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漢詩
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七歩詩
魏 曹植
煮豆燃豆萁,
豆在釜中泣。
本是同根生,
相煎何太急?
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|
**********************
七歩詩(應聲而作詞)
豆を煮るに 豆萁(まめがら)を 燃やせば,
豆は 釜中に 在りて 泣く。
本 是れ 同根に 生ぜしに,
相ひ煎(に)ること 何ぞ 太(はなは)だ 急なる?
******************
私感訳注:
※曹植:(さうち、さうしょく;cao2zhi2)。(192年〜232年)。曹操の子で、曹丕の弟。詩人として有名で建安時
代を代表する作家であり、「建安の傑」と称される。その才能によって、かつて父曹操より太子にされようとしたこともある。父の死後,曹丕らによって種々の迫害を受け、その思いをこの詩に託した。四十一歳の時、兄・曹丕の後を追うように、不幸な裡に世を去った。なお、『世説新語・文學第四 66』に一部が違う六句からなる詩
が載っている。曹植の思いは『吁嗟篇』「吁嗟此轉蓬,居世何獨然。長去本根逝,宿夜無休閑。東西經七陌,南北越九阡。卒遇回風起,吹我入雲間。自謂終天路,忽然下沈泉。驚飆接我出,故歸彼中田。當南而更北,謂東而反西。宕宕當何依,忽亡而復存。飄
周八澤,連翩歴五山。流轉無恆處,誰知吾苦艱。願爲中林草,秋隨野火燔。糜滅豈不痛,願與根
連。」
によく顕れている。
日本での彼の読み方は前記二種あるが、前者「さうち(そうち)」が相応しいのではないか。その理由は以下の通りである。正史『三國志』・『魏書・卷一、二』によると、まず、彼・曹植は、諱が「植」、字は「子建」であること。兄の諱は「丕」、字は「子桓」。父の諱は「操」、字は「孟コ」で、表にすると次ぎのようになる。
|
諱 |
字 |
「諱」の読みと意味 |
「字」(あざな)の意味 |
|
植 |
子建 |
〔しょく〕:うえる。
〔ち〕:たてる、おく、はしら。 |
たてる。はじめる。「植」「建」どちらも「たてる」と訓む。 |
兄 |
丕 |
子桓 |
はじめ、もと。大きい。 |
一定の処。しるし、柱、勇ましい |
父 |
操 |
孟コ |
|
|
![](books/7bushi.JPG) |
『古詩源』 |
![](books/qibushi_guwenzhb_q_m1_c.JPG) |
『古文眞寶』 |
※七歩詩:『古文眞寶』や『古詩源』にある(写真右下・上)。これは『古文眞寶』のもの。 『三國演義』第七十九回「兄逼弟曹植賦詩。姪陥叔劉封伏法」には『七歩詩』が出てくる。曹丕は弟の曹植に対して「吾今限汝行七歩吟詩一首」と命じ、作った「兩肉齊道行,頭上帶凹骨。相遇由山下,
起相
突。二敵不倶剛,一肉臥土窟。非是力不如,盛氣不泄畢。」がそれである。それに対して曹丕は「七歩成章,吾猶以爲遲。汝能應聲而作詩一首否?」といわれ、再び作ったのがこのページの詩である。『兄弟』詩である。兄弟仲、兄弟愛を提起する詩である。
この詩は『三國演義』(元・羅貫中著。日本でいう『三国志演義』『三国志』)第七十九回「兄逼弟曹植賦詩。姪陥叔劉封伏法」に出てくる。(これを漢詩・魏詩(漢魏の詩歌)として、「先秦漢魏六朝詩歌辞賦の頁」で扱っていいかどうか多少疑問もあるが、そのこととは別に『三國演義』での三曹の人間関係を理解するために、古来屡々使われてきた作品であることは事実である。)この詩は普通『七歩詩』といわれているが、『七歩詩』は別の五言詩(後出)であり、これは『三國演義』での表現を借りれば『應聲而作詩』であり、『兄弟』と題してもよいものである(後出紫字部分参照)。皇帝である兄・曹丕と作者・曹植とはともに曹操の息子で兄弟であるものの、才能をめぐり、仲が悪かった。兄・皇帝より才能や行動を疑われ、「七歩進むうちに詩を一首、作ってみせよ」と命じられ、曹植は七歩で「兩肉齊道行,頭上帶凹骨。相遇凹山下、
起相
突。二敵不倶剛,一肉臥土窟。非是力不如,盛氣不泄畢。」と作った。これが『七歩詩』である。するとさらに、「七歩で作るのでは遅すぎる。言われた声と同時に作れるか。『兄弟』という詩題だ。」曹植は即座に「煮豆燃豆
,豆在釜中泣。本是同根生,相煎何太急!」(豆を煮るに豆
(まめがら)を燃やせば,豆は釜中に在りて泣く。本 是れ同根に生ぜしに,相ひ煎(に)ること何ぞ太(はなは)だ急なる?)と口ずさんだ。これを聞いて曹丕は涙をこぼした。「『吾與汝情雖兄弟,義屬君臣。汝安敢恃才蔑禮?昔先君在日,汝常以文章誇示於人,吾深疑汝必用他人代筆。吾今限汝行七歩吟詩一首。若果能,則免一死。若不能,則從重治罪,決不姑恕。』植曰:『願乞題目。』時殿上懸一水墨畫,畫着兩隻牛,鬪於土牆之下,一牛墜井而亡。丕指畫曰:『即以此畫爲題。詩中不許犯着「二牛鬪牆下,一牛墜井死」字樣。』植行七歩,其詩已成。詩曰:「兩肉齊道行,頭上帶凹骨。相遇凹山下,
起相
突。二敵不倶剛,一肉臥土窟。非是力不如,盛氣不泄畢。」曹丕及羣臣皆驚。丕又曰:『七歩成章,吾猶以爲遲。汝能應聲而作詩一首否?』植曰:『願即命題。』丕曰:『吾與汝乃兄弟也。以此爲題。亦不許犯着「兄弟」字樣。』植略不思索,即口占一首曰:『煮豆燃豆
,豆在釜中泣。本是同根生,相煎何太急!』。曹丕聞之,潸然涙下。」これはまた六句の
「 |
煮豆持作羹, |
|
漉豉以爲汁。 |
|
萁向釜下然, |
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豆在釜中泣。 |
|
本是同根生, |
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相煎何太急?」 |
ともする。
『世説新語・文學第四・66』では、「文帝(曹丕)嘗令東阿王(曹植)七歩作詩,不成者行大法。應聲便為詩曰:『煮豆持作羹,漉菽以爲汁。
在釜下然,豆在釜中泣;本是同根生,相煎何太急?』帝深有慚色。」とする。
『古詩源』では、
「煮豆持作羹,
漉豉以爲汁。
萁在釜下然,
豆在釜中泣。
本是同根生,
相煎何太急。」
(豆を煮て 持って羹と作し,
豉(し)を漉して 以って汁と爲す。
萁
は 釜の下に 在りて 然え,
豆は 釜の中に 在りて 泣く。
本 是れ 同根に 生ぜしに,
相い煎(に)ること 何ぞ 太(はなは)だ 急なる。)とする。
※煮豆燃豆
:豆を煮るのに、豆がらを燃やす。 ・煮豆:豆を煮る。 ・燃豆
:豆の茎(豆がら)を燃やす。 ・豆萁:〔とうき;dou4qi2●○〕豆の茎。豆がら。
※豆在釜中泣:豆は釜の中で泣く。 *豆と豆萁とは、本来同一の根から生えている謂わば身内だが、豆がらは燃えて(身内の)豆を煮て来るので、豆は堪えかねてカマの中で泣いている。 ・釜中泣:釜の中で泣く。豆と豆萁とは、本来同一の根から生えている、いわば身内だが、豆萁(豆がら)は燃えて豆を煮て来るので、豆は堪えかねてカマの中で泣いている
※本是同根生:本来は同じ根から生長した。 *ここでは曹丕と曹植の兄弟を指し、兄が弟を殺し除こうとすることを云っている。 ・本是:本来は。 ・同根生:同じ根から生長した。ここでは曹丕と曹植との兄弟をも指す。
※相煎何太急:豆萁が豆をにることにどうしてそんなに急くのか。 *どうしてそんなに激しく攻撃してくるのか。 ・相煎:豆萁が豆をにる。兄が弟を虐めることを云っている。 ・相:…てくる。動作が対象に及ぶ時の表現
。 ・何太急:どうしてそんなに急くのか。 ・何:なんぞ。反問。疑問の辞。 ・太:はなはだ。あまりにも。 ・急:いそぐ。せく。急である。
◎ 構成について
五言詩。韻式は「aa」。韻脚は「泣急」で、入声韻。この詩の平仄は次の通り。
●●○●○,
●●●○●。(韻)
●●○○○,
○○○●●。(韻)
2001. 2.15
5.18完
9.15補
2002. 7.10
2003. 1.28
2005. 4.23
2007. 7.23
2009. 4. 2版
2018.10.23
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