「ROYAL JAM」を最後にスティックス・フーパーがクルセイダーズを去りました。それから3年後に発売されたのが今回の「GHETTO BLASTER」。ドラムはレオン・チャンクラー。
アルバムの帯に「新鮮なビートに満たされた、こんなにファンキーな初体験」とありますが、「GETTO BLASTER」つまりラジカセから流れ出すビートは確かに今までのクルセイとはちょっと異質な印象。
あえて言えばドスが効いていない感じ。
遂にジョーサンプルとウィルトンフェルダーの2人だけになってしまったクルセイダーズ。迷いがあるのでしょうか。それかあらぬか、1曲目は「DEAD END」(袋小路)。そして4曲目は「ZALALE MINI(
take it easy)」。take it easyって「くよくよしない、あせらずやろうぜ」っていうことでしょうから、このアルバム、次のステップへの里程標と言えなくもないでしょう。
正直言って僕はコミカルなものを感じましたね。ふと浮かんだのが、泉昌之の「夜行」とか「扉の中」などのコミカル漫画。苦みばしったダンディーのずっこけるオカシサ。ひょっとしたら袋小路的状況をあざ笑うかのようなレオンチャンクラーのアップテンポなビートのなせる業だったのかも知れません。
とにかく袋小路ではあってもtake it easy、くよくよせずにコミカルにアップテンポで笑い飛ばしていこうぜって事でしょう。これぞクルセイダーズ風。
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