく、さっとその銀いろがけむって、息でもかけたよ
        うに見え、また、たくさんのりんどうの花が、草をかくれたり出たりするのは、やさしい狐火の
        ように思われました。】
             by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』
1298. さっ:【青年はさっと顔いろが青ざめ、たって一ぺんそっちへ行きそうにしましたが思いかえしてまた
        座りました。】
             by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』
1299. さっ:【冷たい霧がさっと清作の顔にかかりました。】
             by『かしわばやしの夜』
1300. さっ:【舞台が月光のようにさっと青くなりました。】
             by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』
1301. さっ:【うしろのまっ黒なびろうどの幕が両方にさっと開いて顔の紺色な髪の火のようなきれいな女
        の子がまっ白なひらひらしたきものに宝石を一杯につけてまるで青や黄色のほのおのよう
        に踊って飛び出しました。】
             by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』
1302. さっ:【するといままで青かった楊の木が、俄にさっと灰いろになり、その葉はみんなブリキでできて
        いるように変ってしまいました。】
             by『鳥をとるやなぎ』
1303. さっ:【それからだんだんさっと手をあげました。】
             by『みじかい木ペン』
1304. さっ:【樺の木はさっと青くなってまた小さくぷりぷり顫
(ふる)いました。】
             by『土神ときつね』
1305. さっ:【さあ狐はさっと顔いろを変え口もまがり風のように走って遁
(に)げ出しました。】
             by『土神ときつね』
1306. さっ:【するとすぐ私の足もとから引いて行った潮水はまた巻き返して波になってさっとしぶきをあげ
        ながら又叫びました。】
             by『サガレンと八月』
1307. さっ:【陽
(ひ)の光がさっと流れて入りました。】
             by『風の又三郎』
1308. さっ:【「又さっと消えたり何べんも何べんもするんだよ。」】
             by『風野又三郎』
1309. さっ:【その時だ、何か黄いろなようなものがさっとうしろの方で光った。】
             by『税務署長の冒険』
1310. さっ:【陽の光がさっと流れて入りました。】
             by『種山ヶ原』
1311. さっ:【そこで霧はさっと明るくなりました。】
             by『マグノリアの木』
1312. さっ:【「曇ってまず、土のさっと湿けだずぎだら、なんぼこりゃにすたらいがべす。」】
             by『植物医師』
1313. ざっ:【「くるみが沢山あったろう。それはまあ、ざっと百二十万年ぐらい前のくるみだよ。」】
             by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』
1314. ざっ:【いきなり上から雫が一ぺんにざっと落ちてきましたので、耕助は肩からせなかから水へ入っ
        たようになりました。】
             by『風の又三郎』
1315. ざっ:【ざっと聞えたりするのでした。】
             by『風の又三郎』
1316. ざっ:【つめたい雫が一ぺんにざっと落ちて来ました。】
             by『風野又三郎』
1317. ザッ、ザ、ザ、ザザァザ、ザザァザ、ザザア:【はちすずめが水の中の青い魚のように、なめらかにぬ
        れて光りながら、二人の頭の上をせわしく飛びめぐって、ザッ、ザ、ザ、ザザァザ、ザザァザ、
        ザザア、ふらばふれふれ、ひでりあめ、トパァス、サファイア、ダイヤモンド。と歌いました。】
             by『十力
(じゅうりき)の金剛石(こんごうせき)
1318. ザック、ザック、ザ:【ばけもの麦はザック、ザック、ザ、】
             by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』
1319. ざっくざっく:【腰から大きな鎌をとりだして、ざっくざっくと、やまねこの前のとこの草を刈りました。】
             by『どんぐりと山猫』
1320. ざっこざっこ:【「雨はざっこざっこ雨三郎」】
             by『風の又三郎』
1321. さっさ:【さっさと林の中にはいりました。】
             by『かしわばやしの夜』
1322. さっさ:【荷馬車についてさっさと行ってしまいました。】
             by『グスコーブドリの伝記』
1323. さっさ:【赤鬚
(あかひげ)は、ブドリとおじいさんに交(かわ)る交(がわ)る云いながら、さっさと先に立って歩
        きました。】
             by『グスコーブドリの伝記』
1324. さっさ:【「まあ、ありがとうございます。」と樺の木が言っているうちに狐はもう土神に挨拶もしないで
        さっさと戻りはじめました。】
             by『土神ときつね』
1325. さっさ:【一郎はしばらくそっちを見ていましたがやがて鞄をしっかりかかえてさっさと窓の下に行きま
        した。】
             by『風の又三郎』
1326. さっさ:【事務長はさっさと仕事にかかりました。】
             by『寓話 猫の事務所』
1327. さっさ:【一郎はしばらくそっちを見ていましたがやがて鞄をしっかりかかえてさっさと窓の下へ行きま
        した。】
             by『風野又三郎』
1328. さっさ:【ゴーシュはやぶれかぶれだと思ってみんなの間をさっさとあるいて行って向うの長椅子へど
        っかりとからだをおろして足を組んですわりました。】
             by『セロ弾きのゴーシュ』
1329. ザッザザ、ザザァザ、ザザアザザザア:【はちすずめが度々宝石に打たれて落ちそうになりながら、
        やはりせわしくせわしく飛びめぐって、ザッザザ、ザザァザ、ザザアザザザア、降らばふれふ
        れひでりあめ、ひかりの雲のたえぬまま。と歌いましたので雨の音は一しお高くなりそこらは
        又一しきりかがやきわたりました。】
             by『十力
(じゅうりき)の金剛石(こんごうせき)
1330. さっさっ:【ジョバンニはその小さく小さくなっていまはもう一つの緑いろの貝ぼたんのように見える森
        の上にさっさっと青じろく時々光ってその孔雀がはねをひろげたりとじたりする光の反射を見
        ました。】
             by『銀河鉄道の夜』
1331. さっさっ:【ジョバンニはその小さく小さくなっていまはもう一つの緑いろの貝ぼたんのように見える森
        の上にさっさっと青じろく時々光ってその孔雀がはねをひろげたりとじたりする光の反射を見
        ました。】
             by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』
1332. さっさっ:【ふくろうどもは、さっさっと銀いろのはねを、ひらいたりとじたりしました。】
             by『かしわばやしの夜』
1333. さっさっ:【こう云ってその人はさっさっと席に戻ってしまいました。】
             by『ビジテリアン大祭』
1334. さっさっ:【左手にもチョークをもって、さっさっと書きました。】
             by『グスコーブドリの伝記』
1335. サッサッ:【豆はみな厚い茶色の外套を着て、百列にも二百列にもなって、サッサッと歩いている兵
        隊のようです。】
             by『十月の末』
1336. サッサッ:【もう一ぺんサッサッと光りました。】
             by『十力
(じゅうりき)の金剛石(こんごうせき)
1337. サッサッ:【間もなく次の電光は、明るくサッサッと閃(ひら)めいて、庭は幻燈のように青く浮び、雨の
        粒は美しい楕円形の粒になって宙に停まり、そしてガドルフのいとしい花は、まっ白にかっと
        瞋
(いか)って立ちました。】
             by『ガドルフの百合』
1338. サッサッサッ:【お日様がもうサッサッサッと三遍厳
(おごそ)かにゆらいで西の山にお沈みになりました。】
             by『双子の星』
1339. さっさっさっ:【ところがこのときお日さまは、さっさっさっと大きな呼吸を四五へんついてるり色をした
        山に入ってしまいました。】
             by『ひのきとひなげし』
1340. さっぱり:【そのほか痩て眉も深く刻み陰気な顔を外套のえりに埋めている人さっぱり何でもないとい
        うようにもう睡
(ねむ)りはじめた商人風の人など三、四人居りました。】
             by『氷河鼠の毛皮』
1341. さっぱり:【庄助は、しばらく腕を組んで、みんなのとるのを見ていたが、「さっぱり居なぃな。」と云っ
        た。】
             by『さいかち淵
(ぶち)
1342. さっぱり:【殊
(こと)にその泥岩層は、川の水の増すたんび、奇麗に洗われるものですから、何とも云
        えず青白くさっぱりしていました。】
             by『イギリス海岸』
1343. さっぱり:【もう戻ろう、けれどもいま戻るとあの女の人たちを通り越して行かなければならない、まあ
        散歩のつもりでもすこし行こう、けれどもさっぱりたよりのない散歩だなあ、わたくしはひとりで
        にがわらいしました。】
             by『ポラーノの広場』
1344. さっぱり:【第三は私たちもこの中でありますが、いくら物の命をとらない、自分ばかりさっぱりしてい
        ると云ったところで、実際にほかの動物が辛くては、何にもならない、結局はほかの動物が
        かあいそうだからたべないのだ、小さな小さなことまで、一一吟味して大へんな手数をしたり、
        ほかの人にまで迷惑をかけたり、そんなにまでしなくてもいい、もしたくさんのいのちの為に、
        どうしても一つのいのちが入用なときは、仕方ないから泣きながらでも食べていい、そのか
        わりもしその一人が自分になった場合でも敢て避けないとこう云うのです。】
             by『ビジテリアン大祭』
1345. さっぱり:【朝は、黄金
(きん)色のお日さまの光が、とうもろこしの影法師を二千六百寸も遠くへ投げ
        出すころからさっぱりした空気をすぱすぱ吸って働き出し、夕方は、お日さまの光が木や草
        の緑を飴色にうきうきさせるまで歌ったり笑ったり叫んだりして仕事をしました。】
             by『カイロ団長』
1346. さっぱり:【ガドルフはそれからぬれた頭や、顔をさっぱりと拭って、はじめてほっと息をつきました。】
             by『ガドルフの百合』
1347. さっぱり:【「この木だろうか。さっぱり鳥が居ないからわからないねえ。」】
             by『鳥をとるやなぎ』
1348. さっぱり:【チュンセがさっぱりごはんもたべないで毎日考えてばかりいるのです。】
             by『手紙』
1349. さっぱり:【植え付けの頃からさっぱり雨が降らなかったために、水路は乾いてしまい、沼にはひび
        が入って、秋のとりいれはやっと冬じゅう食べるくらいでした。】
             by『グスコーブドリの伝記』
1350. さっぱり:【それも風が私にはなしたのか私が風にはなしたのかあとはもうさっぱりわかりません。】
             by『サガレンと八月』
1351. さっぱり:【夕方象は小屋に居て、十把
(ぱ)の藁(わら)をたべながら、西の三日の月を見て、「ああ、
        稼ぐのは愉快だねえ、さっぱりするねえ。」と云っていた。】
             by『オツベルと象』
1352. さっぱり:【で結局のところ、茨海狐小学校では、一体どういう教育方針だか、一向さっぱりわかりま
        せん。】
             by『茨海
(ばらうみ)小学校』
1353. さっぱり:【「そらええ、ああ、すっかりさっぱりした。」】
             by『黄いろのトマト』
1354. さっぱり:【ききましたから却って手を大きく振って、「ふん、一向さっぱりさみしぐなぃんぢゃ。」と云っ
        たのです。】
             by『葡萄水』
1355. さっぱり:【ところが秋の終りになると、水もさっぱり呑まなくなって、ときどき空を見上げては何かしゃ
        っくりするようなきたいな形をたびたびした。】
             by『北守将軍と三人兄弟の医者』
1356. さっぱり:【「街は昨日の通りさっぱりしているか。」】
             by『四又の百合』
1357. さっぱり:【「はあ、おりゃの陸稲
(おかぼ)ぁ、さっぱりおがらなぃです。」】
             by『植物医師』
1358. さっぱり:【「校長もさっぱり拙
(まず)いなぁ。」】
             by『フランドン農学校の豚』
1359. さっぱり:【ぼくはけれども気持ちがさっぱりした。】
             by『或る農学生の日誌』
1360. さっぱり:【三時ごろ水がさっぱり来なくなったからどうしたのかと思って大堰
(おおぜき)の下の岐(わか)
        まで行ってみたら権十がこっちをとめてじぶんの方へ向けていた。】
             by『或る農学生の日誌』
1361. さっぱり:【「怒るも喜ぶも感情というものがさっぱり出ないんだ。」】
             by『セロ弾きのゴーシュ』
1362. ざぶざぶ:【昇降口からはいって行きますと教室はまだしいんとしていましたがところどころの窓のす
        きまから雨が板にはいって板はまるでざぶざぶしていました。】
             by『風の又三郎』
1363. ざぶざぶ:【パー先生は片袖まくり、布巾に薬をいっぱいひたし、かぶとの上からざぶざぶかけて、両
        手でそれをゆすぶると、兜はすぐにすぱりととれた。】
             by『北守将軍と三人兄弟の医者』
1364. ざぶん:【するとしゅっこは、さっきからよっぽど怒っていたと見えて、「ようし、見てろ。」と云いながら、
        本気になって、ざぶんと水に飛び込んで、一生けん命、そっちの方へ泳いで行った。】
             by『さいかち淵
(ぶち)
1365. ざぶん:【犬はさきに立って崖を横這いに走ったりざぶんと水にかけ込んだり淵ののろのろした気味
        の悪いとこをもう一生けん命に泳いでやっと向うの岩にのぼるとからだをぶるぶるっとして毛
        をたてて水をふるい落しそれから鼻をしかめて主人の来るのを待っている。】
             by『なめとこ山の熊』
1366. ざぶん:【「ようし、見ていろよ。」と云いながら、本気になって、ざぶんと水に飛び込んで、一生けん
        命、そっちの方へ泳いで行きました。】
             by『風の又三郎』
1367. ざぶん:【「あいつはふざけたやつだねえ、氷のはじに立ってとぼけた顔をしてじっと海の水を見てい
        るかと思うと俄かに前脚で頭をかかえるようにしてね、ざぶんと水の中へ飛び込むんだ。」】
             by『風野又三郎』
1368. ざぶん:【とんびはしっかり烏をくわえて、墨壺の中にざぶんと入れました。】
             by『林の底』
1369. さめざめ:【そして青い橄欖
(かんらん)の森が見えない天の川の向うにさめざめと光りながらだんだん
        うしろの方へ行ってしまいそこから流れて来るあやしい楽器の音ももう汽車のひびきや風の
        音にすり耗
(へ)らされてずうっとかすかになりました。】
             by『銀河鉄道の夜』
1370. さめざめ:【そして青い橄欖
(かんらん)の森が見えない天の川の向うにさめざめと光りながらだんだん
        うしろの方へ行ってしまいそこから流れて来るあやしい楽器の音ももう汽車のひびきや風の
        音にすり耗
(へ)らされてずうっとかすかになりました。】
             by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』
1371. さやさや:【それはだんだん数を増して来て、もういまは列のように崖と線路との間にならび、思わず
        ジョバンニが窓から顔を引っ込めて向う側の窓を見ましたときは、美しいそらの野原の地平
        線のはてまで、その大きなとうもろこしの木が、ほとんどいちめんに植えられて、さやさや風
        にゆらぎ、その立派なちぢれた葉のさきからは、まるでひるの間にいっぱい日光を吸った金
        剛石のように、露がいっぱいについて、赤や緑やきらきら燃えて光っているのでした。】
             by『銀河鉄道の夜』
1372. さやさや:【それはだんだん数を増して来てもういまは列のように崖と線路との間にならび思わずジョ
        バンニが窓から顔を引っ込めて向う側の窓を見ましたときは美しいそらの野原の地平線の
        はてまでその大きなとうもろこしの木がほとんどいちめんに植えられてさやさや風にゆらぎそ
        の立派なちぢれた葉のさきからはまるでひるの間にいっぱい日光を吸った金剛石のように露
        がいっぱいについて赤や緑やきらきら燃えて光っているのでした。】
             by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』
1373. さらさら:【その日はまっ白なやわらかな空からあめのさらさらと降る中で虔十がただ一人からだ中ず
        ぶぬれになって林の外に立っていました。】
             by『虔十
(けんじゅう)公園林』
1374. さらさら:【さらさら水が落ちている。】
             by『台川
(だいかわ)
1375. さらさら:【ある年の秋、水のようにつめたいすきとおる風が、柏の枯れ葉をさらさら鳴らし、岩手山の
        銀の冠には、雲の影がくっきり黒くうつっている日でした。】
             by『狼
(おいの)森と笊(ざる)森、盗(ぬすと)森』
1376. さらさら:【前より一そうひどく風がやって来ました。その音はおそろしい笛のよう、二人のからだも曲
        げられ足もとをさらさら雪の横にながれるのさえわかりました。】
             by『ひかりの素足』
1377. さらさら:【次の朝空はよく晴れて谷川はさらさら鳴りました。】
             by『風の又三郎』
1378. さらさら:【草がからだを曲げて、パチパチ云ったり、さらさら鳴ったりしました。】
             by『風の又三郎』
1379. さらさら:【すると胸がさらさらと波をたてるように思いました。】
             by『風の又三郎』
1380. さらさら:【「小さな小さな氷のかけらがさらさらぶっかかるんだもの、そのかけらはここから見えやし
        ないよ」】
             by『風野又三郎』
1381. さらさら:【もう又三郎が行ってしまったのだろうかそれとも先頃約束したように誰かの目をさますうち
        少し待って居て呉れたのかと考えて一郎は大へんさびしく胸がさらさら波をたてるように思い
        ました。】
             by『風野又三郎』
1382. さらさら:【草がからだを曲げて、パチパチ云ったり、さらさら鳴ったりしました。】
             by『種山ヶ原』
1383. さらさら:【髪が風にさらさら鳴ります。】
             by『種山ヶ原』
1384. サラサラ:【風がサラサラ吹き木の葉は光りました。】
             by『四又の百合』
1385. サラサラ:【間もなく水はサラサラ鳴り、天井の波はいよいよ青い焔
(ほのお)をあげ、やまなしは横にな
        って木の枝にひっかかってとまり、その上には月光の虹がもかもか集まりました。】
             by『やまなし』
1386. ざらざら:【長さ十間、ざらざらの 鼠いろの皮の雷竜
(らいりゅう)が 短い太い足をちぢめ 厭らしい長
        い頸
(くび)をのたのたさせ 小さな赤い眼を光らせ チュウチュウ水を呑んでいる。】
             by『楢
(なら)ノ木大学士の野宿』
1387. ざらざら:【「僕がその山へ入ったら蛋白石どもがみんなざらざら飛びついて来てもうどうしてもはなれ
        ないじゃないか。」】
             by『楢
(なら)ノ木大学士の野宿』
1388. ざらざら:【「灰色のざらざらした者ではございますが、眼は小さくていつも笑っているよう。」】
             by『月夜のけだもの』
1389. ざらざら:【向うにはさっきの、四本の柏が立っていてつめたい風が吹きますと、去年の赤い枯れた
        葉は、一度にざらざら鳴りました。】
             by『タネリはたしかにいちにち噛んでいたようだった』
1390. ザラザラ:【風が来ましたのでその去年の枯れ葉はザラザラ鳴りました。】
             by『若い木霊
(こだま)
1391. ザラザラ:【「この砂利がこの壺穴を穿
(ほ)るのです。水がこの上を流れるでしょう、石が水の底でザ
        ラザラ動くでしょう。まわったりもするでしょう、だんだん岩が穿れて行くのです。」】
             by『イギリス海岸』
1392. さらさらさらさら:【そっちを見ますと、青白く光る銀河の岸に、銀いろの空のすすきが、もうまるでい
        ちめん、風にさらさらさらさら、ゆられてうごいて、波を立てているのでした。】
             by『銀河鉄道の夜』
1393. さらさらさらさら:【あまあがりや、風の次の日、そうでなくてもお天気のいい日に、畑の中や花壇の
        かげでこんなようなさらさらさらさら云う声を聞きませんか。】
             by『カイロ団長』
1394. さらさらさらさら:【そっちを見ますと、青白く光る銀河の岸に、銀いろの空のすすきが、もうまるでい
        ちめん、風にさらさらさらさら、ゆられてうごいて、波を立てているのでした。】
             by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』
1395. さらさらさらさら:【そのとき林の奥の方で、さらさらさらさら音がして、それから、「のろづきおほん、の
        ろづきおほん、おほん、おほん、ごぎのごぎのおほん、おほん、おほん、」とたくさんのふくろう
        どもが、お月さまのあかりに青じろくはねをひるがえしながら、するするするする出てきて、柏
        の木の頭の上や手の上、肩やむねにいちめんにとまりました。】
             by『かしわばやしの夜』
1396. さらさらさらさら:【足もとの雪は、さらさらさらさらうしろへ流れ、間もなく向うの山脈の頂に、ぱっと白
        いけむりのようなものが立ったとおもうと、もう西の方は、すっかり灰いろに暗くなりました。】
             by『水仙月の四日』
1397. サラサラサラサラ:【その明け方の空の下、ひるの鳥でも行かない高い所を鋭い霜のかけらが風に
        流されてサラサラサラサラ南の方へ飛んで行きました。】
             by『いちょうの実』
1398. さらさらさらっ:【「なんだ野火か。地面の埃(ほこり)をさらさらさらっと掃除する、てまえなんぞに用は
        ない。」】
             by『楢
(なら)ノ木大学士の野宿』
1399. サラサラサラッ:【この時光の丘はサラサラサラッと一めんけはいがして草も花もみんなからだをゆす
        ったりかがめたりきらきら宝石の露をはらいギギンザン、リン、ギギンと起きあがりました。】
             by『十力
(じゅうりき)の金剛石(こんごうせき)
1400. ザラッザラッ:【一体、その楊子の毛を見ると、自分のからだ中の毛が、風に吹かれた草のよう、ザラ
        ッザラッと鳴ったのだ。】
             by『フランドン農学校の豚』
1401. ザランザララ:【ばけもの麦はザランザララ】
             by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』
1402. ざりざり:【ゴム靴の底のざりざりの摩擦がはっきり知れる。】
             by『台川
(だいかわ)
1403. ざわざわ:【急にざわざわがやんで、しずかにしずかになりました。】
             by『二十六夜』
1404. ざわざわ:【それもほんのちょっとの間、川と汽車との間は、すすきの列でさえぎられ、白鳥の島は、
        二度ばかり、うしろの方に見えましたが、じきもうずうっと遠く小さく、絵のようになってしまい、
        またすすきがざわざわ鳴って、とうとうすっかり見えなくなってしまいました。】
             by『銀河鉄道の夜』
1405. ざわざわ:【しまいにはみんなの前を踏むようなかたちをして行ったりいきなり喧嘩でも吹っかけると
        きのようにはねあがったりみんなはそのたんびにざわざわ遁
(に)げるようになりました。】
             by『ポラーノの広場』
1406. ざわざわ:【そこはうつくしい黄金
(きん)いろの草地で、草は風にざわざわ鳴り、まわりは立派なオリー
        ヴいろのかやの木のもりでかこまれてありました。】
             by『どんぐりと山猫』
1407. ざわざわ:【木が俄かにざわざわしました。】
             by『いちょうの実』
1408. ざわざわ:【もう空のすすきをざわざわと分けて大烏が向うから肩をふって、のっしのっしと大股にや
        って参りました。】
             by『双子の星』
1409. ざわざわ:【それもほんのちょっとの間、川と汽車との間は、すすきの列でさえぎられ、白鳥の島は、
        二度ばかり、うしろの方に見えましたが、じきもうずうっと遠く小さく、絵のようになってしまい、
        またすすきがざわざわ鳴って、とうとうすっかり見えなくなってしまいました。】
             by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』
1410. ざわざわ:【その火がだんだんうしろの方になるにつれてみんなは何とも云えずにぎやかなさまざま
        の楽の音や草花の匂のようなもの口笛や人々のざわざわ云う声やらを聞きました。】
             by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』
1411. ざわざわ:【風がどうと吹いてきて、草はざわざわ、木の葉はかさかさ、木はごとんごとんと鳴りまし
        た。】
             by『注文の多い料理店』
1412. ざわざわ:【そして樺の木はその時吹いてきた南風にざわざわ葉を鳴らしながら狐の置いて行った詩
        集をとりあげて天の川やそらいちめんの星から来る微(かす)かなあかりにすかして頁
(ページ)
        を繰
(く)りました。】
             by『土神ときつね』
1413. ざわざわ:【土手の草はざわざわ波になり運動場のまん中でさあっと塵
(ちり)があがりそれが玄関の
        前まで行くときりきりとまわってちいさなつむじ風になって黄いろな塵は瓶をさかさまにしたよ
        うな形になって屋根より高くのぼりました。】
             by『風の又三郎』
1414. ざわざわ:【そして風にざわざわ鳴りました。】
             by『畑のへり』
1415. ざわざわ:【みんなはざわざわしました。】
             by『紫紺染
(しこんぞめ)について』
1416. ざわざわ:【みんな立派なチャルメラや、ラッパの音だとわかってくると、町じゅうにわかにざわざわ
        した。】
             by『北守将軍と三人兄弟の医者』
1417. ザワザワ:【その家中が俄かにザワザワしてそれから警察長がさきに立って案内しました。】
             by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』
1418. ざわざわざわざわ:【のはらはだんだん草があらくなってあちこちには黒い藪も風に鳴りたびたび柏
        の木か樺の木かがまっ黒にそらに立ってざわざわざわざわゆれているのでした。】
             by『ポラーノの広場』
1419. ざわざわざわざわ:【「ふん。こいつらがざわざわざわざわ云っていたのは、ほんの昨日のようだっ
        たがなあ。」】
             by『若い木霊
(こだま)
1420. ざわざわざわざわ:【「こいつらがざわざわざわざわ云ったのは、ちょうど昨日のことだった。」】
             by『タネリはたしかにいちにち噛んでいたようだった』
1421. ざわざわざわっ:【すすきが、ざわざわざわっと鳴り、向うの方は底知れずの谷のように、霧の中に
        消えているではありませんか。】
             by『風の又三郎』
1422. ざわざわざわっ:【すすきが、ざわざわざわっと鳴り、向うの方は底知れずの谷のように、霧の中に
        消えているではありませんか。】
             by『種山ヶ原』
1423. ざわっ:【梟
(ふくろう)どもは俄にざわっとしました。】
             by『二十六夜』
1424. ざわっ:【仕方なく画
(え)かきは、「こんどはメタルのうんといいやつを出すぞ。早く出ろ。」と云いまし
        たら、柏の木どもは、はじめてざわっとしました。】
             by『かしわばやしの夜』
1425. ざわっ:【そのとき風が来ましたのでひなげしどもはちょっとざわっとなりました。】
             by『ひのきとひなげし』
1426. ざわっ:【外の兵隊たちもざわっとする。】
             by『三人兄弟の医者と北守将軍[韻文形]』
1427. ざわっざわっ:【どこかのざしきで、ざわっざわっと箒
(ほうき)の音がしたのです。】
             by『ざしき童子
(ぼっこ)のはなし』
1428. ザワッザワッ:【「ザシキをザワッザワッと掃いて居りました。」】
             by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』
1429. サング、サンガリン:【「こぼれてきらめく サング、サンガリン、ひかりの丘に すみながらなぁにが
        こんなにかなしかろ。」】
             by『十力
(じゅうりき)の金剛石(こんごうせき)
1430. さんさん:【ただたくさんのくるみの木が葉をさんさんと光らしてその霧の中に立ち、黄金の円光をも
        った電気栗鼠
(りす)が、可愛い顔をその中からちらちらのぞかしているだけでした。】
             by『銀河鉄道の夜』
1431. さんさん:【青い煙はあがり日光はさんさんと降っていました。】
             by『車』
1432. さんさん:【ただたくさんのくるみの木が葉をさんさんと光らしてその霧の中に立ち黄金の円光をもっ
        た電気栗鼠
(りす)が可愛い顔をその中からちらちらのぞいているだけでした。】
             by『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』
1433. さんさん:【クラレの花はさんさんとかがやきました。】
             by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』
1434. さんさん:【風が青ぞらを吼えて行けば そのなごりが地面に下って クラレの花がさんさんと光り お
        れたちの袍
(ほう)はひるがえる。】
             by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』
1435. さんさんさん:【さんさんさんと梢を鳴らしているように思ったのです。】
             by『学者アラムハラドの見た着物』
1436. さんさんさん:【「くるみはみどりのきんいろ、な、風にふかれて、さんさんさん」】
             by『かしわばやしの夜』
1437. サンサンサン:【フォークのひかりはサンサンサン。」】
             by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』
 
 
 いかにも大根役者、セリフ棒読み、っつー感じで、そこがまたロボットのカワユイとこでんがな。 (^ ^;
 (どうせ、すぐ厭きるんだんべぇ。鉄腕アトムのDVDも見終わらないヒトじゃけん。)
 『オノマトペ・文例辞典3 し〜そ』、へつづく、だなす。  鉄腕アトム、と云えば、                                                           「史上最大のロボットの巻」、だなす。 (^ ^;          2006.11.19.
 










     
 
     二番目に好みのオノマトペを云わせる、                            っつーのが、いと奥ゆかしくって                                       えろう気に入ってまんねん。 (^ ^;  
 
     












 


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    (貴重なほんのわずかな読者の方々へ)
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オノマトペ・文例辞典

 
次回配本は、『イーハトーヴ・オノマトペ・文例辞典3 し〜そ』です。

       
 

オノマトペ・文例辞典

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      なんか、個性とか人格さえも感じてきちゃって、                    親しみを覚えるにゃぁ。                                                (ロボットだから、人格じゃないってば。                                お前は鉄腕アトムの回し者かぁ。)

 トップページは無味乾燥だなす。                                              ♪鰯のギャグも信心から♪