漢詩
感事
南宋 陸游
雙鬢多年作雪;
寸心至死如丹。
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事に感ず
雙鬢 多年 雪と 作
(な)
り;
寸心 死に 至るも 丹の 如し。
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私感訳注:
※感事:出来事に深く心を動かされる。
※陸游:南宋の愛国詩人。
※雙鬢多年作雪:左右両方の鬢の毛は長年の(苦労で、)雪のようになってしまった。 ・雙鬢:左右両方の鬢の毛。左右両方の耳際の髪の毛。 ・多年:長年。 ・作雪:雪のようになってしまった。 ・作:なる。なす。 ・雪:雪のように白い。
※寸心至死如丹:(鬢の色は変わったものの、わたしの)こころは、命 果てるまで、丹(に)のように真っ赤である。 ・寸心:こころ。方寸。寸志。 ・至死:死に至るまで。命 果てるまで。 ・如丹:(まごころの赤さは)丹(に)のようである。真っ赤である。 ・如:…のようである。ごとし。 ・丹:赤い。真心。≒赤心。赤誠。丹心。文天祥の『過零丁洋』「辛苦遭逢起一經,干戈寥落四周星。山河破碎風飄絮,身世浮沈雨打萍。惶恐灘頭説惶恐,零丁洋裏歎零丁。人生自古誰無死,留取
丹心
照汗。」
のようなものである。まごころは、赤い色で表現する。蛇足になるが、現代語で“紅心”という場合は「共産主義的精神が横溢した心」になる。
◎ 構成について
聯。次の平仄はこの作品のもの。
○●○○●●;
●○●●○○。
2003.11.21
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