仁義なき戦い
深作欣ニ監督。「仁義なき戦い」「広島死闘篇」「代理戦争」「頂上作戦」そして「完結篇」で一旦終止符。でも、その後も「新仁義なき戦い組長の首」、「組長最後の日」と続いて作られ、最近また布袋主演で製作されました。役者がどんなやくざを演じるかもまた興味の的で、久方振りの出演となりました小林旭も堂々たる幹部を演じました。今まで汚れ役など演じたことがなかった北大路欣也はパッションのかたまりのような兇暴なやくざを熱演、新境地を開きました。戻る
北野たけし監督「ブラザー」
北野版フィルムノワール。アメリカでシマを巡って、血で血を洗う抗争が勃発。兄弟盃、破門などのやくざ儀式をからませながら、指きり、腹きり、自己犠牲の血みどろの北野美学が炸裂します。戻る

横尾忠則
 思い起こせば30数年前、あのあまりにも衝撃的だった三島由紀夫氏の自決事件の翌年、ついに待ちに待った「横尾忠則全集」が刊行されたのでありました。
 横尾忠則氏自身の装丁、レイアウトになるこの箱入りの一巻は、たとえようもないほど素晴らしいものでした。赤、青、黄色、緑、ピンクの横尾ポスター馴染みの色に配色された箱に無数に居並ぶ、これもまた馴染みの白い歯列から舌をペロリと出して笑う口のシンボルマーク。その背に特有の筆記体で「横尾忠則全集全一巻」ととどめの一筆。この330ページの内容充実の大冊を超える全集は今にしてありません。戻る
シリル・アビディ
K1のチンピラあんちゃんとでも形容したいほど、無鉄砲で喧嘩っ早いところがいっそ清々しい。 何よりもあのピーター・アーツを2度も倒したのはスゴイ。体は大きいほうではないが、恐れを知らない突撃精神が、良い。がんばってや!戻る
夜 叉
映画というのは不思議なもんで、ストーリーは忘れてもどうしても忘れがたいシーンが記憶に焼きついて離れられない場合があるもんです。そうして何かのきっかけでふとそのシーンが甦ってくる。曖昧な言い方になるかも知れませんが、おそらくそのシーンは何らかの意味で自分の気質に折り合っているのでしょう。夜叉のこのシーンも胸にジーンとくるシーンであり、気持ち昂ぶるものがあります。戻る
現代任侠史
石井輝男監督、健さん主演のこの映画も酷評を買いましたが、僕は好きです。役者陣がまた良い。田中邦衛、郷えい治、安藤昇、そして成田三樹夫など脇を固めます。ラスト銃弾に撃たれるもろ肌脱いだ健さんのストップ・モーションも決まってます。戻る
福岡公演
どうしても明瞭に想い出せませんネ。かなり緊張してましたからネ。
WILTON FELDERとSAL MARQUEZとの2管編成がやけに格好良かったことと、ドラムのEDWARDのステックさばきの妙あたりまでしか記憶が甦ってきません。それにやっぱり背後の3本の掛け軸。どうして演奏そのものより、この3本の掛け軸だけが記憶の湖から浮かび上がってくるのでしょう。 戻る
「夜行」、「扉の中」
 著者の泉昌之氏とは久住昌之氏と泉晴紀氏の合体したペンネーム。
 泉昌之氏の代表作は知る人ぞしる「かっこいいスキヤキ」。10年ほど前、初読の際、これほど吹き出した漫画はありません。「夜行」は巻頭を飾る傑作。過日「スキヤキ」という言葉でインターネット検索しましたら、文庫本で出てきましたので、すぐさま注文し、再読しましたが、その面白さは少しも色あせていませんでした。戻る
「聖餐城」
ベルナール・ノエル作。パワー溢れるエロティック・ノベル。よくぞここまで書きました。確かに想像力も男性自身も熱く勃起します。戻る
80年代犯罪クロニクル
犯罪はその時代を表します。「事件を見にゆく」、「メガロポリス犯罪地図」にはまるで百科全書のように80年代の2面記事的犯罪が網羅されています。時代のストレスが犯罪という方法でガス抜きされる感じ。戻る
「リベンジー」
アンソニー・クインが良い。ケビン・コスナーが良い。そしてマデリンストーンがすこぶる良い。
袋から零れ落ちて散らばったミカンを取りながら、何気なく胸ときめくケビンと人妻マデリン。一夜の不倫。激怒した夫のアンソニークインが仕組んだ甘い罠。強引に引き裂かれ、連れ去られた貧民屈で麻薬漬けでぼろぼろになりながらも男を取らされるマデリン。それでも肌身から離さないケビンとの想い出のペンダント。
サングラスをかけ、アンソニーに復讐するケビン。人づてにマデリンの居場所をつきとめます が、マデリンは貧民屈からほとんど瀕死の態で教会に引き取られていたのです。再会を果たした時、甲斐なくマデリンは息絶えます。その首に想い出のペンダントが光ります。ペンダントを手に涙に咽ぶケビン。半ば開いたペンダントの中から愛し合った頃の二人の思い出の写真がのぞきます。
ケビンコスナー主演では一番好きな映画。マデリンストンも実に良い女の色香を漂わせています。ボス役のアンソニークインに男の哀愁が漂う。戻る